設計協力の 設計協力の提案 (貯留浸透施設編) 技術者、エンジニアの能力とは、適材適所にあって初めて本当に花開くものです。 コンクリート二次製品メーカーのサービス事業として皆様のエンジニアリング事業 の一端を私たちにお任せください。私たちはコンクリート二次製品メーカーのエン ジニアとして養われた製品知識により、皆様の仕事のパートナーとして、ささやか ながらバックアップしたいと思っております。 Rappis (雨水浸透貯留工業会) 宅地開発等に伴う貯留浸透施設、調整池等流出抑制施設の水理計画の協力を致します。 <要旨> ミズタニ社では、土地開発許可制度に伴う流出抑制対策として設置する貯留浸透施設や調整池の概略計画(水理 計算)の検討を無償協力を推進することになりましたのでご案内申し上げます。 <検討内容> (1)計算条件の整理と水理計算の内容と結果報告書の作成 計算条件をご連絡頂ければ、洪水流出計算、浸透施設の構造形式ごとの流出抑制効果の計算、調整池の貯留 追跡計算を行い、許容放流量に対応した必要調節容量を設定し、許可申請に添付する水理計算書を作成します。 (2)貯留追跡計算モデルの概念 貯留追跡計算モデルの構成は、開発地区からの降雨による流出量の計算モデル、流出量を調整するための浸透 施設や貯留施設及び流末に設置する調整池等の流出抑制施設の評価モデルによって構成されます。 このモデルの概念を示すと下図のようなケースに分類されます。 集水面積(浸透処理区域) 集水面積 直接流出域 浸透処理区域 貯留浸透施設 貯留浸透施設 調整池 ケース1 調整池 ケース2 調整池 ケース3 <ケース1> 開発地区の流末に調整池を設け、開発地区からの計画降雨による流出量を下流許容放流量に抑制して放流し ます。これが基本モデルとなります。この場合、厳密計算法による方法と簡便法による方法があります。 【厳密計算法】 厳密計算法による場合の作業手順を下記に示す。 ① 集水面積の決定 (開発面積及びその他地区外流入域の設定) ② 集水面積の流出係数の設定 ③ 計画降雨強度曲線の設定(一般に開発指導の基準等で既定されている) ④ 降雨波形の設定(中央集中型又は後方集中型) ⑤ 許容放流量の設定(下流河川の流下能力見合い又は既定比流量) ⑥ 調整池の形状の想定(調整池の面積、貯留水深を想定する) ⑦ オリフィスの口径を想定(貯留水深と許容放流量の関係から想定する) ⑧ 計画降雨による調整池への流入量の計算(合理式連続モデル) ⑨ 調整池の洪水調節計算(連続式による調整池の雨水貯留追跡計算) ⑩ 洪水調節計算の結果による最大放流量が許容放流量と一致するまでオリフィスの口径を仮定しなおして貯 留追跡計算を繰り返す。 ⑪ この結果から必要調節容量とオリフィスの口径を設定する。 ⑫ ダム式調整池の場合必要により洪水吐きの設計流量を算定し、洪水吐きの越流水深と越流幅を設定する。 ケース1の場合の計算条件 条件項目 単 位 数 値 ① 開発面積又は集水面積(A) ha ― ② 流出係数(f) ― ― ③ 降雨強度式(r) mm/hr a/(tn+b) 計画確率年対応の式で一般に自治体が設定 中央or後方 中央集中型又は後方集中型のどちらかを選定 ④ ⑤ ⑥ ⑦ 計画降雨波形 m3/s ― 水深(H) m ― 貯留容量(V) m3 ― m ― 許容放流量(Qc) 調整池の形状 オリフィスの敷き高(TP) 備 考 下流河川の流下能力に基いて設定。 自治体により比流量を設定している場合もある。 調整池の貯留部の水深と面積の関係から水深Hと 貯留容量Vの関係を示す。 下流水路との取り付けから設定。 <ケース2> 集水区域に浸透施設が整備された場合で、集水区域からの計画降雨による流出量から浸透量が差し引かれた 流量が調整池への流入量となります。浸透施設の効果を調整池計画に反映することによりケース1より必要調節容 量は縮減します。この場合の計算条件としてケース1に加え以下の条件が必要となります。 ①構造形式別貯留浸透施設の寸法と数量(浸透側溝、浸透桝、浸透トレンチ、浸透井戸、砕石空隙貯留施設、 透水性舗装) ②地盤の地質構成と飽和透水係数(土研法又はボアホール法による現地浸透試験により設定された値) ケース2の場合の計算条件 ⑧ ⑨ ⑩ 条件項目 単 位 数 値 備 考 浸透施設の集水面積(A) ha ― 浸透施設への集水面積 浸透側溝 m ― 浸透トレンチ m ― 浸透施設は土地利用ごとに適した構造形式を選択する ことが望ましい。自治体により標準構造を設定している 場合がある。 浸透桝 基 ― 浸透井戸 基 ― 砕石貯留 m3 ― 透水性舗装 m2 ― m/hr ― 導入浸透施設 飽和透水係数(Ko) 土研法或はボアホール法による現地浸透試験で設定 する。 ※計算条件の設定の考え方について疑問の点がございましたらご相談に応じます。 ※また、浸透施設を導入する場合、飽和透水係数が必要となりますが、これは土研法或はボアホール法による現地浸透試験に よって設定するものですので、現地浸透試験のお手伝い(紹介)も致します。 <ケース3> ケース1とケース2の組み合わせであり、貯留浸透施設を併用する場合の一般的なモデルです。この場合は直接 流出する区域の面積と貯留浸透処理区域の面積の内訳が必要となります。 (5)浸透施設導入の効果 浸透施設を流出抑制対策として併用することにより、調整池の容量が小さくなり、調整池の整備費用が縮減し、土 地利用の高度化が図られます。又浸透施設による地下水涵養及び河川の平常時流量の保全、流域における蒸発 散等水循環の健全化が図られ、都市のヒートアイランド抑制効果も期待されます。 (6)適用範囲 計算の内容は、事業方式や構造形式により下記の基準や指針に沿って対応いたします。 ■増補改訂(一部修正)「防災調節池等技術基準(案)解説と設計実例」(社)日本河川協会 ■増補改訂「流域貯留施設等技術(案)」(社)日本河川協会、建設省都市河川室監修 (社)雨水貯留浸透技術協会 ■「雨水浸透施設技術指針(案)」(調査計画編、構造維持管理編)(社)雨水貯留浸透技術協会 ■「下水道雨水調整池技術基準(案)」(社)日本下水道協会 ■「宅地開発に伴い設置される浸透施設等設置技術指針の解説」建設省民間宅地指導室監修 (社)日本宅地開発協会 ■「宅地防災マニュアルの解説」(第Ⅹ章排水施設と治水対策) 監修 建設省建設経済局民間宅地指導室 ■「特定都市河川浸水被害対策法の雨水浸透阻害行為に関する対策工事の技術基準」国土交通省 ■「道路路面雨水処理マニュアル(案)」独立行政法人土木研究所 編著 各自治体の指導基準に沿った計算もお手伝いします。 ■開発指導要綱或は宅地開発等に伴う雨水排水・貯留浸透施設計指針 ■その他自治体の基準に沿った水理計算の協力を致します。 (7)お問い合わせ 連絡先 協会事務局 水谷建設工業株式会社 技術部 担当 梅 木 Tel 0947-44-2111 Fax 0947-45-9439 e-mail:[email protected] 営業部 担当 由留部 Tel 092-451-5811 Fax 092-441-3229 e-mail:[email protected]
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