【資料1】建築基準法第43条第1項ただし書の規定に基づく許可

(資料1)
建築基準法第43条第1項ただし書の規定に基づく許可の基準の改正概要
2
1 背景・目的
主な改正の内容
① 運用実態に即した形に内容を補足、修正する
(1)法律の概要
・前面空地の確保、敷地内空地の確保
建築基準法では、建築物の敷地は道路に2m以
・避難上、通行上必要となる通路部分の承諾書の提出
上接しなければならないと規定されている。しか
・許可基準に関連する細則、取扱基準の改正
等
し、当該規定を満たさない場合でも、一定条件の
もと、交通上、安全上、防火上及び衛生上支障が
②個別許可基準の明確化Ⅰ(道路とみたてる通路の場合)
ないとして特定行政庁が認め、建築審査会の同意
旧許可基準では、道路とみたてる通路の幅員が1.8mを満たさない場合、「当該通路の幅員は、緊
を得て許可したものに限り、建築することが可能
急時の防災活動が可能であること」としていたが、基準が曖昧であるため、明確化した。
となる。
旧基準
図1:法43条の規定のイメージ図
W=緊急時の防災活動が可能なもの
(2)これまでの経緯
平成11年4月以前
「一定の空地等安全上支障がないときはこの限りではない」として、
⇒ 建築主事の判断により特例を認めていた。
新基準
・W=1.5m(包括基準 1.8m)以上
・建築物の用途・階数の制限の強化
・建築物の構造規制の強化
平成11年5月法改正
「特定行政庁が安全性等支障がないと認めて建築審査会の同意を得て
許可したものはこの限りではない」として、
⇒ 建築確認が民間開放され、裁量権を伴う規定は特定行政庁(川崎市)の許可が必要となった。
図2:道路にみたてる通路に係る基準のイメージ図
③個別許可基準の明確化Ⅱ(路地状敷地の通路の場合)
旧許可基準では、敷地の接道幅に関して原則1.8m以上とし、これを下回る場合の詳細を規定して
おらず、基準が曖昧であったため、明確化した。
平成11年5月
許可基準及び包括同意基準を策定
旧基準
W=原則 1.8m以上
(3)許可実績
年度(平成)
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
合計
個別許可
2
3
1
1
0
0
0
0
0
0
2
1
3
2
0
2
17
包括同意許可※
52
51
72
56
60
42
45
71
65
57
34
32
38
72
68
76
891
合計
54
54
73
57
60
42
45
71
65
57
36
33
41
74
68
78
908
新基準
・W=1.2m(包括基準 1.8m)以上
・Lの延長を段階的に規定
・2方向に確保する避難通路の確保
・通路終端部に幅、奥行き2mの通路を整備
・建築物の構造規制の強化
表1:許可実績
図3:敷地の接道幅に係る基準の変更内容のイメージ図
※包括同意基準:比較的定型的なものは、あらかじめ建築審査会で同意基準の承認を得て、個別に同意を得ることなく許可を行うもの
(4)改正目的・効果
基準を明確に示すことで以下の効果を求める
・情報提供の公平性を確保するとともに、窓口トラブルの解消を図る。
・一定の措置を講じたものの建て替え計画の立案が容易になり、手続きの円滑化を図る。
3
改正スケジュール