星が丘地区まちづくり懇談会報告書【概要】(PDF形式 25.5KB) - 相模原市

平成25年度
星が丘地区まちづくり懇談会結果報告書
日
時:平成25年11月7日(木)
午後7時00分∼午後8時38分
場
所:星が丘公民館大会議室
市側出席者:小星副市長、飯田中央区長
青木福祉部長、佐藤こども育成部長
事 務
局:森市民局長
地区側出席者:20人
傍 聴
者:
2人
○懇談会の要旨については次のとおりです。
〔テーマ〕
1
その他(心と身体の健康づくりと安心できる医療体制づくり)
「うつ病をはじめとする精神疾患の方への対策について」
全国で100万人を超える方がうつ病と言われており、このうつ病等の精神疾患が原因で
虐待や自殺等につながるケースもあると言われている。
星が丘地区にも、うつ病等の精神疾患の方がおり、周囲にそのような方がいてもどのよう
に接して良いか分からずに対応に苦慮しているのが現状である。今後、さらに増えると言わ
れるうつ病等の精神疾患の方への対応について懇談したい。
課題事項1
うつ病等の精神疾患の方に対する市の対応について
課題事項2
うつ病等の精神疾患の方の把握及び支援について
[質問内容]
・星が丘地区でうつ病等の精神疾患の方がいる現状があり、近所でそのような現状に気づいた
場合に、市の相談窓口が分からないという声がある。
・市の相談窓口が分かり相談する場合でも、相談自体をできる人が限られてしまっているため、
地域では対応に苦慮していて、このような現状を打開したいという思いが強くある。
・市は、このような現状についてどのように考えているのか伺いたい。
・うつ病の人が病院に行くまでのフローチャートを確立したいと考えるが、市と地域がどのよ
うに協働してよいか伺いたい。
・市内及び各地区のうつ病をはじめとする精神疾患の方の状況把握について、市はどのように
行っているか伺いたい。また、把握した対象者のその後の経過や具体的な支援についても伺
いたい。
[回答要旨]
・平成22年4月の政令市移行後、精神保健の関係については、精神保健福祉課や精神保健福祉
センター、各区の障害福祉相談課など対応している。関連各課が連携して、精神障害をお持
ちの方について対応を行っている。
・精神保健福祉について意識を高めていただくための普及啓発については、メンタルヘルスの
研修会や市民講座、ストレス講演会、うつ病の講演会など、様々な研修会を開催している。
しかしながら、地域の方、市民のみなさまになかなか広がっていないのが現状である。
・相談窓口については、まず、一番目に各区の障害福祉相談課が担当している。中央区の事例
では、月2回、精神科医が来て相談を受けたり、それ以外の日でも、保健師や精神保健福祉
士の資格を持った者が相談を受けている。
・相談者については、本人が来られることは少ない。実際、市は、家族の方、あるいは支援さ
れている方、ご近所の方からも相談を受けており、匿名での相談も受けている。
・各障害福祉相談課は、午前8時半から午後5時まで相談を受けているが、精神保健福祉セン
ターでは、年末年始を除く、月曜日から土曜日の午後5時から午後10時までの間、こころの
電話相談というものを受けている。自殺予防の専門の電話相談については、日曜日の午後5
時から午後10時まで受けている。
・相談を受けても、その方がすぐに、精神科や心療内科を受診することができるわけではなく、
よく状況を聞いた上で、専門家の判断を仰がなければならないので、すぐに受診するという
わけではない。
・医療機関をすぐに受診する緊急性がない場合は、精神科や心療内科の案内をして、説明させ
ていただく。県や県内政令市で協調して運営している精神科救急医療情報窓口では、休日や
夜間に緊急的に入院が必要と判断をした場合は、窓口相談員が相談内容により、医療機関を
紹介し、行っていただくこともある。
・精神疾患の治療は、最初から心療内科や精神科を受診される方は少ないというのが現状であ
る。市としては、通常の内科等のかかりつけ医の先生に対しても、うつ病に対する理解や、
専門医との連携についての研修を始めている。
・市は、心の健康に不調がある方に対しての対応方法や、知識を得るために、心の応急処置と
いう講座を開催しているが、参加者は多くないという状況である。地区の皆様から、研修を
受けてみたいと希望がある場合は、「まちかど講座」なども行っているので活用していただ
きたい。
・市は、医療だけではなく、福祉的支援が必要な場合には、福祉関係課で連携して対応してい
る。
・精神疾患の方の状況について、平成23年国の調査において、うつ病や統合失調症、不安障害、
認知症など、約320万人の方が、精神疾患であるとの発表があった。
・市における精神疾患の方への支援策の一つとして精神科の通院医療費を軽減する「自立支援
医療(精神通院医療)」制度があり、その制度を利用している方は、平成25年8月末現在の
市内で、9,052名の方がいる。そのうち、星が丘地区では、226名の方がいる。
・精神疾患の方の支援については、医療機関にかかっても通院を中断してしまったり、未受診
のまま長期に経過をしてしまうと病状が悪化したり、その後長期の入院が必要になる場合が
あるので、各区の障害福祉相談課等の窓口での相談のほか、保健師や精神保健福祉士が訪問
する場合もある。
・症状が重く今すぐ受診の必要がある場合は、家族に相談したり、医療機関と連携をとって、
速やかに治療が可能なように調整を行っている。
・一番難しいのは、本人の治療の希望の有無である。人権の部分から本人の意思確認が必要と
なるため、人権に配慮した対応が市には求められる。
・個々の事情が違うので、それぞれの状況や病状などを把握、確認し、それぞれの状況にあっ
た対応や支援を図っていかなければならない。
・うつ病等の精神疾患の方への対応については、地域の方の協力が必要不可欠であるので、ま
ちかど講座等を利用して、地域でそのような学習会を実施していただきたい。
[課題事項1、2に対する質問等]
<質問等>
・現状、民生委員に、緊急の場合は報告し、市へ連絡してくれると聞いているが、それで良い
か。
<回答要旨>
・民生委員から、障害福祉相談課に連絡がくることもある。
<質問等>
・心の110番のような専用ダイヤルの設置について、検討していただくことは可能か。
<回答要旨>
・110番という言い方ではないが、夜10時まで電話相談は行っている。また、自殺に関して
は、横浜いのちの電話、川崎いのちの電話については24時間対応で行なっており、県と県
内4政令市協調事業なので相模原の方についても利用できることになっている。
<質問等>
・現状、精神疾患であったり自殺願望が多かった場合は、講座などに、周りの方が連れていけ
ず、どうしたらよいかわからない方が多いと思う。市として、積極的に動ける方法はないか。
<回答>
・実際に、相談に来られない方はいるので、相談業務の中で、家庭訪問をして対応する場合が
ある。
<質問等>
・4年前に民生委員として精神疾患の方の相談に保健所の窓口に行ったが、その時は本人や家
族でないと駄目だと言われた。政令市に移行した現在では、本人や家族以外の者の相談でも
対応してもらえると理解して良いか。
・民生委員の研修で、精神疾患について勉強会を開いたが、ほとんどの人が、どうしたら良い
かわからないというのが実情である。また、研修会は、任意参加なので、ある程度、半強制
的に講習を受けるようにはできないか。
<回答要旨>
・政令市移行後の現在は、本人以外の方からの相談も受けられる体制をとっている。ただ、本
人や家族以外の方からの相談については人間関係の問題もあるので、慎重に調査を行って対
応をしている。
<質問等>
・地域包括支援センター内に、精神疾患に関する相談窓口を設置していただけないか。
<回答要旨>
・それについては即答できないが、設置以外にも巡回相談など、様々な方法が考えられるので、
今後の検討課題にさせていただきたい。
<質問等>
・精神疾患の方に対して、市の権限で治療を促せないか。
<回答要旨>
・市としては、精神症状に基づく自傷他害の恐れがある場合に、法に基づいて強制的に入院さ
せる仕組みはあるが、それ以外は患者の同意による入院を原則としている。
<質問等>
・公民館単位くらいで、年に1回くらい、例えばうつ病の講演会を開いて、地域の方が、正し
く認識することから始める必要がある。
<回答>
・市として、積極的に地域に出て、一緒に勉強会のようなものを行うことも、啓発として大き
く役立つと考える。
〔テーマ〕
2
地域活性化「子どもたちの遊び場の減少について
地域において子どもたちが自由に遊べる場所が減少している。市内には大きな公園が多数
あり、また地域の中にも公園や広場が存在しているが、いろいろな規制があり、小学生や未
就学児等の子どもたちが自由に遊べる現状はない。このような現状を打開するため、懇談を
行いたい。
課題事項1
広場等の整備の現状について
課題事項2
広場整備の補助制度の創設について
[質問内容]
・地域によっては、子どもたちが自由に遊べる場所がなく、道路で遊ぶ子どもたちを見かける。
このような現状について、市はどのように考えているのか伺いたい。
・自治会館建設と同様に広場を必要と考える地域が自助努力で整備できるよう、市が新たな補
助金等の支援制度を創設し、支援していただければ、市や地域の双方で努力し、新たな協働
が生まれると思うが、市の考え方を伺いたい。
[回答要旨]
・現在の遊び場については、市としては、子供たちが誰でも、遊べる施設という形で、こども
センターや児童館などの整備を行っている。また、地域の自治会が管理運営している、子ど
もの広場については、遊具の設置や壊れた場合の修繕を、市が一部補助を行っている。他に
は、万が一の場合に備え、市の負担で施設賠償責任保険への加入をしている。
・広場に対し、砂の現物支給をし、維持管理していただいている。
・平成23年からは、市は業者に委託して、遊具の安全点検を行っている。
・広場は、土地が必要で土地の所有者に協力していただき、広場を開設しているが、昨今、経
済事情など、様々な状況から、広場の継続が難しくなるケースが多く、広場の数は年々減少
している。
・平成25年4月1日現在、市内では、97カ所の広場がある。星が丘には4カ所、広場があるが、
全ての地域にあるわけではない。
・遊び場を効率的に管理するために、類似した施設を都市公園という形で集約し、移管を行う
などしているが、新たに、市が空き地を探したり、そこの場所に対して市の負担で、広場を
作るという考えは、今の時点ではなかなか難しいと考えている。
・一昨年、平成23年10月に策定した「さがみはら児童厚生施設計画」というものに基づいて、
こどもセンターなどの既存の施設を活用した居場所づくりや、また、既存の施設の利活用を
図って児童厚生施設の整備を進め、次の世代を担う子どもたちの遊び場、つまり健全育成の
ための大事な環境の場を整備する計画をつくり、また、それを着実に実施していこうという
考えはある。
・市が、広場整備の補助金制度を新たに創設し、自治会、地域と行政が一緒に、協働の中で、
お互いを補完し合いながら広場を作ったらとご提案もいただいたが、財政状況からすると、
非常に難しい。
・現在、市は様々な制度で助成しているが、子どもの広場については整備費補助金として1カ
所あたり同一年度で30万円までを限度とし、広場の整備や修繕などにかかる費用の2分の1
を補助している。広場は、土地の所有者の方たちの理解をいただき、無償での使用貸借を結
ぶのが、基本となっている。市は、そこに発生する固定資産税や都市計画税といった税金を
免除している。
・子どもの広場やふれあい広場などの事業について、既存の広場の整備拡充、促進を図ること
を優先的に行っている。
[課題事項1、2に対する質問等]
<質問等>
・既存のというのは、現在ある公民館とか、自治会館のことか。もしくは、こどもセンターを、
一風変わった状態にしていただく遊び場になるのか、ちょっとその違いを教えていただきた
い。
<回答要旨>
・老朽化してきた施設を修繕するときに、やはり老朽化の度合いですとか、地域の方々のご意
向もあるが、少しバージョンアップして、改築の際に何か場所を広げたりとか、子どもたち
が喜びそうな何かを付加するのもありだと思う。それは、地域の皆さんのご議論の中で決め
ることだと思う。
・市は、公共施設の利活用指針という指針があり、そういった中で、今ある施設をうまく利用
しながら、目的は違うが、地域の方のニーズに応えられるような使い方をし、市全体が施設
をトータルで管理していく方向になっている。
<質問等>
・道路を通行止めにして、遊び場にして開放したらどうか。
・市で、その時間、使っていない公用車があれば、循環バスを運行して、ちょっと離れた場所
の公園に出かけられるようなシステムを構築するとかどうか。
<回答要旨>
・道路を通行止めにして子供の遊び場にしてしまうとか、非常に貴重なアイデアをいただいて、
ありがたい。実施できるかどうかの検証は、市がしっかり行う必要がある。今後、様々なこ
とを検討していきたい。
<質問等>
・子どものために、お金を使うために、あらゆる努力をしていく必要がある。
・市は、現在ある広場だけでも存続させるということを決定し、財源を作らないといけないと
考える。
<回答要旨>
・次の世代を担う子どもたちが、すくすくと健やかに育っていただくためには、環境は絶対に
整えなければいけないと、本当に思っている。そういった中で、財源を確保しながらやって
いくことについては、非常に重要なことだと考えており、お金がないからということでやら
ないという気持ちは全くない。
・今後、いろいろな知恵を出しながら、まず場所を確保していくことは本当に重要なことだと
いう認識はしている。