第 3 章 モデリングフェーズの操作 3.5.3 (6) ブレース 画面名:応力・設計プロパティ タブ名:応力解析条件 メニュー :編集-部材プロパティ-応力・設計(ブレース選択時) 画面イメージ フェーズ:モデリング 分 類:プロパティシート ボ タ ン: HP450 説明 Link ・応力解析の部材の条件を入力する。 ・断面増大率の基準は長方形断面である。 ・モデル化 鉛直モデル:長期鉛直荷重時応力解析モデル 水平モデル:短期荷重時応力解析モデル 解析モデルに無効とした部材に定義されている荷重(自重も含め)は節点荷重とし て保存される。 鉛直に有効とするとブレースが鉛直荷重を負担するので注意すること。 ・弾性・NL 解析時特性指定は 1 次設計用非線形(NL)解析時(NL1~4)に当該部材の 降伏を「降伏無視」又は「降伏考慮」でモデル化する指定である。 1次設計は許容応力度に収まっていなければならない。非線形(NL)解析時の降伏考 慮部材は降伏していないか、結果に注意すること。 特性指定の詳細は次頁を参照。 ・形状係数は弾性・非線形(NL)解析時のせん断剛性に効く。 ・端部条件は「固定」 「ピン」から選択する。ばね定数(k=)は入力不可。 ここでの指定は部材断面の指定(断面形状プロパティ)とは独立している。剛接に できない断面(丸鋼等)でも自動的にピンにはならない。ここで必ず指定する必要 がある。水平ブレースはピン接合引張ブレースに固定される。 断面との関係は詳細は次頁を参照。 理論編:4.3.2 上部架構解析 次頁あり C-3.5.3(6)-1 第 3 章 モデリングフェーズの操作 *非線形(NL)解析時特性指定は「1 次設計用応力解析の方法」により下表のような作用になる。 表 非線形(NL)解析時のブレースの特性 非線形(NL)解析時特 性指定ラジオボタン コンボの指定 引張りのみ 降伏無視を選択 圧縮有効 引張りのみ 降伏考慮を選択 圧縮全強 圧縮座屈 耐力低下 1次設計応力解析の方法 弾性の場合 非線形(NL)の場合 引張・圧縮弾性 引張=弾性 剛性を 1/2 し、2倍の応 圧縮耐力=0 力で断面計算 引張・圧縮弾性 引張・圧縮弾性 引張・圧縮弾性 引張=引張耐力 剛性を 1/2 し、2倍の応 圧縮耐力=0 力で断面計算 引張=引張耐力 圧縮=引張耐力 引張=引張耐力 引張・圧縮弾性 圧縮=座屈耐力 引張=引張耐力 圧縮=座屈後耐力低下 1 次設計用応力解析の方法は建物共通->応力・設計->応力解析条件で指定する。 *断面検定時の許容応力度は下表のように設定される。弾性・非線形(NL)解析結果共通で断面検定 時に設定されるので、注意する。 (例えば、降伏考慮かつ圧縮全強を選択した場合、弾性解析の結果 に対しても許容圧縮応力度は ft で断面検討する。 ) 表 断面検定時の許容応力度(弾性・非線形(NL)共通) 非線形(NL)解析時特 性指定ラジオボタン 降伏無視を選択 降伏考慮を選択 断面検定時の許容応力度 引張側 圧縮側 コンボの指定 引張りのみ ft - 圧縮有効 ft fc 引張りのみ ft - 圧縮全強 ft ft 圧縮座屈 ft fc 耐力低下 ft fc C-3.5.3(6)-2 第 3 章 モデリングフェーズの操作 *ブレースの断面と設計時の扱い 表 使用断面と設計時の扱い 断 面 全ての種類 H、□、○ [ L、-、 ・ 剛接合 圧縮全強 座屈耐力 ○ - ○ ○ △** △** △** △** 圧縮全強 ○ ○ ○ × ピン接合 座屈耐力 - ○ ○ × 引張ブレース - ○ ○ ○ ** チャンネル、アングル~丸鋼は剛接ブレースは構成できないが、部材端条件は自動的に ピン設定にはならないので注意すること。剛接ブレースとしての断面設計はできないの で設計不能となる。安全限界、保有耐力計算はH型鋼に近似して計算される。 *** 水平ブレースはピン接剛引張ブレースに固定される。 C-3.5.3(6)-3 第 3 章 モデリングフェーズの操作 3.5.3 (6) ブレース 画面名:応力・設計プロパティ タブ名:設計共通条件 メニュー :編集-部材プロパティ-応力・設計(ブレース選択時) 画面イメージ フェーズ:モデリング 分 類:プロパティシート ボ タ ン: HP325 説明 ・設計/検定しないをチェックすると、このタブ以降の項目は全て入力不可となる。 ・設計/検定指定を検定とすると、一貫設計時にも当該部材は検定計算される。 ・横座屈長さは入力しなければ部材長になる。なお、X型ブレースの交点は部材端で はない。 ・設計フェイス位置は寸法基準点(格子点)からの寸法を指定する。 フェース寸法 フェース寸法 フェース寸法 FL 移動格子点 FL 通心 Link 寸法基準点 通心 理論編:5.4.1 Sブレースの設計 C-3.5.3(6)-4 フェース寸法 FL フェース寸法 FL 通心 通心 第 3 章 モデリングフェーズの操作 3.5.3 (6) ブレース 画面名:応力・設計プロパティ タブ名:設計応力 メニュー :編集-部材プロパティ-応力・設計(ブレース選択時) 画面イメージ フェーズ:モデリング 分 類:プロパティシート ボ タ ン: HP352 説明 Link ・建物共通の応力組合せで設定したものから、この部材の設計用応力組合せを選択す る。 ・係数は建物共通なので、部材毎には変更できない。 ・設定していない荷重ケースの列はグレー表示となる。 理論編:5.4.1 Sブレースの設計 C-3.5.3(6)-5 第 3 章 モデリングフェーズの操作 3.5.3 (6) ブレース 画面名:応力・設計プロパティ タブ名:応力調整 メニュー :編集-部材プロパティ-応力・設計(ブレース選択時) 画面イメージ フェーズ:モデリング 分 類:プロパティシート ボ タ ン: HP307 説明 Link ・部材単位に設計用応力の調整係数を荷重ケース別に入力する。 設計用応力は設計応力組合わせ時に各ケースの応力に応力調整係数を乗じたもので ある。 ・応力を1.5倍したい場合は「1.5」と入力する。 ・この指定は架構応力には影響しない。応力図及び部材応力表は調整前の値で表示さ れる。 ・設定していない荷重ケースの列はグレー表示となる。 理論編:5.4.1 Sブレースの設計 C-3.5.3(6)-6 第 3 章 モデリングフェーズの操作 3.5.3 (6) ブレース 画面名:応力・設計プロパティ タブ名:鉄骨 メニュー :編集-部材プロパティ-応力・設計(ブレース選択時) 画面イメージ フェーズ:モデリング 分 類:プロパティシート ボ タ ン: HP344 説明 Link ・断面について、算定計算時の検討範囲の最小値、最大値と範囲を指定する(設計ル ール) 。検定には影響しない。 1次設計応力解析の条件は断面・形状プロパティの「初期断面」による。 算定計算での断面計算は初期断面とは別に、ここでの最小値から計算される。 ・断面積低減率はアングル材ではフランジが有効になる。 ・幅厚比指定は算定時の検討範囲の最大幅厚比をランクで指定する。 ・「初期断面と同じ系列」チェックボックスをチェックすると最小断面が初期断面と なり、算定計算検討範囲を同じ形鋼種別内に制限する。最大断面の選択リストも同 形鋼種別になる。 形鋼種別と最小断面、鋼材種別・強度は入力不可となる。 ・組立材の時のみ「ウエブのみ」が入力できる。 ・算定計算の検討ピッチは形鋼は1サイズ、組立材の板厚はレギュラー板厚ピッチ、 幅は 50mm で固定されている。 ・断面積有効率は、断面設計に考慮される。保有耐力算定時の部材強度には考慮され ないので注意すること。 理論編:5.4.1 Sブレースの設計 C-3.5.3(6)-7
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