LC-MS/MSによるヒト血漿中のDocetaxelの定量 - Thermo Scientific

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実験
消耗品
製品番号
Fisher Scientific™ LC-MS グレード 水
W/0112/17
Fisher Scientific LC/MS グレード メタノール
M/4062/17
Fisher Scientific LC-MS グレード アセトニトリル
A/0626/17
Fisher Scientific Analytical グレード ギ酸
F/1900/PB08
Fisher Scientific 酢酸ナトリウム
S/2120/50
Thermo Scientific National™ Mass Spec Certified 2 mL clear vial
with blue bonded PTFE silicone cap
MSCERT4000-34W
サンプル前処理用器具
Thermo Scientific 96 well plate バキュームマニホールド
60103-351
Thermo Scientific Ultra vap
CLS-229070
試料溶液調製手順
標準試料原液および内部標準試料原液(paclitaxel、パクリタキセル)をアセトニトリルで溶解。血漿 200 µL に標
準試料溶液 10 µL と内部標準試料溶液 10 µL を添加。ブランクにはアセトニトリルを 10 µL 添加。すべての試料
溶液に標準試料溶液を添加した後に 30 秒間ボルテックスし、5000 rpm で 5 分間遠心。
サンプル前処理手順
製品番号
化合物
Docetaxel、paclitaxel(IS)
マトリックス
ヒト血漿
固相
Thermo Scientific SOLA 10 mg/2 mL
60309-001
コンディショニング
0.5 mL メタノール、0.5 mL 水
サンプルロード
試料溶液を固相に添加
洗浄
水 / アセトニトリル(70:30, v/v)を 250 µL 添加
溶出
1% アンモニア水含有アセトニトリル 250 µL を 2 回添加
再溶解
窒素雰囲気下で濃縮乾固。0.5% 20 µM 酢酸ナトリウムを含む 水 / アセトニト
リル(50:50, v/v)を 200 µL 添加して混合(酢酸ナトリウムは定量する際、ナ
トリウム付加物かつ低濃度であれば、MS に悪影響を与えることなく再現性のよ
い結果が得られます)
。
分析条件
製品番号
装置:
Thermo Scientific Dionex™ UltiMate™ 3000 RSLC HPLC
system
カラム:
Accucore RP-MS、2.6 µm、50 x 2.1 mm
17626-052130
移動相 A:
0.1% ギ酸水溶液
移動相 B:
0.1% ギ酸含有メタノール
グラジェント:
%B 60%–70(2 分)
流速:
0.6 mL/min
カラム温度:
30 ℃
注入量:
2.5 µL
洗浄溶媒 1:
水 / アセトニトリル(80:20, v/v)
洗浄溶媒 2:
2-プロパノール / アセトニトリル / アセトン(45:45:10, v/v/v)
MS 測定条件
装置:
Thermo Scientific TSQ Vantage™ MS
イオン化条件:
HESI
Polarity:
Positive
:
Spray voltage(V)
4000
:
Vaporizer temperature(℃)
450
: 30
Sheath gas pressure(Arb)
:
Aux gas pressure(Arb)
20
:
Capillary temp(℃)
365
:
Collision pressure(mTorr)
1.5
:
Scan time(s)
0.02
:
Q1(FWHM)
0.7
:
Q3(FWHM)
0.7
Table 1: プレカーサーイオンおよびプロダクトイオン
3
Compound
Paclitaxel(IS)
Docetaxel
Precursor(m/z)
Products(m/z)
Collision energy(V)
S-lens(V)
876.25
308.25
25
141
830.26
549.24
23
121
データ解析
ソフトウェア:
Thermo Scientific LCquan™
結果
Figure 2および Table 2で示すように、ヒト血漿中 Docetaxelの抽出を行い、0.25 – 10 ng/mLの範囲で検量
線を描き、r2 =0.9974の直線性が得られました。Figure 3に、LLOQ 0.25 ng/mLのクロマトグラムを示します。
0.3、1.5、6 ng/mLの QCサンプルにおいて、6回の注入を行い、精度 ≤8 .8%が得られました。
Table 3にこの3つ
の濃度における CV値を示します。
0.75 ng/mLで回収率を算出し、
Table 4で示すように109 %となりました。
100
1.0
90
0.9
80
0.8
Relative Abundance
Area Ratio
0.7
0.6
0.5
0.4
0.3
70
60
50
40
30
0.2
20
0.1
10
0.0
0
2
4
6
8
0
10
ng/mL
0
Table2 :検量線0 .25 - 10 ng/mLにおける真度
S1
S2
S3
S4
S5
S6
S7
S7
0.250
0.500
1.00
2.50
5.00
7.00
10.0
10.0
測定値
(ng/mL)
%Diff
0.261
0.525
0.959
2.39
4.59
7.48
10.5
9.60
4.52
5.06
-4.14
-4.59
-8.21
6.87
4.54
-4.04
Table3 :QCサンプル6回注入における Docetaxelの精度
QC サンプル
QCL
QCM
QCH
濃度
(ng/mL)
0.300
1.50
6.00
1.5
2.0
2.5
3.0
Figure 3:ヒト血漿中 Docetaxel の SRM(0 .25 ng/mL )
真度および精度
濃度
(ng/mL)
1.0
Time (min)
Figure 2:Docetaxel の検量線(0 .25 - 10 ng/mL )
標準試料溶液
0.5
測定値
(n=6 平均)
精度
(%CV)
0.313
1.53
6.02
4.5
8.8
5.9