資料No.3 志賀原子力発電所の耐震安全性について 平成22年7月 北陸電力株式会社 111 これまでの経緯 ・H18年9月20日 原子力安全・保安院は、各社に新耐震指針に基づく評価の実施を指示 ・H19.3能登半島地震、 H19.7新潟県中越沖地震 ・H20年3月14日 志賀2号機 耐震安全性評価 中間報告書を保安院へ提出 【原子力安全・保安院及び原子力安全委員会】 活断層評価結果、基準地震動Ssの策定結果、志賀2号機主要施 設の耐震安全性評価結果を妥当と判断 (H21.2/12 ・ 2/18) ・H21年3月18日 志賀1号機 耐震安全性評価 中間報告書を保安院へ提出 ・保安院が実施した海上音波探査結果に関連した審議 (H21.3~8) ・H22年4月27日 志賀1号機 耐震安全性評価結果報告書を保安院へ提出 2 志賀1号機耐震報告書のポイント (1) 志賀2号機中間報告の国での審議結果などの反映 ○ 笹波沖断層帯の評価長さと基準地震動Ssの若干の変更 本報告書での評価 ・保安院による海上音波探査結果に 関連した審議(H21.3~8)の中で、 右図 で見られた「変形構造」が笹 波沖断層帯から連続する構造の可 能性が指摘 ・断層端部の地質構造の不確実性を 考慮し、「変形構造」を笹波沖断層 帯(全長)に含めて厳しめに評価 断層長さ : 43km ⇒ 45km※ 【北部海域】 能登台地を 含む隆起域 【南部海域】 羽咋沖盆地を 含む沈降域 ※ 2号機については、断層長さの変更によっても、簡易評価の結果、施設の 耐震安全性に影響を及ぼさないことを確認し、国の審議においても確認済。 書) 告 報 書) 本 ( 告 km 間報 45 中 ( km 帯 43 層 笹 波 断 沖 志賀原子 力発電所 変形構造とは (断面図) たわ 地層の撓み 断層長さの変更に伴い、基準地震動Ssを若干変更 断層長さの変更に伴い、基準地震動Ssを若干変更 3 ○ 基準地震動Ssの若干の変更 Ss-2・ Ss-3 (断層モデル法による) 笹波沖断層帯 笹波沖断層帯 能登半島地震断層 (東部) (全長) 破壊開始点 アスペリティ (特に大きな揺 れを発生させる場所) 笹波沖断層帯 笹波沖断層帯 (西部) Ss-2:海上音波探査結果等に基 づきアスペリティ を 設定 約 断層面 2km 拡張志賀原子力発電所 Ss-3:敷地により近い位置に アスペリティ を設定 南北方向の例 50 10 度 震源を特定せず 策定する地震動 (cm/s) 2 度 10 0. 01 5 0.5 0.2 0.2 0.02 0.05 0.1 0.2 0.5 周 期(秒) 1 2 5 10 0.1 0.01 10 (cm/s) 5 0. 01 2 Ss-2:南北方向【中間報告書】 Ss-2:東西方向【中間報告書】 Ss-2:南北方向【本報告書】 Ss-2:東西方向【本報告書】 1 0.5 0.1 0.01 50 速 2 笹波沖断層帯 (全長) 0. 1 20 20 1 (c m/ s 10 0 50 速 0. 01 5 20 00 10 0 0. 1 50 50 50 20 度 100 100 速 (cm/s) (h=0.05) 基準地震動Ss-1 200 10 0 100 0. 1 )2 )2 (c m/ s 基準地震動Ss-1 200 Ss-3 20 0 20 200 10 1 500 0 Ss-2 (c m) 1000 50 0 50 500 基準地震動Ss-1 (最大加速度600ガル) 10 1 最大加速度:509ガル⇒530ガル (h=0.05) 10 00 0 1000 20 00 (c m (h=0.05) 10 00 500 20 00 10 1 (c m ) /s (c m) 1000 最大加速度:482ガル⇒516ガル )2 最大加速度:600ガル変わらず 東西方向の例 50 0 ・応答スペクトルは、マグニチュード等から設定 ・43km⇒45kmでも、M7.6は変わら ず、スペクトルの変更なし。 ・ Ss-1のスペクトルは、他の地震動も包絡し て設定。 20 0 断層長さ変更に伴う Ss-1の変更なし 凡 例 10 00 Ss-1(応答スペクトル法による) Ss-3:南北方向【中間報告書】 Ss-3:東西方向【中間報告書】 Ss-3:南北方向【本報告書】 Ss-3:東西方向【本報告書】 1 0.5 0.2 0.02 0.05 0.1 0.2 0.5 周 期(s) 1 2 5 10 0.1 0.01 0.02 0.05 0.1 0.2 0.5 周 期(s) 1 2 5 10 4 (2) 安全上重要な全ての設備等の耐震安全性を確認 ○ 安全上重要な建物・構築物 原子炉建屋、タービン建屋、海水熱交換器建屋、排気筒について、発生値※は評価 基準値を満足していることを確認 ○ 安全上重要な機器・配管系の耐震安全性評価 安全上重要な全ての設備(約250設備、約1700部位)について評価し、発生値※は 評価基準値を満足していることを確認 ○ 屋外重要土木構造物 原子炉補機冷却水系配管ダクト、非常用ガス処理系配管ダクトについて、発生値※は 評価基準値を満足していることを確認 ○ 地震随伴事象に対する考慮 a. 原子炉建屋の基礎地盤及び周辺斜面の安定性評価 基準地震動Ssによる地震力に対して十分な耐震安全性を有していることを確認 b. 津波に対する安全性評価 想定した最も大きな津波に対しても、原子炉施設の安全性に問題ないことを確認 ※ 発生値 : 解析により求められた地震による応力やひずみ等 5 (3) 耐震に係る最新の知見を反映 H22.2、産業技術総合研究所から、能登半島北部沿岸域の地質情報が発刊 当社評価 (c m) (h=0.05) 20 00 10 1 500 20 0 (独立行政法人産業技術総合研究所) 50 0 1000 10 00 A 「海陸シームレス地質情報集 『能登半島北部沿岸域』」 (c m /s 2 ) 位置図 10 0 200 岬 山 猿 100 50 珠 岬 洲 断 沖 層 帯 0. 1 50 層 断 沖 方 北 20 速 度 10 (cm/s) 5 0. 01 2 1 基準地震動Ss-1 仮に一括した場合( A ~ の地震動 0.5 B 沖 波 笹 帯 層 断 0.2 当社評価 0.1 0.01 0.02 0.05 0.1 0.2 0.5 1 2 5 B ) 10 周 期(秒) 新たに図示 猿山岬北方沖断層の沿岸側と珠洲 志賀原子力 発電所 岬沖断層帯の西端付近の沿岸側に それぞれ断層を図示。 仮に、珠洲岬沖断層帯から猿山岬北方 沖断層までを一括し評価しても、基準地 震動を十分下回る。 耐震安全性に問題ないことを確認 耐震安全性に問題ないことを確認 6 まとめ ・志賀2号機中間報告に関する国の審議結果や耐震に係 る新知見も踏まえ、安全上重要な全ての設備等について 耐震安全性が確保されていることを確認し、その結果を報 告書にとりまとめ、4/27、原子力安全・保安院に提出しま した。 ・今後は、国により同報告書の審議がなされていくものと考 えています。 7
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