KEYAK! 12月号 Stay or Go 幼稚園の雨どいには落ち葉がてんこ盛りです。落としたい気持ちはあるのですが、 これからまだ落ちてくる分を考えるともうちょっと「待ち」 。なので気付いている方 も見なかったことにして下さい。去年は屋根の上で両足が同時につってしまい、そろ そろ屋根の上が怖くなってきました。 怖いと感じるのは歳のせいで、学んだり成長したことではありませんが、ついこの 間年長さんのこどもかいがありました。その中で見られる彼らの緊張感や恥ずかしさ や照れといったものが顕著に現れていて、ここに子どもたちの感受性に対する成長が 感じられます。同時に、自分をフルに発揮できなくなるという要因も生まれてきてし まうのが残念なのですが、ここではプラスに考えて、ちゃんとする、しっかりやらな きゃ、良いこと悪いことなどの分別も意識もこの時期に蓄積されていくのではないで しょうか。育ちの過程で、年中さんのうたっている姿と比べるとそれはより明らかで す。彼らはうたっていくうちどんどん体が前のめりになっていき、夢中に歌いすぎて 顔が怖くなっていく子もいれば、うたに合わせた表現を自分なりに振り付けその世界 にすっかり入っている子などさまざまで、「ありのまま」を感じます。年少さんにお いても、うたえる、うたっている自分が「ここにいる」と存在を訴えているように感 じますし、「ひとりじゃない」という感覚も彼ら自身が感じているはずです。ここで 例えば大人側が「ちゃんと」を意識してしまっては、子どもたちの感受性や秘めた能 力を奪ってしまいかねません。調子に乗った子どもたちをすぐに制止してしまうので はなく、せめて「30 秒待つ」くらいのキャパシティは必要ですね。カップ麺だって 3 分待てるのですから。ちなみに私は 2 分30秒で蓋を開けるのがベストだと思って ますが。 話を年長に戻しますが、年長さんになるとこの待つ・待てるという意識も入ってき ます。これは周りが見えるからこそ「待つ」ことができるのであり、相手のことを考 えられるからこそ「待てる」のだと思います。相手の立場に立ってものごとを考えら れる・いま自分は何をするべきか、状況に応じてその場を楽しめる人になってほしい と思っています。 毎年、保護者のみなさまのご協力ありがとうございます。おかあさんのげきに STAY は必要ありません。GO と GOOD で一緒に楽しめるこの環境があることに感 謝いたします。 今月のねらい(育ってほしい姿や経験してほしいこと) 3歳 ・友達とあそびのイメージを広げ、言葉を交わしながら遊ぶ ・劇ごっこなど、ここが面白いと感じたところを思い切り楽しんでみる ・異年齢でのかかわりをもち、親しむ (中長の劇をみる・おもちつき・誕生会・クリスマスなど) 4歳 ・おもしろそう、やれそうと思えることに、自分からかかわって繰り返し取り組む ・自分の力を発揮するうれしさを感じる ・クラス全体でまとまってすると楽しい遊びや活動を経験し、実感する 5歳 ・ドッジボールや鬼ごっこなど、ゲームやルールのある遊びを大勢の友達と 一緒に楽しむ ・互いにアイデア・イメージを出し合って、話し合ってクラス共通のものにする ・全体を見渡して、必要に応じて援助しあうことができる
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