元海軍中将の男 シャトヤーン6 ︻注意事項︼ このPDFファイルは﹁ハーメルン﹂で掲載中の作品を自動的にPDF化したもので す。 小説の作者、 ﹁ハーメルン﹂の運営者に無断でPDFファイル及び作品を引用の範囲を 超える形で転載・改変・再配布・販売することを禁じます。 ︻あらすじ︼ とある島で目を覚ます少年。彼は一体何者なのか ? 第 第 第 第 5 4 3 2 話 ││││││││││││ 1 42 34 25 19 13 5 1 目 次 第 話 ││││││││││││ 第 6 話 ││││││││││││ 話 ││││││││││││ 話 ││││││││││││ 話 ││││││││││││ 話 ││││││││││││ 第 7 第 話 ﹁⋮ここは ﹂ ﹁あれは⋮船 ﹂ 周りを確認しても見えるのは海と砂浜と森だけだ。 ﹁⋮⋮﹂ 目が覚めたら、見知らぬ場所だった。 ? 1 ﹂ ? ﹂ ?? ﹁何となく気になって島に寄ったが、まさか人がいるとはな﹂ た。 頭をかきながらそう思っていると、船が近づいてきた。そして1人の男が降りてき ︵そう言えば俺、前世で英語全く駄目だった⋮︶ しかし男はその文字が読めなかった。 ﹁ 記憶を思い出しても、帆船を見たことがない。帆を見ると文字が書かれていた。 ﹁帆船 沖を見ると、一隻の船がこの島に向かっていた。 ? 1 ﹁⋮誰 ﹂ わしは海軍のガープじゃ。お主名はなんじゃ ﹂ ﹁わしか 前世での名前を伝える。 ﹁俺の名前は⋮ツバサ﹂ ﹂ ガープ﹁そうかツバサか。お主、海軍に入らんか ツバサ﹁海軍ですか ﹂ !! ツバサ﹁⋮⋮﹂ 海軍本部に戻るぞ ﹂ ガープ﹁そうじゃ。お前さん、鍛えればわしをも超える事が出来る筈じゃ ? 暫く考えたが、ツバサはガープの話を受ける事にした。 なら決まりじゃ !! ツバサ﹁じゃあ、お世話になります﹂ ガープ﹁ぶわっはっはっは 軍本部に到着した。 ﹃おかえりなさいませ ガープ小将 ﹂ ﹄ !! お部屋で小将のお帰りをお待ちです ガープ﹁センゴクはおるか ﹂ !! ? ! ﹂ そしてガープと一緒に、海軍本部に戻るのであった。船を進ませて2日、目的地の海 !! !! ? ? ? ? ! 1人の海兵がそう答える。 ﹁はっ 第1話 2 ガープ﹁ツバサついてこい いつも言っとるだろ ﹂ 入る時はノックをしろと⋮﹂ ノックもしないで扉を開ける。 ガープ﹁入るぞセンゴク﹂ ツバサはガープの後を追いかけた。 ! !! いぞ ﹂ ガープ﹁バリバリ⋮ボリボリ⋮﹂ る。上司はガープ、お前が連れてきたんじゃから、キチンと世話をするんじゃぞ﹂ センゴク﹁そうか⋮なら、君を採用しよう。ゼファーに修行をつけてもらうことにな 生を終えるとこでした﹂ ツバサ﹁はい。元々両親はいませんし、ガープさんに拾われなかったら、あの島で一 ツバサの意思を聞く為に、センゴクは質問する。 ? !! センゴク﹁⋮君はいいのか ﹂ ガープ﹁そうじゃ。素質は十分じゃ。キチンと修行や経験を積めば、大将も夢じゃな センゴク﹁その子がお前の言っていた新人海兵か﹂ そこまで言うと、後ろにいるツバサに目をやる。 ﹁ガープ !! 3 第1話 4 毎度毎度貴様はわしの話を聞かず⋮﹂ ガープはセンゴクの話を聞かず、ソファーに座って煎餅を食っていた。 センゴク﹁聞いとるのかガープ ツバサ﹁⋮ハハッ﹂ かが楽しみな存在になる。 その光景に思わず笑ってしまったツバサであった。さて、これからどうなっていくの !! 話 2 ナ スモーカー﹁だろうな。あいつの場合は、別の理由がありそうだがな﹂ ヒ ツバサ﹁それに、同期で俺に変わらず話してくれるのは、お前やヒナだけだ﹂ 笑いながら言う。 ツバサ﹁中将と言っても、未だにガープさんの後始末に追われる日々だけどな﹂ そう、現在ツバサは中将まで昇格しており、次期大将候補一番手である。 くお前だろうな。ツバサ中将⋮﹂ スモーカー﹁まぁ、ゼファー先生が育てた最後の俺達で、一番出世したのは間違いな 葉巻を吸いながら答える。 スモーカー﹁⋮確かにな﹂ 気がする﹂ ツバサ﹁ゼファー先生がいなくなって、海軍も俺らの代以降からめっきり弱くなった スモーカー﹁なんだ﹂ ツバサ﹁⋮なぁスモーカー﹂ 海軍に来てから15年が過ぎた。現在ツバサは33歳だ。 第 5 すると、後ろから2人の女性がやって来た。 ﹁男2人で、海を眺めながら話なんて似合わないわよ ﹂ ? ツバサ﹁何か言ったか ﹂ 誰にも聞こえない様に呟いた。 スモーカー﹁ったく⋮相変わらずの鈍感野郎だな﹂ ている。その光景を見たスモーカーはこう言った。 ヒナはポーカーフェイスをしていたが、内心は撫でられているたしぎを羨ましいと思っ 頭を撫でるツバサ。たしぎは頬を少し赤く染め、それがばれない様に少し下を向く。 う言ってもらえる部下がいて俺は幸せだ﹂ ツバサ﹁あの人の行動は、今に始まった事じゃないしな。けど、ありがとなたしぎ。そ ヒナ﹁とはいえ、ガープ中将には困ったものね。ヒナ困る﹂ たしぎ﹁いえ、中将が謝る事はありませんよ。それが私の仕事なんですから﹂ ある。そして横にいるのはツバサの部下のたしぎ曹長だ。 やってきたのは、ツバサとスモーカーの同期のヒナ。階級はスモーカーと同じ大佐で わらず俺達にはきついな⋮﹂ ツバサ﹁お疲れたしぎ。悪いな、いつも書類整理ばかりやらせて。それとヒナ、相変 ﹁お疲れ様です。ツバサ中将、スモーカー大佐﹂ 第2話 6 ? 7 スモーカー﹁なんでもねぇよ。それより、お前そろそろ行く時間だろ ﹂ ツバサ﹁そうだった。今日は初めて天竜人にお会いするんだった﹂ たしぎ﹁中将天竜人とお会いになるんですか たしぎは物凄く驚いていた。 ﹂ ? 実際目の前でそんな事が起きれば驚くがな﹂ そうなのだ。天竜人は、一般人を奴隷にしたりしてるという噂も流れている。 ヒナ﹁けど、ここ数年はいい噂は聞かないわよ﹂ スモーカー﹁確かにな﹂ たしぎ﹁そうですね。だってこの世界政府を作られた20人の天竜人ですからね﹂ みなんだよ﹂ ツバサ﹁ああ。ガープさんの代わりにな。初めてお目にかかるから、どんな方か楽し !! あくまで噂なんですから﹂ ツバサ﹁けど、あくまで噂だろ たしぎ﹁そうですよ ? センゴク﹁ツバサ ﹂ ノックくらいしないか ﹂ 普段はきちんとするくせに﹂ なんなんですかあれは !! ! ツバサ﹁失礼します 後、ツバサは物凄い形相で元帥の部屋にやって来た。 しかし、その言葉が現実になるとは、この時は誰も思ってはいなかった。そして2日 ! !! ツバサ﹁そんな事より元帥 !! !? 第2話 8 センゴク﹁あれとはなんだ ツバサ﹁はい﹂ ﹂ ? センゴク﹁⋮⋮﹂ あんなのを許していていいんですか !! ツバサの言葉に、センゴクは黙ったまま壁の方を向いた。 ツバサ﹁センゴクさん ﹂ ツバサ﹁聞いていました。ですが、あくまで噂なので信じていませんでした﹂ センゴク﹁ここ数年の、天竜人の噂は聞いておるだろ ﹂ センゴク﹁⋮そうか。お前は初めてだったな。天竜人に直接会うのは﹂ この2日間で起きた事を事細かく説明する。 ? ツバサ﹁ですが ﹂ センゴク﹁⋮わしらも、天竜人のやることに手出しは出来ん﹂ !! たしぎ﹁お帰りなさい中将﹂ と、たしぎ達がいた。 それ以上何も言えず、そのまま部屋を後にしたツバサであった。自分の部屋に戻る ツバサ﹁⋮失礼しました﹂ 考えるんだ﹂ センゴク﹁話は以上だ。お前は少し疲れているんだ。1週間休暇をやるからその間に !! 9 ヒナ﹁どうかしたの ツバサ﹁⋮⋮﹂ ﹂ ﹂ ? ﹂ そして3人は出ていく。するとツバサはスモーカーを呼び止める。 スモーカー﹁⋮そうか﹂ ツバサ﹁⋮今日は疲れたから休ませてもらう﹂ 3人は天竜人の行動に怒りを覚えた。 ヒナ﹁ヒナ絶望﹂ スモーカー﹁噂は本当だったか﹂ たしぎ﹁そんな⋮﹂ ツバサは、天竜人の出来事を話した。 ヒナ﹁何があったの ツバサ﹁⋮さすがはスモーカーだ﹂ すぐにスモーカーはすぐにツバサの異変に気が付いた。 スモーカー﹁⋮何かあったな そのまま素通りし、椅子に座るツバサ。 ? ? ﹂ ツバサ﹁スモーカー﹂ スモーカー﹁あん ? 第2話 10 ツバサ﹁少し飲まないか ﹂ スモーカー﹁お前、休むんだろ ツバサ﹁頼むよ﹂ スモーカー﹁⋮分かったよ﹂ ﹂ スモーカー﹁そんなの、開けていいのか ﹂ スモーカー﹁そうか。お前が決めたなら、俺は何も言わねぇよ﹂ うとする。 そのまま黙ったまま酒を飲むスモーカー。そして飲み干すと立ち上がり部屋を出よ スモーカー﹁⋮⋮﹂ ツバサ﹁ああ。俺は今日付で海軍を辞める﹂ スモーカー﹁てめぇ⋮まさか﹂ その言葉にスモーカーは、一瞬だが眉を動かした。 ツバサ﹁⋮いいんだよ。これが、お前と最後の飲みになるしな﹂ ? 酒だ﹂ ツバサ﹁ああ。たしぎやヒナが中将や少将になった時に出そうと思ったとびっきりの スモーカー﹁そいつは⋮﹂ そして2人はソファーに座り、酒を飲む。 ? ? 11 ツバサ﹁悪いな。後、たしぎをお前の元に置いてやってくれ。俺の最後のお願いだ﹂ スモーカー﹁⋮分かった。聞いてやるよ﹂ そして部屋を出る。 スモーカー﹁お前が出てったら、上の連中はお前に懸賞金をかけないとは限らないぞ ﹂ ガープ﹁行くのか ﹂ ツバサは、港にいた2人に話しかける。 ツバサ﹁ガープさん⋮それにクザンさんも﹂ ? 竜 人 ガープ﹁わしの部下が、お前さんを送ってやる。少し離れた場所から小型船じゃが用 ツバサ﹁⋮どうも﹂ だから、俺やガープさんは止めやしない﹂ クザン﹁話はセンゴクさんから聞いた。まぁ、俺もあいつ等のやり方は気に食わない。 天 それに敬礼をして部屋を後にした。港に到着すると、ガープとクザンがいた。 そ し て 部 屋 の 中 は ツ バ サ 1 人 に な っ た。私 服 に 着 替 え て マ ン ト を 畳 ん で 机 に 置 く。 とを願うぜ﹂ スモーカー﹁フッ⋮やはりお前は変わらないな。できれば、俺やヒナが捕まえないこ ツバサ﹁承知の上だ。俺は自分が信じた正義を進む﹂ ? 第2話 12 意してある。それはわしとクザンからの選別じゃ﹂ ツバサ﹁色々とお世話になりました﹂ 2人にお辞儀をして、ツバサは海軍本部を去ったのであった。 第 話 ニュース・クーだな。おい ! イーストブルー 叫ぶと下りてきて新聞を渡してくれた。代金を払い再びクーは飛んでいく。 ? いたと知り冥福を祈った。 ツバサ﹁ん 一部くれ﹂ だった。そしてナミはベルメールに育てられたそうだ。行った時には既に亡くなって ツバサは、昔の知り合いだったベルメールに会おうとしたら、立ち寄った島がそう ツバサ﹁ナミ⋮元気にしてるかな﹂ してほしいと言われ約束した。 して、オレンジ色の髪をした女の子にお礼を言われ、いつかまた会ったら、一緒に航海 の時に、海軍の連中が海賊と取引をしてたらしく、そいつを思いっきりぶん殴った。そ ブラブラしていた。途中で寄った島で、海賊に占領されてた島を解放したりもした。そ ツバサは、この1年半で色々な場所に旅をした。ガープの故郷である東 の 海に行き、 ツバサ﹁あれから1年半くらいか。時が過ぎるのは早いな﹂ 海軍を辞めてから1年半が経った。ツバサは今海を漂っている。 3 ﹁クー﹂ 13 ツバサ﹁さて、今日のニュースはっと⋮﹂ 新聞を広げ呼んでいると、大きな記事を見つけた。 ツバサ﹁アラバスタ、国王軍と反乱軍で内戦か あの国、今内戦真っただ中なのか ﹂ ? 少し町が騒がしかった。 ツバサ﹁どうかしたのか ﹂ 実は、アルバーナで今にも内乱が始まろうとしてるんだ ツバサ﹁海軍もか⋮分かった。ありがとうな﹂ ﹂ そう決めたツバサは、行動が早かった。帆を張りアラバスタに向かう。到着すると、 ツバサ﹁久々に行ってみるか。ここからだとそう時間はかからないはずだ﹂ そして何かを考えだすツバサ。 ツバサ﹁⋮⋮﹂ 昔言った王国がニュースに載っており思い出す。 ? そしてツバサもアルバーナに向かうため、町でラクダを借りて向かった。ツバサはラ ! ? 町にいる人に話しかける。 ﹁旅人かい ﹂ その話を聞いて驚く。 ツバサ﹁ !? ? ﹁今、海軍もアルバーナに向かっているんだ﹂ 第3話 14 クダを跳ばす。 ツバサ﹁しかし⋮まさか七武海がこの内戦に関わっているとはな﹂ ラクダを走らせながら、町で聞いたことを思い出す。 ﹂ !! ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 急いで殺気のする方に向かった。 ツバサ﹁向こうか そう思った時、左側から殺気を感じた。 ツバサ﹁さてと、取り敢えずここに来てる海軍と⋮ ﹂ ラクダを下りて街中に入っていく。入ると先程より銃声音や爆発音が響き渡る。 ツバサ﹁⋮ひとまず街に入るか﹂ 見ると既にアルバーナは、黒煙が立ち上り銃声音や悲鳴などが響き渡っていた。 ツバサ﹁既に始まっていたか﹂ しかし⋮ そして更にラクダのスピードを上げた。走らす事一時間半、アルバーナに到着した。 ツバサ﹁あいつが、国の為に動くはずないだろ。絶対何か裏があるぞ﹂ クロコダイル ﹃でも大丈夫だ。国王軍には、あの王下七武海の︽サー・クロコダイル︾様がいるんだ﹄ 15 !? ﹂ !!! ﹁面白い武器を持っている様だけど、実用的な攻撃力がなくては所詮は⋮お遊戯の道具 ﹁ああァっ 第3話 16 じゃなくって ﹂ オレンジの髪の女性にそう言う青髪の女性。 ? ﹂ ﹂ !? ﹁えっ ﹂ ﹁⋮いいだろう。俺は元海軍中将のツバサだ﹂ に、貴方が何者か教えてくれてもいいんじゃないかしら !? ﹂ ﹁そうよ。私は︽トゲトゲの実︾を食べた棘人間よ。それより、私の能力を教えた代わり ﹁⋮お前、悪魔の実の能力者か﹂ 声がした方を振り向くと、先程の女性と男が立っていた。 ﹁おいおい、随分と恐ろしい体してるな﹂ ﹁これは⋮ 量に足元に落ちていた。 ゆっくりと引き抜くと、先程までいた女性の姿はなかった。あったのは、木の葉が大 ︵おかしいわ。手ごたえがない⋮︶ そしてその尖らせた口先を女性に突き指す。しかし⋮ ﹁武器と !!!! そう言いながら、自分の口を尖らしていく。 ﹁⋮目的がどうであれ、人を殺める事ができる物を⋮﹂ 17 ? ﹂ その言葉を聞いて、後ろにいたオレンジの髪の女性は驚いてた。 ツバサ﹁久し振りだなナミ。約1年ぶりか そこにやって来たのはツバサであった。 ? ﹁も⋮もしかして﹂ 第3話 18 第 話 ツバサ﹁久し振りだなナミ。約1年ぶりか 再びツバサは女の方を向く。 ﹂ ツバサ﹁その理由は後回しだ。まずはこいつを片付けないとな﹂ ナミ﹁なんで⋮﹂ そう言いながらナミの方を振り向くツバサ。 ? 4 ﹂ ?? ﹂ ? ﹁確かに、ウチの社員何人か捕まったわね﹂ た記憶がある﹂ ツバサ﹁B・W⋮数年前から有名になってる組織だな。海軍にいた頃、何度か捕まえ ﹁ええそうよ。私はB・ Wのエージェント、︽ミス・ダブルフィンガー︾よ﹂ バロックワークス ツバサ﹁随分と懐かしい通り名だな。それを知ってるってことは、お前裏の人間だな 女の言葉に首を傾げる。 ナミ﹁あ、赤い血潮 ﹁まさか、貴方が1年半前に辞めた海軍中将︽赤い血潮︾だったとはね﹂ 19 そんな話をしながら、お互い戦闘態勢を崩さない。そして次の瞬間、ダブルフィン ﹂ ガーが動き出す。 ツバサ﹁ ﹂ !! ﹁ ﹂ ﹁おいおい、よそ見してていいのか ﹂ 足を刺されており、動けないナミ。 ナミ﹁クッ⋮﹂ ﹁フフフッ、見事に串刺しね。次は貴方の番よ﹂ 串刺しになったツバサを見て、ナミは大声をあげてしまった。 ナミ﹁ツバサさん 素早い行動だったため、ツバサは動けずそのまま串刺しになる。 !? ? に、ナイフが刺さっていた。 声が聞こえ素早くその場から離れるダブルフィンガー。すると、先程までいた場所 !? 指を指した方を見ると、そこには丸太が落ちており刺された箇所が数か所確認でき ツバサ﹁確かに刺さったな。けど、よく見てみろ﹂ そこに立っているツバサを見て、ダブルフィンガーは問いただす。 ﹁貴方⋮一体どうやって。確かに串刺しにしたはず⋮﹂ 第4話 20 た。 ﹂ ナミ﹁もしかして⋮悪魔の実 ﹂ そこまで言うが、ツバサはすぐに否定する。 ツバサ﹁違うな。これは悪魔の実の能力じゃなく、俺自身の力だ﹂ その言葉に2人は驚いてた。 ﹁そんな⋮悪魔の実の力じゃないなんて﹂ ナミ﹁本当に驚きだわ﹂ どれが本物か分かるかな ﹄ ガーの背後、ナミの横、屋根の上等次々と出てくる。 ﹃どうだ 貴方の場所は特定済みよ ! 一斉に話し出すツバサ。ナミは開いた口が塞がらなかった。 ? ける。 ダブルフィンガーは、一番最初にツバサがいた場所にトゲトゲの能力を使って踏みつ !! ? ﹁小癪な真似を⋮けど、本体は一体のみ ﹂ 印を結んだ瞬間、ツバサの横にもう1人ツバサが現れた。そして今度はダブルフィン !! ? ツバサ﹁驚いてるとこ悪いが、さっさと倒させてもらうぞ。多重影分身の術 ﹂ ツバサ﹁そのまさかだ。お前が刺したと思った俺は、偽物だよ。変わり身の術だ﹂ ﹁まさか !? 21 ツバサ﹃残念、外れだ♪﹄ ﹂ 既に偽物と入れ替わっているので、一体の分身が消える。 ﹂ ツバサ﹃桜花衝 おうかしょう ﹄ すると、影分身のツバサを含めた全員が力を込めた。 ツバサ﹃さて、時間もないし終わりとするか﹄ 図星を言われて苦虫を噛むような顔になる。 ﹁クッ⋮﹂ ツバサ﹃どうやら、俺を見つけたと思ってたみたいだが、当たらなかったみたいだな﹄ ﹁そんな !? !! 終わり !! 止まったのであった。 ツバサ﹁⋮うし ! ﹂ ツバサ﹁⋮さて、ナミはどうするんだ ﹂ 何も言葉にすることができないナミであった。 ナミ﹁⋮⋮﹂ ﹂ そして思いっきりダブルフィンガーを殴り飛ばした。壁を何枚も突き破りようやく ﹁ !? ナミ﹁えっ ? 第4話 22 ? 23 ツバサ﹁俺は、この内戦を止めようと思っている﹂ ナミ﹁なんで⋮﹂ ﹂ ツバサの言葉にナミは不思議がる。 ツバサ﹁海軍を辞めたのにか そう言われてナミは頷く。 ナミ﹁二種類 ﹂ ツバサ﹁ナミ、俺は海賊には二種類あると思っている﹂ その言葉に、ナミは昔のベルメールと重ねていた。 ナミ﹁⋮⋮﹂ が我慢ならないのさ﹂ の海軍が認めてる王下七武海を名乗る奴が、この国を乗っ取ろうとしている。俺はそれ ツバサ﹁確かに俺は、元々は天竜人の行為に怒りを覚えて海軍を辞めた。でもな、そ ? ナミ﹁ツバサさん⋮﹂ ン ピー ス ど言ってた。昔の俺もそう思っていた﹂ 存在してもいいと思っている。海軍は海賊はなんでもかんでも悪だの正義に反するな 白ひげ海賊団のような偉大なる秘宝を求めて海賊になる連中だ。俺はな、後者の海賊は ワ ツバサ﹁そうだ。1つは、今回みたいな関係ない一般市民をも巻き込む連中。そして、 ? 第4話 24 ナミは、ツバサは他の海軍との考えが違うだと思った。 ﹂ ﹂ ﹂ ﹂ ツバサ﹁だが、海軍を辞めて世界をすこしばかり旅して気が付いた。一般市民を奴隷 にするなど、その考えこそ前者の様な海賊と同じだと 拳を力いっぱい握り締める。 ツバサ﹁なに ﹂ !! その言葉に足を止める。 ナミ﹁今からビビがいる王宮に向かうの しっかり掴まってろよ ﹂ よかったら一緒に⋮キャッ ナミ﹁私と一緒に来てほしいの。今私達はこの国の王女のビビと一緒にいるの そのまま立ち去ろうとするとナミに止められた。 ナミ﹁待って ツバサ﹁⋮悪いな。くだらない昔話をしてよ。じゃあな﹂ !! そこまで言うと、ツバサはナミをお姫様抱っこする。 ツバサ﹁そうと決まれば善は急げだ !! ! そのまま勢いよくジャンプして、屋根を渡って王宮に向かうのであった。 ! !! !! ? 第 話 ﹂ 見通しが悪すぎる。これじゃ、ナミの仲間がどこにいるか分からない ナミ﹁そうね⋮ん な﹂ ツバサ﹁チッ も、国王軍と反乱軍は戦っていた。 王宮に近づくと、塵旋風が巻き上がっており周りはかなり見通しが悪い。そんな中で 5 私の仲間よ ﹂ !! ﹁おわっ ﹂ ﹂ !! ツバサから離れたナミは、持っていた棒でミイラ男の奴を殴った。 ナミ﹁ウソップ 突然上から人が現れたので、下にいた連中は驚いていた。 ﹁な、なんだ ﹂ 屋根から屋根へ飛び移り、ナミの仲間達の場所へ着地する。 ツバサ﹁なら行くか﹂ ナミ﹁いた するとナミは何かを見つけたようだ。 ? ! ! !? !? 25 ﹁ホゲェ ﹂ ナミ﹁誰が宴会の小道具作ってって頼んだのよっ ﹂ ﹂ 待てよ⋮どっかで聞いた事ある名前だぞ ﹂ ﹂ 途中でツバサさんが助けてくれたから ウソップ﹁ちゃ⋮ちゃんとあっただろうが大技も⋮﹂ ナミ﹁使ってないわよ ウソップ﹁ツバサ ウソップが考えていると、水色の髪をした女性が言う。 ﹄ !! !! ツバサ﹁自己紹介が遅れたな。俺の名前はツバサだ﹂ ﹁ってか、てめぇ誰だ そう言うと、ナミを除いた全員がツバサを見た。 !! ﹁もしかして⋮一年半前に海軍を辞めた、元海軍中将のツバサ ﹃か、海軍中将 ﹂ ? ? ? ナミ﹁ちょ、ちょっと待ってよ皆 ﹂ !! 油断してるとあぶねぇ⋮﹂ 彼は、私を助けてくれたのよ こいつは元とはいえ海軍中将だ !! ツ バ サ﹁確 か に 俺 は 元 海 軍 中 将 だ。し か し、今 は 一 般 人 だ。別 に お 前 ら が 海 賊 だ か 金髪のグルグル眉毛の男が警戒する。 ! !! 等の武器をツバサに向ける。それをナミが止める。 その言葉にナミと話した子以外の全員が更に驚いた。そして次の瞬間、刀やパチンコ !? !? !!! ﹁けどナミさん 第5話 26 大変なの ﹄ ﹂ らって、海軍に通報するつもりはない。だから、武器を下してくれ。俺も、この内戦を 止めに来たんだ﹂ ナミ﹁お願い皆﹂ そう言われてなのか、ナミに言われたなのかは不明だが、全員が武器を下した。 ﹄ ﹂ ? ﹂ ﹂ 後10分で、5キロ四方を吹き飛ばす砲弾が打ち込まれる ツバサ﹁悪いな。さて、クロコダイルは麦わらを被った男が仕留めるみたいだが ﹁ああ、ウチの船長だ﹂ ﹃おう ナミ﹁そうね。皆、各自砲撃主を探すのよ ツバサ﹁仕方ない。ここは全員で協力して砲弾の発射を止めるぞ 聞かされた言葉に、全員が驚くしかなかった。 !! マリモ頭の男が答える。 ﹂ ﹁そ、それより皆 の ! ﹃な、なんだって∼ !!!!???? ツバサ﹁影分身の術 !! !! !! そしてそれぞれが砲撃主を探す。 !! ツバサは2人分身を作る。 !! 27 ツバサ﹁お前らは、ナミともう1人の女についててやれ。俺は、近くにいる海軍に話 してくる﹂ そしてそれぞれの場所に向かう。本物のツバサは塵旋風の外に出て海軍を探す。す ﹁﹁了解だ﹂﹂ って⋮あれはたしぎ ﹂ ると、大勢の海兵が女性と血まみれの男性の前に立っていた。 ツバサ﹁見つけた !? ないのなら⋮﹂ たしぎ﹁譲る気なんて毛頭ありません 後7分⋮﹂ ﹂ ﹂ ﹂ 砲撃予告を受けている ﹂ 100万人の国民の命が懸かっているのだ 今反乱の起きている宮殿広場に午後4時半 刀を構えながらそう言うたしぎ。 ﹁待て海軍 かそれを止めてくれ たしぎ﹁何ですって ストラングル 何と !!! !! あなたを助けて爆破も止めます 腕時計を見ながらそう言う。 たしぎ﹁⋮だったら トレインタ・フルール 三十輪咲き !! !! ﹁邪魔をしないで⋮ !! !! !? !! !!!! !! ﹁さぁ、誰でもいいわ。私は政府の人間が大嫌いなの。あなた達がもし、道を譲ってくれ 見ると先頭にはたしぎが立っていた。 ! !!! !! 第5話 28 たしぎ﹁能力者 ﹂ !!! れてたが⋮あれはたしぎにはまだ役不足だな﹂ 間違いない !! そう思ってると、1人の海兵が叫びだす。 この女⋮ニコ・ロビンです ﹂ ツバサ﹁まずいな⋮たしぎがこの一年半でどれくらい実力つけたか確認するために隠 !? ンだったとはな⋮﹂ ﹂ たしぎ﹁さぁ、その人を離しなさい ﹂ !? 爆破を阻止して下さい ﹂ 叫 び た い が 口 を 塞 が れ て 何 も 言 え な い。そ の ま ま 刀 は た し ぎ の 首 を 貫 い た ⋮ は ず たしぎ﹁ するとロビンは、たしぎに手を生やし口を塞いで持っていた刀をたしぎに向ける。 ロビン﹁邪魔だって言ってるじゃない⋮﹂ !!! !! その事を思い出しながらたしぎ達を見る。 たしぎ﹁軍曹さん、皆を連れて広場へ たしぎ﹁急いで ﹁で、ですが曹長っ⋮﹂ !! そしてたしぎを残して、海兵全員が広場に向かった。 !! ﹂ ツバサ﹁なるほど⋮通りで何処かで見たことあると思ったんだ。まさか、ニコ・ロビ ﹁曹長 ! 29 第5話 30 だった。 ツバサ﹁おいおい、さすがに元部下がこんな目にあってるのに、黙って見てるわけに はいかないわな﹂ ﹂ 刀を掴みながらそう言うツバサ。 ロビン﹁貴方は て話らしいな ﹂ ツバサ﹁偶々近くにいてな。聞けば、七武海のクロコダイルがこの国を乗っ取ろうっ ロビン﹁何故あなたがこの国に⋮﹂ 突然現れたツバサに、2人は驚いていたのであった。 ツバサ﹁元だ元。ま、たしぎも元気そうだな﹂ たしぎ﹁ツ⋮ツバサ中将﹂ ツバサ﹁久し振りだな⋮ニコ・ロビン。上手く逃げてるみたいだな﹂ !? ツバサ﹁別に俺は、歴史の本文を解読したり調べたりすることは悪いとは言わないさ。 ポー ネ グ リ フ そう言いながら、手を咲かそうとする。 なたでも⋮﹂ ロビン﹁あなたには、昔助けてくれた恩があるわ。でも、私の邪魔をするなら例えあ たしぎ﹁中将⋮﹂ ? 31 けどな、目の前で元部下が殺されそうになってるのを黙って見過ごせる程、俺は大人し くないんでな﹂ そう言うと、ロビンとたしぎは物凄い気配を感じた。それを受けた2人は、体が震え ていた。 ﹂ ツバサ﹁そういえば、お前は初めて体験したな。俺の覇気を⋮これでも、意識は保っ てられるように手加減したんだぞ ロって ﹂ ツバサ﹁その名前好きじゃないんだけどな。ってか、ハバネロってなんだよハバネ ロビン﹁⋮フフッ、流石は元海軍中将ね。またの名を赤い血潮のハバネロね⋮﹂ ? ﹂ ツバサ﹁⋮行けよ﹂ たしぎ﹁ その言葉にたしぎは驚く。 ﹂ ? そしてロビンは、国王を連れて行ってしまった。 かしてやる。その代わり⋮殺すなよ ツバサ﹁お前は国王を殺す気はない。もし何かあった場合は、俺か王女の仲間が何と ? !? ロビン﹁あら、いいのかしら ﹂ その言葉に抗議するツバサであった。 !! たしぎ﹁何故行かせたんですか たしぎ﹁なら ﹂ ロ ビ ﹂ ン ツバサ﹁確かに、あのまま国王を奪い返す事はできた﹂ 当然その事に納得のいかないたしぎが言う。 !! ﹂ そしてツバサは、歩き出していった。 中は、人として終わっていると俺は思ってるんだ﹂ ツバサ﹁お前もいずれバスターコールに出動すれば分かる。あれを何とも思わない連 たしぎ﹁で、ですが﹂ いる﹂ んにも関係ない一般市民も普通に巻き添えをくらう。それを海軍⋮世界政府は認めて ﹁バスターコール⋮たった小さなボタンを押しただけで、世界地図から島が消える。な その言葉に、たしぎは何も言えなかった。 たしぎ﹁⋮⋮﹂ た︽バスターコール︾は納得できてない﹂ を解読できる為に、8歳という幼い頃から賞金を懸けられた。だが⋮俺はその後に起き ツバサ﹁だがな、それだとあいつが殺される。あいつは、政府が禁止した歴史の本文 !! ツバサ﹁たしぎ !! 第5話 32 33 振り返りたしぎに叫ぶ。 ツバサ﹁会ったついでに忠告だ これからこんな事はいくらでも起きる たしぎは、スモーカーにも言われた事を思い出していた。 たしぎ﹁自分の⋮正義﹂ そしてツバサは去っていったのであった。 ﹂ その時に、 お前は海軍のいいなりになるか、自分の正義を貫くかしっかりと決めるんだな !! その言葉を思い出したのであった。 スモーカー﹃それに、あいつがいても同じことを言ったと思うがな﹄ たしぎ﹃⋮⋮﹄ てやる。そして⋮この国のたどる結末をしっかりと見ておけ﹄ スモーカー﹃たしぎ、お前の正義に従えばそれでいい。どうなろうと責任は俺が取っ !! !! 話 ツバサ﹁さて⋮俺も大砲を探すか。百眼 6 ち落とす方が手っ取り早い ツバサ﹁あった どこだ ﹂ どこに⋮﹂ ? 場所は⋮時計台か ﹂ !! がった。 ツバサ﹁あれは ﹂ ナミ﹁ツバサさん ﹂ ツバサ﹁砲弾は時計台の中だ ﹂ 時計台に到着すると、ナミ達が集まっていた。 ? ビビ﹁やっぱり⋮﹂ !! !! !! サンジ﹁けど、どう考えても後1分じゃ上まで間に合わねぇ ﹂ 場所が分かったので、急いで時計台へと向かう。するとその途中で赤い狼煙が撃ち上 !! すると、巨大な大砲が置かれている場所が見えた。 ! ツバサ﹁どこだ⋮5キロ四方を吹き飛ばす砲弾だ。そういうのは、撃ち上げるより撃 するとツバサの目は、白くなり目の周りには血管が浮かび上がる。 !! 第 第6話 34 ﹂ すると、上の時計台が開きだした。 ﹁ゲーロゲロゲロゲロ ビビ﹁Mr7 ﹂ ﹂ ﹂ !! ﹁ゲロッ そろそろよ Mr7 ﹂ ﹂ !! わない。 ナミ﹁そうだ ﹂ !! !! 今から私の言う通りに動いて ! するとナミが何かを考え付いたようだ。 ナミ﹁皆 ﹂ 現在時計台の中腹地点にゾロがいる。しかし、そこからでも発射を止めるには間に合 ナミ﹁そうね。普通に行けば当然間に合わないわ﹂ ツバサ﹁さて⋮どうやって上まで行くかだな﹂ オーホホホホ ! その名を聞いた瞬間、驚いた。 ツバサ﹁B・Wか !? ! !! ﹁点火準備よ∼し !! !! ナミ﹁なにあれ そしてその中から男と女が見えた。 ﹁オーホホホホホホホ﹂ !! 35 ウソップ﹁おいナミ ﹂ 何か思いついたのか ナミ﹁とにかく私の言う通りに動いて ﹂ 一体何しようってんだ そしてそれぞれが所定の場所につく。 ﹂ !? ? 待てサンジ ﹂ ウソップ達を思いっきり蹴り飛ばして 俺は怪我して⋮﹂ サンジ﹁ナミさんの考えは、大体は理解した。いくぞウソップ ウソップ﹁ちょっ !! ﹂ !! ウソップ﹁おい、ナミ サンジ君 ! ウソップは、背中にチョッパーとビビ、ツバサを乗せていた。 ﹂ ナミ﹁黙ってそこに立ってて ビビ﹁えっ !! どうやらツバサは、ナミの考えが分かったようだ。 ツバサ﹁そういうことか⋮﹂ !? ﹂ ツバサ﹁そのまさかだ ﹂ ビビ﹁まさか⋮この作戦って、このまま飛んで上まで登れって事 !? チョッパー﹁ゾロ∼ ﹂ そしてチョッパーは、ゾロの元まで飛ぶ。 !! ﹂ !? チョッパー﹁ええ そんな言葉を無視して、サンジは思いっきりウソップを蹴り飛ばしたのであった。 !! !! ! !! ! !! 第6話 36 ゾロ﹁よし任せろ ﹂ ﹂ ゾロ﹁バカびびんな。峰でいくからしっかり乗れ ﹂ ツバサ﹁そこは俺の出番だ。影分身の術 !! ﹂ ﹂ ﹂ 本物のツバサが、1人目のツバサの元に投げる。 ツバサ﹁そら行け 印を結ぶと、壁に立つ2人のツバサがいた。 !! ビビ﹁でも、まだ高さが足りない ﹂ そして刀を使って、更にチョッパー達を上に飛ばす。 !! チョッパー﹁刀ァ !!??!!! !! ﹂ !! ツバサ﹁違うな。あれは俺自身が昔から持ってる能力だ﹂ ゾロ﹁お前⋮能力者だったのか﹂ 地面に無事着地したツバサ。 ツバサ﹁よっと﹂ そしてようやく時計台の高さまで飛んだのであった。 ﹁これで⋮最後だ 続いて二人目のツバサの元に投げる。 ﹁そらよ !! 37 サンジ﹁へ∼、不思議なモンだな﹂ ツバサ﹁ってか、普通は驚くぞ﹂ のんきに煙草を吸っているサンジを見て、思わずツッコミをしてしまった。 ナミ﹁気にしないで。こいつらも化け物みたいなものだから﹂ ツバサ︵その返しもどうかと⋮︶ ﹂ ﹂ 流石のツバサも、苦笑いをしていた。中に入ったビビが未だに顔を出さない。発射時 ﹂ 刻は過ぎてはいるが⋮ ビビ﹁皆 ﹂ ﹂ このままじゃ爆発しちゃう サンジ﹁砲弾が時限式だと つくづくクソだなクロコダイル !! !? ゾロ﹁じゃあ、発射を止めても意味ねぇ ツバサ﹁クソッ ナミ﹁何とかしないと⋮﹂ !! !!! すると、やっと時計台から顔を出した。 ﹄ ビビ﹁砲弾が時限式なの !! 聞かされた事実に全員が驚きを隠せなかった。 !!!? 砲弾が時限式だと、このまま待ってても爆発する。 !! !!! ﹃な⋮何だと∼ 第6話 38 ツバサ︵どうする⋮どうすれば ︶ !? 弾を掴んでおり、そのまま空高く飛んでいく。 ツバサ﹁まさか⋮高く飛んでこの町を守るつもりか ﹄ ﹂ 必死に考えていると、時計台に1羽の鷲が入っていった。そして中から、時限式の砲 !! ドォン⋮ !! に死ぬ﹄と。そして⋮ その言葉に、全員が同じことを考えていた。﹃そんな事をすれば、近くにいる者は確実 ﹃ !!? 39 物凄い爆発が起きた。その光景に流石に戦っていた連中も止まっていた。 サンジ﹁あの野郎⋮﹂ ナミ﹁国を⋮守ったんだわ﹂ ツバサ﹁自分の信念を貫いた。⋮かっこいいじゃないか﹂ そんな事を話していると ウソップ﹁⋮オイ﹂ ﹄ ?? たしぎ﹁待って⋮ ﹂ 止めなさいあなた達 ツバサ﹁近づくなたしぎ ﹂ !! 大声で怒鳴ったため、たしぎはその場で止まった。 !!! !! 見ると、未だに反乱軍と国王軍は武器を持って戦おうとしていた。 ウソップ﹁⋮ウソだろ﹂ ﹃ 第6話 40 ﹁ウオオオオオ﹂ 止まらないの⋮﹂ !!? られない⋮﹂ !! その言葉に、たしぎは唇を噛むしかできなかった。 たしぎ﹁⋮ ﹂ 経てば、人間はその事が当たり前と思い込む。そうなると⋮ちょっとやそっとじゃ止め ツバサ﹁たしぎ、よく見ておくんだ。これが本当の戦争なんだ。戦いが始まって暫く 隣にはツバサがいた。 たしぎ﹁ツバサ⋮中将﹂ ツバサ﹁これが⋮戦争だ﹂ 戦いを止めない両軍を見て、たしぎの顔色は青ざめていた。 たしぎ﹁なぜ⋮ 再び戦いが始まった。 ﹃ワアアアアアアアアアアアアアア﹄ 41 第 話 あそこの とっととどきやがれ とにかく、1人でも犠牲者を減らすんだ ビビ﹁この雨は⋮昔のようにまた降ります﹂ 何と空から雨が降ってきた。 ツバサ﹁これは⋮雨﹂ 止めようとしている。すると、上空から何かが降ってきた。 そう言い残して、戦っている中に消えて行った。ナミ達もビビを除いた全員が戦いを ツバサ﹁⋮すまねぇな。俺はもう海軍じゃなかったな﹂ !! ﹂ ツバサ﹁悔しがるのは後回しだ 連中と協力してな ﹁し、しかし⋮海賊と海軍が手を組む訳には﹂ その言葉にツバサは、発言した海兵を睨む。 ﹂ ﹂ !! その光景にびびって腰を抜かしたのであった。 !!? !!! !! !! 7 ツバサ﹁今はそんな事言ってる場合か できねぇんなら邪魔だ !!!! ﹁ヒ⋮ヒィ 第7話 42 ﹂ クロコダイルによって ﹂ ようやくビビの言葉が届き、両軍の全員が武器を落とした。 ﹁皆聞け ﹁この戦争は仕組まれたものだ !!! たしぎ﹁ツバサさん⋮﹂ ツバサ﹁悪いなたしぎ﹂ たしぎ﹁⋮撤収します﹂ その言葉に、海兵達は驚く ﹁し、しかし⋮﹂ たしぎ﹁私達が束になっても、あの人には勝てません﹂ たしぎはチラッとツバサを見る。 たしぎ﹁麦わら達に手を出すのは、私が許しません。それに⋮﹂ !! 員が倒れていた。そして、海軍もいた。 ﹂ 麦わらの一味を捕らえるなら今です ツバサ﹁悪いが、それはさせないぞ ﹁曹長 ! そう言ってナミ達の前に立ちはだかる。 ? ﹂ その場からそっと離れるツバサだった。裏通りをあるいてると、ナミ達がその場で全 ツバサ﹁これで⋮内戦は終わりだな﹂ !! !! 43 そう言って、行ってしまったのであった。 ツバサ﹁さてと、全員を運ぶか。この国の王女と知り合いみたいだし、取り合えず宮 殿に運ぶか﹂ そう決めると、懐から紙を6枚取り出した。 ツバサ﹁流石に人数分分身を出すには、気が足りないからな。今回はこれを代用する か﹂ そして何かを呟く。 ツバサ﹁オン﹂ そう唱えると、紙がツバサの姿に変身した。 ツバサ﹁じゃあ、こいつらを宮殿まで運ぶぞ﹂ ﹃了解﹄ それぞれが倒れている連中を背負う。 ツバサ﹁ったく、いい顔で眠りやがって﹂ 本体が背負っているナミを見ながら、そう呟くツバサであった。王宮に到着すると、 ﹂ 門番に止められた。 ? ツバサ﹁ビビ王女や、コブラ王を救った麦わらの連中を連れてきた。既に話は通って ﹁止まれ。何者だ 第7話 44 ると思うが ﹂ ﹂ ? ? です﹂ ツバサ﹁約束 ﹂ ビビ﹁そうして下さい。私もきちんとお礼できていませんし、ナミさんとの約束なん その言葉にツバサは、どう答えたらいいか迷っていた。 ツバサ﹁⋮⋮﹂ 君も休んでいくといい。歓迎しようじゃないか﹂ コブラ﹁ビビから話は聞いている。まさか君が元海軍中将とは驚いたが、よかったら するとコブラに止められる。 コブラ﹁待たれよ﹂ ツバサ﹁さて、渡すものも渡したし、俺も失礼するかな﹂ いたが それぞれ渡すと、分身してたツバサが消える。その光景に門番を含めた4人は驚いて ﹁わ、分かりました﹂ コブラ﹁通してよい。彼らはこの国を救ってくれたのだ﹂ すると後ろからコブラとビビがやって来た。 ﹁皆 !! 45 ﹄って。おそらく、ナミさんもお礼が言いたいんだと思います﹂ ビビ﹁はい♪﹃もしツバサさんが、どこか行こうとしたら絶対に王宮に留まらせてお いて ﹂ !! す。 ﹂ ビビ﹁皆目を覚ましたのね ナミ﹁ビビ⋮ここは ﹂ ナミはベットから起きる。 ナミ﹁ツバサさん ツバサ﹁この国の王宮だ﹂ ? 私2日間も寝てたの ﹂ ツバサ﹁しかし、余程疲れてたみたいだな。丸2日眠りっぱなしだったぞ ナミ﹁ウソッ !? ? !? 目が覚めたんだね∼ ﹂ !! すると、奥から声が聞こえた。 サンジ﹁んナミすわ∼ん ! 体をクネクネさせながら登場するサンジ。 !! まだ寝てる奴がいるんだ、静かにしろ ﹂ ツバサ﹁ナミだけじゃない。麦わらのルフィ以外はさっき起きたばかりだ﹂ !!? ﹂ そしてツバサも王宮に入っていくのであった。2日後、ルフィ以外の全員が目を覚ま ツバサ﹁⋮やれやれ。分かったよ、俺も世話になる﹂ !! ツバサ﹁うるさいぞ !! 第7話 46 47 思いっきりサンジを睨む。それを見た全員がびびったのは言うまでもなかった。
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