松永準一

混乱の時代はコミュニケーションの充実
明けましておめでとうございます。本部監事の松永です。支部の皆さまにはご
家族と穏やかにお正月をお迎えになられたこととお慶び申し上げます。
しかし、昨年は世界的に災害や事故・異変が多発し、見
通しが立てにくい不本意な一年になってしまいました。暴
動・紛争・天変地変の増加は世界的現象として受け止めら
れ、軽々しく「報道の進化」現象などと片付けられる内容
ではありません。そして、長年平和な社会に慣れ切った自
由主義国の市民(私たち)にはこれを自己抑制す力量があ
りませんでした。信頼していた政府や企業においても例年
になく起きてはならない不浄事が目立つ傾向です。倫理は
一度崩壊すると崩壊が続くでしょう。軽率に付和雷同することもありませんが、
十分な防衛策と予防策は必要です。
さてこのような時、我々コンサルタントはクライアントに対してどのように
対処するべきでしょうか。
「正道」は時代を超えて不変です。『対象を十分に調査し尽くし、科学的に事
実のみを把握し、遵法の範囲内で客観的に伝え、理解を得ると同時に、合意の下
で行動に移す』ということです。
実現には、損得抜きのコミュニケーションが密度高く維持されることを要し
ます。結果に責任を持つためには、強い「意志」と「持久力」が必要になります。
「健全な精神は健全な肉体に宿る」などと言われてきましたが、必ずしも「健全
な肉体」に「健全な精神が宿る」とは限らないのが現実です。「健全な肉体」も
「健全な精神」も当然管理の対象です。
着々と平和への抜け道を模索し、そのための地道な努力を積み重ね、本年も無
事この不本意な「難局」を抑え込み、未来に備えたいと願っています。幸い当支
部は多彩(かつ多才)な会員が集う「支部研究会」が活発です。皆様には報道を
超えた生々しい情報源となることでしょう。ぜひ、積極的にご参加の上、議論を
盛り上げていただき、苦しくとも正道において、真の「ご健勝」を勝ち取られま
すよう心から祈念いたします。
2015 年元旦
本部理事 松永準一