シングル ボンド プラス - スリーエム

PI-DE-0061-1
2013 年 6 月 1 日 作成(新様式第 1 版)
医療機器認証番号:220AKBZX00145000
歯科材料 5 歯科用接着充填材料
管理医療機器 歯科用象牙質接着材
JMDN コード:42483002
シングル ボンド プラス
2) エアーブローの条件:以下の圧力で1秒以内。
・0.2~0.5kg/cm2 のエアー圧
・0.2kg/cm2(2.5cm の距離から 10 円玉が動くくらい)
・0.5kg/cm2(2.5cm の距離から 100 円玉が動くくらい)
《使用方法に関連する使用上の注意》
(1) エッチング材の取扱いについては、エッチング材の添付
文書の指示に従うこと。
(2) エッチングが正しく行われたかどうかは、処理部エナメ
ル質の白濁の有無で確認すること。
(3) エッチング後に歯面が唾液で汚染された場合は、5 秒間
再度エッチングをやり直すこと。
(4) 患者および術者は眼の保護具を着用すること。
(5) エッチング終了時の水洗によりエッチング材が飛び散
ることがあります。患者の顔面などへ飛散しないよう注
意すること。
(6) 不用意にエッチング材に触れる事故を防ぐため、使用後
に残ったエッチング材は水で洗い流すこと。
3. 本材接着材の採取
1) キャップの両サイドを指でつまみ後方に引き上げて開け、
ノズルを出します。
2) 混和皿等に本材を 1 滴取り出します。
3) 使用後は直ちにキャップをカチッと音がするまで閉めま
す。
4. 本材接着材の塗布
エッチングされたエナメル質と象牙質に、15 秒間の間に本材を
2、3 回続けて塗布し、塗り拡げます。塗布面をゆるやかなエアー
で、波を打っていた本材が動かなくなるまで約 5 秒間十分に乾
燥します。
《使用方法に関連する使用上の注意》
1) 使 用 後 は 溶 剤の ア ル コ ー ルの 蒸 発 を 防 ぐた め に 直 ちに
キャップを閉めてください。
2) 使用後は液出口のふき取りを行い清潔に保つこと。
3) エッチング・水洗後の歯面を乾燥させずに湿った状態で本
材を塗布し、本材のアルコールを十分に乾燥すること。
4) 溶剤のアルコールが残ると光硬化が妨げられるので注意す
ること。
5) 使用後の皿はへこみをティッシュで拭き取り、アルコール
などできれいにした後、水洗すること。
6) エッチング、ボンディングに使用した筆は廃棄すること。
5. 乾燥後 10 秒間光照射します。
《使用方法に関連する使用上の注意》
1) 照射時間は、3M 製または同等の光強度(400mW/cm2 以上)
のハロゲンランプ照射器を想定しています。実際の使用前
に本品が確実に硬化する条件を確認すること。
2) 常に十分な光量を得るには、光照射器の定期点検が必要で
す。信頼できるメーターを使って定期的に出力を確認する
こと。
6. コンポジットレジンの充填
3M 製コンポジットレジンにて充填し、仕上げ研磨を行います。
コンポジットレジンの添付文書の指示に従います。
《使用方法に関連する使用上の注意》
充填にあたっては光照射を十分に行い、シェード毎の照射厚み
と時間を守り、必要に応じて積層充填をすること。
【禁忌・禁止】
本材及びメタクリレート系モノマーに対して、発疹、皮膚炎等の
過敏症の既往歴のある患者には使用しないこと。
【形状・構造及び原理等】
1. 本材は下図に示すとおりボトルタイプである。
性状
組成
液体
HEMA、メタクリレート、ポリカルボン酸、エタノー
ル、シリカ、精製水、その他
2. 原理
本材は、光硬化型歯科用象牙質接着材であり、エナメル質に対す
る接着材として用いることもできる。また、本材は光の照射時に
発生するフリーラジカルが引き起こす架橋による重合反応を利用
したものである。
【使用目的、効能又は効果】
象牙質を含む窩洞・欠損への接着に用いること。
【品目仕様等】
粘度:17~49 センチストークス
【操作方法又は使用方法等】
-エナメル質及び象牙質の光重合による直接修復-
1. 窩洞形成、防湿、歯髄保護
通法に従って窩洞形成を行い、水洗、乾燥します。窩洞が深い
場合には歯髄保護のため、水酸化カルシウム製剤を使用してく
ださい。
《使用方法に関連する使用上の注意》
1) 万一露髄が起こった場合で、直接覆髄が必要な場合には、
少量の水酸化カルシウム製剤を用いた後に別売りのビトラ
ボンド TM 光重合グラスアイオノマー裏装材で裏装します。
またきわめて深い窩洞の場合もビトラボンド TM 光重合グ
ラスアイオノマー裏装材で裏装することをお勧めします。
2) 形成時の切削片を除去してください。
3) ラバーダムにて防湿してください。
2. エッチング
当該するエナメル質と象牙質を別売のスコッチボンド TM エッ
チャント又はスコッチボンド TM ユニバーサル エッチャント
シリンジで 15 秒間エッチングします。その後 10 秒間洗浄しま
す。その後、窩洞にたまっている水をブロッティングまたは指
定条件のエアーブローで取り除きます。歯面は湿潤状態を保つ
ようにします。特にエッチング後の象牙質が乾燥すると接着力
が低下します。
1) ブロッティング:綿球にて水を吸い取ることを言います。
この際に歯面をこすらないように注意すること。
-ポーセレンベニアの接着-
1. シラン処理:技工室にてポーセレンの接着面を適切に処理しま
す。別売りのリライエックス TM セラミック プライマーをベニ
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指で圧をかけ、適合性、色調及び辺縁の一致を評価します。必
要ならば調整してください。
2. ポーセレンはメーカーの指示に従ってラボでエッチング処理
します。金属の接着表面を粗造化してください。好ましくはダ
イヤモンドバー等を使用してください。コンポジットレジン系
歯冠修復物の内面はダイヤモンドバー等を使用してください。
研磨ペースト等で支台築造に用いたグラスアイオノマー材を
清掃してください。
3. シラン処理(ポーセレン間接修復物又は、ポーセレン/金属間
接修復物)
:リライエックス TM セラミック プライマーを間接
修復物の接着表面に塗布します。5 秒間乾燥します。
4. 形成した歯を清掃します。全体を水洗し乾燥させます。防湿し
ます。
5. エッチング:スコッチボンド TM エッチャントをエナメル質及
び象牙質の両方に塗布します。15 秒間放置し、10 秒間水洗し
ます。余分な水気を綿球又は小さなスポンジで吸い取ってくだ
さい。塗布した表面は水がなくても光沢があります。
6. 接着:水気を吸い取ったら直ちに、エッチングしたエナメル質
及び象牙質に 15 秒間の間に本材を 2,3 回続けて塗布し、塗り拡
げます。微風を約 5 秒間あて、溶剤を飛ばし、本材を余分に塗
布しないようにします。
7. 各々の接着面に対し 10 秒間光照射します。
8. 別売りのリライエックス TM レジン セメントを適量練板紙に
採取し 10 秒間練和します。
9. リライエックス TM レジン セメントを、本材を塗布した間接修
復物の表面全体に薄く塗布します。
10. 間接修復物をゆっくりと定位置にセットします。セット後約 3
~5 分間の間に、余剰の歯科用セメントを除去します。セット
後直ちに余剰のセメントを取り除いた場合、セメント表面/辺
縁部に 40 秒間光照射してください。
11. セット後、セットした歯冠修復物の各セメント表面/辺縁部を
40 秒間光照射するか、または 10 分間化学重合硬化させてくだ
さい。
《使用方法に関連する使用上の注意》
ポーセレン及び硬化済みコンポジットレジン系の歯冠修復物
は各セメント表面/辺縁部に 40 秒間光照射すること。
12. 患者に 10~15 分間力を与えないよう指示してください。
アの接着面に塗布し、5 秒間乾燥します。
2. 歯面清掃します。
3. 別売りのリライエックス TM トライインペーストを使用して用
いるセメントの色調を選びます。透明なマトリックステープ等
を隔壁として隣接歯との接触を避けます。
4. エッチング処理:スコッチボンド TM エッチャントを塗布し、
15 秒間放置後、10 秒間水洗します。余分な水気を綿球や小さ
なスポンジで吸い取ってください。その表面は水がなくても光
沢があります。ダイヤモンドバー等を使用しなかった歯にはさ
らに 15 秒間エッチングすることができます。
5. 接着:水気を吸い取ったら直ちに、15 秒間の間に本材を 2,3 回
続けて塗布し、塗り拡げます。約 5 秒間微風をあて溶剤を飛ば
します。光重合しないこと。
6. ベニアの接着:シラン処理したベニアに本材を 1 回塗布します。
完全に乾燥します。光重合しないこと。
7. 別売りのリライエックス TM ベニアセメントペーストをベニア
の被着面に塗布します。
8. 装着と光重合:ベニアをゆっくりと装着します。ベニア辺縁部
の余剰セメントを除去します。リライエックス TM ベニアセメ
ントペーストによる重合は、その添付文書に従います。まずは
じめに歯肉縁部を重合することを推奨します。そしてボディ部
及び切縁部を重合します。重合している間光源に触れないでく
ださい。光照射中は光源を直接眼でみないでください。
-コンポジットレジンの補修修復-
1. 防湿をします。
2. 既存のものを粗面化:既存のコンポジットレジンの表面をダイ
ヤモンドバーやサンドブラスト等によって粗面化します。
3. エッチング:スコッチボンド TM エッチャントをエナメル質、
象牙質及び現存の修復物に塗布し、15 秒間放置します。その後
10 秒間水洗します。余分な水気を綿球又は小さなスポンジで吸
い取ってください。塗布した表面は水がなくても光沢がありま
す。
4. 接着:水気を吸い取ったら直ちに、エッチングしたエナメル質、
象牙質及び修復物に 15 秒間の間に本材を 2,3 回続けて塗布し、
塗り拡げます。約 5 秒間微風をあて溶剤を飛ばします。10 秒間
光照射します。
5. 光重合型コンポジットレジンによる補修修復:光重合型コンポ
ジットレジンの添付文書に従ってください。
-ポーセレンの破折修理-
1. 防湿をします。
2. 準備:修復する表面を清掃します。その後水洗し、完全に乾燥
します。ダイヤモンドバー又はサンドブラスト等で既存の金属
又はポーセレンの表面を粗造化します。ポーセレンが緩んでい
るところはゆっくり取り除き、マージン部分には幅1mm のベ
ベルをつけます。
3. エッチング:スコッチボンド TM エッチャントをすべての被着
体に塗布し、15 秒間放置します。10 秒間水洗し、5 秒間乾燥し
ます。
4. ポーセレンと金属のシラン処理:リライエックス TM セラミッ
ク プライマーをエッチング処理した表面に塗布し、乾燥しま
す。
5. 接着:シラン処理したポーセレン又は金属表面に本材を 2 回塗
布します。約 5 秒間微風で乾燥します。10 秒間光重合します。
6 マスキング:補修修復に用いるコンポジットレジンを築盛する
前に金属表面を遮蔽するため、マスキング材を薄く塗布しま
す。マスキング材の使用方法はその添付文書に従ってくださ
い。
7. 光重合型コンポジットレジンによる補修修復:光重合型のコン
ポジットレジンの添付文書に従ってください。
-間接修復-
(クラウン、ブリッジ:接着ブリッジを含む、インレー及びアンレー
の接着)
1. 仮封材を取り除いてください。最終歯冠修復物を試適し、軽く
-根管ポストの接着-
1. ポストを必要に応じ試適し調整してください。根管ポストの接
着はアルミナサンドブラスト処理などで必要に応じて処理し
た後、必要に応じリライエックス TM セラミック プライマーの
添付文書に従って処理してください。
2. エッチング:スコッチボンド TM エッチャントを歯質に塗布し
ます。15 秒放置し、10 秒間水洗し、2 秒間乾燥します。余分な
水気を吸水性のペーパーポイントを用いて取り除きます。
3. 接着:エッチングしたエナメル質及び象牙質表面に本材を均一
に塗布します。余剰な本材は吸水性ペーパーポイントで取り除
いてください。微風を約 5 秒間あて溶剤を飛ばしてください。
4. 10 秒間光照射します。(光重合させるため、適当なサイズの光
透過性のポストを使用する場合があります。)
5. 歯科用セメントを適量練板紙に取り、10 秒間練和します。
6. 接着材を塗布した表面に歯科用セメントを塗布します。練和し
た歯科用セメントを薄くポストに塗布します。
7. ポストを挿入します。ポストを固定したまま、余剰セメントを
取り除きます。咬合面から 40 秒間光照射し、直ちに支台築造
用材料を築盛します。
【使用上の注意】
1. 重要な基本的注意
本材はメタクリレート類を含有しています。メタクリレート類
は接触アレルゲンとして知られています。これらの材料の付着
によるアレルギー反応のリスクを減少させるために、
1) 接触を最小限にすること。特に未重合の液への接触を避け
ること。
2) 保護手袋を使用すること。
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3) 万一液が皮膚、粘膜に付着した場合には、すぐに大量の流
水で十分に洗い流すこと。
4) ゴム手袋ではメタクリレート類が浸透することが知られて
いますので、液が付着した場合はすぐ手袋を捨てせっけん
と大量の流水で手を洗い、その後新しい手袋を着用するこ
と。
5) もし、炎症が続く場合には、専門医の診察を受けること。
6) 患者、医療従事者を守るために保護めがねなどを着用する
こと。
7) 万一、眼に入った場合には、すぐに大量の流水で十分に洗
浄して専門医(眼科医)の診察を受けること。
2. その他の注意
1) 本材は約 21~24℃で使われるように設計されている。
2) 本材を高温または直射日光にさらさないこと。
3) 本材を使用目的以外の用途に使用しないこと。
4) 本材を使用するにあたっては、本材が患者の症例に適合す
るかどうかを、歯科医師が判断すること。
5) 本材を歯科医療有資格者以外は使用しないこと。
6) 廃棄する場合は、地方自治体の条例または規則に従うこと。
【貯蔵・保管方法及び使用期間等】
1. 貯蔵・保管方法
1) 2~27℃
2) 歯科の従事者以外が触れないように適切に保管・管理する
こと。
3) ユージノール系製品と同じ場所には保管しないこと。
2. 有効期間・使用の期限
1) 包装に記載[自己認証(製造元データによる)]
(砂時計マーク後の数字が使用期限を示す。
)
例示:
2020-02(西暦 2020 年 2 月)
2) 本材は包装に記載の使用期限までに使用すること。
【包装】
内容
シングル ボンド プラス
数量
6g/1 本
1
内容量及び数量を変更する場合があります。
【製造販売業者及び製造業者の氏名又は名称及び住所等】
製造販売業者
名称:スリーエム ヘルスケア株式会社
住所:〒141-8684 東京都品川区北品川 6-7-29
http://www.mmm.co.jp/hc/dental/
TEL:0120-332-329(3M ESPE コールセンター)
外国製造所の国名及び製造業者の名称
米国、3M 社(3M Company)
ビトラボンド、スコッチボンド、リライエックスは 3M 社の商標で
す。
保証:品質不良が明らかにされた場合は、同数量の新しい製品と
お取り替えいたします。それ以外の責はご容赦ください。
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