ディジタル技術

【授業科目】
ディジタル技術
【担当教員】 藁科秀男,平塚眞彦
【対象学生】 R学科 3年
【開講方法】 2単位 通年(週2時間)
【目的とねらい】
2 年の「ディジタル技術」の知識を元に,カウンタ等の設計を通じて順序論理回路の設計法を
習得する。さらに,A/D, D/A 変換器の学習を通じてアナログ回路とディジタル回路をつなぐ技
術を習得する。ゲートの内部構造と電気的特性を学習する。これらを通じて小規模なディジタル
回路を解析・設計できるようになることを目的とする。
【対応する本校の学習・教育目標】
(C)電気・電子回路の基本的技術を理解して、電子機器・制御回路開発に貢献できるエンジ
ニアの育成を目指す。
【教科書】
A: 「レジスタと演算回路」加藤・中林・菅谷・熊谷 共著(日刊工業新聞社)
B: 「アナログ ディジタル変換」 鹿股・浅見・佐藤・菅谷 共著 (日刊工業新聞社)
C: 「論理回路の基礎」長島・浅見・熊谷・増田 共著 (日刊工業新聞社)
【授業内容】
(前期)
1
DTL NAND 回路の電気的特性(C4 章)
1.1
DTL NAND 回路の動作解析
(2 時間)
1.2
伝達特性,負荷特性の測定
(4 時間)
1.3
ノイズマージン,ファンアウト数 (4 時間)
《演習》
《前期中間試験》
2
(1 時間)
カウンタとレジスタ(A2 章)
2.1
非同期式/同期式カウンタ
(1 時間)
2.2
順序論理回路の設計法
(2 時間)
2.3
同期式カウンタの設計
(2 時間)
2.4
順序論理回路の設計・解析
(2 時間)
2.5
レジスタ,シフトレジスタ
(2 時間)
《演習》
《試験返却、まとめ》
3
(4 時間)
(5 時間)
(1 時間)
ディジタル/アナログ変換(B2,4 章)
3.1
オペアンプ加算器
(2 時間)
3.2
D/A 変換の原理
(2 時間)
3.3
R-2R ラダー型 D/A 変換器
(3 時間)
3.4
逆ラダー型 D/A 変換器
(1 時間)
《演習》
(4 時間)
《後期中間試験》
(1 時間)
4
アナログ/ディジタル変換(B3,5 章)
4.1
A/D 変換器の原理
(1 時間)
4.2
ディジタルからアナログへの変換の動作原理
(2 時間)
4.3
アナログからディジタルへの変換の動作原理
(2 時間)
4.4
逐次比較型 A/D 変換器
(2 時間)
4.5
計数型 A/D 変換器
(1時間)
《演習》
(8時間)
《学年末試験返却、まとめ》
(1 時間)
【到達目標】
1
カウンタとレジスタ(A2 章)
(1) 非同期式カウンタと同期式カウンタの違いを説明できる。
(2) カウンタを中心とする順序論理回路が設計・解析できる。
(3) シフトレジスタを設計でき,その動作を説明できる。
2
演算回路と種々の制御回路(A3,4 章)
(1) レジスタと組み合わせた簡単な機能回路を設計・解析できる。
3
ディジタル/アナログ変換(B2,4 章)
(1) 理想オペアンプの動作を理解し,それによりアナログ加算器が構成できることを説明で
きる。
(2) R-2R ラダー型 D/A 変換器および逆ラダー型 D/A 変換器の動作を説明できる。
4
アナログ/ディジタル変換(B3,5 章)
(1) 逐次比較型 A/D 変換器の内部動作をオシロスコープで確認できる。
(2) 逐次比較型 A/D 変換器を理解し,タイムチャートを用いて動作を説明できる。
5
DTL NAND 回路の電気的特性(C4 章)
(1) DTL NAND 回路の内部状態を解析できる。
(2) 伝達特性,負荷特性から DTL NAND 回路の特性を説明できる。
(3) これらより内部構造を考慮した回路設計が出来るようになる。
【学習上の留意点】
授業は,講義(約 70%)と実習(約 30%)から構成される。実習では,課題の答えをあらかじめ
考え,それを実際の回路で確認する姿勢が大切である。
【参考書など】
「ディジタル回路の入門講座」横山直隆(電波新聞社)
「ディジタル回路の考え方」雨宮好文(昭晃堂)
【成績評価方法】
定期テスト(4回)を約 80 %,実習課題・演習等を約 20 %の割合で評価する。