住所:438-0016 磐田市岩井 315 電話:0538-39-3022 FAX:0538-39-3023 暖かな冬です。しかし、これが自然にとって良いことなのか、また良くないことなのか? 桶ケ谷沼の自然でも例年とは違った現れが見られています。 ◎ 行事報告:野鳥観察会 1月28日は、1月にしてはあまり風も無く大変暖かな日でした。 にぎ 参加者は56名(おとな37人、子ども19人)で、磐田のボーイスカウトの参加もあり、賑やかな 観察会でした。去年の観察会では小鳥が非常に少なかったのですが、今年はいろいろな小鳥が観察で きました。 まず、講師の北川さんのお話では「日本だけでなく世界的にも小鳥 いじょう が少なくなった。その原因は、異常な気 象で植物の成長する時期が変わり、それ を食べる虫の発生と小鳥のひなが育つ 時期のずれから、育ったひなが少なく、 へ 小鳥の数が減ったと思われる」という外 国の研究結果が報告されています。 小鳥の減少の理由を説明する講師 人には暖かくて過ごしやすい冬でしたが、野生の動物、植物にとっては 上空を飛ぶノスリの観察 えいきょう 成長する時期や大切な花・実などが出来る時期が変化して、昆虫や鳥やけものまでも、その 影 響 を受 けて悪い状況になってしまうのです。 がいらい しゅ 外来種で今,問題になっているのがソウシチョウで、富士山ろくで最も数 ふ が多いと言われるまで増えているそうです。「ビジターセンターだより 32 しょうかい 号」でも 紹 介 しましたが、桶ケ谷沼にも今年は20羽前後がいるようです。 ソウシチョウは.もともと日本にいるウグイスなどと生活する場所が同じ えさ うば あ じょうきょう で、巣づくりや餌の奪い合いで、ウグイスなどが増えられない 状 況 にもな しげ ってしまうと言うことです。暗い茂みが好きで、この日は見られません でした。 きれいな色でかわいい ソウシチョウですが・・・。 しま も よ う きれいなヤマガラや美しい青色のルリビタキ、縞模様のコゲラ、クロジ、アオジ、 あざ メジロ、シジュウカラ、黄色が鮮やかなキセキレイなどが近くで観察できました。 観察小屋Aからは、今年 桶ケ谷沼で越 冬したと思われたオシドリが観察されま るり色のルリビタキ * (3枚の写真は西貝塚の融さんの提供) ヤマガラ した。オシドリは数年前から越冬するようになり、その ぬま へ り 理由は、えさになるドングリがあり、人が沼縁に近づく ことが無くなったからだと言われています。 ヤマガラを見つけて・・・ ◎ 冬枯れのビオトープ → これから春の姿に変わります 植物も動物も動きだしますよ。 せ か ビジターセンター前のビオトープは、作って 2 年目の冬を過ごしました。中の背の高い枯れ草では、 ジュズダマやマコモ、イ、セイタカアワダチソウ、ギシギシ、ヨモ ギ、エノコログサなどが目に付きます。 こ ヨモギのように根が残って冬を越す草は、上は枯れていますが根 やわ の 元には柔らかな葉が伸びています。これから暖かな日には、この根 元で冬を過ごしたかわいいテントウムシ(ナナホシテン ふち トウ)がたくさん出てきて、縁の丸太の上に並んでいる のが観察できます。 黄色いきれいな花と赤い実をつけたヘビイチゴも緑の葉やつるを 枯れ葉の下では春の準備が・・・ 伸ばしています。 メダカは、池の水温が上がってきたので元気に泳ぎだしました。去年9月頃までいた ち い き しゅうへん ドジョウはどこにいるのか分かりません。この地域 周 辺 でも少 なくなったマルタニシは、沢山いて底をはっています。 クロメダカ マルタニシ 今年は、この草むらからイナゴやバッタが生まれるだろうと思います。ビジターセンターに来た時 には、この小さな自然のビオトープをのぞいて見てください。 ◎ 早くも今年は、冬鳥(カモなど)は北へ帰ったのか、急に沼のカモな どの数が少なくなりました。これも「暖かな冬」のせいでしょうか。 2 羽のコハクチョウはまだいます(2 月10日現在)が、羽ばたきする ことが多くなり、近日に飛び立つと思われます。 (去年は 2 月7日に北の 国へ帰りました) 北へ帰るのも間近な 2 羽 つ 来年にはこの 2 羽が子どもたちを連れてくるといいですね。 桶ケ谷沼や周辺の森は、静岡県の自然環境保全地域に指定されていますので 動物・植物の全ての採集や持ち出し、持ち込みは禁止されています。 * 参加はすべて無料です。 参加申し込みはビジターセンターへ 3月の行事 ◎「いきもの研究発表会」 ・3月25日(日) 受付 9:00 ・場 所 ・内 容 9:30 ∼11:30 、 13:00∼16:00 桶ケ谷沼ビジターセンター視聴覚室 磐田市内の高校生と研究者の発表です。 ・持ち物など 特にありません。 4 月の行事予定 ◎「春の自然観察と山菜を味わう会」 ・4月15日(日) 受付 9:00 ・場 所 9:30 ∼11:00 桶ケ谷沼ビジターセンター視聴覚室及び野外(桶ケ谷沼周辺) ・内 容 春の動・植物の観察と食べられる野草の料理の仕方を学び味わいます。 ・講 師 山本大樹さん(洋風ダイニング「ゼフィーロ」) ・持ち物など 筆記用具、長ズボンなど野外観察の出来る服装できてください。
© Copyright 2024 ExpyDoc