「海外ビジネスコラム(第 63 回)」 (公財)富山県新世紀産機構 環日本海経済交流センター 鹿野健・海外販路開拓支援マネージャー 第 63 回 インドシナ半島「南部経済回廊」の全通 第 61 回のコラムでインドシナ半島の経済回廊について触れました。その中で「南部経 済回廊」については 2015 年中に完成予定と述べましたが ③ (第 61 回項目 2)2. 参照) 、カンボジアのメコン川を渡る渡河橋である正式名「つばさ橋」が 4 月 6 日 に完成して南部経済回廊が全通しました。その概要を以下に記します。 1)日本のODAによる工事 日本のODAが総額で 119 億円供与され、2010 年 12 月に日系ゼネコンによって工事が 始まり、2015 年 4 月 6 日に完成したものである。 2)橋の概要 *正式名:「つばさ橋」 (現地名:「スピエン(橋)ツバサ」) *橋長:約 2,200M *形式:コンクリート斜張橋 (富山県の新湊大橋と同形式) *場所:カンボジア国内で国道一号線が 「つばさ橋」※JICA メコン川と交差するネアックルン地区。 WEB サイトより引用 3)つばさ橋の完成によるメリット *西はタイのバンコクからカンボジアを経て東のベトナム・ホーチミンに至る南部経済回 廊が陸路で結ばれることになった。従来はこのメコン川の渡航にはフェリーしか手段がな く、繁忙期には3隻のフェリーをフル稼働しても7~8時間待ちという状態であった。 *大メコン圏内での物流・交通・交流に大きく寄与するものであり、年内(2015 年)に発足 予定のアセアン経済共同体(AEC)との効果と相乗的な効果が見込まれ、地域全体の大 きな経済振興が見込まれる。 以上 ←62 63 64→ 目次へ→
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