日本科学技術連盟における ソフトウェア品質向上への取り組み

日本科学技術連盟における
ソフトウェア品質向上への取り組み
~ソフトウェア品質保証実態調査を踏まえて~
2014年7月29日
一般財団法人 日本科学技術連盟
教育推進部 次長 安隨 正巳
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アジェンダ
1.日本科学技術連盟とは
2.ソフトウェア品質向上への取り組み
3.「ソフトウェア品質保証実態調査」
から見る日本のソフトウェア品質
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1.日本科学技術連盟とは
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一般財団法人 日本科学技術連盟
設立:1946年5月1日
理事長 佐々木眞一
目的:“品質”を中核とした最新の経営管理技術の開発と
普及を通して、豊かな社会を創生する。
事業:品質管理(Quality Control)を中心にした普及事業 Plan
◆教育・研修(セミナー)
◆表彰(デミング賞など)・資格認定
Act
Do
◆大会・シンポジウム・フォーラム
◆ISOマネジメントシステム審査登録
Check
◆広報・出版
*PDCAサイクル
◆国際交流など
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(デミングサイクル)
2.ソフトウェア品質向上
への取り組み
(SQiP活動)
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SQiP活動によるソフトウェア
品質向上への取り組み
・1949年に始まった日本における近代的品質管理は、初期には
重化学工業で適用され、1960年代以降には機械・電気の組立
産業や自動車産業に拡大し、大きな成果を上げました。
・そして、1970年代の半ば頃から、非製造業にもQCが適用される
ようになり建設業、サービス産業などへと広がっていきました。
・この動きに合わせて、ソフトウェア産業へのQC(品質管理)の適
用を目的とする研究活動が始まりました。
製造業で成功したTQC、QCをソフトウェア産業へ!
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SQiP活動によるソフトウェア
品質向上への取り組み
1980年にソフトウェア生産管理研究委員会(SPC (Software Production
Control)研究委員会)を設置以来、わが国における
ソフトウェア製品の品質向上と効果的開発の方法論の確立
をめざし、日本的品質管理をソフトウェア生産に
適用するための調査・研究・普及を行ってきた。
【日科技連のねらい】
ソフトウェア産業への日本的TQMの考え方,方法論,手法等の普
及を行い
(1)TQMとソフトウェア工学の「結婚」による新たなパラダイム構
築を目指す
(2)産・官・学による相互研鑽の場を提供する
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SQiP(Software Quality Profession)
※「スキップ」と呼ぶ
説明なしではその意味をなかなか理解いただけない現
状に鑑み、呼称をSQiPに改称し、活動を進化させた。
※Profession=専門的職業;3つのprofession(牧師、医師、弁護士)
「SQiP活動」
SQiPは、ソフトウェア品質管理
技術・施策の調査・研究・教育を
通じて、実践的・実証的なソフト
ウェア品質方法論を確立・普及することにより、ソフトウェ
ア品質の継続的な向上を目指します。
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2014年度 SQiP運営委員会
委員長 :野中誠 (東洋大)
副委員長 :誉田直美(日本電気)、西康晴(電気通信大)、
飯泉紀子(日立ハイテクノロジーズ)
委員
:
秋山浩一(富士ゼロックス)、安達 賢二(HBA)、池田暁(ASTER)、
大西建児(ガイオ・テクノロジー)、大野晋(ASTER)、
岡崎靖子(日本IBM)、艸薙匠(東芝)、小池利和(ヤマハ)、
小井土亨(OSK)、古畑慶次(デンソー技研センター)、
鈴木三紀夫(ASTER)、鈴木律郎(JISA)、高田広章(名古屋大学)、
福井信二(オムロン)、細川宣啓(日本IBM)、本間周二(シ-ズメッシュ)、
孫福和彦(日立ソリューションズ)、森崎修司(名古屋大学)、
湯本剛(日本HP)、鷲崎弘宜(早稲田大学)
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SQiP ポータルサイト
http://juse-sqip.jp/index_.php/

最新情報常時掲載中!
http://juse-sqip.jp/index_.php/
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SQiP活動の支柱 = SQuBOK


「ソフトウェア品質保証に携わる
方の育成」「ソフトウェア品質の
暗黙知の形式知化、最新のテー
マの整理と体系化」、「ソフトウェ
ア品質技術の認知度向上」「ソフ
トウェア品質保証プロセスの確
立したい組織の助け」を目的とし、
まとめたもの。
日本発のBOKであり、グローバ
ルに広めていきたい。
SQuBOK電子版発売中!
・中国語版2011発行
・英語版!発行準備中
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SQuBOK:Software Quality Body Of Knowledge
日本のソフトウェア品質に対する考え方(一例)
-組織を長期的・安定的に存続させるには、組織の活動の主なる
アウトプットである製品・サービスを顧客に提供し、それによって対
価を得て、そこから得られる利益を再投資して価値提供の再生産
サイクルを維持することが必須である。
そのためには、組織が提供する製品・サービスが長期的に幅広い
顧客に満足を与え続けなければならない。これを実現するための
武器が「品質マネジメント」である。
品質はお客様に提供すべき価値そのものである
「品質」は技術力そのものであり、
組織の持続的な強みの源泉である
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SQuBOKでソフトウェア品質知識を修得!
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SQuBOKガイドは知識体系へのアクセスハブ
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

全体把握のための解説書
分からないことがあったときの辞書
より深く知りたくなったら参考文献へ
knowledge(知識)からwisdom(知恵)へ


SQuBOKガイドをソフトウェア開発現場の知恵の源
泉にしてください
それらの知恵や実践結果は是非SQuBOKガイドに
フィードバックしてください
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PMBOK,SWEBOKとの関係
プロジェクトマネジメント
PMBOK
Prjト統合Mng
PrjスコープMng
PrjタイムMng
Prj品質Mng
Prj人的資源Mng
SQuBOK
品質の概念
PrjコストMng
PrjコミュニケーションMng
PrjリスクMng
品質マネジメント
Prj調達Mng
品質技術
品質
SW要求
SW設計
SW構成管理
SWEマネジメント
SWEBOK
SW構築
SWテスティング
SWEプロセス
SW品質
ソフトウェアエンジニアリング
SW保守
SWEのためのツールおよび手法
SWEに関連するディシプリン
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SQuBOK樹形図
SQuBOK
1. ソフトウェア品質の基本概念
1.1 品質の概念
1.2 品質のマネジメント
2. ソフトウェア品質マネジメント
組織レベル
2.1 ソフトウェア品質マネジメントシステム
の構築と運用
2.2 ライフサイクル・プロセスのマネジメント
2.3 プロセスアセスメント・プロセス改善
のマネジメント
2.4 検査のマネジメント
2.5 監査のマネジメント
2.6 教育・育成のマネジメント
2.7 法的権利・法的責任のマネジメント
プロジェクトレベル(共通)
2.8 意思決定のマネジメント
2.9 調達マネジメント
2.10 構成管理
2.11 リスクマネジメント
2.12 プロジェクトマネジメント全般
3. ソフトウェア品質技術
3.1 メトリクス
3.2 品質計画の技法
3.3 要求分析の技法
3.4 レビューの技法
3.5 テストの技法
3.6 品質分析・評価の技法
3.7 運用・保守の技法
プロジェクトレベル(個別)
2.13
2.14
2.15
2.16
2.17
品質計画のマネジメント
レビューのマネジメント
テストのマネジメント
品質分析・評価のマネジメント
運用・保守のマネジメント
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SQuBOKベースの試験!
ソフトウェア品質技術者資格認定
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すべてのソフトウェア技術に品質技術を!
ソフトウェア品質技術者資格制度は、初級、中級、
上級の3段階の資格により構成されます。
初級は年2回、初級は年1回開催中。
対 象 ソフトウェア開発に関わるエンジニア、品質保証エンジニ
ア、マネージャ、ソフトウェア品質向上を目指すすべての方々
開催地域:札幌、東京、大阪、愛知、福岡(予定)
過去、合わせて4000名以上が受験、1400名が合格
出題範囲はシラバスに準拠しています。
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SQiPの目的達成のための
活動と事業展開
(1)資格制度(JCSQE)
(2)SQiP研究会
(3)SQiPシンポジウム
(4)ソフトウェア品質セミナー
詳細は、配付の
「SQiPセミナーガイド」
を参照ください
※19種のセミナー開催中
(5)国際活動
(6)研究開発活動
(7)コミュニティ活動
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3.ソフトウェア品質保証
実態調査から見る
日本のソフトウェア品質
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「ソフトウェア品質(SQiP)シンポジウム」
で発表
・2012年 「ソフトウェア品質管理、保証実態調査」
・2013年 「ソフトウェア品質保証実態調査2013」
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終わりに:SQiPが追究したいこと
品質にしっかりと取り組めば、組織は賢く、強く、幸せになれる
品質経営が有効である!品質なくして企業の存続なし!
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