善.Mの使用量は平均819mgであった.SU薬(SU)との併 年2月∼06年

III−P−175 ピオグリタゾンによる体重増加に対する影響
因子
社会保険山梨病院,社会保険山梨病院薬剤部2
池田 眞人1,平賀 一貴2,飯田 龍一1
【目的】ピオグリタゾン服用患者における体重増加を服用前の
各因子により予測できるか検討した.【方法】ピオグリタゾン
III−P−178 SU剤二次無効例におけるメトフォルミンの併
用効果についての検討
兵庫県立尼崎病院糖尿病・内分泌内科
中村 嘉夫,原 恭子
15mg/日が投与された糖尿病患者48名(男性31名,女性17
量がその効果に影響を及ぼすかについて検討した.【方法】SU
名)を対象とした・投与前の性別,年齢,罹患歴,体重,BMI,
剤二次無効44例にMet500mg/日を投与した.【結果】投与3
併用前の治療法,HbAlcと投与後18.9±2.9週後のBMI及び
か月後のHbAlc,TC,TG,LDL−Cはそれぞれ0.6±0.8%,6±
20mg/d1,5±109mg/dl,6±18mg/dl低下し,投与1年後の総
頸動脈IMTは0.002±0.170mm減少した.これらの変化量とMS
HbAlc変化を求め,投与前のマーカーとの相関関係検討,重回
帰分析を行った.【結果】投与前のHbAlcとBMIは正相関が認
められた.ピオグリタゾン投与後BMIは平均0.37kg/m2,体重
は0.96kg増加した.一方HbAlcは0.44%低下した.BMI変化
量は投与前のBMI,HbAlcと正相関,HbAlc変化量と負相関し,
併用治療法,インスリン1日投与量とは相関しなかった.HbAlc
とHbAlc変化量はBMI変化量の説明変数となった.【結論】併
用する治療法に関わらず,HbAlcが高くBMIが大きいほど,
ピオグリタゾンを併用すると体重が増加する.
SU剤二次無効例にメトフォルミン(Met)を投与し,その併
用効果とメタボリックシンドローム(MS)合併の有無や運動
の有無やMet投与後1ヶ月間の1日平均歩数とは有意な相関
はなかった.【考察】Metの薬理作用はadiponectinや運動によっ
ても活性化されるAMPキナーゼを介して発揮され,MS合併
例や運動不足例ではMetがより効果的である可能性が考えら
れたが,今回の検討では確認できなかった.SU剤二次無効例
では運動量やMSの有無に関係なくMet併用によって血糖・
脂質改善作用や抗動脈硬化作用が期待できると考えられた.
1]1−P−176 SU薬及びインスリンとのメトホルミン併用は
他剤併用より血糖を改善する
大道中央病院糖尿病内科
長田 光司,砂川 優,湧上 民雄
【目的】スルホニル尿素薬(SU薬),インスリンで治療中の血
糖コントロール不良2型糖尿病患者に対するメトホルミン併用
療法の効果について検討した.【対象】2型糖尿病患者54人(男
性22人,女性32人,年齢63.2歳).【結果】メトホルミン(M)
使用前の全体のHbAlc(Alc)は9.9%から使用後8.9%に改
善.Mの使用量は平均819mgであった.SU薬(SU)との併
用ではAlc10.0%が8.5%に改善.インスリンとの併用ではAlc
10.5%が9.1%に改善した.また,SU+α一GIからSU+Mへの
切り替えではAlc9.2%が8.1%に改善.SU+ピオグリタゾンか
1”一P−179 少量(7.5mg以下)のアクトス使用経験のま
とめ
特定医療法人同仁会耳原老松診療所健康サポートセンター1,
特定医療法人同仁会耳原総合病院2
井上 朱実1,緒方 浩美2,川口 真弓2,香西 夏子2,
津田 恭子2,松下 裕子2
2006年10.11月に当診療所でアクトスを処方した146名中75
mg以下で使用されている70名についてその臨床的特徴をまと
めた.血糖改善もしくはPWVの改善を目的に使用しており
SU,ビグアナイド,インスリンとの併用が多かった.6割に肥
満があった.75mg以下の少量でも改善のみられる症例が多く
あったが特に慢性関節リウマチの合併患者には3.75mgでも有
らSU+Mへの切り替えではAlcは10.0%が8.6%に改善.M
効であった.PWV高値の心不全患者に少量を注意深く使用し
の用量別効果では,500mg/日でAAlcは9.5%が8.4%,750mg/
日で9.4%が8.1%,1000mg/日では1α2%が8.5%に改善し
心不全の悪化なく血糖改善をみた.少量でも血糖改善が著明な
症例ほど体重増加が大きくみられた.アクトスの糖尿病患者へ
の使用に際しては薬剤の作用機序・使用目的を十分に説明し患
者が至適体重に維持できる量を臨床的な維持量として使用する
た.体重増加はみられなかった.MのSU薬,インスリンとの
併用療法は他剤に比べ効果的で,用量依存的な血糖改善が示唆
された.
ことが必要であると考える.
1”一P−177 ピオグリタゾン投与中止例の中止理由とその
後の経過についての検討
並河内科クリニック
並河 整
く目的>ピオグリタゾン(P)中止例の検討く対象と方法>04
III−P−180 ピオグリタゾン有効例の臨床的要因及び遺伝
子多型についての検討
東日本循環器病院・糖尿病センター1,大阪大学内分泌代謝内
年2月∼06年10月にP投与した2型糖尿病130名.P中止理
【背景】ピオグリタゾン(以下Pio)の有効率は60%といわれ
ながら有効か無効かを使用前に診断する方法はいまだ存在しな
由と中止後1年間の経過を調査したく成績及び考察>L P中
止例は23名(17.7%)(男/女13/10,平均年齢63.3歳)で22
例がSU薬と併用 2.P平均内服期間は22・3月で中止時の体
重とHbAlcの変化率は平均+3.7%,+0.03%で大部分の中止
理由は血糖コントロール不十分と体重増加.3.P開始時BMI
とインスリン値は相関したがBMIと無関係にHbAlc改善なく
体重増加した者が多かった 4.P中止後22例にインスリン導
入したが肥満者では中止後も体重やHbAlc改善が少ない傾
向く結語>P中止者はHbAlcの改善なく体重増加した者で肥満
者ではインスリン導入しても体重は元に復さず血糖コントロー
ルの改善も少ない.
科OMRFIT研究会2
伊藤 俊1,橋本 紀子1,小池 雄太1,林 勉1,田中 秀樹1,
鈴木奈津子!,坂本 美一1,大森 安恵1,山崎 義光2,松久 宗英2,
金藤 秀明2,片上 直人2
い.
【方法】当科通院中のPio投与糖尿病患者150例でPioを開始6
ヵ月後のHbAlcが1%以上改善した症例を有効群,05%未満
の改善又は増悪した症例を無効群と定義し,両群の患者属性を
比較検討した.また遺伝子多型について両群聞に差が無いかど
うか比較検討を行っている、
【結果】有効群は60例,無効群は36例であった.投与前HbAlc
が有効群で有意に高値(p<o.oo1)であった.またPio投与後
有効群でLDLが軽度低下したのに対し,無効群では有意に上
昇した(p<0.001).BMI(Body Mass Index),腹囲,HDLに
ついては有意差を認めなかった.
【結語】臨床的観点や遺伝子多型の観点からの予測因子が明ら
かになれば,Pio有効例,無効例の判定があらかじめ可能であ
り臨床上有用であると思われる.
一S−328一