京 の 水 脈 シ リ ー ズ c NHK) ■南西から見た京都水盆の3次元 シミュレーション(○楠見& 比叡山 を 歩 け ば ︱ ︱ ︱ ︱ 2 ■京都水盆の水収支 年間降水量120億t 年間表面流出量 貯水量 45億t 275億t 桂川 琵琶湖 274 年間蒸発量 30億t 上:瀬田川の洗堰(あらいぜき)。琵琶湖の水位と瀬田 川下流の水の量を調整している 下:淀川 入 す る う え 、 京 都 水 盆 に た ま っ た 地 下 水 の 支 の 状 況 を 模 式 的 に 表 し た も の で す 。 こ の よ う に 多 量 の 地 下 水 が 京 都 水 盆 に 流 の と 考 え ら れ ま す 。 図 は 、 こ の よ う な 水 収 で 再 び 淀 川 水 系 に 戻 っ て 流 れ 出 し て い く も 水 も 他 に 出 口 が な い こ と か ら 、 何 ら か の 形 と す る こ と が で き ま す 。 一 度 浸 透 し た 地 下 地 下 に 浸 透 す る 量 は 、 そ れ ぞ れ 約 四 五 億 u こ の 流 域 に 降 っ た 雨 水 が 表 面 流 出 す る 量 と 同 じ 量 と す る こ と が で き ま す 。 し た が っ て 、 そ れ ら を 平 均 し て 大 ま か に 考 え る と 、 ほ ぼ 琵琶湖 鴨 川 JR山陰線 京 都 JR 東海 道本 線 J R 奈 良 線 桂川 宇治川 天王山 ▲ ▲ 男山 淀川 6 JR東海道新幹線 三洋化成ニュース 木津川 瀬 田 川 地 、 市 街 地 に よ っ て 大 き く 異 な り ま す が 、 の 水 脈 ﹄ ︵ 共 著 ︶ と し て 出 版 さ れ た 。 楠 見 晴 重 宇治川 木津川 年間地下浸透量 45億t 淀川 年間平均流出量 90億t と の 比 率 は 湖 面 、 山 地 、 耕 と も に ﹃ N H K ス ペ シ ャ ル ア ジ ア 古 都 物 語 京 都 千 年 成 果 は 〇 二 年 に ﹁ N H K ス ペ シ ャ ル ﹂ で 放 送 さ れ る と の 表 面 流 出 量 と 地 下 浸 透 量 と 共 同 で 京 都 の 地 下 水 と 京 文 化 の 歴 史 を 調 査 し 、 そ の 億 u と な り ま す 。 降 っ た 雨 工 学 、 地 下 水 工 学 、 地 盤 防 災 、 地 盤 環 境 工 学 。 N H K 学 研 究 科 土 木 工 学 専 攻 博 士 課 程 前 期 修 了 。 専 門 は 岩 盤 出 の 差 は 単 純 に 蒸 発 量 三 〇 教 授 。 一 九 五 三 年 、 大 阪 府 生 ま れ 。 関 西 大 学 大 学 院 工 = 文 ・ 京都水盆の貯水量 211億t と な っ て い ま す 。 流 入 、 流 ︿ く す み は る し げ ﹀ 関 西 大 学 工 学 部 都 市 環 境 工 学 科 間 平 均 流 出 量 は 約 九 〇 億 u の 観 測 デ ー タ に よ れ ば 、 年 観 測 所 に お け る 約 三 〇 年 間 省 近 畿 地 方 整 備 局 枚 方 流 量 る 水 は 淀 川 の み で 、 旧 建 設 一 方 、 京 都 水 盆 か ら 流 出 す 管 理 と 有 効 利 用 は こ れ か ら の 課 題 で す 。 す る こ と は で き ま せ ん 。 地 下 水 の 適 正 な 維 持 明 ら か に な り ま し た が 、 こ れ ら を す べ て 使 用 わ れ ま す 。 こ の よ う に 多 く の 地 下 水 の 存 在 が も こ の 地 下 水 の 自 噴 に よ っ て で き た も の と 思 で 地 す 下 。 水 今 が は 自 干 噴 拓 し で て な い く た な 個 り 所 ま が し 多 た く が あ 、 っ 巨おぐ た 椋ら よ 池 う 増 田 雅 与 志 一 二 〇 億 u と な り ま す 。 = 写 真 京都盆地全景(衛星写真)。京都盆地を流れる桂川と宇治川は、天王山と男山の間の狭隘部で木津川と合 流し、淀川となって大阪湾に注ぐ。右上が琵琶湖 (写真=ジオサイエンス) が っ て 、 昔 は こ の 三 川 合 流 地 点 の 背 後 に は 、 理 想 的 な 地 下 水 盆 構 造 を 呈 し て い ま す 。 し た 男 出 山 口 か は ら 、 の 前 非 回 常 示 にき し 狭ょう た 隘あい 三 な 川 合 一 流 カ 地 所 点 の の み 天 な 王 の 山 で ︱ 、 水 量 は 約 一 七 〇 〇 l な の で 、 年 間 降 水 量 は 約 浸 透 し て 供 給 さ れ ま す 。 こ の 地 域 の 年 平 均 降 n r の 面 積 に 降 っ た 雨 の う ち 、 一 部 が 地 下 に 京 都 水 盆 の 地 下 水 は 、 こ の 約 七 〇 五 〇 平 方 川 へ と 流 れ て 行 き ま す 。 は 三 重 県 伊 賀 辺 り に 降 っ た 雨 も 木 津 川 か ら 淀 川 か ら 桂 川 、 そ し て 淀 川 と な り ま す 。 さ ら に と な り ま す 。 ま た 亀 岡 辺 り に 降 っ た 雨 も 保 津 田 川 は い ず れ 宇 治 川 に 変 わ り 、 そ れ か ら 淀 川 す が 、 流 出 す る 川 は 瀬 田 川 の 一 カ 所 で す 。 瀬 れ ま す 。 琵 琶 湖 に は 流 入 す る 川 は 多 く あ り ま 琶 湖 に 注 ぎ 、 瀬 田 川 、 宇 治 川 か ら 淀 川 へ と 流 な わ ち 、 滋 賀 県 の 余 呉 辺 り に 降 っ た 雨 は 、 琵 れ て 海 に 出 て 行 く 区 域 の こ と を い い ま す 。 す 淀 川 流 域 と は 、 降 っ た 雨 が 最 後 に は 淀 川 を 流 川 水 系 は 除 く ︶ に 降 っ た 雨 が 元 と な り ま す 。 京 都 水 盆 に 流 れ 込 む 水 は 、 淀 川 流 域 ︵ 猪 名 め て い く こ と に な り ま す 。 ま せ ん 。 種 々 の 推 定 し た 値 を 用 い て 収 支 を 求 水 は そ ん な に 簡 単 に 収 支 を 求 め る こ と は で き で き る も の な ら 正 確 に 把 握 で き ま す が 、 地 下 で す 。 た だ し 、 お 金 の よ う に 人 が す べ て 管 理 と が 大 切 で す 。 い わ ゆ る 地 下 水 の 収 支 の 把 握 水 の 入 る 量 、 出 る 量 を 正 確 に つ か ん で お く こ に 利 用 し 、 長 く 維 持 し て い く た め に は 、 地 下 て 利 用 す る こ と は で き ま せ ん 。 地 下 水 を 有 効 す る 約 二 一 一 億 u で す が 、 当 然 、 こ れ を す べ 京 都 水 盆 の 地 下 水 賦ふ 存そん 量 は 、 琵 琶 湖 に 匹 敵 2007 新春 No.440 5
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