第4節 稼得資本 留保利益

2. 株式交換と株式移転
両方の会社が法人格を保持したまま合併と同様の経済
→
効果を生じる取引
株式交換 ・・・ A社がB社の株主からB社株式の全部を受け取る
のと交換に、A社株式を交付する制度
2. 株式交換と株式移転
→ 両方の会社が法人格を保持したまま合併と同様の経済
効果を生じる取引
A社とB社が合意のもとでC社を新設し、それぞれの株
株式移転 ・・・ 主が所有する株式をC社の株式と交換する制度
2. 株式交換と株式移転
→ 両方の会社が法人格を保持したまま合併と同様の経済
効果を生じる取引
A社がB社の株主からB社株式の全部を受け取るのと
株式交換 ・・・ 交換に、A社株式を交付する制度
3. 会社の分割
→ 会社法の規定に従って、会社の事業の一部を
分離すること
新しい会社を設立して事業を承継さ
新設分割 ・・・ せる手段
吸収分割 ・・・ 既存の会社に事業を承継させる手段
○会社の分割の会計処理は、分割によって移転された事業に関する投資が、
いったん清算されたとみるか、そのまま継続しているとみるかによって、2通り
に分けられる。
簿価引継法 ・・・
会社分割の際、事業に対する支配権が継続している場
合に採用する方法で、会社分割に係る資産及び負債
を帳簿価額で処理する考え方。
合併会計の持分プーリング法に対応した方法。
売買処理法 ・・・
会社分割の際、分割した事業の資産及び負債を、売買
したものとして処理する考え方。事業に対する支配権が
移転したと認められるため、簿価を引き継ぐことができな
い場合の処理方法。
合併会計のパーチェス法に対応した方法。
4. 新基準における改正事項
○ 持分プーリング法が廃止される。
例外→ 共同支配企業の形成、共通支配下の取引
○ 取得企業の決定をする。
→ 連結会計基準における支配の概念を利用し、支配を獲得した側の企業
○ 取得企業の交付する株式の時価の測定日
従来 ・・・企業結合の合意公表日前の合理的な機関における株価
新基準・・・実際の企業結合日の株価で測定
○ 負ののれんの処理
従来 ・・・負債計上したうえで20年以内の期間で規制的に償却
新基準・・・発生年度の特別利益として処理
○ 研究開発の途中段階にある未完成成果に対する処理
従来 ・・・取得原価の一部をこれに配分しても、その額は費用処理されてきた。
新基準・・・ほかの資産との整合性を重視し、資産としての識別が可能である限り、
これを企業結合日の時価で資産計上する。