元海軍中将の男 シャトヤーン6 ︻注意事項︼ このPDFファイルは﹁ハーメルン﹂で掲載中の作品を自動的にP DF化したものです。 小説の作者、 ﹁ハーメルン﹂の運営者に無断でPDFファイル及び作 品を引用の範囲を超える形で転載・改変・再配布・販売することを禁 じます。 ︻あらすじ︼ とある島で目を覚ます少年。彼は一体何者なのか ? 第 第 第 第 5 4 3 話 │││││││││││││││││││││││││ 2 話 │││││││││││││││││││││││││ 1 27 22 16 12 8 3 1 目 次 第 話 │││││││││││││││││││││││││ 第 6 話 │││││││││││││││││││││││││ 話 │││││││││││││││││││││││││ 話 │││││││││││││││││││││││││ 話 │││││││││││││││││││││││││ 第 7 第 話 ﹁⋮ここは ﹂ 目が覚めたら、見知らぬ場所だった。 ﹁⋮⋮﹂ ﹂ 周りを確認しても見えるのは海と砂浜と森だけだ。 ﹁あれは⋮船 ﹁帆船 ﹂ 沖を見ると、一隻の船がこの島に向かっていた。 ? ﹂ ﹂ わしは海軍のガープじゃ。お主名はなんじゃ ﹂ ? ﹁⋮誰 ﹁わしか ﹁俺の名前は⋮ツバサ﹂ 前世での名前を伝える。 ﹂ ガープ﹁そうかツバサか。お主、海軍に入らんか ツバサ﹁海軍ですか ? ? ﹂ !! なら決まりじゃ !! そしてガープと一緒に、海軍本部に戻るのであった。船を進ませて !! ツバサ﹁じゃあ、お世話になります﹂ ガープ﹁ぶわっはっはっは ﹂ 海軍本部に戻るぞ 暫く考えたが、ツバサはガープの話を受ける事にした。 ツバサ﹁⋮⋮﹂ 筈じゃ ガープ﹁そうじゃ。お前さん、鍛えればわしをも超える事が出来る ? ﹂ ﹁何となく気になって島に寄ったが、まさか人がいるとはな﹂ の男が降りてきた。 頭をかきながらそう思っていると、船が近づいてきた。そして1人 ︵そう言えば俺、前世で英語全く駄目だった⋮︶ しかし男はその文字が読めなかった。 ﹁ かれていた。 記憶を思い出しても、帆船を見たことがない。帆を見ると文字が書 ? ? 1 ? 1 ?? !! ﹂ ガープ小将 ﹄ 2日、目的地の海軍本部に到着した。 ﹃おかえりなさいませ いつも言っとるだろ ﹂ 入る時はノックをしろと⋮﹂ !! ば、大将も夢じゃないぞ た。 ﹂ センゴク﹁聞いとるのかガープ ⋮﹂ どうなっていくのかが楽しみな存在になる。 その光景に思わず笑ってしまったツバサであった。さて、これから ツバサ﹁⋮ハハッ﹂ 毎度毎度貴様はわしの話を聞かず ガープはセンゴクの話を聞かず、ソファーに座って煎餅を食ってい ガープ﹁バリバリ⋮ボリボリ⋮﹂ キチンと世話をするんじゃぞ﹂ てもらうことになる。上司はガープ、お前が連れてきたんじゃから、 センゴク﹁そうか⋮なら、君を採用しよう。ゼファーに修行をつけ たら、あの島で一生を終えるとこでした﹂ ツバサ﹁はい。元々両親はいませんし、ガープさんに拾われなかっ ツバサの意思を聞く為に、センゴクは質問する。 ? !! センゴク﹁⋮君はいいのか ﹂ ガ ー プ﹁そ う じ ゃ。素 質 は 十 分 じ ゃ。キ チ ン と 修 行 や 経 験 を 積 め センゴク﹁その子がお前の言っていた新人海兵か﹂ そこまで言うと、後ろにいるツバサに目をやる。 ﹁ガープ ノックもしないで扉を開ける。 ガープ﹁入るぞセンゴク﹂ ツバサはガープの後を追いかけた。 ガープ﹁ツバサついてこい ﹂ お部屋で小将のお帰りをお待ちです ガープ﹁センゴクはおるか ! 1人の海兵がそう答える。 ﹁はっ !! !! 2 !! !! ? ! ! 第 話 海軍に来てから15年が過ぎた。現在ツバサは33歳だ。 ツバサ﹁⋮なぁスモーカー﹂ スモーカー﹁なんだ﹂ ツバサ﹁ゼファー先生がいなくなって、海軍も俺らの代以降から めっきり弱くなった気がする﹂ スモーカー﹁⋮確かにな﹂ 葉巻を吸いながら答える。 スモーカー﹁まぁ、ゼファー先生が育てた最後の俺達で、一番出世 したのは間違いなくお前だろうな。ツバサ中将⋮﹂ そう、現在ツバサは中将まで昇格しており、次期大将候補一番手で ある。 ツバサ﹁中将と言っても、未だにガープさんの後始末に追われる 日々だけどな﹂ 笑いながら言う。 ヒ ナ ツバサ﹁それに、同期で俺に変わらず話してくれるのは、お前やヒ ナだけだ﹂ ﹂ スモーカー﹁だろうな。あいつの場合は、別の理由がありそうだが な﹂ すると、後ろから2人の女性がやって来た。 ﹁男2人で、海を眺めながら話なんて似合わないわよ ﹁お疲れ様です。ツバサ中将、スモーカー大佐﹂ ヒナ﹁とはいえ、ガープ中将には困ったものね。ヒナ困る﹂ ですから﹂ たしぎ﹁いえ、中将が謝る事はありませんよ。それが私の仕事なん 曹長だ。 カーと同じ大佐である。そして横にいるのはツバサの部下のたしぎ やってきたのは、ツバサとスモーカーの同期のヒナ。階級はスモー それとヒナ、相変わらず俺達にはきついな⋮﹂ ツバサ﹁お疲れたしぎ。悪いな、いつも書類整理ばかりやらせて。 ? 3 2 ツバサ﹁あの人の行動は、今に始まった事じゃないしな。けど、あ りがとなたしぎ。そう言ってもらえる部下がいて俺は幸せだ﹂ 頭を撫でるツバサ。たしぎは頬を少し赤く染め、それがばれない様 に少し下を向く。ヒナはポーカーフェイスをしていたが、内心は撫で られているたしぎを羨ましいと思っている。その光景を見たスモー カーはこう言った。 スモーカー﹁ったく⋮相変わらずの鈍感野郎だな﹂ ﹂ 誰にも聞こえない様に呟いた。 ツバサ﹁何か言ったか ﹂ ﹂ !! れている。 ? あくまで噂なんですから﹂ ツバサ﹁けど、あくまで噂だろ 驚くがな﹂ たしぎ﹁そうですよ 実際目の前でそんな事が起きれば そうなのだ。天竜人は、一般人を奴隷にしたりしてるという噂も流 ヒナ﹁けど、ここ数年はいい噂は聞かないわよ﹂ スモーカー﹁確かにな﹂ 人ですからね﹂ たしぎ﹁そうですね。だってこの世界政府を作られた20人の天竜 ら、どんな方か楽しみなんだよ﹂ ツ バ サ﹁あ あ。ガ ー プ さ ん の 代 わ り に な。初 め て お 目 に か か る か たしぎは物凄く驚いていた。 たしぎ﹁中将天竜人とお会いになるんですか ツバサ﹁そうだった。今日は初めて天竜人にお会いするんだった﹂ ろ スモーカー﹁なんでもねぇよ。それより、お前そろそろ行く時間だ ? た。 ﹂ 普段はきちんとするく かった。そして2日後、ツバサは物凄い形相で元帥の部屋にやって来 しかし、その言葉が現実になるとは、この時は誰も思ってはいな ! !! ノックくらいしないか ! ツバサ﹁失礼します センゴク﹁ツバサ せに﹂ !? 4 ? ツバサ﹁そんな事より元帥 なんなんですかあれは ﹂ ﹂ !! は﹂ ツバサ﹁はい﹂ ? んでした﹂ センゴク﹁⋮⋮﹂ あんなのを許していていいんですか !! ツバサの言葉に、センゴクは黙ったまま壁の方を向いた。 ツバサ﹁センゴクさん ﹂ ツバサ﹁聞いていました。ですが、あくまで噂なので信じていませ センゴク﹁ここ数年の、天竜人の噂は聞いておるだろ ﹂ センゴク﹁⋮そうか。お前は初めてだったな。天竜人に直接会うの この2日間で起きた事を事細かく説明する。 センゴク﹁あれとはなんだ ? !! ツバサ﹁⋮⋮﹂ ﹂ ヒナ﹁どうかしたの ﹂ たしぎ﹁お帰りなさい中将﹂ 分の部屋に戻ると、たしぎ達がいた。 それ以上何も言えず、そのまま部屋を後にしたツバサであった。自 ツバサ﹁⋮失礼しました﹂ やるからその間に考えるんだ﹂ センゴク﹁話は以上だ。お前は少し疲れているんだ。1週間休暇を ツバサ﹁ですが センゴク﹁⋮わしらも、天竜人のやることに手出しは出来ん﹂ !! ﹂ ? ヒナ﹁ヒナ絶望﹂ ﹂ スモーカー﹁噂は本当だったか﹂ たしぎ﹁そんな⋮﹂ ツバサは、天竜人の出来事を話した。 ヒナ﹁何があったの ツバサ﹁⋮さすがはスモーカーだ﹂ すぐにスモーカーはすぐにツバサの異変に気が付いた。 スモーカー﹁⋮何かあったな そのまま素通りし、椅子に座るツバサ。 ? ? 5 !! 3人は天竜人の行動に怒りを覚えた。 ツバサ﹁⋮今日は疲れたから休ませてもらう﹂ スモーカー﹁⋮そうか﹂ ﹂ ﹂ そして3人は出ていく。するとツバサはスモーカーを呼び止める。 ﹂ ツバサ﹁スモーカー﹂ スモーカー﹁あん ツバサ﹁少し飲まないか スモーカー﹁お前、休むんだろ ツバサ﹁頼むよ﹂ スモーカー﹁⋮分かったよ﹂ そして2人はソファーに座り、酒を飲む。 スモーカー﹁そいつは⋮﹂ ﹂ ツバサ﹁ああ。たしぎやヒナが中将や少将になった時に出そうと 思ったとびっきりの酒だ﹂ スモーカー﹁そんなの、開けていいのか いとは限らないぞ ﹂ スモーカー﹁お前が出てったら、上の連中はお前に懸賞金をかけな そして部屋を出る。 スモーカー﹁⋮分かった。聞いてやるよ﹂ 最後のお願いだ﹂ ツバサ﹁悪いな。後、たしぎをお前の元に置いてやってくれ。俺の スモーカー﹁そうか。お前が決めたなら、俺は何も言わねぇよ﹂ 上がり部屋を出ようとする。 そのまま黙ったまま酒を飲むスモーカー。そして飲み干すと立ち スモーカー﹁⋮⋮﹂ ツバサ﹁ああ。俺は今日付で海軍を辞める﹂ スモーカー﹁てめぇ⋮まさか﹂ その言葉にスモーカーは、一瞬だが眉を動かした。 ツバサ﹁⋮いいんだよ。これが、お前と最後の飲みになるしな﹂ ? スモーカー﹁フッ⋮やはりお前は変わらないな。できれば、俺やヒ 6 ? ? ? ツバサ﹁承知の上だ。俺は自分が信じた正義を進む﹂ ? ナが捕まえないことを願うぜ﹂ そして部屋の中はツバサ1人になった。私服に着替えてマントを 天 竜 人 畳んで机に置く。それに敬礼をして部屋を後にした。港に到着する ﹂ と、ガープとクザンがいた。 ガープ﹁行くのか ツバサ﹁ガープさん⋮それにクザンさんも﹂ ツバサは、港にいた2人に話しかける。 クザン﹁話はセンゴクさんから聞いた。まぁ、俺もあいつ等のやり 方は気に食わない。だから、俺やガープさんは止めやしない﹂ ツバサ﹁⋮どうも﹂ ガープ﹁わしの部下が、お前さんを送ってやる。少し離れた場所か ら小型船じゃが用意してある。それはわしとクザンからの選別じゃ﹂ ツバサ﹁色々とお世話になりました﹂ 2人にお辞儀をして、ツバサは海軍本部を去ったのであった。 7 ? 第 話 海軍を辞めてから1年半が経った。ツバサは今海を漂っている。 ツバサ﹁あれから1年半くらいか。時が過ぎるのは早いな﹂ イーストブルー ツバサは、この1年半で色々な場所に旅をした。ガープの故郷であ る東 の 海に行き、ブラブラしていた。途中で寄った島で、海賊に占領 されてた島を解放したりもした。その時に、海軍の連中が海賊と取引 をしてたらしく、そいつを思いっきりぶん殴った。そして、オレンジ 色の髪をした女の子にお礼を言われ、いつかまた会ったら、一緒に航 海してほしいと言われ約束した。 ツバサ﹁ナミ⋮元気にしてるかな﹂ ツバサは、昔の知り合いだったベルメールに会おうとしたら、立ち 寄った島がそうだった。そしてナミはベルメールに育てられたそう ニュース・クーだな。おい 一部くれ﹂ だ。行った時には既に亡くなっていたと知り冥福を祈った。 ツバサ﹁ん ﹁クー﹂ ! ﹂ あの国、今内戦真っ ? ﹂ ? 町にいる人に話しかける。 ツバサ﹁どうかしたのか う。到着すると、少し町が騒がしかった。 そう決めたツバサは、行動が早かった。帆を張りアラバスタに向か はずだ﹂ ツバサ﹁久々に行ってみるか。ここからだとそう時間はかからない そして何かを考えだすツバサ。 ツバサ﹁⋮⋮﹂ 昔言った王国がニュースに載っており思い出す。 ただ中なのか ツバサ﹁アラバスタ、国王軍と反乱軍で内戦か 新聞を広げ呼んでいると、大きな記事を見つけた。 ツバサ﹁さて、今日のニュースはっと⋮﹂ んでいく。 叫ぶと下りてきて新聞を渡してくれた。代金を払い再びクーは飛 ? ? 8 3 ﹁旅人かい ﹂ ツバサ﹁ 実は、アルバーナで今にも内乱が始まろうとしてるんだ ﹂ その話を聞いて驚く。 ﹁今、海軍もアルバーナに向かっているんだ﹂ ツバサ﹁海軍もか⋮分かった。ありがとうな﹂ そしてツバサもアルバーナに向かうため、町でラクダを借りて向 かった。ツバサはラクダを跳ばす。 ツバサ﹁しかし⋮まさか七武海がこの内戦に関わっているとはな﹂ ラクダを走らせながら、町で聞いたことを思い出す。 ﹃でも大丈夫だ。国王軍には、あの王下七武海の︽サー・クロコダイル︾ クロコダイル 様がいるんだ﹄ ツバサ﹁あいつが、国の為に動くはずないだろ。絶対何か裏がある ぞ﹂ そして更にラクダのスピードを上げた。走らす事一時間半、アル バーナに到着した。しかし⋮ ツバサ﹁既に始まっていたか﹂ 見ると既にアルバーナは、黒煙が立ち上り銃声音や悲鳴などが響き 渡っていた。 ツバサ﹁⋮ひとまず街に入るか﹂ ラクダを下りて街中に入っていく。入ると先程より銃声音や爆発 ﹂ !? 音が響き渡る。 ツバサ﹁さてと、取り敢えずここに来てる海軍と⋮ ﹂ そう思った時、左側から殺気を感じた。 ツバサ﹁向こうか ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 急いで殺気のする方に向かった。 !! 9 ? !? ! ﹁ああァっ ﹂ ﹂ ﹁面白い武器を持っている様だけど、実用的な攻撃力がなくては所詮 は⋮お遊戯の道具じゃなくって ﹁武器と ﹂ そう言いながら、自分の口を尖らしていく。 ﹁⋮目的がどうであれ、人を殺める事ができる物を⋮﹂ オレンジの髪の女性にそう言う青髪の女性。 ? しら ﹂ ﹂ 力を教えた代わりに、貴方が何者か教えてくれてもいいんじゃないか ﹁そうよ。私は︽トゲトゲの実︾を食べた棘人間よ。それより、私の能 ﹁⋮お前、悪魔の実の能力者か﹂ 声がした方を振り向くと、先程の女性と男が立っていた。 ﹁おいおい、随分と恐ろしい体してるな﹂ ﹁これは⋮ のは、木の葉が大量に足元に落ちていた。 ゆっくりと引き抜くと、先程までいた女性の姿はなかった。あった ︵おかしいわ。手ごたえがない⋮︶ そしてその尖らせた口先を女性に突き指す。しかし⋮ !!!! 10 !!! !? ﹁⋮いいだろう。俺は元海軍中将のツバサだ﹂ ? ﹁えっ ﹂ その言葉を聞いて、後ろにいたオレンジの髪の女性は驚いてた。 ﹂ ? ﹁も⋮もしかして﹂ ツバサ﹁久し振りだなナミ。約1年ぶりか そこにやって来たのはツバサであった。 11 !? 第 話 ツバサ﹁久し振りだなナミ。約1年ぶりか ﹂ そう言いながらナミの方を振り向くツバサ。 ナミ﹁なんで⋮﹂ ツバサ﹁その理由は後回しだ。まずはこいつを片付けないとな﹂ 再びツバサは女の方を向く。 ﹂ ﹁まさか、貴方が1年半前に辞めた海軍中将︽赤い血潮︾だったとはね﹂ ナミ﹁あ、赤い血潮 ﹂ ツバサ﹁随分と懐かしい通り名だな。それを知ってるってことは、 女の言葉に首を傾げる。 ?? ツバサ﹁ ﹂ バロックワークス 間、ダブルフィンガーが動き出す。 そんな話をしながら、お互い戦闘態勢を崩さない。そして次の瞬 ﹁確かに、ウチの社員何人か捕まったわね﹂ 頃、何度か捕まえた記憶がある﹂ ツバサ﹁B・W⋮数年前から有名になってる組織だな。海軍にいた ガー︾よ﹂ ﹁え え そ う よ。私 は B・ W の エ ー ジ ェ ン ト、︽ミ ス・ダ ブ ル フ ィ ン お前裏の人間だな ? ﹂ !! ﹂ ﹂ ? ﹁貴方⋮一体どうやって。確かに串刺しにしたはず⋮﹂ 程までいた場所に、ナイフが刺さっていた。 声が聞こえ素早くその場から離れるダブルフィンガー。すると、先 ﹁ ﹁おいおい、よそ見してていいのか 足を刺されており、動けないナミ。 ナミ﹁クッ⋮﹂ ﹁フフフッ、見事に串刺しね。次は貴方の番よ﹂ 串刺しになったツバサを見て、ナミは大声をあげてしまった。 ナミ﹁ツバサさん 素早い行動だったため、ツバサは動けずそのまま串刺しになる。 !? 12 ? 4 !? そこに立っているツバサを見て、ダブルフィンガーは問いただす。 ツバサ﹁確かに刺さったな。けど、よく見てみろ﹂ 指を指した方を見ると、そこには丸太が落ちており刺された箇所が ﹂ 数か所確認できた。 ﹁まさか ﹂ ツバサ﹁そのまさかだ。お前が刺したと思った俺は、偽物だよ。変 わり身の術だ﹂ ナミ﹁もしかして⋮悪魔の実 ﹃どうだ ﹂ どれが本物か分かるかな ﹄ 貴方の場所は特定済みよ ! 一斉に話し出すツバサ。ナミは開いた口が塞がらなかった。 ﹁小癪な真似を⋮けど、本体は一体のみ ﹂ 度はダブルフィンガーの背後、ナミの横、屋根の上等次々と出てくる。 印を結んだ瞬間、ツバサの横にもう1人ツバサが現れた。そして今 分身の術 ツバサ﹁驚いてるとこ悪いが、さっさと倒させてもらうぞ。多重影 ナミ﹁本当に驚きだわ﹂ ﹁そんな⋮悪魔の実の力じゃないなんて﹂ その言葉に2人は驚いてた。 ツバサ﹁違うな。これは悪魔の実の能力じゃなく、俺自身の力だ﹂ そこまで言うが、ツバサはすぐに否定する。 ? ﹂ すると、影分身のツバサを含めた全員が力を込めた。 ツバサ﹃さて、時間もないし終わりとするか﹄ 図星を言われて苦虫を噛むような顔になる。 ﹁クッ⋮﹂ かったみたいだな﹄ ツバサ﹃どうやら、俺を見つけたと思ってたみたいだが、当たらな ﹁そんな 既に偽物と入れ替わっているので、一体の分身が消える。 ツバサ﹃残念、外れだ♪﹄ 力を使って踏みつける。 ダブルフィンガーは、一番最初にツバサがいた場所にトゲトゲの能 !! ? 13 !? !! ? !? ﹂ おうかしょう ツバサ﹃桜花衝 ﹁ ﹄ 終わり ﹂ !! ナミ﹁えっ ﹂ ツバサ﹁⋮さて、ナミはどうするんだ ﹂ 何も言葉にすることができないナミであった。 ナミ﹁⋮⋮﹂ ツバサ﹁⋮うし 突き破りようやく止まったのであった。 そして思いっきりダブルフィンガーを殴り飛ばした。壁を何枚も !! ! ? ﹂ ? ナミ﹁二種類 ﹂ ツバサ﹁ナミ、俺は海賊には二種類あると思っている﹂ その言葉に、ナミは昔のベルメールと重ねていた。 ナミ﹁⋮⋮﹂ を乗っ取ろうとしている。俺はそれが我慢ならないのさ﹂ めた。でもな、その海軍が認めてる王下七武海を名乗る奴が、この国 ツバサ﹁確かに俺は、元々は天竜人の行為に怒りを覚えて海軍を辞 そう言われてナミは頷く。 ツバサ﹁海軍を辞めたのにか ツバサの言葉にナミは不思議がる。 ナミ﹁なんで⋮﹂ ツバサ﹁俺は、この内戦を止めようと思っている﹂ ? ﹂ ン ピー ス 一般市民を奴隷にするなど、その考えこそ前者の様な海賊と同じだと ツバサ﹁だが、海軍を辞めて世界をすこしばかり旅して気が付いた。 ナミは、ツバサは他の海軍との考えが違うだと思った。 ナミ﹁ツバサさん⋮﹂ 昔の俺もそう思っていた﹂ 海 軍 は 海 賊 は な ん で も か ん で も 悪 だ の 正 義 に 反 す る な ど 言 っ て た。 になる連中だ。俺はな、後者の海賊は存在してもいいと思っている。 込む連中。そして、白ひげ海賊団のような偉大なる秘宝を求めて海賊 ワ ツバサ﹁そうだ。1つは、今回みたいな関係ない一般市民をも巻き ? 14 !? !! 拳を力いっぱい握り締める。 ﹂ ツバサ﹁⋮悪いな。くだらない昔話をしてよ。じゃあな﹂ ナミ﹁待って 緒にいるの ﹂ ツバサ﹁なに ﹂ その言葉に足を止める。 ﹂ ナ ミ﹁今 か ら ビ ビ が い る 王 宮 に 向 か う の キャッ ! しっかり掴まってろよ ! そこまで言うと、ツバサはナミをお姫様抱っこする。 ツバサ﹁そうと決まれば善は急げだ ﹂ よかったら一緒に⋮ ナミ﹁私と一緒に来てほしいの。今私達はこの国の王女のビビと一 そのまま立ち去ろうとするとナミに止められた。 !! ? !! そのまま勢いよくジャンプして、屋根を渡って王宮に向かうので あった。 15 !! !! 第 話 王宮に近づくと、塵旋風が巻き上がっており周りはかなり見通しが 見通しが悪すぎる。これじゃ、ナミの仲間がどこに 悪い。そんな中でも、国王軍と反乱軍は戦っていた。 ツバサ﹁チッ ﹂ ? 私の仲間よ ﹂ !! ﹁おわっ ﹂ ﹂ !! ﹁ホゲェ ﹂ ナミ﹁誰が宴会の小道具作ってって頼んだのよっ ﹂ ﹂ 待てよ⋮どっかで聞いた事ある名前だぞ ﹂ 途中でツバサさんが助けてくれたから ウソップ﹁ちゃ⋮ちゃんとあっただろうが大技も⋮﹂ ナミ﹁使ってないわよ ウソップ﹁ツバサ ウソップが考えていると、水色の髪をした女性が言う。 ﹄ !! !! ツバサ﹁自己紹介が遅れたな。俺の名前はツバサだ﹂ ﹁ってか、てめぇ誰だ そう言うと、ナミを除いた全員がツバサを見た。 !! ﹁もしかして⋮一年半前に海軍を辞めた、元海軍中将のツバサ ﹃か、海軍中将 ﹂ ? !? ? ? 彼は、私を助けてくれたのよ ﹂ !! る。 ナミ﹁ちょ、ちょっと待ってよ皆 !! 瞬間、刀やパチンコ等の武器をツバサに向ける。それをナミが止め その言葉にナミと話した子以外の全員が更に驚いた。そして次の !? ﹂ ツバサから離れたナミは、持っていた棒でミイラ男の奴を殴った。 ナミ﹁ウソップ 突然上から人が現れたので、下にいた連中は驚いていた。 ﹁な、なんだ ﹂ 屋根から屋根へ飛び移り、ナミの仲間達の場所へ着地する。 ツバサ﹁なら行くか﹂ ナミ﹁いた するとナミは何かを見つけたようだ。 ナミ﹁そうね⋮ん いるか分からないな﹂ ! ! !? !? !!! 16 5 ﹁けどナミさん ねぇ⋮﹂ こいつは元とはいえ海軍中将だ 金髪のグルグル眉毛の男が警戒する。 るみたいだが ﹂ ﹁ああ、ウチの船長だ﹂ ﹂ 大変なの マリモ頭の男が答える。 ﹁そ、それより皆 弾が打ち込まれるの ﹄ 油断してるとあぶ 後10分で、5キロ四方を吹き飛ばす砲 ツバサ﹁悪いな。さて、クロコダイルは麦わらを被った男が仕留め 器を下した。 そう言われてなのか、ナミに言われたなのかは不明だが、全員が武 ナミ﹁お願い皆﹂ を下してくれ。俺も、この内戦を止めに来たんだ﹂ 前らが海賊だからって、海軍に通報するつもりはない。だから、武器 ツバサ﹁確かに俺は元海軍中将だ。しかし、今は一般人だ。別にお !! ﹂ ﹄ ナミ﹁そうね。皆、各自砲撃主を探すのよ ﹃おう ツバサ﹁影分身の術 ﹂ ﹂ !? 立っていた。 ツバサ﹁見つけた って⋮あれはたしぎ て海軍を探す。すると、大勢の海兵が女性と血まみれの男性の前に そしてそれぞれの場所に向かう。本物のツバサは塵旋風の外に出 ﹁﹁了解だ﹂﹂ くにいる海軍に話してくる﹂ ツバサ﹁お前らは、ナミともう1人の女についててやれ。俺は、近 ツバサは2人分身を作る。 !! ﹂ ツバサ﹁仕方ない。ここは全員で協力して砲弾の発射を止めるぞ 聞かされた言葉に、全員が驚くしかなかった。 !! ? ﹃な、なんだって∼ !!!!???? !! ! 17 ! ! そしてそれぞれが砲撃主を探す。 !! !! !! 見ると先頭にはたしぎが立っていた。 ﹂ 砲撃予告を ﹁さぁ、誰でもいいわ。私は政府の人間が大嫌いなの。あなた達がも し、道を譲ってくれないのなら⋮﹂ たしぎ﹁譲る気なんて毛頭ありません ﹂ 後7分⋮﹂ 何とかそれを止めてくれ ストラングル ﹂ ﹂ 100万人の国民の命が懸 今反乱の起きている宮殿広場に午後4時半 刀を構えながらそう言うたしぎ。 ﹁待て海軍 受けている かっているのだ たしぎ﹁何ですって 腕時計を見ながらそう言う。 ﹂ !! !! あなたを助けて爆破も止めます 三十輪咲き トレインタ・フルール たしぎ﹁⋮だったら ﹁邪魔をしないで⋮ たしぎ﹁能力者 !! !! !? !! この女⋮ニコ・ロビンです 間違いない !! そう思ってると、1人の海兵が叫びだす。 ﹁曹長 ﹂ !!! 確認するために隠れてたが⋮あれはたしぎにはまだ役不足だな﹂ ツバサ﹁まずいな⋮たしぎがこの一年半でどれくらい実力つけたか !! !!!! さか、ニコ・ロビンだったとはな⋮﹂ たしぎ﹁さぁ、その人を離しなさい たしぎ﹁ ﹂ しぎに向ける。 爆破を阻止して下さい ﹂ ﹂ するとロビンは、たしぎに手を生やし口を塞いで持っていた刀をた ロビン﹁邪魔だって言ってるじゃない⋮﹂ !!! !! その事を思い出しながらたしぎ達を見る。 たしぎ﹁軍曹さん、皆を連れて広場へ ﹂ ﹁で、ですが曹長っ⋮﹂ たしぎ﹁急いで !! そしてたしぎを残して、海兵全員が広場に向かった。 !! を貫いた⋮はずだった。 叫びたいが口を塞がれて何も言えない。そのまま刀はたしぎの首 !? 18 !? !! !!! !! !!! ツバサ﹁なるほど⋮通りで何処かで見たことあると思ったんだ。ま ! ツバサ﹁おいおい、さすがに元部下がこんな目にあってるのに、黙っ て見てるわけにはいかないわな﹂ ﹂ 刀を掴みながらそう言うツバサ。 ロビン﹁貴方は ﹂ ﹂ ? なんだよハバネロって ﹂ ツバサ﹁その名前好きじゃないんだけどな。ってか、ハバネロって バネロね⋮﹂ ロビン﹁⋮フフッ、流石は元海軍中将ね。またの名を赤い血潮のハ でも、意識は保ってられるように手加減したんだぞ ツバサ﹁そういえば、お前は初めて体験したな。俺の覇気を⋮これ 2人は、体が震えていた。 そう言うと、ロビンとたしぎは物凄い気配を感じた。それを受けた のを黙って見過ごせる程、俺は大人しくないんでな﹂ いとは言わないさ。けどな、目の前で元部下が殺されそうになってる ツバサ﹁別に俺は、歴史の本文を解読したり調べたりすることは悪 ポー ネ グ リ フ そう言いながら、手を咲かそうとする。 をするなら例えあなたでも⋮﹂ ロビン﹁あなたには、昔助けてくれた恩があるわ。でも、私の邪魔 たしぎ﹁中将⋮﹂ 国を乗っ取ろうって話らしいな ツバサ﹁偶々近くにいてな。聞けば、七武海のクロコダイルがこの ロビン﹁何故あなたがこの国に⋮﹂ 突然現れたツバサに、2人は驚いていたのであった。 ツバサ﹁元だ元。ま、たしぎも元気そうだな﹂ たしぎ﹁ツ⋮ツバサ中将﹂ ツバサ﹁久し振りだな⋮ニコ・ロビン。上手く逃げてるみたいだな﹂ !? ﹂ ツバサ﹁⋮行けよ﹂ たしぎ﹁ その言葉にたしぎは驚く。 ロビン﹁あら、いいのかしら ﹂ その言葉に抗議するツバサであった。 !! 19 ? ? !? ﹂ ツバサ﹁お前は国王を殺す気はない。もし何かあった場合は、俺か 王女の仲間が何とかしてやる。その代わり⋮殺すなよ ﹂ そしてロビンは、国王を連れて行ってしまった。 たしぎ﹁何故行かせたんですか ? ﹂ ツバサ﹁たしぎ ﹂ 振り返りたしぎに叫ぶ。 ロ ビ ツバサ﹁会ったついでに忠告だ ﹂ ン その時に、お前は海軍のいいなりになるか、自分の正義を貫く かしっかりと決めるんだな きる これからこんな事はいくらでも起 そしてツバサは、歩き出していった。 何とも思わない連中は、人として終わっていると俺は思ってるんだ﹂ ツバサ﹁お前もいずれバスターコールに出動すれば分かる。あれを たしぎ﹁で、ですが﹂ う。それを海軍⋮世界政府は認めている﹂ ら島が消える。なんにも関係ない一般市民も普通に巻き添えをくら ﹁バスターコール⋮たった小さなボタンを押しただけで、世界地図か その言葉に、たしぎは何も言えなかった。 たしぎ﹁⋮⋮﹂ てない﹂ けられた。だが⋮俺はその後に起きた︽バスターコール︾は納得でき 止した歴史の本文を解読できる為に、8歳という幼い頃から賞金を懸 ツバサ﹁だがな、それだとあいつが殺される。あいつは、政府が禁 たしぎ﹁なら ツバサ﹁確かに、あのまま国王を奪い返す事はできた﹂ 当然その事に納得のいかないたしぎが言う。 !! !! !! たしぎ﹁自分の⋮正義﹂ たしぎは、スモーカーにも言われた事を思い出していた。 スモーカー﹃たしぎ、お前の正義に従えばそれでいい。どうなろう と責任は俺が取ってやる。そして⋮この国のたどる結末をしっかり と見ておけ﹄ 20 !! そしてツバサは去っていったのであった。 !! !! たしぎ﹃⋮⋮﹄ スモーカー﹃それに、あいつがいても同じことを言ったと思うがな﹄ その言葉を思い出したのであった。 21 第 話 ツバサ﹁さて⋮俺も大砲を探すか。百眼 ﹂ するとツバサの目は、白くなり目の周りには血管が浮かび上がる。 どこだ 場所は⋮時計台か ﹂ どこに⋮﹂ ツバサ﹁どこだ⋮5キロ四方を吹き飛ばす砲弾だ。そういうのは、 撃ち上げるより撃ち落とす方が手っ取り早い ! すると、巨大な大砲が置かれている場所が見えた。 ツバサ﹁あった !! ? ﹂ 赤い狼煙が撃ち上がった。 ツバサ﹁あれは ﹂ ﹂ 時計台に到着すると、ナミ達が集まっていた。 ナミ﹁ツバサさん ツバサ﹁砲弾は時計台の中だ ビビ﹁やっぱり⋮﹂ サンジ﹁けど、どう考えても後1分じゃ上まで間に合わねぇ ﹂ すると、上の時計台が開きだした。 ﹁ゲーロゲロゲロゲロ ビビ﹁Mr7 ﹂ ﹂ ﹂ ツバサ﹁B・Wか Mr7 ﹂ ﹂ オーホホホホ そろそろよ その名を聞いた瞬間、驚いた。 ﹁ゲロッ ﹁点火準備よ∼し !! ナミ﹁そうだ ﹂ 止めるには間に合わない。 現在時計台の中腹地点にゾロがいる。しかし、そこからでも発射を ナミ﹁そうね。普通に行けば当然間に合わないわ﹂ ツバサ﹁さて⋮どうやって上まで行くかだな﹂ !! ナミ﹁なにあれ そしてその中から男と女が見えた。 ﹁オーホホホホホホホ﹂ !! ! ﹂ 場所が分かったので、急いで時計台へと向かう。するとその途中で !! ? !! !! !! !! !! !? ! !! !! 22 !! 6 ﹂ ﹂ ﹂ 何か思いついたのか 今から私の言う通りに動いて するとナミが何かを考え付いたようだ。 ナミ﹁皆 ウソップ﹁おいナミ ナミ﹁とにかく私の言う通りに動いて 一体何しようってんだ そしてそれぞれが所定の場所につく。 ウソップ﹁おい、ナミ ﹂ !? ? !! サンジ君 ! 待てサンジ 俺は怪我して⋮﹂ サンジ﹁ナミさんの考えは、大体は理解した。いくぞウソップ ウソップ﹁ちょっ たのであった。 チョッパー﹁ええ ﹂ ツバサ﹁そのまさかだ ﹂ ﹂ ﹂ ﹂ ゾロ﹁バカびびんな。峰でいくからしっかり乗れ チョッパー﹁刀ァ ゾロ﹁よし任せろ チョッパー﹁ゾロ∼ そしてチョッパーは、ゾロの元まで飛ぶ。 !! ビビ﹁でも、まだ高さが足りない ツバサ﹁そら行け ﹂ ﹂ 印を結ぶと、壁に立つ2人のツバサがいた。 !! !! ツバサ﹁そこは俺の出番だ。影分身の術 ﹂ ﹂ そして刀を使って、更にチョッパー達を上に飛ばす。 !! !! ﹂ ﹂ !? そんな言葉を無視して、サンジは思いっきりウソップを蹴り飛ばし !! ﹂ ウソップ達を思いっきり ウソップは、背中にチョッパーとビビ、ツバサを乗せていた。 ﹂ ナミ﹁黙ってそこに立ってて 蹴り飛ばして ﹂ !! どうやらツバサは、ナミの考えが分かったようだ。 ツバサ﹁そういうことか⋮﹂ ビビ﹁えっ !? !! ビビ﹁まさか⋮この作戦って、このまま飛んで上まで登れって事 !? !!??!!! !! 23 !! !! ! !! ! ! 本物のツバサが、1人目のツバサの元に投げる。 ﹁そらよ !! ﹂ 続いて二人目のツバサの元に投げる。 ﹁これで⋮最後だ そしてようやく時計台の高さまで飛んだのであった。 ツバサ﹁よっと﹂ 地面に無事着地したツバサ。 ゾロ﹁お前⋮能力者だったのか﹂ ツバサ﹁違うな。あれは俺自身が昔から持ってる能力だ﹂ サンジ﹁へ∼、不思議なモンだな﹂ ツバサ﹁ってか、普通は驚くぞ﹂ のんきに煙草を吸っているサンジを見て、思わずツッコミをしてし まった。 ナミ﹁気にしないで。こいつらも化け物みたいなものだから﹂ ツバサ︵その返しもどうかと⋮︶ ︶ ﹂ 流石のツバサも、苦笑いをしていた。中に入ったビビが未だに顔を ﹂ ﹂ ツバサ︵どうする⋮どうすれば ﹃ ﹄ ツバサ﹁まさか⋮高く飛んでこの町を守るつもりか ﹂ から、時限式の砲弾を掴んでおり、そのまま空高く飛んでいく。 必死に考えていると、時計台に1羽の鷲が入っていった。そして中 !! !!! 出さない。発射時刻は過ぎてはいるが⋮ ビビ﹁皆 サンジ﹁砲弾が時限式だと ﹂ つくづくクソだなクロコダイル !! !? ゾロ﹁じゃあ、発射を止めても意味ねぇ ツバサ﹁クソッ ﹂ このままじゃ爆発しちゃう すると、やっと時計台から顔を出した。 ﹄ ビビ﹁砲弾が時限式なの ﹃な⋮何だと∼ !! ナミ﹁何とかしないと⋮﹂ !! !? 24 !! 聞かされた事実に全員が驚きを隠せなかった。 !!!? 砲弾が時限式だと、このまま待ってても爆発する。 !! !!! その言葉に、全員が同じことを考えていた。﹃そんな事をすれば、近 !!? くにいる者は確実に死ぬ﹄と。そして⋮ ドォン⋮ 物凄い爆発が起きた。その光景に流石に戦っていた連中も止まっ ていた。 サンジ﹁あの野郎⋮﹂ ナミ﹁国を⋮守ったんだわ﹂ ツバサ﹁自分の信念を貫いた。⋮かっこいいじゃないか﹂ そんな事を話していると ﹄ ウソップ﹁⋮オイ﹂ ﹃ ﹂ 止めなさいあなた達 ﹂ 見ると、未だに反乱軍と国王軍は武器を持って戦おうとしていた。 たしぎ﹁待って⋮ ツバサ﹁近づくなたしぎ !! ﹃ワアアアアアアアアアアアアアア﹄ ﹁ウオオオオオ﹂ 大声で怒鳴ったため、たしぎはその場で止まった。 !!! !! 25 !! ウソップ﹁⋮ウソだろ﹂ ?? 止まらないの⋮﹂ 再び戦いが始まった。 たしぎ﹁なぜ⋮ たしぎ﹁⋮ ﹂ なると⋮ちょっとやそっとじゃ止められない⋮﹂ いが始まって暫く経てば、人間はその事が当たり前と思い込む。そう ツバサ﹁たしぎ、よく見ておくんだ。これが本当の戦争なんだ。戦 隣にはツバサがいた。 たしぎ﹁ツバサ⋮中将﹂ ツバサ﹁これが⋮戦争だ﹂ 戦いを止めない両軍を見て、たしぎの顔色は青ざめていた。 !!? その言葉に、たしぎは唇を噛むしかできなかった。 26 !! 第 話 ﹂ とにかく、1人でも犠牲者を減ら あそこの連中と協力してな ツバサ﹁悔しがるのは後回しだ すんだ ﹁ヒ⋮ヒィ ﹂ とっととどきやがれ ﹂ ツバサ﹁今はそんな事言ってる場合か できねぇんなら邪魔だ その言葉にツバサは、発言した海兵を睨む。 ﹁し、しかし⋮海賊と海軍が手を組む訳には﹂ !! !! ﹂ ﹂ 麦わらの一味を捕らえるなら今です ツバサ﹁悪いが、それはさせないぞ ﹁し、しかし⋮﹂ その言葉に、海兵達は驚く たしぎ﹁⋮撤収します﹂ ツバサ﹁悪いなたしぎ﹂ たしぎ﹁ツバサさん⋮﹂ そう言ってナミ達の前に立ちはだかる。 ? ﹁曹長 ﹂ ﹂ ミ達がその場で全員が倒れていた。そして、海軍もいた。 その場からそっと離れるツバサだった。裏通りをあるいてると、ナ !!! ﹁皆聞け ﹁この戦争は仕組まれたものだ クロコダイルによって ようやくビビの言葉が届き、両軍の全員が武器を落とした。 ビビ﹁この雨は⋮昔のようにまた降ります﹂ 何と空から雨が降ってきた。 ツバサ﹁これは⋮雨﹂ てきた。 いた全員が戦いを止めようとしている。すると、上空から何かが降っ そう言い残して、戦っている中に消えて行った。ナミ達もビビを除 ツバサ﹁⋮すまねぇな。俺はもう海軍じゃなかったな﹂ その光景にびびって腰を抜かしたのであった。 !!!! ツバサ﹁これで⋮内戦は終わりだな﹂ !! !! !! 27 !!? !!! !! !! 7 ! たしぎ﹁麦わら達に手を出すのは、私が許しません。それに⋮﹂ たしぎはチラッとツバサを見る。 たしぎ﹁私達が束になっても、あの人には勝てません﹂ そう言って、行ってしまったのであった。 ツバサ﹁さてと、全員を運ぶか。この国の王女と知り合いみたいだ し、取り合えず宮殿に運ぶか﹂ そう決めると、懐から紙を6枚取り出した。 ツバサ﹁流石に人数分分身を出すには、気が足りないからな。今回 はこれを代用するか﹂ そして何かを呟く。 ツバサ﹁オン﹂ そう唱えると、紙がツバサの姿に変身した。 ツバサ﹁じゃあ、こいつらを宮殿まで運ぶぞ﹂ ﹃了解﹄ ﹂ ﹂ ? コブラ﹁通してよい。彼らはこの国を救ってくれたのだ﹂ ﹁わ、分かりました﹂ それぞれ渡すと、分身してたツバサが消える。その光景に門番を含 めた4人は驚いていたが ツバサ﹁さて、渡すものも渡したし、俺も失礼するかな﹂ コブラ﹁待たれよ﹂ するとコブラに止められる。 コブラ﹁ビビから話は聞いている。まさか君が元海軍中将とは驚い 28 それぞれが倒れている連中を背負う。 ツバサ﹁ったく、いい顔で眠りやがって﹂ 本体が背負っているナミを見ながら、そう呟くツバサであった。王 ﹂ 宮に到着すると、門番に止められた。 ﹁止まれ。何者だ ﹁皆 既に話は通ってると思うが ツバサ﹁ビビ王女や、コブラ王を救った麦わらの連中を連れてきた。 ? すると後ろからコブラとビビがやって来た。 !! たが、よかったら君も休んでいくといい。歓迎しようじゃないか﹂ ツバサ﹁⋮⋮﹂ その言葉にツバサは、どう答えたらいいか迷っていた。 ビビ﹁そうして下さい。私もきちんとお礼できていませんし、ナミ ﹂ さんとの約束なんです﹂ ツバサ﹁約束 ﹄って。おそらく、ナミさんもお礼が言いた ビビ﹁はい♪﹃もしツバサさんが、どこか行こうとしたら絶対に王 宮に留まらせておいて いんだと思います﹂ だったぞ ﹂ ナミ﹁ウソッ ﹂ !? かりだ﹂ 目が覚めたんだね∼ すると、奥から声が聞こえた。 サンジ﹁んナミすわ∼ん 体をクネクネさせながら登場するサンジ。 ﹂ !! まだ寝てる奴がいるんだ、静かにしろ !! !! でもなかった。 思いっきりサンジを睨む。それを見た全員がびびったのは言うま ツバサ﹁うるさいぞ ﹂ ツバサ﹁ナミだけじゃない。麦わらのルフィ以外はさっき起きたば 私2日間も寝てたの ツ バ サ﹁し か し、余 程 疲 れ て た み た い だ な。丸 2 日 眠 り っ ぱ な し !! の全員が目を覚ます。 ﹂ ビビ﹁皆目を覚ましたのね ナミ﹁ビビ⋮ここは ﹂ ツバサ﹁この国の王宮だ﹂ ナミ﹁ツバサさん !? ナミはベットから起きる。 ﹂ そしてツバサも王宮に入っていくのであった。2日後、ルフィ以外 ツバサ﹁⋮やれやれ。分かったよ、俺も世話になる﹂ !! ? ! 29 ? !!? ?
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