時計・ジュエリー・メガネ 第 34 号 2016 年 2 月 時計・ 宝石・メガネ 杉岡時計店〒569-0804 高槻市紺屋町 1-1 グリ ーンプラザたかつき 1 号館 1 階 http://www.sugioka-tokeiten.co.jp TEL 072-685-0875 発行者:杉岡 誠 リングのサイズ直し 専務の杉岡誠です。年末年始は暖冬続きでしたが、最近は寒さが平年並みになってきましたね。衣料品 関係のお仕事されている方は暖かすぎて冬物が売れないと嘆いていらっしゃいましたが、ちょっと遅い がやっと売れるようになってきたとおっしゃってました。スキー場は雪不足でスキーを楽しみたい方に とっては今シーズンは物足りないシーズンになりそうですね。やっぱり冬は寒くないと商売にも影響が 出ますね。今回はリングのサイズ直しについて少しお話ししたいと思います。リングというのは製造段 階である程度サイズが決まっておりまして、店頭で販売している製品はほとんどが 11 号から 13 号くら いのサイズで出来上がっております。気に入っ たリングがそのままご自身の指のサイズにぴっ たりと合えばよいのですが、なかなかそうはい きません。サイズが合わない場合は「サイズ直 し」をしなければいけません。サイズ直しの工 程ですが、サイズを小さくする場合はまず初め にリングの下部分を糸鋸で切断します。目安と して幅 1mm切断するとサイズが 1 ダウンしま す。2 サイズダウンしたい場合は 2mm切断し ます。切断した後は接合しなければいけません。 切り口に「ロウ」と呼ばれる材料を置いて火を 当てて溶かして接合します。「ロウ」と言いま してもろうそくのろうではありませんよ。金属 でできた材料です。宝石が入っていない貴金属のみのリングはやり易い方なのですが、宝石がついてい るリングは宝石に熱が伝わらないようにしなければなりません。断熱材等を用いて宝石を保護して接合 部分だけに熱が伝わるようロウを溶かします。接合が出来上がると成形作業です。接合した部分の余計 な「ロウ」をやすりで削りリングの形を整えていきます。リングの外側、内側を粗いやすりから削り最 後はリューターという電動工具で細かい目の研磨工具できれいに整えていきます。最後にバフ研磨をし て光沢を出し洗浄して仕上がります。サイズを大きくする場合は 切断後、大きくする分だけリングと同じ貴金属を足します。そし て同じように火をかけて「ロウ」を溶かして接合します。大きく 安心してください。指は切 する場合は接合部が 2 か所になるのと貴金属を足しますので料金 れませんよ。 も小さくする時より高くなります。 きついリングをつけっぱなしにするといざ外そうと思っても、外 せなくなることがありますのでご注意ください。きついリングを 外したいときは石鹸を付けるかハンドクリームをつけると外しや すくなりますよ。それでも外れないときはリングカッターで切断 するしかありません。そうならないように(太らないように)ご 注意下さい。 宝石の種類・・・アメシスト 水晶はカラーバリエーションが豊富にある石です。その中で紫色やスミレ色、赤紫色をした水晶をアメ シストと呼びます。紫色になる要因は水晶の中にわずかな鉄イオンが含まれさらに天然の放射線などに よって格子欠陥が引き起こされることによるものです。高品質の紫水晶は濃い紫色をして、透明度も高 い石です。丸みを帯びたカボッションカットや多面体の ファセット加工など様々な加工にも対応できます。主産地 はブラジルで大きな晶洞などで採掘されます。ブラジル以 外ではスリランカ、ロシア、インドなどでも産出されてい ます。アメシストの中には、きれいな紫色の中に黄色の色 が入っている物があります。2つの色が見えることから 「バイカラー」と呼ばれています。アメシストは2月の誕 生石でもあります。またヨーロッパのキリスト教会では司 教がはめる指輪にセットされた石で、教会の尊厳を表し信 心深さの象徴のもなっているようです。写真は当店に展示 しておりますアメシストの結晶の一部です。お近くへお越しの際は一度見に来てください。 成長期のメガネ装用 幼少期の子どもの視力はよく見えるという経験を繰り返して徐々に発達していきます。仮に裸眼視力が 低下したとしても、目に合わせて適切に補正されたメガネを装用することによって、よく見えるという 経験を積むことが出来ます。そのまま放置したり以前の合わないメガネを使用することは眼球の発達上 にある子どもにとって望ましい事ではありません。適切なメガ ネは子供の視力発達を促すだけでなく、必要な視覚情報を取り 入れる大切な窓口です。平成 25 年度の文部科学省学校保健統 計調査によると、年齢が進むにつれて裸眼視力 1.0 未満の子供 が増えて、中学校では半分以上、高校では 6 割以上が 1.0 未満 で幼少期から学童期における適切なメガネが必要とされていま す。学校で視力検査もありますが、幼少期、学童期は一度眼科 医で診ていただき、診断に基づく処方箋を作成しメガネ店にご 持参していただくことをお勧めします。 子どものメガネに求められることは、乱暴に扱うこともあるか と思いますのでレンズもフレームも壊れにくく変形しにくいも のをお勧めします。最近のメガネレンズはほとんどがプラスチッ クです。軽くて割れにくいという特徴がありますが子供の場合は キズに強いハードマルチコートのついたレンズがお勧めです。度 数が強いレンズは遠視用レンズでは中心部分が分厚くなり、近視 用レンズは縁が分厚くなりますので高屈折の薄型レンズもござい ます。お値段は少し上がりますが軽くて扱いやすいので必要な方 にはご説明の上、ご提案させていただいております。メガネのレ ンズも各社から特徴あるレンズがたくさん出ておりますので、お 使いになる方にとって一番良いレンズを当店ではご提案させてい ただきます。子どものメガネフレームに必要なことは壊れにくく変形しにくい、もしくは変形してもす ぐにフィッティング修正しやすいフレームです。メタル製でもプラスチィック製でもどちらでもよいの ですが、レンズの周囲をすべてフレームが取り巻いているフレームがお勧めです。フチなしタイプなど は変形に弱くなりますのでご注意ください。学校でボールが当たったり何かとメガネを痛めることが大 人よりも多いです。また子供は鼻が低くメガネがずれ落ちやすいのでフレーム選びの際は鼻の上になる べくしっかりと納まって安定するフレームを選ぶのが良いでしょう。当店では認定眼鏡士がおりますの で装用状態を確認し適切なメガネ選びをアドバイスさせていただきます。
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