ポリエチレングリ コール (PEG) などの水溶性高分子で蛋白性医薬品を修

28pmF126S
抗腫癌 サ イ トカイ ン TNFの医薬 品化 を 目指 した活性増強型 リジ ン欠損 TNFに対
す る部位特異 的バ イオ コンジ ュゲ- シ ョン
井上 雅己 1,長野 一也 1,鎌 田 春彦 1,3,堤 康央 1
,
2
,
3
,
○古賀 悠里恵 1,2,向 洋平 1,
角 田 慎一 1,2,
3(
1
医薬基盤研 ,2阪大 院薬 ,
3
阪大 MEI
セ)
【目的】ポ リエチ レング リコール (
P
EG)な どの水溶性高分子で蛋 白性 医薬 品を修
飾す る高分子バイオ コンジュグー シ ョンは、バイオ医薬 品の医薬価値 向上に最適
な DDSの 1つ と位置づ け られてい る。 しか し、汎用 されてい る リジン残基 をター
ゲ ッ トに したバイオ コンジュグー シ ョン法では、高分子鎖が活性発現 に重要 な リ
ジン残基 を修飾す ることによ り致命 的な比活性 の低下 をもた らす ことが問題 とな
ってい る。 この点、当研究室では、ファー ジ表面提示法 によ り抗腫療サイ トカイ
ン として知 られ る T
NF中の全ての リジン残基 を他 のア ミノ酸 に網羅的に置換す る
EG修飾 し、比活性低下を回避可能 とす る 「
部位特異的
ことで、N末端特異的に P
NFの医薬 品化 に
バイオ コンジュグー シ ヨン法 」 を確立 してきた。本発表では、T
叶 うp
EGバイオ コンジュグー シ ョンの最適化 を 目的に、分子量の異なる P
EGを用
いて部位特異的バイオ コンジュゲ-シ ョンを施 し、P
EG 分子量 と薬効 との相 関を
i
nv
i
t
r
o、i
nv
i
v
oにて解析 した。
【
方 法 ・結果 ・考察 】 当研 究室 で開発 した活性 増 強型 リジ ン欠損 TNF で あ る
mu
t
TNFK9
0
Rを、分子量 5
、1
0
、2
0
、4
0k
Daの P
EGで修飾 し、ゲル櫨過 によって
EG化体 を分取 ・精製 した。得 られたサ ンプル を用い、TNF受容体-の結合
モノP
親和性 を表面プ ラズモ ン共鳴法で、生物活性 を受容体依存的な細胞傷害活性 を指
EGで修飾 した群 におい
標 に評価 した。その結果 、興味深 い ことに、高分子量の P
て もその受容体-の親和性 はほ とん ど低下 しなかった。細胞傷害試験では、P
EG
の分子量依存的な生物活性 の低下が認 め られた ものの、野生型 T
NFと比較 してそ
の低下は軽微 なものであった。現在 、i
nvi
v
oでの体 内安定性及び抗腫癌効果 を検証
EG分子量 と薬効の相 関解析 を実施 中である。
し、P