小学校理科勉強会 - Ec

小学校理科勉強会
和歌山市こども科学館 土井 浩
理科教育について
学校教育は人格の完成を目指すものであるから、理科においても言語活動が必要
特に理科は言語活動を十分しなければ実施できない教科
自分の行った実験観察の経緯を言葉に置き換える必要がある
グループ実験・観察の場合は、相談しながら進める必要がある
自分の行ったことや結果、考えをクラスの仲間につたえる必要がある
(知識の共有化は社会生活にとって必要
そのための訓練)
理科における問題解決能力は、自然の事物や現象にかかわる問題に関するもの、総合的な学習の問題解
決能力とは異なるもの、ただ前者は後者に応用できる
理科学習方法
1.自然の事物・現象に触れさせ、問題意識を持たせる
2.予想・仮説の設定
3.調査する方法を考させる(実験・観察方法)
4.実験・観察方法がわからなければ教える
5.なるべく個別に実験・観察できるように道具等をそろえる
6.グループで話し合いながら実験・観察を行う
(個別の実験・観察でもグループで行ったほうがよい 言語活動)
7.グループ内で知識・情報の共有をする
8.実験観察の過程と結果、考察を言葉にして、記録させる
9.結果や考察を話し合わせる結果を導き出し、クラス全員で情報を共有する
10.方法等間違いがある場合は、やり直し、正しい結果を体験させることが重要
11.用語、語いは十分教えなければ、言葉に置き換えられない
子どもには実験・観察の体験が最も重要なので、そこに十分時間をかけるようにしよう
また、子どもは間違いであっても自分が体験したことが正しいと記憶に残ります
初めは間違っていても、必ずどこかで正しい体験をさせることが必要です
グループ学習 原則
基本 4 人
(西川純)
正解を求めるのではなく、グループ全員で協力して取り組む(グループ実験の場合)
話し合いでは、結論だけでなく理由を考える
教師に対して質問する前に、グループで相談する
細かいことは言わない どうやるかは自分たちで考える
4年生 「月や星」
主な学習内容
1.さまざまな形の月がある
2.明るさや色の違う星がある
3.月や星は並び方が変わらずに時間とともに動く
問題解決学習として取り組む
・月にはいろんな形があるのでしょうか?
実際に観察して調べてみましょう
昼間に見える月、夜に見える月
いつ観察したらよいか 指示が必要
調べているうちに気づくこと
月・・・動くのかな
午前中見える下弦の月や午後に見える上弦の月の観察
星・・・いくつあるのか 色や大きさが違う、動くのかな
月や星の動きの観察の注意点
・同じ場所で観察する
・動かないものを目印にする
・方位磁針を使って方向を確定する
・方眼の記録用紙に記入する
確かめ、復習として
ホームページの資料を使う
NHK、教育放送
「NHK for school」
科学技術振興機構
「理科ネットワーク」
別 資料
こども科学館 プラネタリウム解説 利用 「月の形、星の色大きさ、月や星の動き」
天体フリーソフト ステラシアター等を利用して天体の動きを学習する
教師が知識として陥りやすい間違い
月は本当は 左向き(西から東)に動く
月の公転
月、太陽、星が右に動くのは地球の自転による見かけの運動
地球の自転、月の公転は中学校で学習する
1.太陽、月、星が右回りに動く速さは地球の自転の速さ
1時間に15度
地球の自転
2.月は地球の周りを左回りで公転している1日に約12度
(宇宙の回転は北極星の方向から見たまわり方を基準としている)
3.月の自転と公転の時間が同じなので月は常に同じ面を地球に向けている
月は地球の引力で同じ面を向けたまま引きつけられ公転する
月の自転周期と公転周期は同じで27.3日
月の満ち欠け周期は29.5日
自転のほうが2日短い これは、月が1回転公転す
る間に地球も公転しており太陽の周りをまわっているので、地球自身がかなり動いている
その動いた分だけ月は自転しなければならないから
6年生 「月と太陽」 主な学習内容
1.月の表面の様子は太陽と違いがあること理解する
2.月の形が変わるのは、月と太陽の位置関係が変わることが原因だと推論すること
教科書では 上弦の月は半月(右) 下弦の月は半月(左) として教える
問題解決学習として取り組む
1.月の表面の様子は太陽と違いがあること理解する
教科書では1.2.が逆
月の表面を観察してみよう 太陽と比べてみましょう
① 昼でも観察できる 上弦や下弦付近の月
月・・・双眼鏡や望遠鏡を使い実際に観察したり、資料を活用する
太陽・・・遮光版を使い実際に観察したり、資料を活用する
重要な事実を確認しておく・・・・太陽のあるほうが光って見える
月は太陽に照らされて光っているのではないだろうか?
② 実験
月を観察しているときに月の近くでボールをかざしてみる
・・・月と同じ形に見える
ライトでボールを照らして検証する
観察の結果として事実を確認する、教える・・・月は太陽に照らされて光っている
2.どうして、月は形が変わるのか調べてみよう
予想
調べる方法を考える
調査(観察)する
・・・・推論に導く
「月が動き、月の動きにしたがって月の形が変わるのだろう」
「太陽が動き、月の形が変わるのだろう」
月と太陽は同じように動か(日周運動)ない
調べる方法を考える
月と太陽が同時に見える日を調べ、その日から太陽と月の位置と月の形の変わり方を毎日同じ
時間に調べる
月の形の変化観察例
天体フリーソフト ステラシアター利用して調べる
ネット掲載の月齢表で調べる
月齢
6月8日
9:00
20.9
6月9日
9:00
21.9
6月10日
9:00
22.9
6月11日
9:00
23.9
6月12日
9:00
24.9
6月13日(土) 9:00
25.9
6月14日(日) 9:00
26.9
月は西の下方
下弦 半月
太陽側に細い月
太陽 東下方
6月15日
9:00
27.9
6月16日
9:00
28.9
6月24日
18:00
7.5
6月25日
18:00
8.5
6月26日
18:00
9.5
6月27日(土) 18:00
10.5
6月28日(日) 18:00
11.5
6月29日
18:00
12.5
6月30日
18:00
13.5
7月1日
19:00
14.5
7月2日
20:00
15.5
7月3日
21:00
16.5
7月4日(土)
22:00
17.5
7月5日(日)
23:00
18.5
7月6日
23:00
19.5
7月8日
0:00
21.5
7月9日
1:00
22.5
7月10日
2:00
23.5
7月11日(土)
2:00
24.5
7月12日(日)
3:00
25.5
7月13日
4:00
26.5
7月14日
5:00
27.5
7月15日
6:00
28.5
7月16日
6:00
0.1
新月 見えない
上弦 半月
満月
下弦 半月
東側の細い月
新月 見えない
太陽 西下方
太陽 見えない 西下
上記の例で観察した結果 まとめると 月の形の変化は このようになる
この観察結果をもとに
月の位置と太陽の位置関係によって、月の形が変わることを推論させる
太陽の光に照らされて月が光っている
太陽の位置が変わらず、月が西から東(向かって左方向)に向けて動き その動いた月の位置に
よって月の形が変わる 太陽が西にあっても東にあっても月の動きに応じて月の形が変わる
この推論でよい
確かめのモデル実験
ボールとランプの実験・・・地球の自転を教えない
ランプの位置は 西に置く場合 満月以降 下弦、新月までの間は 太陽が西に沈み地球の裏に回り
込んだ形となり その分反対に私たちが回転するという説明になる
ランプの位置を
東に置くと
満月以降
下弦、新月までの間は
(教科書)
朝見える ということで納得ので
きる説明となる その代り月は 1 周しない
子どもはどちらの説明を考えるでしょうか? 月を 1 周させる必要があるのか? 子どもに考えさせ
ましょう
確かめ、復習として
ホームページの資料を使う
NHK、教育放送
「NHK for school」
科学技術振興機構
「理科ネットワーク」
別 資料
こども科学館 プラネタリウム解説 利用 「太陽の位置と月の動きによる月の形の変わり方」
天体フリーソフト ステラシアター等を利用して天体の動きを学習する