『クオリティ・インジケーターの定義と解説』(PDFファイル)

【 SWHS ソ ー シ ャ ル ワ ー ク デ ー タ シ ス テ ム Ver.3 ク オ リ テ ィ ・ イ ン ジ ケ ー タ ー ( QI) の 定 義 と 解 説 】 ・QI は、病院全体の入院患者を分母として計算する項目と、依頼(相談)を受けて介入した患者を分母として計算する方法があります。 ・★は、データシステム Ver.3 に、新たに組み込んだ QI 項目です。✩は、データシステム 2010 に掲載している QI 項目です。 ・◆はサマリのデータをCSVデータ作成で出力し、算出してください。 ・退院支援患者とは、転院支援も含みます。 クオリティ・インジケーター 解 説 ✩ QI:入院患者総数に占めるSWが関わった割合 ・入院患者への介入率として示せます。 ・病院全体の入院患者総数を医事課等で調べ、医療機関入力の入退院患者総数に入力することで、日報
数値:SW が関わった入院患者数/入院患者総数 ✩ の新規の入院患者が分子となり、報告書に介入率が表示されます。 QI:退院患者総数に対して、SW が関わった退院患者の割合 ・退院患者への介入率として示せます。 ・病院全体の退院患者総数を医事課等で調べ、医療機関入力の入退 数値:SW が関わった退院患者数/退院患者総数 院患者総数に入力することで、サマリで退院日を入力した患者を分子とし、介入率 が表示されます。 ✩ QI:退院支援を行う患者・家族の意向を記録する 数値:患者・家族の意向を記録した患者数/退院支援患者数 ・退院支援プロセスとして、SW は患者・家族と面接を行い、その意向を記録することが退院支援プロセ
スとして必要です。 ・患者・家族の意向を記録した実施率を評価します。 ・サマリの QI□退院支援(調整以外)と□面接記録の実施の有無をチェックすること で、報告書に実施率が表示されます。 ★ QI: 退院後に療養の継続が必要な患者に、複数の療養方法を提示している 数値:複数療養方法を提示した患者数/退院支援患者数 ・退院支援プロセスとして、患者・家族が療養継続の方法を選定していくためには、SW は複数の療養方
法を提示し、その選定を支援することが必要です。 ・退院支援患者に複数の療養方法を提示した実施率を評価します。 ・サマリの QI□退院支援(調整以外)と□複数療養方法提示の有無をチェックすることで、報告書に実
施率(%)が表示されます。 ★ QI: SW が退院支援を行った患者が、SW に連絡なく退院した患者の割合 数値:SW に連絡なく退院した患者数/退院支援患者数 ・退院支援プロセスにおいて、退院日はチームの中で調整され、決定していきます。SW に連絡がなく決
定される場合、チームワークが不十分である可能性があります。 ・サマリの QI□退院支援(調整以外)と□SW 連絡なく退院をチェックすることで、報告書に%が表示さ
れます。 ★ QI: 認知症・認知障害のある患者に、状態安定後に介護保険サービスの必要性
・認知症・認知障害のある患者の退院支援プロセスにおいて、入院後状態が安定後に介護保険サービス
の評価を行い、記録する 数値:介護保険の必要性の評価を記録した患者数/認知症・認知障害の患者数 ★ の導入が必要かを評価し、記録することが必要です。 ・退院支援患者のうち、認知症・認知障害のカルテ記載のある患者を分母とします。サマリの QI□認知
症患者と□介護保険必要の評価をチェックすることで、報告書に実施率が表示されます。 QI: リハビリの継続が必要な患者に、リハビリ可能な転院先の情報を提供した ・リハビリを実施している患者のうち、リハビリの継続が必要かどうかの評価を医師やリハビリスタッ
数値:リハビリ可能な転院先の情報を提供した患者数/リハビリ継続が必要な
患者数 フから情報収集し、リハビリ先の情報を提供することは支援プロセスとして必要です。 ・リハビリを実施している退院支援患者のうち、リハビリが必要と評価された患者を分母とします。サ
マリの QI□リハビリ継続必要(患者)に対して、□リハ可能転院支援(リハビリ可能な転院先への支
援)を実施したかをチェックすることで、報告書に実施率が表示されます。 ★ QI: 脳卒中の回復期リハビリが必要な患者に、7日以内に面接を行う 数値:7日以内に面接を行った患者数/脳卒中の回復期リハビリが必要な患者
数 ・SW は脳卒中で入院した患者に対して、回復期リハビリへの転院が必要かどうかの評価を医師やリハビ
リスタッフから情報収集し、早期に介入することが必要です。 ・脳卒中で回復期リハビリへの転院が必要と評価された患者を分母とします。サマリの QI□脳卒中回復
転院支援(回復期リハビリへの転院支援)の対象患者と、□7日以内に面接を実施したをチェックす
ることで、報告書に実施率が表示されます。 ★ QI: 在宅ケアサービスが必要な患者が、ケアマネージャーの選定を行った 数値:ケアマネージャーの選定を行った患者数/在宅ケアサービスが必要な患
者数 ・退院支援患者のうち、在宅ケアサービスが必要かどうかを評価し、サービスが必要な患者に対して、
その準備を支援していくことは必要な退院支援プロセスです。 ・SW が介入した患者のうち、在宅ケアサービスが必要な患者を分母とします。サマリの QI□在宅サービ
ス必要(患者)に対して、□ケアマネ選択済(患者・家族が選択を行った)をチェックすることで、
報告書に実施率が表示されます。 ◆ QI: 30 日以内の予定外の再入院の患者の割合 数値: 30 日以内の予定外の再入院患者数/退院支援患者数 ・患者が退院後予定外に 30 日以内に再入院したケースは、療養環境の準備の不足がある可能性があり、
SW は前回の入院状況を確認・評価する必要があります。 ・SW へ依頼のあった退院支援患者を分母とします。サマリのソーシャルハイリスク等の「1か月以内の
再入院」をチェックし、退院支援患者数で数値を算出することができます。 ◆ QI: 虐待もしくは虐待が疑われる患者は、依頼当日に介入する ・虐待・虐待疑いの患者へは、緊急ケースとして早期介入が必要です。 ・SW へ依頼のあった患者を分母とします。サマリのソーシャルハイリスク等の「虐待」をチェックした
数値:当日介入した患者数/虐待・虐待疑いの患者数 数を分母とし、援助開始日(依頼から開始までの日数)が当日であった患者数を分子として実施率を
出すことができます。 ◆ QI: キーパーソンが不在の患者は、依頼当日に介入する ・キーパーソン不在の患者へは、緊急ケースとして早期介入が必要です。 ・SW へ依頼のあった患者を分母とします。介入必要基準の「キーパーソン不在」にチェックした患者を
数値:当日介入した患者数/キーパーソンが不在の患者数 分母とし、援助開始日(依頼から開始までの日数)が当日であった患者数を分子として実施率を出す
ことができます。 QI: 無保険の患者は、依頼当日に介入する ・無保険の患者へは、緊急ケースとして早期介入が必要です。 ・チェック欄はありません。各病院の任意で、サマリの F1~F2 に「無保険」を登録し、チェックした数
数値:当日介入した患者数/無保険の患者数 を分母とし、援助開始日(依頼から開始までの日数)が当日であった患者数を分子として実施率を出
すことができます。 QI:転院・施設への入所後の苦情の記録をとっている 数値: 転院・施設への入所後の苦情の件数/転院・施設への入所した患者数 ・SW は質のよい転院先や施設の情報を提供すべきであり、患者・家族から苦情があった情報を記録して
おくことが望ましいです。チェック欄はありません。各病院の任意で、苦情とその件数を記録するこ
とで評価ができます。