誤差伝播の法則(1) - 中央大学都市環境学科測量学

誤差伝播の法則(1)
– m個の変数(x1, x2, … , xj, … , xm)があり,それぞれ
の変数の測定値の標準偏差(精度)が(σ x1, σ x2,
… , σ xj, … , σ xm)であるとする.
– y = f ( x1 , x2 ,L, xm ) という関係式によって変数 y の
値を間接的に測定するとき,y の標準偏差はどうな
るかを考える.
y = f (x)
m=1で,独立変数 x
が1つしかない場合
のイメージ図
σy
y
σx
0
x
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誤差伝播の法則(2)
独立
変数
1つ
2つ
3つ以上
①
②
③
線形
線形
Y = aX
Y = a1 X 1 + a2 X 2
Y = a1 X 1 + a2 X 2 + a3 X 3 + L
④
⑤
非線形
Y = f ( X ) Y = f ( X1, X 2 )
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誤差伝播の法則―線形・1変数(1)
• ①線形で1変数の場合
– 真値が X である量 x を直接測定し,真値が Y である量 y
を 間接的に推定したい.真値 X と真値 Y との間に,a を
定数として,常に Y = aX なる関係式が成立するものとす
る.このとき,変量 x の n 回の観測値の精度σx に基づい
て,変量 y の推定値の精度σy を推定したい.
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誤差伝播の法則―線形・1変数(2)
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誤差伝播の法則―線形・1変数(3)
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誤差伝播の法則―線形・2変数(1)
• ②線形で2変数の場合
– 真値が X1 および X2である量を直接測定し,真値が Y であ
る量を 間接的に推定したい.真値 X1 および X2 と真値 Y と
の間に,a1 およびa2を定数として,常に Y = a1 X 1 + a2 X 2 な
る関係式が成立するものとする.このとき,真値 X1 および
X2 の n 回の観測値の精度σx1およびσx2 に基づいて,真値
Y の推定値の精度σyを推定したい.
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誤差伝播の法則―線形・2変数(2)
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誤差伝播の法則―線形・2変数(3)
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誤差伝播の法則―線形・3変数以上
• ③線形で3変数以上の場合
– 真値が X1 , X2, …, Xmであるm個の量を直接測定し,真値
が Y である量を 間接的に推定したい.真値 X1 , X2, …,
Xm と真値 Y との間に,a1 , a2 , …, amを定数として,常に
Y = a1 X 1 + a2 X 2 + L + am X m なる関係式が成立するものと
する.このとき,真値 X1 , X2, …, Xmのn 回の観測値の精
度σx1 , σx2 , …, σxm に基づいて,真値 Y の推定値の精度
σyを推定したい.
2変数の時と同様に,
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誤差伝播の法則―非線形・1変数(1)
• ④非線形で1変数の場合
– 真値が X である量を直接測定し,真値が Y である量を 間
接的に推定したい.真値 X と真値 Y との間に,常に理論
的に Y = f ( X ) なる関係式が成立するものとする.このと
き,真値 X の n 回の観測値の精度σxに基づいて,真値 Y
の推定値の精度σyを推定したい.
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誤差伝播の法則―非線形・1変数(2)
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誤差伝播の法則―非線形・1変数(3)
f ( a + h) − f ( a )
f ' (a) ≈
h
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近似式の図解
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誤差伝播の法則―非線形・1変数(4)
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誤差伝播の法則―非線形・2変数(1)
• ⑤非線形で2変数の場合
– 真値が X1 および X2である量 x1および x2を直接測定し,真
値が Y である量 y を 間接的に推定したい.真値 X1 および
X2 と真値 Y との間に,常に Y = f ( X 1 , X 2 ) なる関係式が
成立するものとする.このとき,変量 x1 および x2 の n 回の
観測値の精度σx1およびσx2 に基づいて,変量 y の推定値
の精度σyを推定したい.
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誤差伝播の法則―非線形・2変数(2)
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誤差伝播の法則―非線形・2変数(3)
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近似式の図解
① = f ( a + h, b ) − f ( a , b )
② = f ( a, b + k ) − f ( a, b)
③ = f (a + h, b + k ) − f (a, b)
≈ ① + ② と考える
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誤差伝播の法則―非線形・2変数(4)
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誤差伝播の法則―非線形・2変数(5)
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偏微分の例
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線形な関数の誤差伝播則の例(1)
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線形な関数の誤差伝播則の例(2)
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非線形関数の誤差伝播則の例(1)
• 縦 x1 ,横 x2 の長方形の面積 S
S = S ( x1 , x2 ) = x1 x2
– 縦の長さ x1 ,横の長さ x2 の分散をそれぞれ,σ
2
および σ x とするときの,面積 S の分散
2
σ S を知りたい.
2
,
x1
2
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非線形関数の誤差伝播則の例(2)
x1
x2
S
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誤差伝播の法則(まとめ)
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非線形関数の誤差伝播則の例(3)
• 縦断勾配のある道路や斜面を想定した例
L
θ
A
S
B
S = L cos θ
σ θ = 1' =
π
180 × 60
≈
1
に注意
3,437.747
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非線形関数の誤差伝播則の例(4)
S = f ( L, θ )
1 rad = 3,437'
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