第 24 回 - 民主教育研究所

主催:民主教育研究所 運営委員会
第 24 回
2015
全国教育研究交流集会
12/26 ㊏ ▶ 27 ㊐
そ
こ
今
、
70 年
in
東京
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人権
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場所:全国教育文化会館
(エデュカス東京)
「人間のいのちは地球よりも重い」と言
いのち
12 月 26 日㊏ 7F ホール 受付開始 12:30
【全体会】(13:00~17:30)
・基調報告 民研運営委員会
・徹底討論 戦後 70 年、今こそ いのちを紡ぎ出す喜びと希望を
⑴ 3 分野からの基調問題提起
①日本の政治 ・ 社会から(小澤隆一さん 東京慈恵医大)
②原発問題から(澤 佳成さん 東京農工大) ③教育から(馬場久志さん 埼玉大学)
⑵若い世代からの発言 ①弁護士 ②大学生 ③青年教師
⑶参加者を交えた徹底討論
われます。その生命がないがしろにされ、
違憲の「戦争法」のもとで殺し殺される
国への転換がねらわれています。教育は、
何よりもいのちを紡ぎだしそれを守り育
てる営みを土台にして、はじめて成りた
つものです。
70年前に決意した「二度と戦争しな
い国日本」、平和と基本的人権の尊重に
立った教育と社会の確かな構築こそ、私
たちに求められているのではないでしょ
うか。
みなさんとともに、この課題を探究し
て行きたいと願っています。
【交流の夕べ】 (18:30 〜 20:00) 7Fホール
12 月 27 日㊐
会館各会議室 受付開始 9:00
【分科会】
(9:30~16:00) ❶ 子ども ・ 若者が安心して生活し、学ぶことのできる社会を
❷ 学習指導要領問題と学力のゆくえ
❸ 「平成の学制大改革」で地域の学校はどうなる
❹ 道徳の「特別の教科」化と教科書問題
❺ ジェンダー・セクシュアリティと教育
❻ 憲法の継承と平和 ・ 民主主義を考える
特別分科会 若い教師の集い(13:00 〜 16:00)
「語り合おう —青年教師はつらいよ」 民主教育研究所
〒 102-0084 東京都千代田区二番町 12-1
全国教育文化会館5F
Tel: 03-3261-1931
Fax: 03-3261-1933
メール office@min–ken.org
分
分科会
世 話 人
子ども 若者が安心して生活し、学ぶことのできる社会を
・
馬場 久志
第 1 分 科 会
児美川孝一郎
第 2 分 科 会
学習指導要領問題と学力のゆくえ
梅原 利夫
中村 雅子
平成の学制改革 で地域の学校はどうなる
山本 由美
「
」
第 3 分 科 会
朝岡 幸彦
安藤 聡彦
科
会
の
概
要
趣 旨 と 討 論 の 柱
レ ポ ー ト
大人社会の危機のしわ寄せをじかに被って大変な状況に
ある子どもと若者の問題を、3テーマに基づいて検討しま
す。
第1に、貧困化が深刻さを増し、生活の安心が脅かされ
る中での子どもの居場所や生活の保障、大人のあり方を考
えます。
第2に、学校教育を補償するための自主的な学びの場で
見出される、子どもたちの学びへの願いを考えます。
第3に、18歳選挙権の実施を視野に入れた実践から、権
利の実現と自立に向かう可能性を考えます。
これらを経て、生活の困難のみならず情報化や商業主義
の問題も含めて、厳しい現実に向き合いながら自分らしく
生きようとする子ども・若者たちに、大人は何を学び、ど
う共に未来をめざすかを考えたいと思います。
①「問題提起」
(馬場久志・埼玉大
学)
②「子どもの貧困問題に取り組む」
(佐藤洋作・NPO法人文化学習協
働ネットワーク、佐藤孝典・同)
③「自主夜間中学の取り組み」
(金
子和夫・川口自主夜間中学代表)
④「18歳選挙に必要な政治的リテラ
シ―をどう育てるか」
(杉浦真
理・立命館宇治中学校・高等学校)
2016 年度をめざして、次期学習指導要領改訂の作業が進
められています。今年8月には中教審から「論点整理」が
出され、総論の大枠が示されました。そこでは、OECD
のPISA調査や文科省の全国一斉学力調査結果が肯定
的に扱われ、新たに「育成すべき資質・能力」が示され、
「アクティブ・ラーニング」など目新しい言葉が並んでい
ます。
これまで文科省や教育委員会の主導で、全国の教室や学
校で行われている「学習指導や学力づくり」は、果たして
子どもたちの学ぶ喜びや生きる力になり得ているのでし
ょうか。
現状の批判的な検討とこれからの課題を、参加者ととも
に考え合います。
①「問題提起:学習指導要領改訂作
業で何がどう変わるのか」
(梅原
利夫・和光大学)
②「アクティブ・ラーニングは改革
の目玉となりうるか」
③「大阪の現場で進められている
自主的・民主的な教育課程づく
りのとりくみ―カリキュラム・
マネジメントに抗して―」
(山口
隆・大阪教育文化センター)
④「OECD コンピテンシーと日本の
学力問題」
(中村雅子・桜美林大
学)
学力テスト体制が公教育の競争的な再編をうながし、首
長の権限が強化された教育委員会のもと、学校統廃合が促
され、教科書採択に圧力が加えられるケースも出現してい
ます。「平成の学制改革」と称して義務教育学校(小中一
貫校)が法制化され、58 年ぶりに統廃合の「手引き」が改
正されるなど、小・中学校の統廃合が急増しそうです。そ
れによって、地域の教育や子どもたちの暮らしが様変わり
するだけでなく、地域自体が大きなダメージを受けること
が懸念されます。
小中一貫校には、財界や政府がめざす教育内容を推進し
ていく目的もあります。品川区のような都市部のみなら
ず、原発の村で多くの小中学校を統合して開設された小中
一貫校では、まさに原発企業の意向を反映した独自教科が
導入されています。
教育改革の中で、子どもの十全な成長・発達をめざす地
域の学校のあり方を考えていきます。
①「問題提起:統廃合、学制改革、
学力テストなどの全体像」
(山本
由美・和光大学)
②「教育委員会改革が推し進める教
育改革」
(民研教育行財政委員会)
③「地方消滅論と学校統廃合」
(平
岡和久・立命館大学・財政学/自
治体問題研究所副理事長)
④「青森県東通学園(小中一貫校)
と地域」
(西舘崇・東京国際大学
非常勤講師・政治学)
⑤「法制化に便乗した小中一貫・統
廃合、公共施設適正配置計画」
(岸
本清明・兵庫県加東市・元教員)
道徳の「特別の教科」化と教科書問題
ジェンダー セクシュアリティと教育
糀谷 陽子
田中 武雄
池谷 壽夫
橋本 紀子
憲法の継承と平和 民主主義を考える
第 6 分 科 会
佐貫 浩
八木 英二
・
第 5 分 科 会
・
第 4 分 科 会
金馬 国晴
「語り合おう―若手教師はつらいよ!」
特別分科会(午後のみ)
木村 浩則
①「問題提起」(金馬国晴・横浜国
立大学)
②「道徳の『特別の教科』化と主権
者教育」(渡辺雅之・T−ns SOWL
の高校生)
③「教育現場からのオルターナティ
ブな実践の創造」
④「道徳、社会科、家庭科などに見
る教科書問題」(出版労連)
今年は本分科会を設けて、集中的に議論します。道徳、
社会科、家庭科などの教科書や新しい検定基準などの問題
も関連づけることで、目標、内容、方法・教材のレベルと、
それ以上の社会システム的な影響にまで視野を広げます。
論点はしぼりつつ、民間研や学会などでの理論や先駆的
な実践例を活用して、展望を語り合います。18 歳選挙制と
安保関連法が可決され、来年に憲法改正を問う国政選挙が
ある中で、高校生団体・T−ns SOWL や学生の SEALDs など
の動きも視野に、民主教育、シティズンシップ・主権者教
育、平和・人権の教育などとして、道徳教育を捉えなおし
もします。そうして現場からの対抗的な実践のイメージ
を、豊富に出し合っていきましょう。
これまでの研究では、①日本のジェンダー平等とセクシ
ュアリティ教育が国際的な水準にも達していないこと、②
ジェンダー・バッシングの下でも、さまざまなジェンダー
平等とセクシュアリティ教育への取り組みがなされてい
ること、③ジェンダー平等教育を進めていくためにも、ジ
ェンダー平等のための教科書作りが不可欠なこと等が確
認されました(
『民研年報第 15 号 ジェンダー・セクシュ
アリティと教育』
)
。
こうした成果を踏まえ、今回は、戦後 70 年のジェンダ
ー平等とセクシュアリティ教育の到達点を確認しつつ今
後のジェンダー平等とセクシュアリティ教育を展望する
ために、①教科書、道徳のジェンダー視点からの分析、お
よび②青少年のジェンダー・セクシュアリティ意識の実態
を共有しつつ、③学校におけるジェンダー・セクシュアリ
ティ教育の実践のあり方を検討します。
①「問題提起:戦後 70 年をふまえ
て、ジェンダー・セクシュアリテ
ィ教育の現状と課題」(池谷壽
夫・橋本紀子)
②「教科書、道徳とジェンダー・セ
クシュアリティ教育」(福家武
子・寺島芳江)
③「セクシュアリティに関する調査
報告」(茂木輝順)
④「学校におけるジェンダー・セク
シュアリティ教育の実践」
1)「『いえのしごと』を考える」
(天沼文・東京)
2)「修学旅行で『からゆきさん』
を学ぶ」(轡田徳子・静岡・高校)
戦争法反対の運動が新たな民主主義の高まりを生み出
し、さらに戦争法廃止を目指す新たな運動が始まりつつあ
ります。しかし安倍内閣は、この民主主義の高まりを押さ
え込み、18歳選挙権の実施をも、若者の政治意識の抑制
と管理の場にしようとして「教育の政治的中立性」を前面
に出し、次々と思想や価値観、道徳意識、行動管理の教育
政策を進め、憲法改正も企図しています。しかし、今こそ、
民主主義という価値を学校教育に貫き、若者が主権者とし
ての自覚に立って自由に考え、自らの意見表明を社会と政
治に対しておこなう転換点としなければなりません。民主
主義の新たな高揚の時代に向けて、理論課題、教育運動の
方向、実践の見通しを話し合います。
①「問題提起:政治論争と教育の責
任」
(佐貫浩・法政大学)
②「文科省『教育の政治的中立性』
の論理と子ども・学習者の権利
──生徒の思想統制の法的枠組
み批判」
(八木英二・京都橘大学)
③「18歳選挙権をどうとらえる
か」
④「日本国憲法改正を授業でどう扱
うか」
⑤「高校生の政治意識と教育の課
題」
(河合美喜夫・東京高校教員)
近年の学校現場では、大量退職と大量採用の時代を迎
え、そのうえ職場の管理強化と多忙化が進む中、新人教師
の育ちを支える場や人間関係が失われ、仕事の面でも若い
教師の負担がいっそう大きくなっています。そのため、不
適応に陥り 1 年目で辞めてしまう新任教師や、過労や病気
で休職や退職に追い込まれる若手教師も増えています。
本分科会では、新任教師や若手教師に固有の悩みや課題に
焦点をあて、若い仲間の成長を励まし支える職場づくり、
学びの場や研修制度のあり方について語り合います。
①「問題提起」
(木村浩則・文京学
院大学)
②(山田将司・小学校 8 年目)
③就職して 2、3 年目の若手教師
④中堅の教師