平成26年度 多摩市教育委員会事務点検評価 (平成25年度事務対象

平成26年度
多摩市教育委員会事務点検評価
(平成25年度事務対象)
実施結果の概要
教育委員会事務点検評価とは・・・
「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」の規定に基づき、教育委員会が1年間に行っ
た事務がどのようなものであったか、教育委員会が自ら振り返り、評価をする取り組みです。
この評価結果を踏まえて、今後の教育委員会の事務をより良いものにしていきます。
事務点検評価の手法
評価する事業は、
「多摩市教育振興プラン」に基づいて実施している各事業の中から選定した
10事業です。選定に当たっては、教育振興プランに掲げる4つの基本施策それぞれの中から
事業が選ばれるように考慮しています。
また、このうち5事業は、平成24年度点検評価において評価した事業から選定し、再評価
することにより、点検評価の結果がその後の事業実施に反映されているか確認します。
事務点検評価の手順
4月
前年度(平成25年度)実施した各事業を所管課で評価
5~6月
教育委員が評価する事業を、教育委員により10事業選定
7月
教育委員が分担して各事業を評価
8月
学識経験者(2名)が10事業に意見・提言
10月
学識経験者と教育委員の意見交換
11~12月 報告書の作成・公表
本紙は、平成26年度事務点検評価対象事業の10事業について、報告書に掲載した事業の概要、教育委
員の評価、学識経験者の意見・提言を要約しました。詳しくは、
「平成26年度多摩市教育委員会事務点検評
価報告書」をご覧ください。
事業の評価の指標
目標の達成状況
S
A
B
C
今後の方向性
目標以上の成果があった
目標どおりの成果があった
実施したが、目標には達しなかった
実施できなかった
【1】土曜日等の教育活動の充実
事業の評価 目標の達成状況:A
S
A
B
C
拡大して取り組んでいく
現状のとおり取り組む
見直した上で継続する
取りやめる
今後の方向性:S
子どもたちの基礎学力の向上を目指し、土曜日等に補習を実施する事業です。平成25年度は、多摩中学校、
落合中学校で土曜日、放課後の時間を活用し補習を行いました。なお、東京都の補助金が終了し、土曜日の補習
かかわる支援員の財源が確保できず、平成 24 年度に比べて実施校が減少しました。
●
子どもたちの「わからない」をなくす教育を実現するため、教育支援
に関わる市民を「市民教授」と位置づけ参加の拡大を図るなど、実施の
方法を検討することが望まれます。
●
補助金が終了したことによって実施校が減少していますが、市独自で
活動を継続できるような予算措置や、ボランティアを活用した組織形態
を作っていくことが必要です。
●
子どもの貧困が問題となっている中、このような事業は教育部門だけ
でなく福祉部門を含めて全市で対応することが重要になってきます。
【2】防災教育の推進
事業の評価 目標の達成状況:A
今後の方向性:S
学校における実践的研究を推進し、その成果により市内全校及び地域における防災教育を充実する事業です。
全小・中学校で避難訓練を実施し、多摩消防署や市内の大学と連携した防災訓練や心肺蘇生の講習に取り組みま
した。防災教育の研究奨励校で行った研究発表会には、全小中学校が参加しました。
●
防災キャンプ等の実践的な取り組みを行うほか、マニュアルの作成や検
定の活用の検討も必要です。地域と共に防災教育の意識向上を図ることを
望みます。
●
防災教育のニーズはますます高まっています。防災キャンプ等の取り組
みの継続は大切ですが、学校の負担も大きいです。行政がどう評価するか
が課題となるでしょう。
●
研究奨励校での取り組みを共有し、多くの学校で実践されることを望み
ます。研究奨励校での成果を、組織に形として残すための工夫も必要です。
【3】体験学習、職場体験受入
事業の評価 目標の達成状況:A
今後の方向性:A
市内の小・中学生を対象に職場体験の受入を実施し、職場体験を通じて、生徒が進路を考える機会を提供する
とともに、自立や社会参加を促すことを目的とする事業です。様々な受入先のうち、公民館、図書館各館におい
て、平成25年度は延べ34校から延べ96人の小・中学生の体験を受け入れました。
●
公民館、図書館は児童・生徒の学習課題を踏まえた運営に当たって
いますが、公共施設としての特性や立場を踏まえた体験学習のあり方
を検討し、創意工夫されることを期待します。
●
公民館、図書館では市民サービスをどう提供しているかを実際に体
験することができます。受け入れ先では児童・生徒が考えて行動する
仕組みが作られており評価できます。
●
あらかじめ「職場体験案内」を配布するなどによって、児童・生徒
の関心、意欲を高める啓発活動を望みます。
【4】スポーツ教育の推進
事業の評価 目標の達成状況:B
今後の方向性:B
児童・生徒の体力向上と指導の充実を図ることを目的とした事業です。平成25年度は、スポーツ教育推進校
(小学校4校、中学校6校)において、一校一取組、一学級一実践の取り組みを行いました。東京都主催中学生
駅伝大会は大雪のため実施されませんでした。
●
子どもが進んで運動やスポーツに取り組めるよう、児童・生徒の実態を把握し、各種の取り組みをイベント
で終わらせず、子どもたちの体力を向上させるための総合的な取り組みとして進める必要があります。
●
運動の好き嫌いに加え、運動する機会も二極化しています。公教育の場として機会を提供する一校一取組は
大切ですが、児童・生徒が自ら運動したいと思えるものか考える必要があります。
● 体力向上にあたっては、運動のみに力を入れるのではなく、食べる、寝る、動く、のバランスが大切です。
【5】外国人家庭への支援
事業の評価 目標の達成状況:A
今後の方向性:A
外国人児童・生徒に対して、学校をはじめとした生活の中で発生する不安や困難を軽減・解消するよう配慮し
対応する事業です。平成25年度は、帰国子女等の理由で日本語の理解が不十分な児童・生徒14名に対して、
対象児童・生徒のニーズに応じて日本語指導を延べ270回行いました。
●
事業の内容、方法共に適切に行われ、成果をあげています。今後も児童・生徒一人ひとりのニーズに合わ
せて、引き続き取り組むことが求められるでしょう。
●
日本語の理解が不十分な児童・生徒にとって、日本語指導を受けることにより、日本国籍の児童・生徒と
のコミュニケーションや地域での生活もスムーズになると考えます。児童・生徒の居場所としての役割も担
っており、評価できます。
●
保護者や児童・生徒の生活背景は今後ますます多様になってくると考えます。言葉の支援だけでなく、そ
の他の支援が必要になったときに、行政が学校をどう支えるかが課題となってくるでしょう。
【6】適正な特別支援学級の整備・配置(再評価事業)
事業の評価 目標の達成状況:A
今後の方向性:A
「今後の特別支援学級設置の考え方」に基づき、入級ニーズにあわせ、特別支援学級の設置を進める事業です。
平成25年度は、中学校の情緒固定・通級学級の整備や東京都特別支援教育第三次実施計画(以下第三次計画)
の通級モデル校の実施状況の確認、特別支援教育の判定のあり方の検討、教職員向けの研修を行いました。
●
状況に応じて特別支援教室の数を増やしているとともに、教職員を対象とした研修によって質の向上にも取
り組んでおり評価できます。
●
第三次計画の実施に向けた現行の取り組みを評価します。今後は学級運営、施設、研修のあり方等の基本的
な考え方をまとめ、多摩市の将来の整備計画を策定するなど、円滑な実施を目指すことを望みます。
●
第三次計画の実施を踏まえ、通級指導学級の巡回指導に関する研修や、校長、副校長、普通学級の教員、保
護者等の理解啓発が必要となってくるでしょう。
【7】関戸寺子屋(再評価事業)
事業の評価 目標の達成状況:A
今後の方向性:S
市内や近隣の学校、大学の協力を得て、大学生による小・中学生の学習をサポートし、学習する機会、環境整
備を行い、子どもたちの学びを深めることを目的とした事業です。平成25年度は、夏休み、春休みに関戸公民
館と東愛宕小学校(現・愛和小学校)において関戸寺子屋を実施し、子どもたちの学習を支援しました。
●
他の教育支援事業との協力を探るとともに、本来の目的である学習習慣が身に付いていない子どもの参加を
増やすために、周知方法や実施内容を工夫するなどの検討が望まれます。
●
今後ますますスタッフの確保が難しくなることが予想されます。地域の方の力を活用するという発想も取り
入れていくべきと考えます。
●
学校の長期休業期間中に公民館が開催するということで、自由研究や書初めなどのニーズもあると考えま
す。学習支援だけでなく、公民館ならではの内容に取り組んでみてもよいでしょう。
【8】八ヶ岳少年自然の家を利用した体験活動の機会の提供(再評価事業)
事業の評価 目標の達成状況:A
今後の方向性:S
八ヶ岳の雄大な自然の中で心身ともに健全な少年を育成するため、市内の小中学生や少年団体に対し、体験
活動の機会の提供を図る事業です。平成25年度は、移動教室等で市立小・中学生が自然の家を訪れたほか、
八ヶ岳少年自然の家指定管理者による主催事業を 12 回開催し、延べ 495 人の市民が参加しました。
●
小・中学校の宿泊体験では、安全で安心な活動の場を提供し続けて
もらうとともに、指定管理者による主催事業では、今後も利用者の意
見やニーズを把握して、多様で魅力ある企画の提供を望みます。
●
多くの市民に親しまれる施設となっていますが、維持管理費につい
ては利用料と大幅な乖離があり、自立した運営ができるよう努力を続
けていく必要があります。
●
自然豊かな環境で子どもたちに様々な体験をさせる重要性と、市と
して施設を保有する必要性を、利用者数だけでなく稼働率を考慮し、
今後の方向性を総合的に考えていく必要があります。
【9】学校給食業務の一部民間委託の実施(再評価事業)
事業の評価 目標の達成状況:S
今後の方向性:A
学校給食センター業務の効率的な運営を目指し、給食調理業務への民間活力の活用を進めています。平成25
年度は、9月から南野調理所の調理業務等を民間委託し、民間業者のノウハウを活用し経済性、効率性の向上
を図りました。また、ノロウイルス等の衛生面への対応がより改善されました。
●
委託業者と目的を共有し、協力しながら運営に取り組んでいます。南野、
永山両調理所の業務運営の充実、均質化を目指した日常的な提携の工夫が望
まれます。
●
安心、安全な給食の提供と、コストの両面を考慮して事業を推進していく
ことが望まれます。
●
一部民間委託をすることによって、これまでの味付けなどが変わってしま
うことがないように、多摩市の「あじ」をどう維持し発展させていくかが課
↑委託後、毛髪混入防止対策
として導入した帽子
題となるでしょう。
【10】小学校 PTA 連絡協議会・中学校 PTA 連合会への支援(再評価事業)
事業の評価 目標の達成状況:A
今後の方向性:S
成人教育関係団体として、多摩市公立小・中学校PTAそれぞれの連合体について、活動の活性化・効率化を
目的に、指導及び援助を行う事業です。事業費の補助を行ったほか、研修会や全体会等の会議に教育委員会職
員が出席し、課題等の情報を共有するとともに、行政の取り組みについて情報提供しました。
●
平成24年度の事務点検評価に基づき、具体的な改善がなされてい
ます。市長・教育長との懇談会や高校説明会等の多摩市らしい取り組
みが企画され、情報交換と連携の仕組み作りが強化されました。
●
いじめや体罰防止等の取り組みを両 PTA 連合体と共有し、具体的
な連携体制の構築に取り組むことも支援事業の一環として位置づける
必要があります。
●
市長・教育長懇談会などを通して、PTA 連合体の意見や要望をしっ
かり受け止めながら支援を続けていくことが望まれます。