「教育相談」分科会 「Q-U を活用したより効果的な児童生徒理解と支援の在り方に テーマ ついて」 (分科会参加人数94人) 1 分科会の概要 本分科会は、標記テーマに基づいて、 (1) 県立教育センターからの提言 (2) 実践発表及び質疑応答 ① 上越市立飯小学校 ② 小千谷市立南中学校 ③ 県立中条高等学校 (3) まとめ 以上の内容で実施した。それぞれの内容と本分科会を通して得られた知見は以下の通りである。 2 県立教育センターからの提言 はじめに、本プロジェクトにおける調査・研究の趣旨と経緯を説明した後、Q-U の活用状況 における現状と課題について報告を行った。調査①の実態から得られた課題については、本分 科会のテーマである「Q-U に関する教師の意識」に焦点を絞って説明し、問題点を共有した。 調査②では、問題点から仮説を立て、実践研究校において検証を行った。調査①、②をもとに 解決への視座として「行動の裏にある子どもの『困り感(思いや願い)』に寄り添った支援」 を行うことを提言した。その具体策として①「いごこちのよいクラスにするためのアンケート」、 「やる気のあるクラスをつくるためのアンケート」の項目の一つ一つを確認し、その項目に表 れているメッセージを読み取ろうと努める②アンケート結果と普段の観察(授業の様子、生活 の様子、各種提出物とのすり合わせを行う③必要に応じて教育相談を行う④他の職員との連携 (情報共有)を図ることを提案した。 3 実践発表 ・実践発表①「Q-U を活用した学級への働きかけ」 上越市立飯小学校 永森 幸代 教諭 (概要)社会性育成を目指す取組の中で、実態把握 のための Q-U の活用により、開発的・予防的な視点に 立った教育相談を実践し、その有効性を明らかにした。 教育相談で本人が抱える課題を、担任が意識して日常 の中で観察することができた結果、児童への声掛けが より適切になった。また、教師の思い込みの指導ではな く、経過をよく理解し、日常の教育活動の中で教育相 談の視点で本人に指導、支援することにより、児童間の人間関係も向上したことが紹介された。 ・実践発表②「Q-U を活用した学級集団づくり」 小千谷市立南中学校 佐藤 好江 教諭 高橋 周之 教頭 (概要)すべての生徒が意欲的に学校生活を送り、い ごこちが良いと感じる学級集団づくりのための方策を 検討した。『絆アップ学習』のなかで、校内の職員が 統一したアセスメントの機会を持ち、その上で対応策 を考えることで、いじめや不登校などを予防し、同時 に学習集団としての質が向上したという実践例が報告 された。 ・実践発表③「Q-U を活用した教育相談の充実」 県立中条高等学校 (概要)「学習環境を整え、けじめのある学校生活を 送ることができる学級を目指す」ために、Q-U を導入 し、定着させた。年2回、学年別に実施結果を県セン の指導主事とともに丁寧に分析し、事例検討を行った。 授業場面や学校行事を活用して、教師からの適切な称 賛や承認を継続して行うことが、教師と生徒の良好な 人間関係の構築に有効であることが示唆された。 4 参加者からの感想 ・Q-U はアセスメントの手段であることを改めて実感した。 ・県センをもっと利用してもいいのだなということがわかった。 ・職員の意識や理解が必要で参考になるものがあった。 ・接することのない校種の先生方の話を聴き勉強になった。 ・高校でもこういった取組をしていることに少し驚きました。 ・各発表の考察で県センの提言との関連性を明確に述べた方が良かった。 ・個別支援の重要性が良く理解できたが、学級全体への働きかけについてもっと知りたいと思 った。 5 分科会及びプロジェクトの振り返り ・小中高の校種の異なる実践発表が参加者にとって良い刺激となった。 ・プロジェクトの取組みを通して、Q-U の活用に対する職員の意識の違いや、担当教諭の働き かけなど、各校種に共通する課題が明確になった。 ・高等学校においては、まだ実施校が少ないという現状がある。活用のメリットを正確に伝え るなどの工夫を図ることが必要である。 ・「教師の意識を実感できるような具体的な活用例が示された」という点で、本分科会・プロ ジェクトは有益であった。 ・提言の内容と実践発表との整合性をより高めることが必要である。
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