全国組手審判員講習会 資料 平成2 1年4月 財団法人全日本空手道連盟 ルールの補足説明 (1) 「無防備」とは下記の様な状態をいう。 (A)攻撃の直後に顔を背ける。(下を見たり,審判の方を見る等) (B)相手を見ずに突っ込む。 (C)反撃を防御出来ないような攻撃をする。 無防備ペナルティを課す場合は,相手攻撃でコンタクトがあった時のみである。技をとるときは相手に無防備の ペナルティを課さない。無防備をとるときは相手にC 1のペナルティを課さない。 (2) 有効な攻撃後,体勢が崩れた場合,星左夢心のない場合は技はとらない。 (3) 主審のルール違反があった時,監査は笛を吹き,用意された旗を振ってルール違反を,主審に知らせる。(コー ト主任の役目も兼ねる) (4) 逃避行為(カテゴリー2)について (A)反撃せず絶えず後退する。 (B)不必要な組み合い,抱きつき,押し合い。 (C)故意に場外に出る。 以上の行為について特に下記が適用される。 競技終了10秒以上前 → C2忠告 競技終了1 0秒未満前 → C2警告(C2の忠告があるときも) (5) 場外について 攻撃者が場内におり,技を決めたと同時に相手が場外に出たときは,ルールに明記されているが,攻撃者が有 効技を決めたと同時に場外に出たときは,技を優先する。 (6) 足払いで相手に負傷させた場合,カテゴリー1の違反となる。 (7) 団体戦において2対1, 1引き分けの場合,総合取得ポイントで9ポイント以上差が生じたとき,競技は終了す る。 取り決め事項 (1) 技とペナルティの両方をとる場合,技の方を先に宣告する。 (2) 双方にペナルティを与える場合,赤から与える。 (3) 主審の定位置では正式ジェスチャーのみで, 「再考」は定位置の一歩後ろで行う。 (4) 主審は,副審2の視野と同じ視野になる位置には立たない。また,副審1 ・ 3の視野を妨げないよう,立つ位置 に留意する。 (5) 連続手技の「技あり」は,先の技の名称を言う。 (6) コート主任の職務は,監査が兼ねるo競技運営に関する監督の異議申し立ては,監査に対して行う。(主審は とり合わない) (7) 「終了」の合図は,長ブザー音 1 回とする。 主審,副審のジェスチャー等に対する処置の方法 (1) 主審の権限は副審1名より強いが,副審各々が「赤」 ・ 「とりません」 ・ 「見えない」の表示の時,主審は「青」 をとることが出来ない。再考させて副審の「赤」→「見えない」又は「とりません」→「見えない」になれば, 「青」を とることができる。 (2) 副審2名が「見えない」, 1名が「赤」(育)で,主審が「青」(赤)をとりたい場合,そのまま「青」(赤)をとることが できる。 (3) 副審2名が「赤」, 1名が「青」で,主審が「青」をとる場合には,その理由をジェスチャーで伝える。 (4) 主審は違反での「やめ」で副審3名が何の旗表示もしなかった場合,自分の意志をジェスチャーで伝えるo(補 助動作を使う) 違反に対する公式ジェスチャーは,カテゴリー1及びカテゴリー2を表すジェスチャーのみで, 場外・無防備・当てた・逃避・掴む 等のジェスチャーは補助動作として定位置外で使用する。 (5) 有効技かペナルティかを判断する時は,主審主導とする。 (6) 有効技の判断がルール違反でない限り, 「有効」 ・ 「技あり」 ・ 「一本」の判断も,主審主導とする。 (7) 主審の「やめ」の動作は,すべて手刀を上から真中へ振り下ろすが,技をとった時はその後速やかに赤は右手, 青は左手で示す。 (45度) (8) 副審の旗は,右手青,左手赤とする0着席位置は,場外ラインから1m以上離れる。 (9) 副審の表示で,技とペナルティの同時表示(例えば,片方ポイント,片方違反)はしてよいが,ペナルティとペナ ルティの同時表示(例えば,片方ポイント,片方「みえない」又は両方違反表示)はしない。 (10) 「やめ」で副審の表示が「有効」だったが,主審は「技あり」をとりたい時,その選手を示した後「技あり」の表示 をして副審に知らせる。 「技あり」→「有効」も同様。 (11) 副審の「とらない」表示は,旗を交差させた後,そのままひろげて主審に示す。主審が所定位置に戻った時, 再度旗を交差させる。 (12) 主審・副審共に,技が遠い・近い・弱いは「とりません」のジェスチャーをする。 (13) 副審の「無防備」に対するジェスチャーは当該選手側の旗を顔の前で横にふる。 10セコンドルールに関する内容 第10条7項の条項は,組手選手がノックダウン,投げられ又は自ら倒れて10秒の間に立ち上がることが出来 なかった時適用される。時間の計測は,主審の笛や始まり(同時にドクターを呼ぶ)選手が立ち上がった時,主 審の手を挙げるジェスチャーで終了する。その時の状況によって,処置の方法が次のようになる。自動的に以 後の全ての組手競技に出場する事が出来ない。 1. 選手が自ら倒れ,又は縺れて倒れ,相手選手の責任ではなく10秒以内に立ち上がることが出来なかった時, その選手は「棄権」となり,相手選手の勝ちになる。 2. 柏手にノックダウンされ,又は投げ倒されて10秒以内に立ち上がることが出来なかった時,相手の反則が明確 (ドクターにより競技継続が不可能と言われたとき)であれば,相手選手の「反則」負けとなり,倒された選手は 勝ちになるが,以後の全ての組手競技には参加できない。強い衝撃や,頭を打った様な時は,すぐにドクターを 呼ぶ。 3. 反則行為(審判員の判断で)が無かったのに倒れて10秒以内に立ち上がることが当来なかった時,その選手 は演技をし,スポーツマンシップに背いたとして「失格」となり,相手選手の勝ちになる言の時は,必ず副審を集 合し協議を行う。 組手競技で主審が「やめ」をかけた時の副審の旗表示に対する権限 副審1名の同意があれば,主審は意思通り決定する事ができる。 主審の権限は副審より大きいが,副審2名の同意見には対抗できない。 赤 青 2 1 2 2 取りません 1 1 青は取れない 青は取れない 1 2 赤・青取れない 2 1 赤・青取れる 1 青を取れる 赤は取れない 1 赤・青取れる 2 1 1 1 主審の権限 青を取れる 1 1 1 見えない 2 赤を取れる ※上記の取れないところは副審に再考させ,副審一人が同意又は「見えない」にした場合に取る事ができる。
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