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PBR(部分的血液再循環法)透析にHDFを併用した透析法の
有用性について
古野, 功; 高見澤, 昌慶; 高橋, 説子; 白鳥, 勝子; 小口, 智雅;
神應, 裕
長野県透析研究会誌 29(1): 90-92(2006)
2006-09
http://hdl.handle.net/10091/16494
25PBR(部分的血液再循環法)透析にHDFを併用した透析法の有用性について
特 定 医療 法人
慈 泉会
相 棒病 院
透 析 ・腎不全 セ ン ター
ME課
古野功 高見澤昌慶 高橋説子 白鳥勝子 小口智雅 神應裕
能である。-バ リン 1
0
0
I
U
/h
r又はフサン 5
-1
0
m
g
/h
rを併用する事で 4時間以上の透析が出来 る。
Ⅰ は じめに
pBR透析 (
部分的血液再循環法)は、無-バ
リン又は減-バ リン法 として、通常の血液回路 と
比べて透析効率の低下 もなく、優れた方法である
が今回は、これ をHDFで使用出来 る様 に考案 し
当院で HDF施行 中の 1
0名の患者様 に対 して
(
》 pBR透析の場合 (pBR群)
② pBRにHDFを併用 した場合 (
PBR+r
l
DF群)
③ 通常のHDFの場合 (
HDF鮮)
にて、それぞれの溶質除去是等を調 べ、P伝Rに
HDFを併用 した場合の有用性 について検討 した
ので報告す る。
<原理 と構成 >
連折 (l
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写真 (1)
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PBR+HDFの様子
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蹄 とは 、V側 ドリップチ ャンバー出 口部
分 と血液ポンプ前の入 り口部分 とをバイパス させ
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Hこよ り、ダイアライザー入 り口部分の
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Aの榊加が可穂で、血液凝固系の凝固機転
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Hこ体内-界流させ るもので、全 く
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他川 しな くて も 2- 3時間の透析が可
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匹蝶仏入 港泉余細沖病院 H
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写薫 く2) 丑換液の流れ
下3
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HDFを併用 した場合、置換液は写真 (
2)の様
Ⅲ 結果 ・考察
に、部分的にバイパスライ ンを通って再循環す る
為、前希釈 法 と後希釈法 とを同時に施行する状態
で、患者様 の血流速度が低いほ ど前希釈の割合が
増える。
KT/Vについては PBR群 と PBR+HD
F群及び HDF群にて有意差を認 めなかった。
①
[
∃
巨]
写真 (
3) チャンバー液面 レベルの工夫
各透析法のβ2
M
G 除去率 [
%](
平均値)
PBR群では ドリップチャンバー内の血液 と生理
食塩水 との分離屑 を維持す る為、 ドリップチャン
バー J淵は り生理食塩水 を 3
0
-4
0
m
l
/h
rで持続
注入 している。
PBR+HDI
T肺ではサプラッ ドB
Sを 2
5
0
0
m
l
/
h
rでt'
f
純 注入す る.注入速度が速いため、写真
(
3)Aの様 に トリップチャンバーの液面が低い と
分離層が棚九 、 血液で珊って しま うが液面を上げ
る叶で、 き)い 、
な分触鵬 を維持出来た。
< PBR仰、 PF
HH Hr
)F群、1日⊃F肺の透 析
性能の比較 >
P
B
R
Ⅱ 対象及び方法
当院で透析施行の t
Oタ
,
の仏耕様に対 し、 38の
P
t
3
R
+
7
1
D
F
H
DF(∩-1
0
)
(
**:p<0.
01
)
② β,
M
C除 E率は PBR群に比べ Pt
lR+HD
透析力牡にて枠解除 ii
m 透析織廃液 中の β,
NC、
F畔、I
IDF岬に て布掛 こ良好な結果が終 られ
アルブ ミン最を洲従。 ダイ'
)
"/イサーI
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日(
1名)P
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7はなかった。
)を使用 した。抗桜田刑u PBR、 PBR+lil
)
Fではカプ ロシン L
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T、l
JD L
lでは油柵他
用の抗範囲剤 を用い、 Pf
lR+l
lD F及びI
ID F
の伍換彼此は 1
0Lで、血統政は全ての肝で 2
00
PBRII
I
DF群 とlIDF肺の剛では有意
③ 虎液中の β,
N
G政の比牧では、除去率の比較
では題が出なかったが、HDF群が液 も錬れて
お り、PBR+T
l
DF群 も通常の PBRよ りは
便れた結果が山た。
m l/分 とし
た。
-9
1-
Ⅳ
廃液中のβ2
N
G畳の比較 (
単位 :m g)
□PBR
口PBR十
日DF
□HDF
600
5
00
r
1
4
00
,
.T
r
:l
安全に、容易に可能な透析方法である。
今回の結果 よ り、PBRにHDFを併用 した透析
方法は、HDFの利点を持つ と同時に出血傾向が
あ り、なおかつ循環動態の不良な患者にも対応が
可能 と思われ る。
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Ⅰ
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PS1
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01
④ 廃液中のアルブ ミン量は PBR群に比べPB
R+HDF群、HDF群で多 く増大 していた。
(
9 この結果か らPBR+HDFのほ うが、HD
Fに比べて有意差はないが廃液中のアルブ ミン
量が少ない頼向が見 られた。 これは PBR+H
DFでは、置換液が部分的に再循環 し、前希釈
になっている影響 と思われる。
廃液中のアルブミン丑の比較
aPBR+HDF
(
単位:g)
ロHDF
■
■
l
汚
●
■
+
・
〉
た
:
0
0 8 6 4 2 0 8 6 4 2
2 1 1 1 1 1 0 0 0 0
ロPBR
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.
01
*
⑥
結語
pBR透析は、出血又は出血傾向のある場合で も
3群 ともに、ダイアライザー及び、血液回路
の著明な凝固は見 られなかった。
-9
2-