MDCTN 通信 第16号 2016年1月 MDCTN3歳の誕生日を迎えて MDCTN事務局代表 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター 小牧 宏文 新年明けましておめでとうございます. 今年も皆様にとってよい年でありますようお祈りします. MDCTNは昨年の12月をもって設立から3年を迎えました.この一年の活動として,多施設共同 研究を2本開始できたということが特記すべきことかと思います.一つは超希少疾病であるポン ペ病のスクリーニングに関する研究(PHiRS-J研究)で,国立病院機構東埼玉病院尾方克久部長 が研究責任者となり実施中です.本疾患は筋ジストロフィーと誤って診断されている例があり,酵 素補充療法を早期に開始することでより高い効果が期待できますので,本研究の結果が待たれ るところです.二つ目は筋ジストロフィーの運動機能に関する臨床評価(アウトカムメジャー)研究 で,国立精神・神経医療研究センターの竹下絵里医師が研究責任者となり各施設の理学療法士 の皆様と連携し研究を実施しています.両研究ともに研究参加施設の皆様のご協力もあって順 調に進んでおります.MDCTN事務局が研究事務局の役割を担い、研究で得られたデータの品質管 理体制も整備できました.協力いただいている企業の皆様にも深く感謝申しあげます. 医療に関して多職種連携チームの重要性が指摘されますが,研究に関しても同じことが言え ると考えています.当然といえばその通りですが,実際に研究におけるコーディネーター,理学療 法士,生物統計家,事務担当者,研究者,医師などから構成される多職種連携チームを構成するこ とは容易なことではありません.今後も加盟施設の皆様と連携を密にして研究を推進できる体 制を目指していきます. 皆様におかれましては,ぜひ共同研究のご提案をいただきたいと考えております.MDCTNだか らできること,MDCTNでないとできないこと,計画の大小に関わらず積極的なご提言をお待ちし ております.事務局一同,全力でサポートいたします。 新年にあたり話題(課題)提供させていただきます. 1. 新しいアウトカムメジャーの開発が重要と考えています.運動機能に関しては6分間歩行テス トに代わる方法、ならびに上肢機能に関わる方法,運動機能以外でもQOL/PRO,骨格筋量 バイオマーカーなどが挙げられます. 2. 国が構想を手がけているクリニカル・イノベーションネットワークにおいても創薬における対 照群に資する自然歴(Natural history)研究がテーマとして挙げられています. それでは本年もよろしくお願いいたします. 【MDCTN事務局】 国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター内 〒187-8551 東京都小平市小川東町4丁目1番1号 ☎042-341-2711(内線3052) ホームページ http://www.mdctn.jp/ 編集:MDCTN広報担当
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