概要版 (仮称)新いわき市農村環境計画【素案】 1 計画の背景と目的 背景…農業農村整備事業に当たっては「環境との調和に配慮すること」が原則とされたことを受 け、平成16年度に「(旧)いわき市農村環境計画」を策定し、これに基づき、本市では周 辺環境との調和を図りながら農業生産基盤の整備を図ってきた。 しかしながら、東日本大震災の発生等本市農業・農村を取り巻く状況が変化したこと等か ら、平成27年度を初年度とした新たな計画「(仮称)新いわき市農村環境計画」を策定し た。 目的…農村環境の保全・整備に係る基本方針や施策の方向性を定める。 2 計画の位置付け 国・福島県・本市の上位計画等との整合を図る。 1 いわき市の環境特性 ⑴ ⑵ ⑶ 地域概要 ○東は約60㎞の海岸線で太平洋に面し、西は阿武隈高地に連なる森林地域等 自然環境 ○温暖で過ごしやすい気候 ○豊かな水環境 ○多種多様な野生動植物が生息等 社会環境 ○人口は減少傾向 ○都市部への人口集中と中山間地域の過疎化が顕著 ○市域の多くは森林等の自然的土地利用 ○数多くある指定文化財等 生産環境 ○農家数・農家人口・農業就農人口の減少 ○農業就業者の高齢化及び後継者不足 ○経営耕地面積の減少 ○生産基盤の割合は水田約80%、畑約20% ○市内全域で農業農村整備事業を実施等 ⑷ 2 環境評価 ⑴ 環境評価の考え方 自然環境、社会環境、生産環境の各分野における「保全すべき資源」「改善すべき資源」「復元すべき資源」 を整理 ⑵ 環境評価 ⑶ 環境資源マップ 3 農村環境の現状と課題 「1いわき市の環境特性」「2環境評価」等を踏まえ、今後取組むべき課題を整理 3 計画策定の進め方と構成 4 計画の対象 ⑴ 計画対象地域 農業振興地域の整備に関する法律(昭和44年法律第58号)第6条第1項の規定に基づき指定され た農業振興地域 1 第2章から第4章の内容を踏まえ、農村地域の将来像・基本方針・保全方針等を定める 1 2 農村地域の将来像と基本方針 農村環境計画の施策の体系 福島県の計画等 福島県農林水産業振興計画「ふくしま農林水産業新生プラン」 ○東日本大震災及び原子力災害からの復興 ○安全・安心な農林水産業の提供 ○農業の振興 ○魅力ある農山漁村の形成 ○自然・環境との共生等 ⑵ 福島県農業農村整備環境対策指針 ○生態系の保全 ○水環境の保全 ○農村景観の保全 ○歴史文化資源の保全 ○土環境の保全 ○その他の保全等 【 ⑴ 2 いわき市の上位・関連計画 ⑴ いわき市農業・農村振興基本計画(平成28年度~平成32年度) ○持続的発展のための土台づくり ○安全で特色のある農業づくり ○地域資源を活かした農村づくり等 ⑵ いわき市環境基本計画(第二次)一部改定版 ○低炭素社会づくり ○循環型社会づくり ○自然共生社会づくり ○原子力災害からの環境回復等 1 2 東日本大震災の発生 本市の被害状況 ⑴ 農業関連施設の被害状況 排水機場、ため池、取水堰、橋梁、農道、水路 ⑵ 農地の津波被災状況 沿岸部約205ha ⑶ 原子力災害による放射性物質の拡散 多くの農産物が風評被害にさらされ、その影響は生産、流通、消費のあらゆる分野に及ぶ。 3 復旧・復興に向けた取組み ⑴ 復旧事業 ○農業関連施設の全復旧 ○津波被災農地の除塩(約128ha) ⑵ 復興事業 ○復興基盤総合整備事業 ○農地の除染 ○農業用ため池放射性物質対策 ○農業用ため池ハザードマップの作成 ○「いわき見える化プロジェクト」の取組み 4 ~ 自 然 環 境 ・ 景 観 と 調 和 し た 魅 力 的 な 農 業 農 村 を 目 指 し て ~ 東日本大震災がもたらした影響の本計画への反映 3 誇 り を も っ て 次 世 代 へ 繋 げ る 人 と 自 然 が 共 生 す る 「 い わ き 」 の 農 村 農 村 地 域 の 将 来 像 】 基本方針1 基本方針3 生産環境 人が輝き 活力ある農業づくり 農村環境の保全方針 豊かな水環境の保全 自然・景観資源の保全 ➀多様な動植物の生息地の維持・保全 ②身近な自然環境の保全・創出 ➂地域の自主的な環境美化・緑化活動の推進 周辺環境に配慮した 農業生産基盤整備 ➀自然環境への影響を最小限とした整備の推進 生活環境の整備 ➀広域農道や基幹農道の整備 ②農業水利施設(排水施設)の保全・整備 ➂生活排水対策の推進 農村環境の保全 ➀特色ある農村景観の維持・保全 ②地域の共同活動への支援 地域資源の保全・継承 ➀地域コミュニティの活性化 ②歴史資源の保全・里づくりへの活用 ➂地域が育んだ文化・伝統行事の継承 ④都市と農村の交流促進 有効かつ持続的な農地 と農業用水の利用 ➀優良農地と農業用水の保全・確保 ②農業水利施設(用水施設)の保全・整備 ➂農業生産基盤の整備推進 ④耕作放棄地の発生防止と利活用 ⑤鳥獣被害対策の推進 ⑥担い手への農地利用集積の推進 担い手の育成・確保 ➀意欲ある多様な担い手の育成・確保 ②新規就農希望者への支援 安全・安心な農産物の供給 ➀農産物の放射性物質測定や測定結果等の公表 ②農産物のブランド化や販路の強化支援 ➂地産地消の推進 環境に配慮した農業の推進 ➀有機農業や低農薬等環境にやさしい農業の推進 ②家畜排泄物等の適切な処理及び循環利用の推進 社会環境 地域社会が求める 住みよい農村づくり 【具体的な施策】 ➀良好な水辺空間の維持・保全 ②水源涵養機能をもつ森林や農地の保全・整備 ➂農業用ため池放射性物質対策の推進 自然環境 豊かな自然と農村が 共生する環境づくり 基本方針2 【取組むべき項目】
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