平成27年度全国学力・学習状況調査の結果および考察

平成27年度全国学力・学習状況調査の結果および考察
【学力調査結果の概要】
・国語に関して、A問題正答率は昨年とほぼ同じであり、B問題正答率は 0.04 ポイント微増
していることから、基礎基本・活用の力はともに現状の水準を維持しています。
・数学に関しては、A問題正答率は 0.06 ポイント下降し、B問題正答率は昨年とほぼ同じで
あることから、基礎基本の定着がまだまだ十分ではないと思われます。
・理科に関しては、平成 24 年度との比較になりますが、正答率で 0.02 ポイントの下降となり
基礎基本からの底上げを踏まえた学力向上が課題となっています。
<国語A:主として知識>
(成果)
・昨年度との比較はほぼ同水準であり、現状維持と考えられます。
・漢字の読み取りや表現技法の知識、手紙の書き方などの分野で一定の成果が表れています。
・意見を支える根拠や理由を選択する問題において、無解答率は低く努力の跡があります。
(課題)
・漢字の書き取り、単語の種別、文法などの分野で課題がありました。
・記述問題においては無解答が多かったため、今後のきめ細かい指導の中でさらに基礎基本の
定着を図っていく必要があります。
<国語B:主として活用>
(成果)
・昨年度との比較から、結果はやや上昇傾向にあり、これまでの指導改善の効果が徐々に出て
きています。
・表現の工夫や資料活用から自分の意見を答える分野などで、一定の成果が表れています。
(課題)
・内容主旨の読み分け、要約し選択する分野で課題がありました。
・記述問題の中には無解答のものもあり、どんな問題でも諦めずに挑戦し、最後まで粘り強く
取り組む姿勢を身につけていく必要があります。
<数学A:主として知識>
(成果)
・ICT機器を利用した視覚的支援、習熟度別授業の効果が表れています。特に空間図形や平
面図形・関数のグラフ化などの分野において、一定の成果があがっています。
・選択問題では無解答も徐々に減尐傾向にあります。
(課題)
・経年比較から、正答率はやや下降気味になっています。方程式などの基礎基本の定着が不十
分であることが原因として考えられます。計画的・系統的に問題を精選し、小テストや計算
ドリルを継続実施して底上げを図ります。
<数学B:主として活用>
(成果)
・昨年度の実績とほぼ同じ水準で移行しています。
・習熟度別の指導が一定の成果を表し、図形製図などの分野で発展的な問題に対しても正答率
の上昇がうかがえます。
(課題)
・関数の分野において、グラフや表の読み取り、傾きの意味など基本的な内容の理解について
課題があります。
・証明問題などの発展的な分野にも個に応じた柔軟な学習支援が必要であると考えています。
<理科>
(成果)
・化学分野における実験結果の考察やグラフの分析など、生徒自身が能動的に行う学習の成果
が尐しずつ表れてきています。
・教材研究の工夫から理科に興味を持つ生徒が増加傾向にあり、無解答も減尐しています。
(課題)
・3年前との比較により、若干のポイント低下があります。天気図記号の名称を答えるなどの
基礎基本の内容はよくできていますが、記号を活用しながら説明を加えることなどに課題が
あります。
<本校の学力向上に関する取組み>
①授業力の向上
②指導方法の工夫・改善
~ICT機器を活用 英語~
~習熟度別少人数授業 数学~
③スクールエンパワーメント推進
④朝学習
~学力向上補充授業 SE支援員~
~読書活動の充実~
⑤英語教育支援
⑥校内授業研究会
~ALTによる英語コミュニケーション~
~研究授業実施~
<今後の改善方向・取組み>
・デジタル教科書・視覚教材を用いて、各教科で生徒が興味関心を持って、授業に臨める工夫
を継続して行い、生徒自身が前に出て、自分の意見や考え方を発表できる力を育成していき
ます。
・習熟度別尐人数授業や、早朝・放課後学習会を通して、個に応じた指導をするともに、グル
ープ学習から、共に学び教え合いのできる授業展開をめざします。
・単位時間毎の小テスト(漢字・計算・英単語など)を計画的・系統的に取り組み、基礎学力
のさらなる定着を実現させます。
・英検・漢検の本校会場を継続して実施し、発展的な学習意欲を高めていきます。
【生徒質問紙による学習状況調査結果の概要】
○全国と比較して、本校の生徒の特徴として注目した項目について、その状況をお知らせいたします。
1日3時間以上勉強する(塾含む)
●学校の授業以外でも、本校の生徒
はよく勉強しており、家庭学習の時
間は確保されています。
全国
宿題や課題提出はもちろんのこと、
普段の授業に関する予習や復習を
毎日継続している生徒が増加して
本校
います。
0
10
20
30
40
50 (%)
国語の授業はよく分かる
●国語だけでなく、英語や数学など
ICT機器を用いたそれぞれの授
全国
業の理解度は高いといえます。
習熟度別の授業展開も徐々に成果
をあらわしており、生徒の関心も高
本校
く授業が楽しいという感想も増加
65
70
75
80
85 (%)
しています。
勉強の質問は学校の先生にする
●本校は、生徒と先生の人間関係が
うまく構築できています。
全国
授業の終了時や昼休み、放課後、ク
ラブ活動中など、さまざまな場面に
おいて、生徒から先生に対して気軽
本校
に質問できる雰囲気があります。
0
10
20
30
40 (%)
<課題として受け止めている事項>
1日3時間以上費やす時間の割合
携帯
●本校生徒が家庭生活の中での時間配分
全国
において、テレビ視聴、ゲーム、携帯電
本校
話等を使ったメールやインターネットに
費やす時間が、全国平均よりも高い割合
ゲーム
となっております。限られた時間を有効
テレビ
に使っていくための指導が今後の課題と
0
20
40
生徒のモチベーション
60 (%)
全国
本校
将来の夢
いえます。
●本校生徒のモチベーションは、全国
平均と僅差ではありますが下回ってお
ります。生徒自身が自分の将来に希望
達成感
を持ち、積極的に行動できるような取
自尊感情
組みの工夫を考えていくことが今後の
0
50
100 (%)
課題といえます。
<保護者・生徒のみなさんへ>
(生徒のみなさんへ)
日々の学習活動において、みなさんの積極的な頑張りが徐々に成果として現れてきています。
3年間という限りある中学校生活を充実した時間にするため、学校での勉強はもちろんのこと、
委員会や係活動、放課後のクラブ活動、そして家庭でのさまざまな場面で、今まで以上にみな
さんの頑張りを見せてほしいと願います。
これまでに身につけた力をさらに発展させるため、以下のことを心がけてください。
●規則正しい生活を送りましょう。しっかり食べてしっかり寝ましょう。
●さまざまな約束を守りましょう。
(家族のルール・学校のルール・地域のルールなど)
●授業を大切に、積極的に参加しましょう。宿題・提出物は期限内に出しましょう。
●その日一日を落ち着いて振り返る時間を持ち、翌日に備えましょう。
(保護者のみなさんへ)
●「早寝・早起き・朝ごはん」へのご協力をお願いします。
●コミュニケーションの時間を大切に、お子様の話をたくさん聞いて、ほめてあげてください。
●家庭学習の習慣をつけ、継続してください。(宿題・提出物・予習・復習など)
●家庭内の約束を遵守させてください。
(時間の使い方・お手伝い・携帯電話等の使用など)