事 業 報 告 書 平成25年度は、一般財団法人として、また5ヵ年経営計画「Cプラン2017」に基づ く初年度としての新たなスタートを切りました。 一般財団法人への移行に伴う「公益目的支出計画」の履行等、従来とは比較できない厳し い経営環境に置かれることになりましたが、持続可能な自主自立経営を目指し、強固な経営 基盤の構築と財務体質の強化に取り組んでまいりました。 各事業の概要については、次のとおりです。 1 駐車場事業 平成25年度は、公社における駐車場運営管理における新たなチャレンジとして、駐車 場のマネジメント強化を目的として、6名の駐車場長(公社採用の契約職員)を配置し、お 客様ニーズや問題点の把握、更に改善策等を迅速かつ確実に実行することに取り組みまし た。 駐車場長の役割、行動基準の明確化及び最適化の検証を行い、次年度以降に活かすこと としました。 また、駐車場利用者の駐車場内でのマナーの向上 及び交通安全啓発を行うとともに、利用者ニーズの 把握を目的としたアンケートを行いました。さらに 駐車場従事者(委託業者)の意識の向上を目的とし た階層別研修を実施し、法令順守や接遇マナーの向 上を図りました。 駐車場係員のリーダーを対象としたコンプ ライアンス研修 (1)自動車駐車場事業 ① 自主自動車駐車場事業(7ヵ所) 民間企業との競争激化から、公 社事業の中でも減収傾向が見られ る事業です。とりわけ公社の代表 的な駐車場である浦和パーキング センターは、減収傾向が顕著であ ったことから、稼働率向上のため 次の営業戦略を展開しました。 1 ア 営業時間の変更 24時間終日営業の導入(旧、06:00 ∼ 24:00) イ 月極定期 平日定期の導入(月∼金限定、15,000円/月)(全日定期24,000円/月) ウ 駐車料金 平日最大料金の導入(00:00∼24:00の間、最大1,400円) 上記方策を実施した結果、売上げが前年度比約9%増加しました。 ② 指定管理者自動車駐車場事業(2ヵ所) 平成21年度より5年間、さいたま市より指定を受けて運営管理を行いました。 平成25年度は最終年度であり、引き続き、平成26年度以降も指定管理者とし ての指定を受けられるよう、マネジメント力の強化等により、競争力の向上を図っ た結果、引き続き、平成26年度から平成30年度までの指定管理者の指定を受け ました。 さいたま市営自動車駐車場指定管理者指定結果 施設名称 申請者数 指定管理者 桜木駐車場 3者 都市整備公社 北浦和臨時駐車場 2者 都市整備公社 武蔵浦和駅東駐車場 3者 (公社は応募せず) (2)自転車駐車場事業 ① 自主自転車駐車場事業(16ヵ所) 自転車駐車場ごとの運営方針を明確化し、収益の確保を図りました。 平成25年度は、東大宮駅第2自転車駐車場の移転を計画しておりましたが、地 権者及びさいたま市との協議により、移転ではなく廃止となりましたが、近隣の市 営東大宮駅東口自転車駐車場等へ移動して頂いております。 ② 指定管理者自転車駐車場事業(B・C・Dの3グループ21ヵ所) 平成21年度より5年間、さいたま市より指定を受けて運営管理を行いました。 平成25年度は最終年度であり、次年度から5年間の公募につきまして、業務企 画課が主体となり、駐車場ごとに個別の分析を実施し、指定管理者の申請を行った 結果、A・B・Dの3グループ21ヵ所の指定を受けました。グループの再編もあ り指定されたグループ数及び施設数は同じですが、収容台数は、4,652台増加 しました。今後も引き続きマネジメント力の強化により、お客様の信頼を第一に、 業務・サービスの向上に努めてまいります。 2 さいたま市営自転車等駐車場指定管理者指定結果 対象施設 指定管理者 Aグループ(7ヵ所)西・北・見沼区 2者 都市整備公社 Bグループ(8ヵ所)大宮区 1者 都市整備公社 Cグループ(6ヵ所)中央区 3者 他団体 Dグループ(6ヵ所)浦和・南区 4者 都市整備公社 管理グループ ヵ所数 総収容台数 占 2 申請者数 有 率 当公社自転車等駐車場指定管理者の指定状況比較 さいたま市 平成21年度∼ 平成26年度∼ 指定管理者 平成25年度 平成30年度 自転車駐車場総数 公社管理施設 公社管理施設 3グループ 4グループ 3グループ (A・B・D) (A・B・C・D) (B・C・D) 21ヵ所 27ヵ所 21ヵ所 (増減無) 35,735台 39,004台 31,083台 (4,652台増) 100% 79% 91% (12%増) テナント事業 テナント事業の中核であるJACK大宮に加えて平成25年4月に「JS日進」(旧、 さいたまソフトウェアセンター)を取得し、テナント事業の拡大を図りました。 (1)JACK大宮 JACK大宮は、大宮駅に近接する好立地条件から入居率は好調に推移しており、 当ビル入居テナントの動向把握と市場調査・分析により、引き続き入居率の維持に注力 しておりましたが、当ビルのテナント数社から、平成26年秋頃に退去するとの申し出 がありました。 (テナント賃貸面積の約38%相当) 今後は、退去後の入居テナントの確保を積極的に行ってまいります。 (2)JS日進 JS日進は、平成25年4月に取得し、新たにテナント事業を開始しました。 前所有者において施設管理が不十分な状況であったことから空調工事に約2,90 0万円及びその他入居フロア改修工事等に約6,100万円、合計約9,000万円 の修繕工事を実施しました。また、当ビルは平成5年に完成し、21年が経過してお り、設備等の老朽化に伴う大規模な修繕工事が必要なことから、修繕に係る実施設計 3 を行い、平成26年度の修繕工事に向けて準備を進めました。 また、当ビルの入居者管理について、ルールを明確化するとともに公社と入居テナ ントによる自衛消防隊を編成するなど適正な運営管理を行いました。 入居状況は、取得当初約55%の入居率でしたが、さいたま市及び関係機関の入居 により、年度末には約93%の入居率となりました。 3 ビル管理者事業 (1)JACK大宮管理者事業 JACK大宮は、昭和62年に完成し26年が経過しました。平成25年度は、大 規模修繕の基本設計を実施し、平成26年度は実施設計を行い、平成27年度から3 ヵ年の大規模修繕に向けた準備を進めました。 JACK大宮は、地震等大規模災害発生時の帰宅困難者一時受入れ施設として、さ いたま市より指定されており、災害の発生から受入れまでを想定した情報収集伝達訓 練を、さいたま市災害対策本部と10月と3月に2回実施しました。 また、毎年2回実施している「JACK大宮自衛消防訓練」後の防火・防災管理委 員会(平成25年11月19日開催)において、 『中村 仁』評議員(芝浦工業大学教 授)による都市防災についての講話をいただきました。 管理者の主要業務である設備、警備、清掃業務の内容を精査し、人員配置、点検内 容、清掃項目等の抜本的な見直しを行い、平成26年度予算において前年度比約2, 000万円の削減をいたしました。 (2)シーノ大宮パーキング管理者事業 公社と他の区分所有者(さいたま市)と連携を図りながら、良好なビル環境の保持 増進に努めました。 (3)シーノ大宮センタープラザ管理者事業 管理者として、建物の所有者であるさいたま市と民間事業者の協力を得ながら、良 好なビル環境の保持増進に努めました。 4 4 公益目的支出計画 『一般財団法人』へ移行したことに伴 い、公益目的支出計画に基づき、平成25 年10月11日(金)に、さいたま市へ特 定寄附として2億円の寄附を行いました。 5 Cプラン「2017」 佐藤理事長から清水市長へ目録贈呈 (1)嘱託職員・契約職員・パートタイマー職員の活用 ① 嘱託職員 公社事務の実態把握及び分析をするため、平成26年3月、嘱託職員(専門職)を 1名採用しました。 ② 契約職員 平成26年度からの駐車場の管理をさらに強化するため、現行の駐車場長6名か ら受け持ち区域を見直しして3名の増員を行い9名体制としました。 ③ パートタイマー職員 平成26年度からの新たな指定管理者の指定を受けた駐車場の内、2ヵ所(宮原 駅東口自転車駐車場、武蔵浦和駅西自転車等駐車場)の直営化に対応するため、駐車 場係員(パートタイマー職員)22名を採用しました。 (2)人事評価制度構築 職員のモチベーションを高める、能力・成果主義人事制度の導入、人事評価制度の 構築、人事関連諸規程の見直し整備を行うために、現状分析及び提案のコンサルティ ング業務を委託しました。 5
© Copyright 2024 ExpyDoc