高 次 脳 機 能 障 害 とは? まずはお気軽に何でもご相談ください。 リハ ビリテ ー ション 〈言語聴覚士…小山/作業療法士…安本〉 〒939 - 2376 富山県富山市八尾町福島7- 42 TEL 076 -454 - 5000(代) /FAX 076 -455 -3835 U R L h t t p : // w w w . y a t s u o . o r . j p / 富山駅 婦中大橋 ファボーレ● R359 井 田 川 神 通 川 八尾総合病院 富 山 I C スーパー農道 新保大橋 富山南 警察署● GS● 八越 尾中 駅 R 41 新婦大橋 08.12.2,000 S 高次脳機能障害… 記憶障害 1人で悩まないでください。 つい5分前のことを覚えていない。 忘れないようにメモしたことも忘れてしまう。 作り話を本当にあったことのように話す。 見た目ではわからない。 注意障害 でも、頭の病気・ケガをする前とは何か違う…。 覚えられない、服も1人で着られない、 飽きっぽくて1つのことをやり遂げられない。 やる気がない、怒りっぽい、話せない。 話している最 中 でも近くを 何 か が 通ると そっちに気を取られてしまう。 こんなではなかった…。 洗濯物をたたみながらお湯を沸かすなど 同時に2つ以上の行為をすることができない。 病気や事故などの様々な原因で脳が 損傷されたために、言語・思考・記憶・行為・学習・注意などに障害が 起きることを高次脳機能障害といいます。 当 院リハビリテー ション では、高 次 脳 機 能 障 害と診 断され た 方 や ご家族の方の「どうしてこうなった?」や「これからどうしたらいいの?」 という声に耳を傾け、 ともに考え行動し、症状の改善に取り組んでいます。 遂行機能障害 朝、会社に出勤しても、何から手をつけて いいかわからず混乱してしまう。 同じことを繰り返しているだ けでちっとも 仕事が片づかない。 対象 原因疾患… 交通事故などによる頭部外傷 脳血管疾患 など 記 憶 障 害 注 意 障 害 遂行機能障害 半側空間無視 病 識 欠 如 社会的行動障害 失 失 失 語 行 認 半側空間無視 食 事 の 時 、正 面 から左 半 分 にあるお か ず に手を つけようとしない。 廊下を歩く時、左側においてある机やドア、壁など 具体的には次のような症状が見られます。 詳しくは右ページより に肩や頭をぶつける。 病識欠如 失認 自分の症状に気がついておらず、病気の前 と全く変わっていないと思っている様子が 見られる。 家族の顔を見ても誰かわからない。けれど声を聞けばわかる。 ハサミを見て爪切りのように見えるが、動きを見ればハサミだとわかる。 左右がはっきりわからなくなる。 治療について 社会的行動障害 治療期間 1日中ぼんやりしていたり、反対に落ち着き なく動き回ったりする。 気 に入らないことが あると大 声を上 げ て 怒るなど、自分の感情をおさえられない。 発症から3ヶ月ごとに状態を確認し、細かな目標とプログラムを立て直し、1年以上の 長期にわたるリハビリテーションを行います。 ●リハビリテーション回数…週に2∼3回 言語療法、作業療法などを毎回、 各々40分∼1時間実施します。 ・作業療法 は、訓練道具などを用いて、身体の機能回復・日常 動作や日常動作に関連する応用動作獲得を行います。 ・言語療法は、言語や発声、高次脳機能に問題のある方、食べる 失語 ことが難しくなった方への機能向上サービスを提供します。 ・理学療法 は、いろいろな動作の練習を個別で行い、機能向上を目指します。 日本語なのに外国語を聞いているようで、 言葉の意味がわからない。 話したい言葉が思い出せない。 読み慣れていた新聞や本が前のように 読めない。 簡単な文字が思い出せなくて書けない。 失行 クシで歯を磨こうとする。 お茶を入れようとして、お茶の葉を急須に ではなく湯飲みにあけ、そのおかしさに気が つかない。 足を前に出したいのに横に出してしまう。 スタッフ ●言語聴覚士…6名 ●作業療法士…10名 ●理学療法士…16名 中心スタッフとして、小山(言語聴覚士) ・安本(作業療法士)が関わらせていただきます。 治療手続き リハビリテーションの開始には、医師の 指示が必要になります。そのためにまずは 当院の脳神経外科医師による診察をお受け いただきます。その後、医師による治療 計画を作成、リハビリテーションが開始と なります。すでに他院にかかりつけの医師が おられる場合は紹介状をご持参いただき、 当院医師による診察が必要になります。 リハビリテーションの流れ 1 問診(初回) 2 評価(週2回の外来通院で、約1ヶ月を必要とします) リハビリテーション目標、 3 リハビリテーションプログラムの設定 4 リハビリテーション開始 高次脳機能障害の正確な評価には時間がかかります。初回問診より1ヶ月程度は評価に かかるとお考えください。評価結果をもとにご家族様やご本人様と、目標とリハビリテー ションプログラムを決定します。 その後、本格的なリハビリテーションへと入っていきます。 リハビリテーション 取り組み例 Aさんは、 その後も前向きにリハビリを続けられ、 開始1年を経た今では日常の会話はほぼ問題 なくできるようになりました。ただ、職場復帰に必要な会話や、文章を書く能力は、 まだ十分とは 言えず、 さらに半年のリハビリを重ねて職場に戻られる予定になっています。 Aさん(男性/40歳代)は脳卒中で倒れられ、やや重い失語症と記憶障害を発症されました。 短い期間に改善が見られたことは嬉しいことですが、依然として復職可能なレベルに達して リハビリを目的として初めて当院を訪れられた時は、 障害の重さから復職を含め将来的なことへ いないことには変わりありません。 機能が大きくは改善しなくなり、 ご本人様やご家族様の疲労が の不安をたくさん抱えておられました。 また病前は非常にワンマンな方だったとお聞きしましたが、 重なることもあるかもしれません。そうした段階になってもご本人様の意欲を維持できるよう 初対面のAさんは1つの返事をするのにもおどおどと奥様の顔色をうかがっておられる、 といった 努め、できれば職場の関係者の方ともお話をさせていただきながら、就労にあたっての条件を 印象でした。 それは病気による性格変化というよりは、 ご自分に自信を無くされてしまったための 一つひとつ整理し、 復職を目指していただきたいと願っています。 ように思われました。そこで、 まずはAさんとご家族様に障害を正しく理解していただき、自信を 取り戻してもらえるようにしたいと考え評価に入りました。 標準失語症検査プロフィール(A) 初回面接以降、約1ヶ月をかけて定型的な検査を実施しました。検査の結果、Aさんには □認知能力 □意識、 見当識 □集中力、 適切な注意の切り替え、 複数の物への注意の振り分け □意欲 □病識 □自己抑制 □周囲・他者への関心 A さ ん 氏 名 評価 以下の能力が比較的良好に保たれていると考えました。 訓練3ヶ月後 初回評価時 10 10 10 10 20 10 10 6 5 15 5 10 5 5 10 10 10 10 5 5 6 10 5 5 5 20 100% 正 答 率 反面、障害を受けておられると考えられるものは以下の能力でした。 □ 全体を見通し統合する力 □ 計画性、問題解決 □ 思考の柔軟性 □ 記憶(言語性、非言語性…発症前約2年間の記憶も失われていた) □ 習熟した目的行動を行う力(失行…軽度) □ 言語(失語…中等度) 評価結果を受けて、方針と目標、訓練プログラムをご本人様やご家族様と話し合い、 訓練 6 6 6 6 12 6 6 4 3 9 3 6 3 3 6 6 6 6 3 3 4 6 3 3 3 12 2 2 2 2 4 2 2 1 3 1 2 1 1 2 2 2 2 1 1 2 2 1 1 1 4 50 決めました。 そして週に3回の訓練を開始しました。 訓練開始にあたり、 先にも述べましたが、 まずは自信を取り戻していくことが必要だと考えました。 そのために、 高次脳機能障害の現状を説明する際、 保たれている能力 (とりわけ知的機能) につい てご説明しました。高次脳機能障害=知的低下と誤解されている方が多く、そのことが障害の もたらす問題をさらに重いものにしてしまいがちです。病前と比べ低下はしているものの、知的 機能が年齢相応に保たれているケースは少なくありません。 Aさんも年齢相応の知的機能は十分 2 保たれていました。そして、そのことをお話ししただけで、 ご家族様の表情が明るいものに変わり ました。ただし、脳の損傷範囲が大きいことや発症からすでに半年以上経過していることから 回復は緩やかなものになる可能性が高いこと (障害が現状のまま残る可能性が高いこと) も理解 していただきました。 こうして訓練を開始、言葉への苦手意識を克服してもらうため、Aさんにとってはやや容易と 感じられるレベルから始めました。 訓練3ヶ月経過後の検査結果を示しました (右ページ 図参照) 。 初診時に比べ全般に改善が見られます。 この検査結果からだけでなく、自分から話し出される 場面が増え、 冗談も言われるようになりました。 自信を取り戻され、 奥様に皮肉を言われることも あることから、 「前の毒舌振りが戻ったみたい」 と奥様も笑っておられました。 1 下 位 検 査 2 3 単 短 口 頭 語 文 命 の の 令 に 理 理 従 解 解 う I. 聴く 4 5 6 7 8 仮 呼 単 動 ま ん 語 名 作 が の の 説 の 復 理 説 解 称 唱 明 明 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 文 語 漢 字 の の ・ 単 語 復 列 の 音 唱 挙 読 II . 話 す 仮 名 1 文 字 の 音 読 仮 名 ・ 単 語 の 音 読 短 漢 字 文 ・ 単 の 語 音 の 理 読 解 仮 名 ・ 単 語 の 理 解 短 書 字 文 命 の 令 に 理 従 解 う III . 読 む 漢 字 ・ 単 語 の 書 字 仮 名 ・ 単 語 の 書 字 ま ん が の 説 明 仮 名 1 文 字 の 書 取 漢 字 ・ 単 語 の 書 取 IV . 書 く 仮 名 ・ 単 語 の 書 取 短 計 文 の 書 取 算 V. 計算 図/標準失語症検査結果 高 次 脳 機 能 障 害 とは? まずはお気軽に何でもご相談ください。 リハ ビリテ ー ション 〈言語聴覚士…小山/作業療法士…安本〉 〒939 - 2376 富山県富山市八尾町福島7- 42 TEL 076 -454 - 5000(代) /FAX 076 -455 -3835 U R L h t t p : // w w w . y a t s u o . o r . j p / 富山駅 婦中大橋 ファボーレ● R359 井 田 川 神 通 川 八尾総合病院 富 山 I C スーパー農道 新保大橋 富山南 警察署● GS● 八越 尾中 駅 R 41 新婦大橋 08.12.2,000 S
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