龍馬とお龍の ゆかりの地なのです、下関は! - 中国経済産業局

地域パートナーHOT 情報
〔山口県〕
龍馬とお龍の
ゆかりの地なのです、下関は!
稲原宏昭(産業振興課 課長補佐)
[email protected]
TEL 082-224-5638
「龍馬伝」(NHK 放映中)も 7 月 18 日から第 3 部(SEASON3)に入り、龍馬も長崎を拠点に
京都、江戸、薩摩と全国を疾風のように駆け巡っています。その移動の要所となり、頻繁に龍
馬が訪れることになるのが長州下関です。
龍馬と下関の関係では、第二次幕長戦争の小倉海戦(慶応 2(1866)年)において龍馬が
長州の軍艦ユニオン号を指揮して加勢したことが華々しいエピソードとして有名ですが、それ
以上に龍馬と下関との関係で欠かせないのが妻・お龍の存在です。
この度は、前回(4月号)の予告どおり龍馬に関する下関のスポットを、お龍に関するエピソ
た
た
ら あや
ードを添えて紹介いたしますので、山口パートナーの末っ子・多々良彩がこれまで紹介した観
光スポットとともに下関観光のひとつにお加えください。
■伊藤助太夫邸跡(本陣伊藤邸跡)
慶応元(1865)年以来、龍馬の止宿先となった伊藤家
の跡。もともと伊藤家は町内の大年寄で、奉行を務めた
家柄であり、参勤交代時、大名の宿となる本陣をつとめ
ました。
この邸宅の一室「自然堂」が、慶応3(1867)年 2 月か
らお龍との生活の場となり、また、龍馬の「終の棲家」に
もなりました。
赤間神宮から徒歩0分の場所にあります
■幕末維新村展示館
伊藤助太夫邸の「自然堂」が再現されているのが幕
末維新村展示館です。これは、まちおこしなどに取り
組む地元の民間団体や旅行業関係者などのグルー
プが中心となって 2010 年 5 月、唐戸地区に開設され
たもので、高杉晋作から贈られたといわれる龍馬愛用
の“ピストール”のレプリカなども展示されている今一
番ホットな観光スポットです。
唐戸カモンワーフから徒歩5分、唐戸ドームを過ぎるとそこが展示館です
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■末広稲荷神社
龍馬や高杉晋作が遊んだ色街稲荷町の面影を、今に伝える
稲荷神社です。
龍馬とお龍が下関で夫婦水入らずの日々を過ごしはじめたそ
んなある日、龍馬が稲荷町で遊んで「朝帰り」し、それを怒った
お龍の機嫌をとるために即興でつくった龍馬の歌が今でも残っ
ています。龍馬の心情が垣間見れます。
下
関
「恋は思案の外とやら/穴門のせとの稲荷町/猫も杓子も面白う
龍
馬
お
龍
遊ぶくるわの春景色/ここに一人の猿回し/タヌキ一匹ふりすて
て/義理も情けもなき涙/ほかに心はあるまいと/かけて誓いし
お
龍
山の神/うちにいるのに心の闇路/さぐりさぐりていでて行く」
唐戸カモンワーフから6分、幕末維新展示
村から徒歩1分の場所にあります
■巌流島
慶長 17(1612)年、宮本武蔵と佐々木小次郎が決闘し
た島として有名ですが、慶応 3(1867)年の春、この関門
海峡にぽっかり浮かぶ小島に、龍馬はお龍と二人でこ
は な び
っそり漕ぎ出し、煙火 を上げて周りを驚かせたというエ
ピソードが残っています。
奥に小さく浮かんでいるのが巌流島です(火の山山頂より)
■功山寺
功山寺と言えば、元治元(1864)年 12 月、僅か 80
余名を率いた高杉晋作が長州藩俗論派打倒のため
に決起し、長州藩の倒幕への帰趨を決めた、いわゆ
る「回天義挙」の場として有名ですが、実は龍馬とお
龍と切っても切れない関係の長州長府藩士・三吉慎
蔵の墓がある寺でもあります。
三吉慎蔵は、薩長同盟締結直後に龍馬が京都寺
田屋で遭難した際に一緒にいた人物で、後に龍馬が
この山門の奥に三吉慎蔵ら長府藩士が
永眠しています
下関でお龍の後事を託すほどに親密な関係にありま
した。
龍馬が京都で凶刃に倒れた後、慎蔵は龍馬との約束どおり、お龍を長府の自宅に引き取
り面倒を見た後、翌慶応 4(1868)年 3 月にはお龍を高知の坂本家に送り届けています。また、
龍馬暗殺の悲報を龍馬の妻お龍へ伝えたのもこの慎蔵と言われています。
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その他にも下関にある龍馬ゆかりの地として代表的なものとしては次のようなものがありま
す。
■火の山公園
龍馬はこの山からも高杉晋作の采配する小倉海戦を
観戦し、その模様を絵図にして故郷の家族に送ってい
ます。この龍馬の手紙はその時の興奮がひしひしと伝
わる最も龍馬らしい手紙のひとつとして有名です。
火の山山頂から小倉海戦の主戦場を望む
(右手の橋は関門橋、奥は九州・門司)
■白石正一郎宅跡
脱藩した龍馬が三田尻(現防府市)経由で下関の廻
船問屋白石正一郎方を訪れたことは前回の寄稿 4 月
号の際に触れましたが、小倉戦争最中の慶応 2(1866)
年 6 月、幕府の切り崩し工作をするため高杉晋作ととも
に訪れたことでも有名です。
JR 下関駅から徒歩 5 分、中国電力下関営業所が目印です
この寄稿にあたって久しぶりに下関を訪れましたが、以前と比べて各史跡と龍馬の関係が
よりわかるようパンフレットや掲示板が整理されていましたし、龍馬をはじめ高杉晋作などに
関連する史跡を探す都度、地元の方が丁寧に案内してくださいました。
また、長州砲レプリカが設置してある「みもすそ川公園」を通りかかる
と奇兵隊の姿をされた方が歴史紙芝居をされるなどイベントも各地で
行われているようです。
通りかかったみもすそ川公園での紙芝居をする奇兵隊士
龍馬にご関心のある方もない方も是非、龍馬とお龍のゆかりの地、下関へおいでませ!
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★4 月寄稿「龍馬が見た文久2年の萩!!」
http://www.chugoku.meti.go.jp/info/densikoho/22fy/h2204/tiikip5.pdf
★下関市観光ホームページ
http://www.city.shimonoseki.yamaguchi.jp/kanko/
★NHK「龍馬伝」公式サイトはこちら。
http://www9.nhk.or.jp/ryomaden/
経済産業省 中国経済産業局 広報誌
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