概要 - 四国総合研究所

研究期報№101
蓄電池直並列接続時の特性および課題
キーワード;
蓄電池,リチウムイオン電池,直並列接続,充放電特性
目
的
蓄電装置は多数の単電池を直並列接続して構成されている。単電池に特性差
がある場合、どのような現象が発生し、蓄電装置全体にどのような影響を与え
るかを明らかにする。また、蓄電装置において、新品の蓄電池を並列接続する
ことで蓄電容量の調整を行うことができれば設備構成の柔軟性が向上すること
から、その可否について検討する。
主な成果
1.蓄電池直並列接続シミュレーション手法の開発および各ケースの検討
蓄電池を直並列接続した際の各電池の電圧・電流の変化をシミュレーション
する手法を開発し、単セルを用いた実験によりシミュレーション結果が妥当で
あることを確認した。
直並列接続された蓄電池の 1 個の特性が他より劣ると、直列接続された蓄電
池だけにとどまらず並列接続された蓄電池の充放電にも悪影響を及ぼすことを
明らかにした。
2.蓄電装置における新品蓄電池の並列接続
蓄電装置の旧品蓄電池に、同仕様の単セルを同じ数直列にした新品蓄電池を
並列接続すると、蓄電容量や内部抵抗値の差異により蓄電量のアンバランスや
蓄電池間の循環電流が発生するが、予想される新旧電池の特性差では大きな蓄
電量のアンバランスや循環電流の発生はなく、新旧蓄電池の並列接続は可能と
予想された。
100
10
90
8
電池1電流
80
6
電池2電流
50
2
電池1SOC
0
電池2SOC
40
-2
30
-4
20
-6
10
-8
0
0:00
図-1 蓄電池並列接続
4
60
0:10
0:20
0:30
0:40
時間
0:50
1:00
1:10
電流(A)
SOC(%)
70
-10
1:20
図-2 新旧蓄電池並列接続
(電池1:新 電池2:旧)
図-3 新旧蓄電池直並列接続
図-5 蓄電装置新旧蓄電池並列接続
研究担当者
図-4 新旧蓄電池SOC
図-6 新旧蓄電池電流およびSOC
多田安伸
(株式会社四国総合研究所 産業応用技術部)
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