株式会社大堀商会 Microsoft Azure Site Recovery で、基幹サーバーを Microsoft Azure へレプリケーション。オンプレミスの Hyper-V レプリカと の組み合わせで、システム障害時や災害時など万一の時も業務の 継続を可能にするハイブリッド クラウドの DR を整備 ソリューション概要 新潟県新発田市で住宅リフォームを中心に事業を行う株式会社大堀商会は、IT をフル活用してワー ○プロファイル す。同社は 2014 年 5 月、Windows Server 2012 R2 に搭載されている Hyper-V で仮想サーバー 大堀商会は昭和 53 年 (1978 年 ) 設立の新潟県 新 発田市に本社をおく建 築 会 社です。新 潟市、 新発田市、村上市などの新潟県下越地方で、外装、 内装、外構工事など住宅リフォームを中心に、ト イレやキッチンなど水回りの修 理、交換、下水 道工事などに携わっています。現在、新発田市の リフォーム店のトップ企業としての地位を確立し、 毎年開催される水回り住宅設備機器メーカー主 催の販売コンテストでは、下越地区トイレ販売で 2 年連続トップの成績を上げています。 ○導入ソフトウェアとサービス ・Windows Server 2012 R2 ・Hyper-V レプリカ ・Microsoft Azure Site Recovery ・Microsoft Azure ○パートナー企業 株式会社ティーケーネットサービス ク ライフ バランスの考え方を取り入れた経営を行い、そのためのインフラ構築に力を入れていま を稼働させていた物理サーバーがハードウェア障害を起こしたことから、サーバーの障害対策とし てレプリケーション構築を検討。Hyper-V によるレプリケーションだけでなく、Microsoft Azure Site Recovery を利用して、Microsoft Azure 上に仮想サーバーをレプリケーションすることにしま した。販売管理やファイル サーバーなど重要なサーバーはすべてレプリケーションされ、災害やハー ドウェア障害など万一の時に備えて、万全の対策が取られています。大堀商会ではこの態勢をベー スに、業務の効率化をさらに進め、より働きやすい企業をめざしていく考えです。 導入の背景とねらい VDI 化、Office 365 などを利用して働きやすい会社をめざす、IT 基盤を支える のは Hyper-V による仮想化 株式会社大堀商会 ( 以下、大堀商会 ) は 1978 年設立の新潟県新発田市に本社をおく建築会社で す。同社は新潟県下越地方で、住宅リフォームを中心に、トイレやキッチンなど水回りの修理、交換、 下水道工事などを行っています。新発田市のリフォーム店のトップ企業としての地位を確立し、毎 年開催される水回り住宅設備機器メーカー主催の販売コンテストでは、下越地区トイレ販売で 2 年連続トップの成績を上げています。 近年、建設業界では人手不足が常態化しており、人材をいかに確保できるかが建築会社の成長を 左右する大きな条件になっています。そこで、大堀商会では働き手が離職しないような働きやす ○導入メリット ・サーバー停止時や本社被災時のシステムの利用 継続 ・初期導入コスト不要、低コストでのレプリケー ション態勢の整備 ○ユーザー コメント 「データがなくなると、入力したものをもう一度 入力しなければなりません。社員のモチベーショ ンは下がりますし、全体の業務効率も大きく低下 します。今までは解決策はありませんでしたが、 今回 Microsoft Azure Site Recovery を導入した ことで、経営者として、大きな安心材料を得るこ とができました 」 株式会社大堀商会 代表取締役社長 大堀 正幸 氏 い職場の実現をめざして、ワーク ライフ バランスの考え方を取り入れた経営を行っています。そ の結果、2013 年度は消費税増税前の駆け込み需要があったにもかかわらず、社員の総労働時間 を 20%削減することができました。大堀商会 代表取締役 大堀 正幸 氏が語ります。 「労働時間を 20% 削減できた原動力となったのが IT の積極的活用です。そのきっかけは 2011 年、 サーバー更新時にマイクロソフト パートナーの株式会社ティーケーネットサービスと知り合ったこ とでした。彼らは単なるサーバーの入れ替えではなく、中長期的な計画のもとに、サーバーの更新 と仮想化、Office 365 の導入、クライアント PC の VDI 化などを提案してくれました。これで念 願のワーク ライフ バランスも実現できると考え、導入を進めてきました 」。 導入の経緯 基幹業務用の仮想サーバーが稼働するサーバーが障害で停止し、 業務が止まってしまう事態に直面 サ ー バ ー 更 新 に あ た って、 大 堀 商 会 で は Windows Server 2008 に 搭 載 さ れ て い る Hyper-V で販売管理システム用サーバーとファイ ル サーバーなどを仮想化、25 台ほどあるクライ アント PC を VDI 化してテレワークなどにも対応 しました。その後、IT の活用が拡大し、サーバー リソース が足りなくなってきたことから、2013 株式会社大堀商会 株式会社大堀商会 「サーバー上では、VDI も含めて仮想マシンが 30 台ほど動いています。 仮想マシンを作り直さなければならないので、復旧作業に 1 日以上か かってしまいます。私が徹夜で復旧させましたが、社員は VDI を使って 仕事をしているので、復旧するまでの間、業務がまったくできなくなって しまいました 」( 大堀部長 )。 システム概要と構築 株式会社大堀商会 代表取締役 大堀 正幸 氏 Microsoft Azure Site Recovery で Azure へ仮想サーバー をレプリケーション。万一の時にも万全の対策を実施 株式会社大堀商会 クオリティアドバイザー 営業部長 大堀 信幸 氏 そ の 経 験 から大 堀 商 会では、 デー タのバックアップだけ では なく、 Hyper-V で構築していた仮想サーバーを、Hyper-V レプリカでレプリ 年末には、サーバーを 1 台増設して 2 台構成にし、OS も Windows ケーションして、サーバーのハードウェア障害に備えることにしました。 Server 2012 R2 にアップグレードしました。ところが、2014 年 5 月、 しかし、複数の拠点がある企業であれば、拠点間でレプリケーションを 以前から使っていたサーバーが、ハードウェア障害で突然停止するという 行うこともできますが、大堀商会は本社以外の拠点がないため、物理 トラブルが発生したのです。大堀商会 クオリティアドバイザー 営業部長 的な冗長性を確保できません。 大堀 信幸 氏が語ります。 そこで、Hyper-V レプリカによる仮想環境のレプリケーションに加えて、 株 式会社ティーケーネットサービスが提 案した Microsoft Azure Site 「止まったのは販売管理など基幹的な業務用の仮想サーバーが動いてい Recovery (ASR) を使った Microsoft Azure へのクラウド サービスを利 るサーバーで、一時はデータも取り出すことができないと思われ、途方 用したレプリケーションも採用することにしました。 に暮れました 」。 レプリケーションにあたって、最も重視したのが顧客情報の安全で確実 なバックアップです。大堀商会は住宅のリフォームとメンテナンスが事 幸いにも、サーバーのデータは何とか取り出すことができ、最悪の事態 業の中心なので、顧客との接点を継続的に持ち続けることが業績を左右 は免れることができましたが、問題は業務が止まってしまったことでした。 します。 リモート ユーザー Microsoft Azure Azure 仮想マシン Windows Server 2008 R2 販売管理システム ( 複製 ) Windows Server 2012 R2 ファイル サーバー ( 複製 ) Windows Server 2012 R2 セカンダリ ドメイン コントローラー ( 複製 ) Direct Access サイト間 VPN 接続 Azure Site Recovery オンプレミス Windows Server 2012 R2 Hyper-V VDI クライアント 10 台 Hyper-V レプリカ Windows Server 2012 R2 Hyper-V Windows Server 2012 R2 セカンダリ ドメイン コントローラー (ASR) Windows Server 2008 R2 販売管理システム (ASR) Windows Server 2012 R2 業務サブシステム 兼 管理サーバー Windows Server 2012 R2 ファイル サーバー (ASR) Windows Server 2012 R2 プライマリ ドメイン コントローラー ( 複製 ) Windows Server 2012 R2 プライマリ ドメイン コントローラー (Hyper-V レプリカ ) Windows Server 2012 R2 ダイレクト アクセス サーバー (Hyper-V レプリカ ) 図 Azure Site Recovery を活用したサーバー レプリケーションのしくみ VDI クライアント 15 台 Windows Server 2012 R2 ダイレクト アクセス サーバー ( 複製 ) 臨時稼働用 クライアント Windows Server 2012 R2 株式会社大堀商会 「新規顧客獲得が中心の会社であれば、過去の取引まで含めて詳細に記 録された顧客データはなくてもよいかもしれません。しかし、私たちの 場合、顧客データがなくなれば、お客様とのつながりが切れてしまい、 経営的には危機に陥ってしまうので、それを一番恐れました。実際、東 日本大震災では社屋が流出してしまって経営情報を失ってしまった企業 があると聞きますし、そうした状況になったら、再起することはまず無 理です」( 大堀社長 )。 「今までは、オンプレミスのドメイン コントローラーがダウンしてしまう と、外部から仮想サーバーに入ることができませんでした。追加のドメ イン コントローラーを Azure 上に構築したことによって、ドメインに参 加していない PC のブラウザから仮想サーバーに入ることができるよう になり、そこから設定を変えたり、機能を追加したりできるので、非常 に使い勝手がよくなりました 」( 大堀部長 )。 ASR の導入直前、データ喪失の危機があったことがレプリケーションの こうして、2014 年 7 月、大堀商会は ASR の利用を開始。現在、販売 管理やファイル サーバー、ドメイン コントローラーなど重要な仮想サー バーが Azure 上へレプリケーションされています。また、ハードウェア 障害が発生してから、導入を決定し、わずか 1 か月程度の短期間で稼 働できたのもクラウド サービスならではのメリットでした。 導入効果と今後の展望 経営にとっては大きな安心材料を得ることができ、それを 土台にして、事業のいっそうの成長をめざす 大堀商会では、以前から、システム障害や災害が発生しても、安全にシ 重要性に対する認識をいっそう高めました。 「データがなくなると、入力したものをもう一度入力しなければなりませ ん。社員のモチベーションは下がりますし、全体の業務効率も大きく低 下します。今までは解決策はありませんでしたが、今回 ASR を導入した ことで、経営者として、大きな安心材料を得ることができました 」( 大堀 社長 )。 大堀商会では ASR によるサーバー レプリケーションをベースにしなが ら、業務の効率化をさらに進め、社員が働きやすい環境を作って、事 業を発展させていく考えです。 ステムを運用したいという考えを持っていましたが、コストとの関係で 無理だとあきらめていました。今回、Azure のクラウド サービスのひと つである ASR を使うことで、コストをかけずに、かつ短期間で、万一に 備えた万全の態勢を組むことができました。 導入についてのお問い合わせ 本ケース スタディは、インターネット上でも参照できます。http://www.microsoft.com/ja-jp/casestudies/ 本ケース スタディに記載された情報は制作当時 (2015 年 1 月 ) のものであり、閲覧される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。 本ケース スタディは情報提供のみを目的としています。Microsoft は、明示的または暗示的を問わず、本書にいかなる保証も与えるものではありません。 製品に関するお問い合わせは次のインフォメーションをご利用ください。 ■インターネット ホームページ http://www.microsoft.com/ja-jp/ ■マイクロソフト カスタマー インフォメーションセンター 0120-41-6755 (9:00 ~ 17:30 土日祝日、弊社指定休業日を除く ) ※電話番号のおかけ間違いにご注意ください。 * Microsoft、および Windows は、米国 Microsoft Corporation の、米国およびその他の国における登録商標または商標です。 *その他記載されている、会社名、製品名、ロゴ等は、各社の登録商標または商標です。 *製品の仕様は、予告なく変更することがあります。予めご了承ください。 〒108-0075 東京都港区港南 2-16-3 品川グランドセントラルタワー 5796-WI1
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