210 表 天 **2014年11月改訂 嗅覚測定用基準臭 (第4版 文言整理と主要文献差替え) *2011年4月改訂 (第3版 包装変更による改訂) 日本標準商品分類番号 T&T オルファクトメーター 貯 法:遮光、冷暗所に保存 有効期間: 1 年 有効期限:容器に表示 承 認 番 号 (15700AMZ)00516000 販 売 開 始 昭和57年12月 1 日 【効能・効果】 ** 【組成・性状】 以下40種の嗅覚測定用基準臭(各5ml)よりなる。 嗅 覚 測定用 基準臭 A 5 A 4 A 3 A 2 A 1 A 0 A−1 A−2 組 成 主 成 分 含有量(㎎) 溶 剤 β-フェニルエチルア 3155 日局プロピレングリコール ルコール 315.5 〃 31.55 〃 CH2CH2OH 3.155 日局流動パラフィン 3.155×10−1 〃 分子式:C8H10O −2 〃 3.155×10 分子量:122.17 〃 3.155×10−3 無色澄明の液体であり、 〃 3.155×10−4 ローズ様香気を有する。 B 4 メチルシクロペンテノ 125.5 日局プロピレングリコール B 3 ロン O 12.55 〃 B 2 1.255 日局流動パラフィン OH B 1 1.255×10−1 〃 B 0 〃 1.255×10−2 CH3 B−1 〃 1.255×10−3 B−2 分子式:C6H8O2 〃 1.255×10−4 分子量:112.13 無色∼淡黄色澄明の液 体であり、 香ばしいカラメ ル様香気を有する。 297 877229 ** 【用法・用量】 * 1. 検査法 ⑴T&Tオルファクトメーター(嗅覚測定用基準臭)は左表の ように 5 種のにおいからなり、それぞれにおいは 5 を最 も濃い濃度とし順次10倍単位に5,4,3,2,1,0,−1, − 2 の 8 段階の濃度を設定したものである。しかし、B は溶解度の点でB 5 濃度の調整が不可能であるため、 これを欠き、代わりに無臭の対照液がセットされている。 製品は各嗅覚測定用基準臭共 5 mlのびん詰とし、各臭毎に 8 種の濃度のものを箱詰め包装にしてある。 ⑵幅0.7cm,長さ14cmの無臭のにおい紙を用い、検者はそ の一端をもち、他端を 1 cmほど、嗅覚測定用基準臭の中 に浸してから被検者に手渡して、においをかがせる。に おいをかぐ要領は鼻より約 1 cmに基準臭を付けたにおい 紙を近づける。においをかぐ場所は、出来るだけ臭気の ない室内が好ましい。 ⑶においをかぐ順序は、Aから始めてB,C,D,Eの順にする。 ⑷各嗅覚測定用基準臭は最低濃度− 2 から始めて、次第に 強いにおいへとかがせるが、どこで初めてにおいを感じ γ-ウンデカラクトン 3975 日局プロピレングリコール 397.5 〃 39.75 日局流動パラフィン CH(CH O 3.975 3 2) 8 O 〃 分子式:C11H20O2 3.975×10−1 〃 分子量:184.28 〃 3.975×10−2 〃 無色∼淡黄色の澄明な 3.975×10−3 〃 液体で、桃様香気を有 3.975×10−4 する。 日局流動パラフィン 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 ⑸次に更に強いにおいをかがせて、それがどのにおいか又 はどんな感じのにおいか分かるまで、一段一段強くして いく。被検者が下記〈においの表現法〉の正しい答(又はそ れに近い表現)をした時に、オルファクトグラムに記載し てある番号の線上に×を記入する。(認知閾値) においの表現法 (認知閾値の測定の際に用いる) A においの表現 患者名 腐敗臭、古靴下のにおい、 C 汗くさいにおい、 納豆のにおい 測定者氏名 (平成 年 月 日) A 焦げたにおい、 B カラメルのにおい B C D E −2 −1 0 1 2 ○ × × × × × 3 桃のカンヅメ、 D 甘くて重いにおい E ( 才) 診 断 バラの花のにおい、 軽くて甘いにおい 4 5 糞臭、野菜くずのにおい、 口臭、いやなにおい (注)各基準臭のキャップおよびラベル に記載してある番号の線上に記入 してください。 ○は検知閾値 ×は認知閾値 2014.11.19 校 0416N0619301 三校 作業者印 原田 本コード 制作日 MC P 色 調 品 名 T&Tオルファクトメーター 仮コード OLFACTOGRAM 失 対照液:日局流動パラフィン 5ml てある番号の線上に○を記入する。(検知閾値) 損 397.5 日局プロピレングリコール 39.75 〃 3.975 日局流動パラフィン 3.975×10−1 〃 〃 3.975×10−2 〃 3.975×10−3 〃 3.975×10−4 〃 3.975×10−5 るかを被検者に言わせて、オルファクトグラムに記載し 力 D 5 D 4 D 3 D 2 D 1 D 0 D−1 D−2 500 50 5 CH3CHCH2COOH 5×10−1 分子式:C5H10O2 5×10−2 分子量:102.13 5×10−3 無色澄明の液体であり、5×10−4 汗様の不快臭を有する。5×10−5 嗅 イソ吉草酸 CH3 基準臭 C 5 C 4 C 3 C 2 C 1 C 0 C−1 C−2 E 5 スカトール E 4 H N E 3 E 2 E 1 CH3 E 0 E−1 分子式:C9H9N E−2 分子量:131.17 無 色∼淡黄色の澄明 な液体 であり、 糞 様 の不快臭を有する。 嗅覚感度の判定に用いる。 スミ トラップ ( ) 角度 AC m8545 APP.TB 210 裏 ⑹検知閾値がなかなか決まらない時にはにおい紙を 3 本用 意して、その内 1 本は嗅覚測定用基準臭に、他の 2 本は 対照液に浸して、これら 3 本の中でどれににおいがある 天 5 . その他 ⑴使用後は必ず密栓して、においが漏れないように注意す ること。 か言い当てさせる。正解を得た中で最も濃度の低いもの ⑵検査後は速やかに冷暗所に保存すること。 を検知閾値とする。 ⑶嗅覚検査に当たっては、検査前に検者、被検者共に無臭石 鹸で手を洗っておくのが望ましい。 2. 判定基準 上記の検査によって、被検者の検知閾値及び認知閾値が記入 されたオルファクトグラムから検知閾値及び認知閾値の平均 ** 【包装】 * 値を求め、下記の基準により嗅覚の正常又は減退の程度を判 嗅覚測定用基準臭:A列,B列,C列,D列,E列共それぞれ 定する。この場合、検知閾値の平均値より認知閾値の平均値 5 ml 8 本ずつ、箱詰め包装。 の方が実際の生活の情況をよりよく表すので、判定には認知 A,B,C,D,Eは白,黄,緑,青,赤とそれぞれ色分けして 閾値の平均値を採用する。 ある。 なお、最高濃度において検知または認知不能の場合は、それ ぞれ最高濃度に 1 を加えたものを閾値として計算する。 嗅覚閾値平均値 = (基準臭濃度平均値) a+b+c+d+e 5 (a,b,c,d,eは嗅覚測定用基準臭A,B,C,D,Eの検知 または認知閾値の濃度を表す) 嗅覚度と 5 段階評価 297 嗅覚閾値平均値 嗅 覚 度 ∼1.0 1 度 1.1∼2.5 2 度 2.6∼4.0 3 度 4.1∼5.5 4 度 5.6∼ 5 度 ** 【使用上の注意】 1 . 検査順序 検査は、必ずどの基準臭も最低濃度−2から始め、 1 段階 ずつ濃度を上げて行うこと(上昇法)。 逆に最高濃度 5 より検査を行うと(下降法)嗅覚が早く減退 し、あとの検査に大きな影響を残すので、特に注意のこと。 2 . におい紙の使い方、捨て方 ⑴基準臭に浸した 1 本のにおい紙は、必ず 1 人の被検者の みにかがせ、同時に 2 人以上の被検者にはかがせないこ と。また基準臭に浸したにおい紙は、必ずびんの口(内 側)でぬぐってから手渡すこと。 ⑵一度、基準臭に浸したにおい紙は再使用しないこと。検 者は被検者がにおい紙を 1 本かぐ毎に直ちに捨てること。 使い捨てたにおい紙は検査室の空気を汚すので、ポリ袋 等に入れ、袋の口を輪ゴムで締めて、蓋のある汚物缶に 捨てること。 ** 【主要文献】 1 )真田 聖子ほか: オルファクトグラムを用いた平均嗅力損失の臨床的意義 日本鼻副鼻腔学会誌 13、48−49(1974) 2 )真田 聖子ほか: 基準臭の臨床的応用-オルファクトグラムによる嗅力像の判定− 日本鼻副鼻腔学会誌 14、79−80(1975) 3 )浅賀 英世ほか: 嗅覚認知閾値の意義について 日本鼻副鼻腔学会誌14、80−81(1975) 4 )福島 淑子ほか: 嗅覚脱失治療法の考察 日本鼻副鼻腔学会誌14、84(1975) 5 )高木 貞敬: 嗅覚測定の実際、嗅覚障害−その測定と治療 (豊田文一・北村武・高木貞敬編) 医学書院 1 −10(1978) 6 )浅賀 英世: 嗅覚障害の診断と治療 日本医事新報3159、43−47(1984) 7 )浅賀 英世: 基準嗅覚検査 日本味と匂学会誌 1( 1 )、35−38(1994) 8 )三輪 高喜: 嗅覚障害の診断 日本味と匂学会誌 10( 1 )、59−66(2003) 9 )深澤 啓二郎: 嗅覚障害の治療 日本味と匂学会誌 10(1)、67−72(2003) 10)内田 淳: 基準嗅覚検査(T&Tオルファクトメトリー)、静脈性嗅覚検査(ア リナミンテスト)の有用性と信頼度 日本鼻科学会誌 45(1)、75−78(2006) 11)三輪 高喜: 嗅覚検査 耳鼻咽喉科・頭頸部外科 82(5)、155−160(2010) 12)三輪 高喜: 嗅覚検査の現状と今後の展望 耳鼻咽喉科展望 54(2)、71−79(2011) 3 . 検査室の環境 ⑴室内自体ににおいが無いことが肝要であるため、壁のに おい、薬品のにおい等に留意すること。 【文献請求先】 第一薬品産業株式会社 〒103 - 0025 東京都中央区日本橋茅場町 1 丁目 6 番16号 電話03(3666)6773 FAX03(3666)0598 ⑵室温は20℃∼25℃位が望ましい。 ⑶検査を続ける間に部屋ににおいがこもってくるので、換 気を充分に行うこと。 4 . 基準臭が漏れて、瓶やセット容器が汚れた場合 こぼれた箇所を先ず脱脂綿か濾紙で、出来るだけ広げない 【製造販売業者の氏名又は名称及び住所】 ように吸いとってから、エタノールを少し浸したティッシュ ペーパーかガーゼで 2 、3 回拭きとること。 第一薬品産業株式会社 〒103 - 0025 東京都中央区日本橋茅場町 1 丁目 6 番16号 B 仮コード 2014.11.19 校 0416N0619301 三校 作業者印 原田 本コード 制作日 MC P 色 調 品 名 T&Tオルファクトメーター スミ トラップ ( ) 角度 AC m8545 APP.TB
© Copyright 2024 ExpyDoc