数と式4

UltimateMath-Jr
2014
UltimateMath-jr
入試数学
c
Darumafactory
-1-
3
第 4 章 数と式—整数の問題1
【問題 1】省略
【問題 2】
(
)
(
)
n n2 + 2 = n n2 − 1 + 3
= (n − 1) n (n + 1) + 3n
は 3 の倍数であるから、
n = 3, n2 + 2 = 3
n = 2 だから、n = 3 である。
【問題 3】
(1) 整数 A を 3 で割った剰余が r であることを A ≡ r と表す。
a ≡ 0 ⇔ a2 ≡ 0
a ≡ ±1 ⇔ a2 ≡ 1
が成り立つ。a2 , b2 , c2 の3の剰余の組み合せは、
{0, 0, 0} , {0, 0, 1} , {0, 1, 1} , {1, 1, 1}
の 4 通りであるが、これらのとき、d2 の 3 の倍数ではないから、
{0, 0, 1} , {0, 1, 1}
であるが、
{0, 1, 1}
のときは d2 の剰余が 2 となって、不可。よって、
{0, 0, 1}
である。すなわちちょうど 2 個が 3 の倍数である。
(2)
a = 2m ⇒ a2 = 4m2
(
)
a = 2m + 1 ⇒ a2 = 4 m2 + m + 1
第 4. 数と式—整数の問題1
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より、平方数を 4 で割った剰余は 0 か 1 である。a2 , b2 , c2 の 4 の剰余の組み合せは、
{0, 0, 0} , {0, 0, 1} , {0, 1, 1} , {1, 1, 1}
の 4 通りであるが、d2 の 4 の倍数ではないから、
{0, 0, 1}
だけが適す。すなわち、a, b, c のちょうど 2 個が 2 の倍数である。
以上より、a, b, c のうち少なくとも1つは6の倍数である。
【問題 4】
(1)
ak を b で割ったあまり = aj を b で割ったあまり (1 5 k < j 5 b − 1)
とすると、
a (j − k) = bM
となる整数 M があるが、a, b は互いに素であり、1 5 j − k < b − 1 であるから、a(j − k) は
b の倍数にならない。よって、a · 1, a · 2, a · 3, · · · · · · , a · (b − 1) を b で割った余りはすべて異
なる。
(2) (1) より、
ak = bM + 1
となる M が存在する。したがって、ax + by = 1 を満たす整数 x, y が存在する。
次の2つは同値である。
( i ) a, b は互いに素である。
( ii ) ax + by = 1 を満たす整数 x, y が存在する。
【問題 5】
(1)
x + y + z = xyz
1
1
1
⇔
+
+
=1
yz
zx xy
x 5 y 5 z だから、
1
1 1
1 1
1
5 2,
5 2,
5 2
yz
x zx
x xy
x
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第 4. 数と式—整数の問題1
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これより、
3
⇔ x2 5 3
x2
∴ x=1
15
このとき、
1 + y + z = yz ⇔ (y − 1) (z − 1) = 2
∴ y − 1 = 1, z − 1 = 2
よって、
(x, y, z) = (1, 2, 3)
(2) n = 3 のとき、
x3 + y 3 + z 3 = xyz
相加平均・相乗平均より、
√
x3 + y 3 + z 3
= 3 x3 y 3 z 3
3
x3 + y 3 + z 3 = xyz = 3xyz
∴ xyz 5 0
これは矛盾。よって、正の実数 (x, y, z) は存在せず。
【問題 6】省略
【問題 7】
(1)
b
c
= + d (a, b, c, d ∈ N)
a
a
⇔ b = c + ad
のとき、a, b が共通素因数 p をもてば、a, c も共通素因数 p をもち、その逆も成立するから、こ
の対偶をとれば、
a, b が互いに素であることと、a, c が互いに素であることは同値である。
(2)
7n + 1
28n + 5
=1+
21n + 4
21n + 4
1
=1+
1
3+
7n + 1
と表わせて、7n + 1 と 1 は互いに素であるから、7n + 1 と 21n + 4 も互いに素であり、21n + 4
と 28n + 5 も互いに素となる。
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第 4. 数と式—整数の問題1
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【問題 8】
(1)
pCk
=
p!
(1 5 k 5 p − 1)
(p − k)!k!
において、(p − k)! も k! も p より小さい自然数の積であるから、p を約数にもたないので pCk
は p の倍数である。
(2)
an = np − n
とおく。
p
an+1 − an = (n + 1) − (n + 1) − np + n
= pCp−1 np−1 + pCp−2 np−2 + · · · + pC1 n
は p の倍数であるから、
an が p の倍数ならば、an+1 も p の倍数である。しかも、a1 = 0 も p の倍数である。よって、
an は p の倍数である。
フェルマーの小定理である。有用な定理である。
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