Kobe University Repository : Kernel

 Kobe
University Repository : Kernel
Title
植物採集品について 附.スライドに見られる植物につ
いて
Author(s)
小早川, 利次
Citation
カンボディア学術調査報告, 2: 63-70
Issue date
1959-03
Resource Type
Departmental Bulletin Paper / 紀要論文
Resource Version
publisher
URL
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/handle_kernel/81006899
Create Date: 2015-02-01
植 物 採 集 品 に つ い て
附.ス
ラ イ
ドに 見
小
OnthePlants
早
ら れ
川
る 植 物 に つ い て
利
次
_ofCambodiaCollectedandPhotographedbyM
essrs. _SatoandTakayama.
byToshitsuguKOHAYAKAWA
脂 葉 標本 につ いて は 既 に 第1報 に予 報 した が其 後 千
葉大 学 の渡 辺 教 授,お 茶 の水 女子 大 学 津 山教 授 等 の援
助 に よ り検 討 をか な り進 め得 た の で,こ
∼に予 報 を訂
正 す る と共 に 目録 を掲 げ,更 に ス ライ ド中 に現 われ た
植 物及 び液 漬(ホ ル マ リン漬)と
して持 帰 った標 本 の
全 体 を も目録 と した.植 生 につ い て は,調 査 者 佐藤 ・
高 山両 氏 の視 察 に基 き併 記 した もの で あ る.尚 採 集 者
両氏 が 農 業 専 門家 で あ る為,経 済 価値 の あ る もの に重
Amaranthaceae
AlternantherasessilisR.Br.
sp.
AmaranthusspinosusL.
sp.kr.
A.viridisL.
sp.
kk.
A.sp.
sp.
CelosiaargenteaL.
Nyctaginaceae
kk.
・BoerhaviabiffusaL.
Aizoaceae
kr.
GlinuslotoidesLueff.
点 が置 か れ て い る傾 向が あ り,そ の方 面 の価 値 等 も考
察 を加 えて み た.
Anonaceae
kk.
り(ッ10Pf45P.
本文 に入 るに 先立 ち,膳 葉 標 本 に つ い て千 葉 大学 教
Lauraceae
授 渡辺 清 彦 博士 並 び に1958年 に 全地 を旅 行 され た御 茶
・G猟
の水女 子大 学 津 山 尚博 士 の 鑑 定 を得 た事 を再 記 して深
αmom%mCassiaEL.
PんoebεKonf5ん
甜Hayata
(j)ListofplantscollectedinCambodia
herbariumordriedplants.
kr.
kr.
Pん.5P.
謝 の意 を表 す る もの で あ る.
kk.
・Machilussp.
kr.
Lauraceaesp.
kr.
Capparidaceae
Filicales
CleomeicosandraL.
Gleicheniaceae
GleichenialinealisClark.kr.
kr.
sp.
Crataevasp.
GynandropsisginandraBriruet.
kk.
Gimnospermae
Sapindaceae
Pinaceae
・PinuschinensisClark
.
・P .MassonianaDon.
kr.
CardiospermumHalicacabumL.
kf.
Gnioapubescens
st.
kk.
St.
Sap.sp.
Dicotylednae
Connaraceae
Piperaceae
PiperbetleL.
・]P而9γ
駕mL
.
bt.
ConnarusgrandisJack.
bt.
RoureasantaloidesWet.A.
ps.
(SantaloidesminusSch.)
Moraceae
・Broussonetiasp
St.
.
kr.
Legminosae
kr.
・BauchiniaChampioniiBenth.
kr.
・Cα55fαA正
Po1ツgo鰍msp.
kr.
・Cγoεα正
α紘5P.
kr.
P.sp.
kr.
・ClitoristernataL.
PP・
Ficussp.
F.sp.
α亡αL.
C.sp.
Polygonaceae
St.
kr.
PP・
・Copaiferasp.
bb.
Dalbergiasp.
・Dε 而5malacceれ5重5Prain.
・MimosapudicaBenth.
Dipterocarpaceae
kr.
・Dψ
kr.
・DryobalanopusaromaticaGaertn.f.
st.
.
・PuerariaphseoloidesBenth.
kr.
kr.
kr.st.
・Pentacmesp.(2)
kk.
st.sp.
Dip.sp.
sp.
Passifloraceae
kr.
工£9.5P.(2)
kr.
㍑α
Dryobasp.
sp.
LeucaenaglaucaBenth.
・Pαcん ツrrhi之useγ05駕5L
εεγc研P駕30b螂f角
Pα55{t!oγα 角 α 観 αL.
Rutaceae
St.
Rhizophoraceae
・FeronialimoniaSwingle.
・BruguieraconjugateMerr
bb.
.
kr.
Combretaceae
Simarbaceae
助rycomalongザb正fαLack.
kr.
kr.
C,sp.
Myrtaceae
Malpigiaceae
sp.
Malpigiasp.
Euphorbiaceae
kk.
AcalyphaindicaL.
EugenialongifloraFisch.
sp.
Decaspermumsp.
sp.
RhodomyrtustomentosaHassk.
kr.
GlochidionhongkongensisM.
sp.
Homonoicaゆ
kr.
MelastomadecemfidumRoxb.(3)
kr.
Mallotussp.
ps.
M.sp.
kr.
Pん)覗 απε
んz己55P.
ps.
Osbeckiasp.
kr.
P.niruriL.
kr.
E1ψ
kr,kk.
αγiαLaur.
ん。5P。
Melastomataceae
Umbellifereae
・E驚yπg如7γLfbε ε観 駕mL.
Anacardiaceae
●
A油5fα5P.
sp.
・Melarrhoeasp.
P
S
・Mangiferasp.
Oleaceae
sp.
sp.
Ligustrumsp.
Malvaecae
・Abεmoscん
粥
糀05c汽 伽5Medik.
Apocynaceae
sp.
(HibiscusabermoschusL.)
Go55)ウ
地m5P.
kk.
﹁
Ardisiaceae
AganosmamarginataG.Don.
kr.
・AllamaruiachatharticaL.
kr.
sp.
Borranginiaceae
HibiscussurattensisL.
sp.
Malvasp.
sp.
He乙 重oε
γop伽mindicumL
PP・
Verbenaceae
SidctacutaBurmann(2)
sp.
Urenasp.
sp.
・AvicenniamarinaVierh.
Bombacaceae
・DuriozibethinusMurray
St.
S.sp.
St.
kr.
.f.(2)
St.
sp.
VernoniacinereaLess.
kk.
V.sp.
kk.
kra.
Labiateae
・OcimumBα5伽c認
st,ps.(2)sp.
搬L.
・O.sanctumL.
Theaceae
Euryasp.(2)
kr.
SynedrellanodifloraL.
St.
Ochnaceae
Ourateasp.
Premnasp.
Verbe.sp.
Dilleniaceae
・Dilleniasp.
kr.
・TectonagrandisL
Sterculiaceae
Sterculiasp.
ps.
C6撃 し9ε
α5P.
kk.
PP・
Solanaceae
・D4伽
kr.
64
γα 凧etelL
.
kk.
・Bambusasp.kr.
Physalissp.kr.
CynodonDactylonPersoon,pp.
Scrophurariaceae
ScopariadulcisL.kr.(2)sp.(2)
Eragrostissp.pp.
Echinochloacrus-gallisubsp.colonaHondakk.
Pedaliaceae
・SesamumorientaleL.PhenonLiep
EleusineindicaGaertn.kk.
15cんαεm麗msP.kr.
Acantaceae
AsystasiacoromandilianaNees.kk.
ImperatacylindricaBea.kk.
Ruelliagrandiflorapp.
Total52Family,150spp.
Rubiaceae
Thelocalitiesaredescribedinshortasfollows
・GardeniajasminoidesEllis.kk.
ps.Pre-Srek,kra.Kratie,pp.Phenon-Penh,kk.
G.sp.kr.
Koki,kr.Kiri-Rhom,sp.Sre-Pock,bb.Battam・lxorasp.kr.
bang.
Morrindasp.(coreia)sp.
MussendaFrondosaL.sp.
(II)Photographedincolourslideand
P5ツcんotria5P.kk
plantsinformarin
P.sp.kr.
AbermoschusesculentumMoench.オ
RandiacochinchinensisMerr.sp.
AchrasSapotaL.サ
Tarennasp.sp.
Alliumsp.ネ
Rub.sp.sp.
ギ
Alpiniasp.
Compositae
Amaranthussp.etCocossp.
Agε γα旗mc・
πツ之・idesL.kk.
AnanascomosumMerr.パ
Blumeasp.(2)kk.
E"Pαtγ 伽mα
Miscantん
ク ラ
ポ ジ ラ
ィ ン ァ ッ プ ル
AnonamuricataL.ト
王oγα伽mL.sp.
ゲ バ ン レ イ シ
AnacardiumOccidentaleL.カ
粥5P.PP.
Arachissp.ラ
Pangた 秘m5P.PP.
シ ュ ー ナ ッ ト
ッ カ セ イ
ArtocarpusIntegraMerr.パ
Temedasp.kr.
ラ ミツ
AverrohoeaCarambolaL.ゴ
Monocotyledonae
レ ン シ
Bambusaforest
Araceaekr.
BorassusflabelliferaL.オ
Araceaesp.kr.
オ ギ ヤ シ
Bo%ε αMicrophyllaGriff.ル
Liliaceae
メ ニ ヤ
BrassicaoleraceaLvar.capitataLカ
・Alliumsp.(2)kk.
ン ラ ン
B.o.var.botrytisWilld.ハ
ナ ヤ サ イ
Heterosmilaxsp.kr.
BoerhaviadiffussyL.ナ
Sm記 のcleucopんyllaBl.kr.
BougainvilleaspectabilisWilld.イ
S.megacarpaDC.kr.
CaesiumannumL.ト
S.sp.kr.
ハ カ ノ コ ソ ウ
カ ダ カ ズ ラ
ウ ガ ラ シ
Carexconsociation
Commelinaceae
CassiaAlataetCocosNucifera
Forrestiasp.kr.
CaricapapayaLパ
Zingiberaceae
パ イ ヤ
CaromPetroseliumBenth.ヨ
・Alpiniasp.kr.
ウ サ イ
CeibapentandraGaert.パ
Parmae
CitrussinensisOsb.ミ
・CalamusMargaritaeL.kr,sp.
ン ヤ の 木
カ ン
CitrullusvurgarisShrad.ス
Pandanaceae
CocosnusiferaL.コ
Sdε 紘5P.2
CoffealibercaHiern.リ
Crotonsp.
Graminae
Curcumasp.
Andropogonsp.pP・
65
イ カ
コ ヤ シ
ベ
リ カ コ ー ヒ ー
DelonixregiaRaf.ホ
(1)緑
ウ オ ウ ボ ク
Dipterocarpusobtsifoliaetresin
肥 及 被 覆 作 物:Clitoriaternataは
熱 帯地
で 緑 肥 と して用 い られ るが,繊 弱 の感 あ り篠 山で 試 作
Dip.forest
した 結 果 も良 くな い が 花 が美 しい ので 蔓 性 観 賞 用 植 物
Dioscoreasp.
と して利 用 され よ う.
Dischidiasp.etBulbophyllumsp.
DuriozibethinusL.ド
Puerariaphaseoloidesク
リア ン
EryngiumfoetidumL.ア
よ く伸 長旬 旬 し 随 処 に根 を下 す.瘡
メ リ カ ヒ ゴ タ イ サ イ コ
EichhorniacrassipesSolm.ホ
テ イ ソ ウ
EugeniajavanicaLam.レ
ズ を ご く小 型 とした もの で
地,酸 性 地(pH
5.5)に 耐 え有 望 で あ るが 篠 山 の 自然 状 態 で は採 種 不 能
ン ブ
で あ り暖地 で一 応 馴 化 の 要 が あ る.
EupholialonganaSonn.リ
ュ ウ ガ ン
FeronialimoniaSwingleミ
カ ン 砧 木
FicusretusaL.ガ
Mimosapudicaゴ
た の は 周知 で あ るが,刺 の 為 霰 れ た.松 尾 氏 が 南 ベ ト
ジ ュ マ ル
GarciniamagostanaL.マ
ム園 の被 覆 作 物 と して 用 い られ
ナ ムよ り持 帰 られ た の は 無 刺 で 当地 で も草 丈2〃2旬 旬
ン ゴ ス チ ン
HeveabrasiliensisMuell.ゴ
ム の 木
Hibiscusrosa-sinensisL.ブ
ッ ソ ウ ゲ
範 囲直 径2mに
及 びCoverplantと
して 有 望 で あ る
が 自然 採 種 不 能 で あ つ た.採 集 品 中M.pudicaに
似
HoyacarnosaetAlpiniasp.
る も壮大 な ものが あ り(試 作 品 で 草 丈1.5〃2旬 旬 範 囲
ImperatacylindricaBea,sociation
IpomoeaaquaticaForsk.エ
LactucasativaL.チ
Luffysp.ヘ
径4mに
ン サ イ
名 が 判 然 と しなか った.
シ ャ
チ マ
(2)香
LycopersicumesculentumMill.ト
MangiferaindicaL.マ
及 ぶ)有 刺 の 点 を除 い て は 有望 で あ るが,種:
マ
ト
料:単 に化 粧 用 の み な らず,殆
どの食 品 に
も用 い られ その使 用 面 の 広 いの に 驚 く程 で あ る.尤 も
ン ゴ
合 成 品 が 多 い が,コ ス ト或 いは 保 香性 よ りま だ ま だ天
Mangroveforest
ManihotutilissimaPohl.キ
Oryzasp.イ
然 品 に 依 存 す る度 は大 きい.特 に食 品 添 加 物 に つ い て
ャ ッ サ バ
は 無 害 な 天 然 物 が一
一層重 要 とな ろ う.又 一 面 新 芳 香 の
ネ
Pandanussp.
探 求,特
Pinusforest
PipernigrumL.コ
に果 実 の優 良 な る品 種 の 芳 香 が 必 要 と され,
良 品 種 が 広 く世界 に 追求 され て い る現 況 に あ る.(例
シ ヨ ウ
え ばパ ィ ン ァ ップル の黄 色 モ ウ リシ ヤ スの 如 き)此 点
PsidiumGuavaL.バ
RaphanussarivusL.ダ
ン ジ ロ ウ
よ り採 集 品 の み な らず少 し他 の熱 帯 香料 植 物 に つ い て
イ コ ン
も紹 介 し てみ よ う.
RhodomyrtustomentosaetMussendafrondosaL.
Savanna
先 ず 採 品 中 には 下 の 如 き もの が あ っ た.
SchiumeduleSw.ハ
SesamumorientateL.ゴ
SolanumMelongeanaLナ
ヤ トウ リ
(1)CinnamomumCassiaシ
呼 ばれ 古 くよ り桂林 が 集 散 地 と して有 名 で あ った.6
ス
∼10年 生枝 の 樹 皮 を用 い る.CassiaoU(Zimmtal-
Sterculiasp.
dehvde)を
Tamarindussp.
TectonagrandisLf.チ
ZixanialatifoliaTurcz.マ
ナ ニ ク ケ イ.広 東 桂 皮 と
マ
ーク
(2)Dryobal伽oPsaromatics竜
コモ
脳 は本 材 中 の 樹 脂 で
現 在 は 合 成 され るが 一 つの 資 源 で あろ う.
Total67spp.
(3)Ocimumbasilicumは
Eugeno1含
膳 葉 植 物 の 利 用 価 値 に つ い て.
植 物 目 録 中 に 注 目す べ き も の は,マ
採 る.
産 地 に依 り変 動 は あ るが,
有 高 き もの が あ って,丁
あ り(特 に0.gratissimum)注
ー ク して お い た
もEugeno1,citra1源
が 一 部 種 子 の 得 られ た もの は 篠 山 に お い て 試 作 も し て
字 に代 る可 能 性
目 され る.0.sanctum
と して 注 目 され 栽培 及 採 油技 術
の 向 上 と共 に 企 業 と して も成 り立 つの で な いか と思 わ
み た の で も う少 し 詳 細 な 説 明 を 加 え て お こ う.
66
れ る.当
地 の 様 な 寒 地 で も試 作 し た 所 反 当 生 草1t,
取 卸 油 約5勿
もの と し て 採 品 に は 認 め ら れ な か っ た
ス 類 特 に 芳 樟 はLinaloo137%を
紀 州,九
長 を有 す る.ク
Benth.)が
含 み我 国で も
樹 皮 は 線 香 に 用 い られB且Cな
よ りタ ン ニ
ン類 が採 られ る.
ブ 類(Machilus)の
材:Dipterocarpus類
ぞ との併 用 に よ る蚊取
或 い はTectonaの
は 標 本 中 に多 い.所 謂Apitong類
線 香 の 現 地 製 造 は 面 白 い で あ ろ う.
如 き有 用 材
が 存 在 す る判 で あ る
が 蓄 積 量不 明 で あ る.見 逃 す 事 の 出来 ない の は竹 材 で
以 上 の 他 熱 帯 地 方 で 採 油 さ れ る もの に は 下 の 如 き も
・
の が あ る .Lemongrass(CympogoncitratusStapf.)
標 本 で は種 の 判定 不 能 で あ らたが,Dendrocalamusは
・Citral資 源Cytronellagrass(CympogonNardus
Rendl)台
ミス ク ーチ ン(Orthosiphonstamines
あ って然 るべ きで あ った が 採 晶 に は見 当 ら
染 料:Cassia,Bruguieru,Dioscorea等
り輸 入 品 が 低 価 格 な の で 主 と し て 夫 れ に 依 っ て い る と
謂BoiedeRose)タ
及 ば ぬ特
なか った.
州 に 栽 殖 され て い る が 樟 脳 香 の 分 離 困 難 で あ
い う.(所
は 農 薬 と して
広 く使 用 され るの は周 知 でBHC,DDTの
が 得 嘩れ 暖 地 で 試 作 す る 必 要 が あ ろ う.
Lauraceaeの
が,ク
為 に そ の価 値 は 判然 とし ない.Derris属
肉 厚 く強 力 で 建築 材 や 食 用 に 筍 が利 用 され るの み な ら
湾 で 反 当,,油45.6々g(0.54%)が
得 ら
ず水 桶,貯 穀 筒,製 紙 料 に も供 され るが 他 の 竹類 と共
れ,(geraniol35∼45%,citronelal15∼20%),Cym.
に 籠 其 の他 工 芸 品 の作 出 に利 用 すべ きで あ ろ う.キ ク
winterianusGawith.はgeranio135∼45%,Citronelal
ク ワボ ク(Banhinia)類
35∼45%で
優 良.Vetiver(VetiveriazizanioidesStapf.)
か らは 反 当120勿
の 根 を 産 し0.3∼0.45%の
品 と して有 望 と考 え られ 小 工 業 発達 の一 部 面 と して運
油 を含 み重
搬 の 問 題が 解 決 され ∼ば案 外 な もの か も知 れ ない.
い 精 油 で 採 油 に 技 術 を 要 す る が 保 香 剤 と して 重 要 で あ
り,上
漆 料:安 南 漆 と して 良質 で は な いが 産 出 し,Melarrhoeslucciferaが
記 の種 類 は傾 斜 地 其 他 に土 留 用 と して経 営上 応
成 り,覆
り
南 支 産 でPatchouliに
.)は
Anethol原
Limoner,Limonenが
同 国 の輸 出 品 中上 記 列 挙 した もの の数 量 は大 要 次 の
似 た 香 を 産 す る.大 薗 香(lllicium
通 りで あ る.大 薗 香267t,安
南 支 及 び 北 部 印 度 支 那 よ り産 し,
料 と し て 重 要.柑
液 料 と して
る.
香(LophanthusrugosusFisch.etMey)も
・
σε膨 肌Hook
原 植 物 と考 え られ る.樹
ゴ ムが 大宗 で あ るが 広 く他 の もの も 究 め る 必 要 が あ
用 の 面 も広 く注 目 を 要 す る.Patchouli(Pogostemon
℃ αbおπBenth.)はcadinenとPatchoulialcoholよ
も同 様 で木 理 を生 か した工 芸
漆1064t,香
橘 類 の 果 皮 よ りはd'
油7〃,薯
木72t,ス
榔237〃,白
息 香6〃,肉
桂1070t,
トリキ ニー ネ731t,大
ヅ ク373t,素
薗香
材が大部分を
得 られ 生 果 用 の み な らず 落 果,
占め且 野 生 品 の採 集 の傾 向 が 窺 はれ る.過 採 に依 る減
果皮 の 利 用 等柑 橘 園経 営 の 際 その 品種 の選 定 及 び利 用
少或 い は絶 滅 を 考 え適 当 な る手 段 を直 ち に講 ず る必要
先 を 考 え 行 う べ きで あ ろ う.Irang-lrang(Canmguim
を思 わせ る.
'odoratumBaill
.)も
よ い 資 源 で あ る.幸
い東 南 ア ジ ァ
植 生:佐 藤 氏 に 依 れ ば今 回 の 調査 区域 の 植 生 概 要 は
は 古 来 よ り香 料 の 産 地 と し て 有 名 で あ り更 に 探 索 す る
附 図 の 様 で あ る.全 氏 の言 に 依 る と,熱 帯 降 雨 林,雨
事 に 依 り 新 資 源 の 発 見 も 木 可 能 で は な い と 信 ぜ られ
緑 林,サ バ ン ナ樹 林,灌 木 を散 生 す る草 原,全
る.一
原(サ バ ンナのtropicgrassstepp)及
方 農 業 経 営 上 こ れ ら を 取 入 れ る 事 は 多 角 化 と加
工 す る 事 に よ り よ り有 利 と な り,即
ち比 較 的 小 規 模 で
くの草
紅 樹 林 等 の景
観 を見 た そ うで あ る.た 穿有 棘 草 原 は無 く,(又
キリ
行 い 得 る 点 や あ ま り発 達 し て い な い 交 通 運 輸 の 面 も考
ロ ム高 原 は松 林 が 美 しか った)と の事 で あ った.全 国
慮 して,単
な る原 材 生 産 よ り一 歩 進 め て 二 次 製 品 の 生
の 大 体東 半分 は 幾 分 降雨 量 多 く疎 林 も発 達 が 良 い とい
産 を 行 い 将 来 農 産 加 工 へ の 道 を 開 き現 地 農 業 の 進 展 の
う.又 河 に沿 ってBallyforestが 形成 され て酔 る との事
一 つ の 方 向 と 考 え ら れ る もの で あ ろ う
薬 料:Copaiferaは
で あ る.
.
定 期 的 乾季 の襲 来 と その強 さは草 原或 い は疎 林 の 形
樹 脂 が 利 用 され る が 種 名 不 詳 の
6?
Vegl亡 α亡onMαPofCambodia
に も対 照 的 な 疎林 で あ る.
成 に決 定 的 な 影 響 を及 してい る と思 わ れ,蓄 積 され た
腐 植 と窒 素 の 少 い事 と相 侯 って 森 林 が一 度 破 壊 され る
*近
と仲 々恢 復 し得 ず,荒 蕪 化 す るの は 明か で農 林 経 営 上
時 チ ー ク の 切 出 しが 行 わ れ る と い うが
重 大 な 問 題 で あ る.*第36頁
第2z図 の 様 に左 側 は人 為
跡 地 を 如 何 に す る か,管
的 な 妨 害(恐
依 り右 方 の森 林 と土 質 は
に 荒 れ,全
ら く野 火?)に
余 り変 らな い とい う(土 壌 分 析 第2表 参照)の
月
234
1
雨 量
及
び
温
度
1112
5678910
計
ボ ゴ ー ル21
55139170
431612890887795406
158161
472519年
プ ノ ン ペ ン8
103976
136154169158227253
13044
140434年¥/均
キ
108190
×8584334267245270
124112
19391944の
リ ロ ム10
プ ノ ン ペ ン
3
4
7
8
平 均 温 度26.727.7
29.4
×9.6
28.527.7
27.5
27.7
26.626.926.624.3
max.31.333.7
z4.9
35.5
33.932.5
32.2
32.7
30.730.529'628.3
min.22.623.2
24.5
2.5.1
25.024.7
24.6
24.8
24.123.923.720.6
12
56
68
ちに
ら
国 に と っ て 損 失 とな る恐 れ が あ る 事 を
注 意 した い 。
に余 り
別
,直
理 を 施 さ な く て は,徒
9101112
平均
み
わ るべ きか,こ の観 点 よ りす れ ば 先ず 環 境 分 析 が 十 分
農 業開発についての私見
行 われ 最 少 の労 力 に よ り最 大 の 効 果 を挙 げ る為 に まず
以上 の 資 料 に 基 き,い さ さか 私 見 を 加 えて,将 来 の
同 地 方 の植 物 生 産構 造 を解 析 す る要が あ る.熱 帯 に 於
け る効 率 は未 だ 詳か で ない が,本 邦 に於 け る有 効 積 算
農 業閑 発 の私 見 を述 べて み よ う.
一般 栽 培 作 物 を 除 き今 後 野生 品 よ り或 い は 小規 模 企
温 度 と生 産 力 との 関 係(川 喜 田'49)よ
業 として成 立 つ で あ ろ う一 例 と して香 料 作物 につ い て
熱 帯生 態 系 は 本 邦 の5∼6倍
述 べた が,問 題 は経 済 機 構 で あ り如 何 に して事 業 を成
従 って効 率 の 向上 を 阻害 す る因 子,(恐
り推 定 す れ ば
に 昇 るべ く考 え られ る.
ら く水 因 子 で
立 せ しめ るか で あ る.一 面 基 礎 的 に 考 えれ ば乾 雨 季 の
あ ろ う)の 探求 と除去 の 経 済 的 方 法 を求 め るに 当 り生
明瞭 な 地帯 に成 立 した サバ ン ナの 生 態 を究 め る事 は 農
態 学 的 な考 慮 の 下 に手 段 が 執 らるべ きで あ り社 会 生 態
業 開発 の 重 要 な ポ イ ン トと考 え られ る.又 熱 帯 降 雨 林
的 考慮 まで 行 って 方 法 が決 定 され な けれ ば な らな い.
日本 式 米 作 が 印度 で不 評 で あ る とい う こ とは 日本 式
の如 き生 産 廻転 の速 か な地 域 で の農 法 は 如 何 に して 行
0
上段 左 よ り
DryobalanopsaromaticaGaertn.f.,CassiaAjataL.,FeronialimoniaSwingle.
下段 左 よ り
Cぬ
れαmomτmCassiaEL.,PuerariaphseoloicesBenth.,Abeγmo5cん
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㍑5moscん
α亡usMedik
技術が広義の生態 的に現地 と一致 しなか った一 例 と考
各方面の専門家の協力 と詳細 な現地調査が必要 とな り
えられ るのではなか ろうか.日 本が東南 アジアの技術
幾多の困難が予 想 され るが,幸 い大学の様な機構の下
に資す る事 を目標 としてい る現 在,植 物生産構造の解
では経費以外の点 では比較的容易で あると信 じ筆者は
析 と社会生態条件の研究 の両方面 よ り基礎 をまず究め
今後 この方面に努力 したい と念願す る もので ある.
次 いで農業技術 の応用 を計 るべ きであろ う.こ の点は
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