アセロラ果汁添加による劣化臭生成抑制作用

アセロラ果汁添加による劣化臭生成抑制作用
アセロラ果汁を添加することにより、柑橘系の香りの劣化を抑制することが期待できます。
アセロラ濃縮果汁による劣化臭生成抑制効果
【試験方法】
①代表的な柑橘系香気成分の1つであるシトラールの水溶液に果汁もしくはビタミン C(いずれもビタミン C 濃度100mg%)を添加した。
②遮光下40℃で保管後、トルエンで溶液中の成分を抽出し、シトラール分解物(p-methylacetophenon, p-cresol)をGC/MSで分析した。
【結果】
熟果および早摘み濃縮果汁は同濃度のビタミン C よりも劣化臭成分の生成を抑制した。
p-cresol
3.0
10.0
対照(水)
2.5
p-cresol peak area (×106)
p-methylacetophenon peak area (×106)
p-methylacetophenon
ビタミン C
熟果濃縮果汁 1.7%
2.0
早摘み濃縮果汁 1%
1.5
1.0
0.5
対照(水)
ビタミン C
8.0
熟果濃縮果汁 1.7%
早摘み濃縮果汁 1%
6.0
4.0
2.0
0
0
0
5
10
保管日数(日)
0
15
5
10
保管日数(日)
15
アセロラポリフェノール抽出物による劣化臭生成抑制効果
【試験方法】
①代表的な柑橘系香気成分の1つであるシトラールの水溶液に熟果アセロラポリフェノール抽出物を添加した。
②遮光下40℃で保管後、トルエンで溶液中の成分を抽出し、シトラール分解物(p-methylacetophenon, p-cresol)をGC/MSで分析した。
【結果】
熟果ポリフェノール抽出物に劣化臭成分の生成を抑制する効果がみられた。
p-cresol
12.0
3.0
対照(水)
10.0
p-cresol peak area (×106)
p-methylacetophenon peak area (×106)
p-methylacetophenon
熟果ポリフェノール抽出物 (0.3mg/ml)
8.0
6.0
4.0
2.0
対照(水)
2.5
熟果ポリフェノール抽出物 (0.3mg/ml)
2.0
1.5
1.0
0.5
0
0
0
5
10
保管日数(日)
15
0
5
【テスト使用アセロラ果汁】
●アセロラ濃縮果汁 TNAS-1050
10
保管日数(日)
●アセロラ濃縮果汁 NAS-13001(ブラジル産早摘み果汁)
Bx : 42 ∼ 44°
Bx : 30 ∼ 34°
ビタミン C : 4,500mg/100g 以上
ビタミン C : 10,000 ∼ 13,000mg/100g 以上
15
アセロラ果汁添加による褐変・変色抑制テスト
アセロラ果汁を添加することにより、素材の褐変・変色を抑制します。
【試験方法】
褐変・変色が生じやすい素材にアセロラ果汁を添加し、一定期間の経時変化を観察した。
※濃縮果汁の配合量を記載
褐変抑制効果 : 生果をペースト状にしてアセロラ果汁を添加する。(下記①果汁使用)
バナナペースト
スタート
1 日後
無添加
無添加
1%添加
3%添加
1%添加
無添加
3%添加
無添加
1%添加
3%添加
1%添加
3%添加
リンゴペースト
スタート
1 日後
無添加
無添加
1%添加
3%添加
1%添加
無添加
無添加
3%添加
1%添加
3%添加
1%添加
3%添加
アボカドペースト
スタート
2日後
無添加
1%添加
無添加
1%添加
3%添加
3日後
無添加
無添加
1%添加
3%添加
無添加
1%添加
3%添加
1%添加
無添加
3%添加
1%添加
3%添加
3%添加
変色抑制効果 : 漬物の浸漬液にアセロラ果汁を添加し漬け込む。(下記②果汁使用)
なす(漬物)
10日後
表面
無添加
断面
果汁溶液浸漬
無添加
カット
果汁溶液浸漬
無添加
【テスト使用アセロラ果汁】
① ●アセロラ濃縮果汁 A-SC-VN-N(ブラジル産早摘み果汁)
② ●アセロラ濃縮果汁 TNAS-1050
Bx : 50 ∼ 53°
Bx : 42 ∼ 44°
ビタミン C : 17,000mg/100g 以上
ビタミン C : 4,500mg/100g 以上
果汁溶液浸漬