株式会社高見澤電機製作所 取締役社長 岡村 弘充 2010年12月01日 殿 全日本金属情報機器労働組合 中央執行委員長 同 生熊 長野地方本部 執行委員長 同 茂実 斉京 信一 高見沢電機支部 執行委員長 柳澤 真生 要 求 書 1999年、 「信州工場の事業再建計画」が強行実施された。私たちは「親会社・富士通の主導 による信州工場閉鎖・全員解雇の攻撃」と受けとめ、職場と雇用を守るために立ち上がり、それ 以来たたかい続けてきた。 2001年にはFCLが創られ、高見澤電機の株式上場権を始め営業・技術・開発など機関部 門の移転、関係子会社のすべてが売却された。高見澤電機は信州工場だけを残した、富士通・FCL の一存ですべてが決まる一子会社とされ、それまでの高見澤電機は解体された。 以来、高見澤電機の労使間では「形ばかりの団体交渉」が繰り返され、2005年には長野県 労働委員会から「親会社の使用者責任」と共に「不誠実団交を認定」した命令が出された。 そして経営赤字を理由にした「賃上げと一時金の不払い」が続けられ、社員は大幅な年収減に 苦しめられてきた。 その一方では私たちのたたかいを反映し「退職金の完全支給」や法改正にもとづいた 2006 年 の「再雇用制度の実施」など「本来的な経営姿勢」も部分的ながら示されてきた。 こうした不正常な労使関係が続く中で12年目を迎えた2010年の夏季および冬季一時金交 渉において、実に8年ぶりの有額回答(0.34 ヶ月と 0,35 ヶ月)が出された。支給額は到底生活 を改善するものではないが、私たちは「前向きな一歩」と受け止め、今後の真摯な対応への期待 を表明した。 職場は今、従業員数は 50 名を割り再雇用者が三分の二以上を占める状況となっている。 私たちは、これまでの団体交渉や労使協議の場でも表明してきたが「高見澤電機を立ち枯れさせ て消滅させるやり方」を放置する事はできない。 会社は今こそ企業の社会的責任を改めて認識し、労働者が現在と将来に希望を持って働ける経 営施策を示すべきである。高見澤電機が経営について自主的な判断ができるというなら、私たち の要求に応える事ができるはずである。 私たちは会社に対し親会社・富士通やFCLと連携し、高見澤電機の存続・発展のための対策 を早急に確立することを求めるものである。 以下の通り要求する。 ― 記 - 1、要求事項 (1)採算性のある仕事の取り込みを積極的に行うこと (2)高見澤電機の今後の事業計画・経営計画を早急に策定し、社員の新規採用を行うこと (3)親会社とともに「一日も早い争議の解決」をはかり、合意協力型労使関係を重視した経 営施策を進め、労使で力をあわせ将来展望を切り開くこと 2、団交開催期日 2010年12月15日(水) 以上の要求に対して団体交渉を開催のうえ、文書にて回答願います。
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