私の研究と関心の推移 吉田寛(京都大学哲学研究室) 1. 2. 3. 4. 哲学研究の推移 情報学の研究と関心の発展 関連科目へのかかわり 今後の方向性について 哲学研究-1 1991年 北大へ(文学部哲学科) – 教養での授業を機に哲学を志す – 近世哲学を学ぶ 卒論はパスカルの言語論・知識論 – 科学の言語では「人間的な意味」は語れない – 倫理・生の問題と論理のかかわりへの疑問 哲学研究―2 1996年 阪大(哲学哲学史研究室) – ベルグソンの生の哲学(生は流れ) – 言語は固定的なもの→生は表現不可能 – 言語のメカニズムへの関心 – 論理学をベースにする分析哲学を志す 1997年 京都大学 哲学研究室へ – ウィトゲンシュタイン哲学 – ラッセル・フレーゲを中心に分析哲学史 哲学研究ー3 2000年ごろより 非常勤講師、情報倫理研究などを 開始 2005年冬 博士論文完成 – 「ウィトゲンシュタインの『はしご』」 – 生の問題(救い)はなぜ言語では語れないのか – 生の問題は論理とどのような関係にあるか 現在の哲学的関心 – より生に密着した工学・技術の言語 情報学の研究と関心-1 2000年 FINEでの発表 – サイバー・スペースの可能世界意味論的分析 これを機に、情報学へ – バーチャル・リアリティと現実世界 • 『PRPSPECTUS』論文 – 相対主義か実在論か • 哲学的な立場として博士論文へ反映 情報学の研究と関心ー2 2000年ごろより 情報リテラシー科目の担当 (京都コンピュータ学院) – コミュニケーション技法 • 多様な授業形態にチャレンジ • グループ・ワークやプレゼンテーションなど – ビジネス・アプリ(Word・Excel) • Webベースの学習システム(WebCT)の活用 情報学の研究と関心-3 2001年ごろより 「情報倫理」開講 – 提案して開設した授業→自由に構成 – ルールを憶えこむのではなく、考える授業に – 教科書の執筆 授業を通して – 情報法の整備→トピックの性格の変化 – AI、VR、ユビキタスー倫理的検討の必要性 情報学の研究と関心ー4 2002年―2003年度 京都女子大 – コンピュータ・アドヴァイザ – 情報教育学部・システムの立ち上げに協力 成果 – 学生の積極性を生かす – 自分自身のコンピュータの知識や技術の向上 関連科目-1 2002年 クリティカル・シンキング(研究室OD) – 英米の批判的・論理的思考教育の研究 情報倫理でもクリティカル・シンキングが必要 – 情報リテラシーとして – 情報倫理の理解のためにも 関連科目ー2 2004年より 工学倫理・技術哲学 関西大学 – 関西工学倫理研究会 • 工学研究者、エンジニアらと意見交換 – 産業技術論・テクノロジーと失敗(設計) • 工学事故事例の情報収集・分析・検討・評価 技術哲学・技術者倫理への関心 – 情報テクノロジーの哲学と情報技術者の倫理 – 情報倫理研究とは異なる方法論 今後の方向性 情報倫理研究と技術哲学をメインに – 柔軟に、ニーズとかみ合わせつつ – テクノロジーの哲学的検討と倫理的評価を 関心のあるトピックス – AI、VR、ユビキタス技術の評価 – ハッカー、情報技術者の責任 – 情報技術思想史 今後の方向性 問題圏 倫理的関心 – 目的:安心で快適な社会や豊かな生活の実現 – 情報技術の開発の方向や利用の工夫 哲学的関心 – 目的:言語や人工物と人間性のかかわり方 – 人工物、技術知、情報システム、プログラムの特徴づけ
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