離散最適化基礎論 (9) 演習問題 2015 年 12 月 25 日 岡本 吉央 提出締切: 2016 年 1 月 8 日 講義終了時 復習問題 9.1 2 つのマトロイドの交わりがマトロイドであ で定義する.このとき,F (S) が E 上のマトロイドで るとは限らないことを証明せよ. あることを証明せよ.(注意:この F (S) という記法は 復習問題 9.2 非空な有限集合 E, E 0 と E 0 上のマトロイド 広く使われる一般的なものではない.) 2. E 上の任意の独立集合族が有限個のマトロイドの交 わりであることを証明せよ.すなわち,E 上の任意の 0 I 0 ⊆ 2E を考える.任意の写像 f : E 0 → E に対して,集合 族I を 独立集合族 F に対して,ある自然数 k とマトロイド I = {f (X 0 ) | X 0 ∈ I 0 } I1 , . . . , Ik が存在して, で定義する.このとき,I が E 上のマトロイドとなること F = I1 ∩ · · · ∩ Ik を以下の手順に沿って証明せよ. 1. ∅ ∈ I が成り立つことを証明せよ. 2. X ∈ I と Y ⊆ X が成り立つとき,Y ∈ I が成り立つ ことを証明せよ.(ヒント:演習問題 9.4 の結果を用 となることを証明せよ. いてもよい.) 3. X, Y ∈ I が |X| > |Y | を満たすとき,ある要素 e ∈ X − Y が存在して,Y ∪ {e} ∈ I となることを証明せ よ.(ヒント:演習問題 9.5 の結果を用いてもよい.) 復習問題 9.3 非空な有限集合 E 上の 2 つのマトロイド I1 , I2 に対して,その合併 I1 ∨ I2 がマトロイドであること を証明せよ.(ヒント:マトロイドの直和がマトロイドであ ることに着目し,演習問題 9.2 の結果を用いよ.演習問題 9.6 の結果を用いてもよい.) 補足問題 9.4 演習問題 9.2 の設定を考える.集合 X 0 ⊆ E 0 と Y ⊆ E に対して, Y 0 = {x0 | x0 ∈ X 0 , f (x0 ) ∈ Y } と定義するとき,Y = f (Y 0 ) が成り立つことを証明せよ. 補足問題 9.5 演習問題 9.2 の設定を考える.集合 X ⊆ E に対して,集合族 FX = {Z 0 | Z 0 ∈ I 0 , X = f (Z 0 )} を考え る.FX の中で要素数最小のものを X 0 とする.このとき, |X| = |X 0 | が成り立つことを証明せよ. 補足問題 9.6 任意の集合 A, B と任意の写像 f : A → B を 考える.任意の部分集合 X, Y ⊆ A に対して, f (X ∪ Y ) = f (X) ∪ f (Y ) が成り立つことを証明せよ. 追加問題 9.7 非空な有限集合 E に対して,以下の問いに 答えよ. 1. 任意の部分集合 S ⊆ E に対して,集合族 F (S) を F (S) = {X | X ⊆ E, S 6⊆ X} 1
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