研究期報№101 石炭灰比表面積測定装置の開発 キーワード; 石炭灰,比表面積,粒度分布,分級装置, 目 的 石炭火力発電所では、発電に伴う副生物である石炭灰の有効利用を図ってい る。四国電力㈱橘湾発電所では、分級装置を活用し JIS 規格に準拠した有価灰 の選別を行っており、従来から運転調整指標には、石炭灰比表面積値(ブレーン 値)を用いているが、手分析のため試料採取から測定までに数時間を要している。 そこで、粒度分布に着目した石炭灰比表面積の連続測定装置を開発し、分級装 置の運転監視強化を図る。 主な成果 粒度分布から計算した石炭灰比表面積値と JIS 規格に準拠したブレーン方法 による手分析値との間に、高い相関関係がある事を確認した。本相関関係を活 用した石炭灰比表面積の連続測定が可能な試作装置を設計製作し、現地での連 続試験を実施した結果、良好な装置稼働状態であるとともに、手分析値に概ね 一致する事を確認し、現地適用化に向けた見通しを得た。 積出サイロ へ 石炭灰比表面積測定装置 (試作装置) 6,000 表示・計算部(PC) 手分析値(ブレーン方法) [cm2/g] 相関関係評価実験(社内) 現地試験 (既設)雑用空気 輸 送 配 管 5,000 エア前処理装置 4,000 3,000 ・操作指令 ・データ収集 など y = 0.1433x + 1543.4 R² = 0.9755 石 炭 灰 2,000 粒度分布計 密度について ・測定値⇒固定値 ・手分析値⇒実測値 1,000 サンプリングノズル 制御装置(PLC) 粉体自動サンプリング制御装置 0 0 図1 10,000 20,000 測定値 [cm2/g] 30,000 分級装置 より 石炭灰比表面積相関図 (粒度分布換算値とブレーン方法) 図2 試作装置 機器構成 6,000 比表面積[cm2 /g] 5,000 4,000 装置点検 (装置取外) 測定開始 3,000 測定停止 2,000 比表面積(手分析/ブレーン方法) 1,000 原料灰 供給停止処置 開始 比表面積(試作装置測定値(検量線補正後)60s移動平均値) 0 9:00 10:00 図3 研究担当者 11:00 12:00 13:00 時刻 15:00 16:00 17:00 18:00 試作装置を用いた現地試験結果 例(対象:JISⅡ種灰) 森本隼人,市川幸司 (株式会社四国総合研究所 問い合わせ先 14:00 エネルギー技術部) 株式会社四国総合研究所 企画営業部 事業管理課 TEL 087-843-8111(代表) E-mail [email protected] [無断転載を禁ず]
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