Kine ect を用いた た害獣捕獲 獲装置の開 開発

Kineect を用いた
た害獣捕獲
獲装置の開
開発
人
人工知能研究
究室
1.は
はじめに
こ
これまで鹿,
猪
猪などの害獣
による被害においては, 高知県
内に
においても害獣
獣対策課などを設置し, 狩猟
猟・塀などの従来
対策
策の強化では対
対応不可能と判
判断しており,, 高機能捕獲装置
の普
普及が検討され
れている. 本研
研究はこのような社会的背景か
ら鹿
鹿, 猪などの繁
繁殖増加で山岳
岳部の樹林の表
表皮が剥がされ最
終的
的に山岳部の崩
崩壊に至ることを防止するために人工知能を
応用
用した無人の自動捕獲装置
置を開発するこ
ことを目的とす
する.
研究
究推進の具体的
的施策としては, Kinect セン
ンサ(以後, Kinnect)
を用
用いて害獣の認
認識を行い, 複数の捕獲ユ
複
ニット構成による
捕獲
獲装置を考察す
する. さらにそ
その捕獲通報手段を衛星電話経
由と
とし、広域にお
おける設置を前
前提としたこれ
れまでにない装置
の開
開発を目指す.. 今回, Kinecct を用いる利点として, 赤外線
グレ
レースケール画
画像(以後, 深度画像,
深
図 2 参照)が撮像でき
るた
ため, 昼夜を問
問わず検知精度
度の向上に繋がると考察した.
そ
そこで,
本論文
文では, 初期実
実験として, Kinect
K
を用いた画
像処
処理による動物の動き検知
知及び識別が行
行えるかを確認
認し,
捕獲装置のミニチュアを使い, 基本性能を確認する.
図 2.
図 1. Kinnect センサ
2 深度画像
2.シ
システム構成
図 2 に害獣捕
捕獲装置の概観
観を示す. 本シ
システムは, Kiinect,
認識
識部, 通信部, 捕獲装置の 4 つから構成さ
される. Kinect は深
度画
画像を 0.3 秒毎に撮像する. 認識部は検査
査範囲(以後, 検査
領域
域)を設定し, 検査領域内の
の動き検知をオ
オプティカル フロ
ーを
を使った画像処
処理によって行
行う. 通信部は
は認識用 PC と通
信を
を行い, 検査領
領域内で動き検
検知された場合
合のみ捕獲装置に
信号
号を送り, 捕獲
獲装置の複数の
の捕獲ネットを
を作動させる.
ユニット単体
体
認識部
通信部
部
中山
佳紀
紀
情報
報を使い, その
の物体の動きに
に対しオプティ
ィカルフロー処
処理
で動
動き検知を行う
う. 指定した閾
閾値以上動きが
があれば, 動きを
検知
知したとする. その後, 輪郭
郭抽出した物体
体のアスペクト比
(縦//横)から, どの
のような物体か
かを識別する. 現在の設定で
では
比率
率が縦横それぞ
ぞれ 0.7~1.3 の幅で設定して
ている. これら, 2
つの
の処理が両方共
共, 成立した場
場合のみ, 捕獲
獲装置が作動す
する
仕組
組みとした.
4.実
実証実験
実験には,
実
動物
物と想定したゼ
ゼンマイで動作
作するおもちゃ
ゃを
使用
用し, Kinect は,
は 三脚台に固定し実験を行
行う. 実証実験は
は3
種類
類行う. 実験条
条件を昼と夜で
で変化させて行
行うため計 6 つの
つ
実証
証実験を行う. まず, 1 種類目は, X 方向の
の動きに対して
ての
検知
知成功率を調べ
べ, 2 種類目は,, Y 方向の動き
きに対しての検
検知
成功
功率を調べ, 3 種類目は検査
査領域内を斜め
めに横切る検査
査を
行う
う. これらの実
実験を, 日中に(表 1), それぞ
ぞれ 10 回ずつ行
行い,
夜間
間(表 2)は, それ
れぞれ 20 回ず
ずつ行う. 夜間
間の回数が多い
い理
由と
として, 日中で
であれば, Kineect を使用しな
なくても良好な
な結
果は
は得られるが, 夜間になると
と可視画像は真
真っ暗となり,, 夜
間の
の認識が非常に
に難しくなるた
ため, 深度画像
像を使った夜間
間の
認識
識では, それら
らが安定して検
検査できること
とを確認するた
ため
実験
験回数を増やし
している.
図 5. 認識結果
果
図 6. 捕獲装置
置作動前後
5.実
実験結果
実験結果を以下
実
下に記載する.
表 1. 日中の
の実験結果
表 2. 夜間の
の実験結果
Kinect
捕獲装置
図 3. シス
ステム概観
獲装置の展開
図 4. 捕獲
3.検
検知アルゴリズ
ズム
入
入力画像には深
深度画像のみを用いる. Kineect から, 深度
度画
像を
を取得後, 認識
識の精度を向上
上させるため, 背景差分処理
理を
行う. 処理後, 検査領域のみを
検
を画像処理にて
て切り出し, 背景
背
との
の差分のあった
た孤立領域に対
対して, 総面積
積を算出し, 指定
指
した
た数値以上のも
ものであれば,, 輪郭抽出を行
行う. 抽出され
れた
6.お
おわりに
本研
研究では, Kinnect を用いた画
画像処理による
る物体の認識と動
動き
の検
検知実験の確認
認を行った. その
の結果, Kinect の特徴である深
深度
画像
像を用いることで
で安定した認識
識を行うのが難し
しい夜間の認識
識率
が 100%という良結
結果を得ることが
ができた.そのことから, Kinect を用
を
いた
た画像処理を応
応用した害獣捕獲
獲装置は有効であると考察し
した.
参考
考文献
(1)中
中山佳紀, 竹田
田史章 ”可視画
画像を用いたオ
オプティカルフロ
ロー
によ
よる動物の動き検
検知システム”, システム制御
御情報学会 研究
究発
表講
講演会論文集, pp227-228,201
p
12