この講義の位置付け 学部 クラスター クラスター––環境情報系科目 環境情報系科目 ネットワークアーキテクチャ 第01回(2002/09/30) 「概要/OSのアーキテクチャ」 大学院 インターネット 時代 インターネット 時代 のセキュリティ のセキュリティ インターネット ・ インターネット ・インターネット インターネット オペレーション 構成法 オペレーション 構成法 インターネット の インターネット の 進化と 可能性 進化と 可能性 専門 専門––環境情報系科目 環境情報系科目 ネットワークアーキテクチャ ネットワークアーキテクチャ 汎用 汎用––共通基盤科目 共通基盤科目 村井 純 インターネット 概論 インターネット 概論 2002/10/2 授業の目的 Network Architecture 2002f 全13回の授業の流れ • あたらしいシステムのアーキテクチャにつ いて考える力をつける • 既存の優れたアーキテクチャを理解する • アーキテクチャを乱す事例について学ぶ 1) 2) 3) 4) アーキテクチャの概念について理解する 基礎技術について理解する 個々のアーキテクチャについて学ぶ 新しいシステムのアーキテクチャについて議論 する • 主役は君たちです! 2002/10/2 Network Architecture 2002f 2002年度春学期授業日程 09/30 10/07 10/14 10/21 10/28 11/04 11/11 11/18 11/25 11/26 12/02 12/09 12/16 12/23 12/30 01/06 01/09 01/13 01/20 2002/10/2 2002/10/2 Network Architecture 2002f (最新情報はSoI * で確認してください) (1) 講義概要/OSのアーキテクチャ * SoI (School of Internet)につい * SoI (School of Internet)につい (2) 階層モデルとIP(Internet Protocol) ては後述し ま す ては後述し ま す 体育の日 (3) データリンク/トランスポート ネットワークアーキテクチャ は月 ネットワークアーキテクチャ は月 曜日に開講されますが、 代替月 (4) パケット交換と経路制御 曜日に開講されますが、 代替月 曜日が11月26日(火曜)と 1月9日 振り替え休日 曜日が11月26日(火曜)と 1月9日 (木曜)に設定されているので 注 (5) アーキテクチャバイオレーション (木曜)に設定されているので 注 意し て く だ さ い。 (6) DNSアーキテクチャ 意し て く だ さ い。 三田祭 (7) 既存のアプリケーションアーキテクチャ <-(火曜日) (8) セキュリティアーキテクチャ (9) モバイルアーキテクチャ (10) 新しいシステムアーキテクチャ(1) 天皇誕生日 冬休み (11) 新しいシステムアーキテクチャ(2) (12) 新しいシステムアーキテクチャ(3) <-(木曜日) 成人の日 (13) 最終試験 今日のお品書き ネットワークアーキテクチャの意味 この講義のゴール u計算機とOSのアーキテクチャ uSoIについて(重要!!!) u u Network Architecture 2002f 1 ネットワークアーキテクチャとは? ネットワーク+ アーキテクチャ ネットワークアーキテクチャの意味 (コンピュータ)ネットワーク【computer network 】 通信回線を利用して複数のコンピューターを接続したシステム。 コンピューター資源の共同利用,データ処理の機能分散が実現さ れる。デイリー 新語辞典(三省堂) アーキテクチャー 【architecture】 (1)建築。建築学。建築様式。構造。 (2)コンピューターを機能面から見たときの構成方式。記憶装置 のアドレス方式,入出力装置 の構成方式などをさす。一般に,同 じアーキテクチャー のコンピューター には,ソフトウエアの互換性 がある。デイリー新語辞典(三省堂) 2002/10/2 アーキテクチャの要素 Network Architecture 2002f OSIモデルとインターネットアーキテクチャ 3要素を定義すること – 登場人物 – 役割 – 関係 アプリケーション プレゼンテーション アプリケーション セッション TCP トランスポート アーキテクチャー 【architecture】 (1)建築。建築学。建築様式。構造。 (2)コンピューターを機能面から見たときの構成方式。記憶装置 のアドレス方式,入出力装置 の構成方式などをさす。一般に,同 じアーキテクチャー のコンピューター には,ソフトウエアの互換性 がある。デイリー新語辞典(三省堂) 2002/10/2 Network Architecture 2002f UDP ネットワーク IP データリンク Network Interface 物理 物理 2002/10/2 Network Architecture 2002f 階層型プロトコル 通信技術とアプリケーション • 送信側 • メディアを選ばない Ethernet, 無線LAN, 光ファイバ, xDSL • アプリケーションを選ばない WEB、電子メール、ファイル交換 各層がそれぞれ必要な情報を付加して下層へ渡す • 受信側 各層がそれぞれ情報をもとに処理を行い、その使った情 報を取り除いて上層へ渡す 各層の 情報 データ アプリケーション アプリケーション TCP TCP UDP IP Network Interface Network Interface 送信ノード 2002/10/2 どんなアプリケー ションも構築できる 下回りの進化に健 康的に対応できる UDP IP 物理 データ 物理 受信ノード Network Architecture 2002f アーキテクチャをうまく設計することで、下回りの進化に対応した り、無関係な要因に左右されないシステムを構築できる 2002/10/2 Network Architecture 2002f 2 アーキテクチャの例:電子メール • インターネットをつかった手紙のシステム • 郵便で言ったら私書箱のシステムに近い 検討課題 • レイヤ・バイオレーション • 階層構造を破ること 登場人物 •送信者 •送信サーバ •受信サーバ •受信者 – NAT – ダイアルアップ – ファイアウォール 送信者 送信サーバ • IPv6:プロトコルデザイン の改新 • 無駄な機能の削除 – チェックサム – フラグメント • 新しい機能をきれいに追 加 受信サーバ – – – – 手紙 セキュリティ モビリティ スケーラビリティ … 受信者 2002/10/2 Network Architecture 2002f 2002/10/2 Network Architecture 2002f 新しいシステムのアーキテクチャ • 新しいシステムを実現するために – 既存のアーキテクチャにうまく適用する – 残念ながら、既存のアーキテクチャを破壊してしまう(ことがあ る) この講義のゴール • この講義のゴールとして、新しいシステムのアーキテク チャを議論できる力をつけよう!! – – – – – Auto-ID 情報家電とホームサーバ インターネット自動車 マイクロノード ホットスポットワイヤレスと802.11b携帯電話 2002/10/2 AutoID Network Architecture 2002f 情報家電とホームサーバ eTAG, EPC 情報家電をインターネットから操作 する際に、ホームサーバを介す。情 報家電側はアドレッシングもプロトコ ルもインターネットと別物の可能性 がある。 64∼96bit長で製品を表現する安価なタグ F 127.C23 .DF1B.177CC 情報家電 RF-ID用のマイクロ チップの入った小瓶 (AUTO-ID Centerの パンフレットより) さまざまなアプリケーション 例 : 情報家電冷蔵庫 ホームサーバ IPによる通信 IPを用いない通信 PML (Physical Markup Language) 情報家電 実世界に存在するオブジェクトを 表記するための言語 インターネット ONS (Object Name Service) この例では、インターネット上のコ ミュニケーションに着目すると、「 端 末」と「ホームサーバ」がエンドノード となる。 EPCからPMLが格納されている サーバへのアドレスを導くサービス 2002/10/2 Network Architecture 2002f 2002/10/2 Network Architecture 2002f 端末 3 インターネット自動車 マイクロノード 自動車は複数の通信メディアを用い、シームレス な通信を実現する。また車内の機器や乗客の機器 は、移動を意識することなく通信を行うことが可能 になる。 共通 サービス 基盤 Application サービス 目的に特化した アプリケーション •車両情報管理 •位置管理 •プローブ情報 TCP/UDP TCP/UDP IP Application Application Application Application センサ マイクロノード以前 IP Datalink Datalink 今までのインターネットは利用者にPCの知 識やネットワークへの接続を要求していた。 しかし、マイクロノードの普及によりこれらか ら解放され操作者がいないような環境から でも常時データ発信を行える。 センサーなどの 小型ノード郡 802.11b PHS VM SNMP/HTTP インターネット 車両情報 入出力 Mobile Network センタ TCP/UDP IP Datalink 車載機 携帯端末 2002/10/2 ノードがじかにネット ワークに接続できる インターネット Network Architecture 2002f 2002/10/2 新しいサービス、ビジネス モデルの実現可能性 Network Architecture 2002f ホットスポットワイヤレスと802.11b携帯電話 yozan のシステムの例 ページャ(280MHz) 無線LAN PHS (1.9GHz) 着信可能性を実現するため に、ページャを用いるのは本 来のインターネットのアーキ テクチャから言うと素直では ないかもしれない 公衆網とはアドレッシングの方式が違う。また、イン ターネット側でも着信可能性、移動透過性を実現する 必要がある 計算機とOSのアーキテクチャ インターネット 公衆網 IPによる通信 ・802.11b ・PHS ・802.11b ・PHS アーキテクチャの 意 味を理解するために 、計算機とOSの アーキテクチャについて理解 しよう ・802.11b ・PHS hotspot PHS網 2002/10/2 メモリ管 理 データ管理 uユーザ 管理 OSの概 念 デバイス管 理 uプロセス管 理 hotspot u u u u Network Architecture 2002f コンピュータとは • パソコン? ではない – 電子回路で計算する計算機 – プログラムが動く OS:オペレーティングシステムの概念 • ありふれた「コンピュータ」 – 掃除機、洗濯機、テレビ、ATM、改札機などなど すべてコンピュータ 2002/10/2 Network Architecture 2002f 4 世界最初のコンピュータ コンピュータの基本構成(ハードウェア) • COLOSSUS(1943)、ABC(1941)など • ENIAC • • • • • – 1946年に登場 – 米軍からの需要でミサイルの弾道計算のためにつく られる – 電子回路によって演算が行える事を実証した初のシ ステム 入力装置・ ・ ・ ・ ・ ・キーボード、マウス、マイクなど 中央処理装置・ ・CPU、MPU 出力装置・ ・ ・ ・ ・ ・ディスプレイ、プリンタなど 主記憶装置・ ・ ・ ・メモリ 補助記憶装置・ ・HDD、フロッピー、CD-ROMなど 出力装置 主記憶装置 中央処理装置 補助記憶装置 入力装置 http://www.unisys.co.jp/ENIAC/img/eniac8.jpg 2002/10/2 Network Architecture 2002f 2002/10/2 Network Architecture 2002f コンピュータ= ハードウェア + ソフトウェア 基本ソフトウェア • ハードウェアだけではただの箱 • コンピュータを機能させるソフトウェア – ハードウェアを制御する仕組みが必要 ソフトウェア • ソフトウェア – オペレーティングシステムなど • 役割 – 基本ソフトウェア • オペレーティングシステム – Windows XP, Linux, *BSD, Solaris, itron, AtheOS,MacOS,,,, – ハードウェア資源を管理、割り振り – インターフェースを用意する • 開発環境 • 応用ソフトウェアがハードウェアを意識せずに利用できるよ うにする – 応用ソフトウェア • 普段ユーザが利用するアプリケーション 応用ソフトウェア • 特定の処理だけを行う 基本ソフトウェア – ワードプロセッサ 、表計算など – 業務用ソフトウェアなど 2002/10/2 応用ソフトウェア 基本ソフトウェア ハードウェア Network Architecture 2002f ハードウェア 2002/10/2 Network Architecture 2002f オペレーティングシステム(1) オペレーティングシステム(2) • コンピュータを動かすのに必要なアプリケーションソフト ウェアおよびシステムソフトウェア • 身近なWindows, Macintosh • 階層構造 – カーネル • OSの中心部 – シェルなどのアプリケーション • 歴史 – IBM System/360 • 初め てOS の機 能 と概 念を確立 した • 1960 年代中期 • 爆発的に 売れる OS – MULTICS • 今日 のOS の原 型 といわれる • 1965 年 • 多機能だったが 当 時の ハードウェアが 追いつかなかった 2002/10/2 Network Architecture 2002f シェル カーネル BIOS ハードウェア 2002/10/2 Network Architecture 2002f 5 カーネル モノリシックカーネル • OSの中心部 • 二つのタイプ • OSの機能をすべて取り込んである • Linuxの例 – モノリシックカーネル • OSの機能をすべて取り込んだカーネル • UNIX、Linux、Windows95 – マイクロカーネル • カーネル内機能を最小化 • MacOS、Windows2000 ユーザ ユーザ プログラム プログラム 共有ライブラリ ユーザ モード システムコール Linux カーネル カーネル モード 2002/10/2 Network Architecture 2002f ハードウェア 2002/10/2 Network Architecture 2002f マイクロカーネル オペレーティングシステムの役割 • OSの大部分を非特権モードで実行 • WindowsNT3.5の例 • プロセス管理 – JOB、TASKの管理 • メモリ管理 ユーザ モード カーネル モード POSIX win32サブシステム GUI サブシステム モニター、マネージャ、etc I/O カーネル システム Hardware Abstraction Layer – プログラムの作業場であるメモリの管理 • ファイル管理 – ファイルの保存など • デバイス管理 – ディプレイに出力、キーボードからの入力などの管理 ハードウェア 2002/10/2 Network Architecture 2002f 2002/10/2 Network Architecture 2002f デバイス管理 • 共通のインターフェースを用意 デバイス管理 OSの重要な役割であるデバイスの管理 について – ハードウェアとアプリケーションの間にはいりハード ウェアの違いを吸収 – プログラムを書きやすくなる ソフトウェア ソフトウェア OS OS ハードウェア 2002/10/2 Network Architecture 2002f 2002/10/2 ハードウェア Network Architecture 2002f 6 OSがデバイス管理をしないと、、、、、 デバイス – プログラムにすべてのデバイスドライバをかかないと ならなくなる – 例:同じソフトウェアを違うハードウェアごとに書く場合 • たとえばWord にディスプレイに表示するドライバやキー ボードのドライバを含まなければならない ソフトウェア ソフトウェア OS OS • 様々なデバイス – – – – – – – ディスプレイ キーボード ポインティングデバイス ディスク装置 プリンタ 通信回線 スピーカ 、、、、、etc • デバイスのタイプ – 文字型 • バイト単 位でのデータの入 出 力を行う – ブロック型(ディスク装置) ハードウェア 2002/10/2 • データブロック単 位での 入出力 ハードウェア Network Architecture 2002f 2002/10/2 Network Architecture 2002f デバイスドライバ Linuxのデバイスドライ • カーネルの一部(! カーネルが大きくなる) • デバイスのアクセス手順すべてが記述されてい る • アプリケーションは直接デバイスをいじるのでは なくデバイスドライバを経由する • デバイスドライバをカーネルモジュールとして動 的に読み込むことができるようになっている – 必要な場合のみカーネルに組み込む – カーネルの肥大化を避ける このデバイス を使いたい デバイスドラ イバをロード デバイス カーネル デバイスドライバ アプリケーション カーネル デバイス デバイスドライバ 2002/10/2 Network Architecture 2002f 2002/10/2 Network Architecture 2002f プロセスから見た計算機資源 各プロセスが計算機資源を独占しているように見 える プロセス管理 プロセス1 プロセス2 資源利用 資源利用 保護 1つの計算機で同時に複数の処理を行う マルチタスクについて理解しよう 2002/10/2 Network Architecture 2002f 計算機資源 2002/10/2 計算機資源 プロセス3 保護 資源利用 計算機資源 Network Architecture 2002f 7 バッチシステム とタイムシェアリングシステム バッチシステム CPU • バッチシステム – 同時に1つのジョブのみを順次処理するシステム 処理 A 処理 B 処理 C • タイムシェアリングシステム(TSS) – CPU時間を細分化することで、複数のジョブを同時に 処理するシステム 一度に処理できるのは 一つのプロセスのみ 2002/10/2 Network Architecture 2002f 2002/10/2 プロセスと計算機資源 Network Architecture 2002f タイムシェアリングシステム(TSS) CPU OSが一括して計算機資源を管理する 処理 A プロセス1 プロセス2 プロセス3 処理 B 処理 C プロセス4 資源要求 オペレーティングシステム 資源管理 CPU, メモリ, … 一度に複数のプロセス を処理できる 計算機資源 2002/10/2 Network Architecture 2002f マルチタスクによって実現されること(1) 同時に複数のアプリケーションを立 ち上げ、処理することができる 2002/10/2 Network Architecture 2002f マルチタスクによって実現されること(2) 複数ユーザがリモートログインして 同時に作業ができる ccz00.sfc.keio.ac.jp リモートログイン リモートログイン リモートログイン 2002/10/2 Network Architecture 2002f 2002/10/2 Network Architecture 2002f 8 マルチタスクのしくみ(1) 複数の処理(プロセス)を切り替える マルチタスクの実現方法 プロセス1 (メーラー) Running Ready プロセス2 (WEBブラウザ) プロセス3 (MP3プレイヤー) Ready CPU Ready プロセス4 (チャットツール) メモリ空間 2002/10/2 Network Architecture 2002f 2002/10/2 プロセスの状態 Network Architecture 2002f マルチタスクのしくみ(2) • Running • 短い時間間隔でプロセスを切り替える • 各プロセスの平均実行時間が最長になるように、 CPU時間を割り当てる – 実行中のプロセス • Ready Running – 実行可能な状態 – 実行待ち 入出出力 待ち CPU獲得 プロセス1 Running Running プロセス2 • Waiting – 実行可能でない状態 – 入出力待ちなど Ready 入出出力 完了 Ready プロセス3 Ready プロセス4 Ready Ready Running Waiting Running 時間の流れ 2002/10/2 Network Architecture 2002f 2002/10/2 Network Architecture 2002f プロセスの実行待ち行列 待ち行列 (キュー) • CPUは一度に1つの処理しか出来ない • 実行中(Running)の処理は1つだけ • FIFO (First In First Out) のバッファ • 連結リスト • 双方向リスト 待ち行列 プロセス Running 2002/10/2 待ち行列 出口 プロセス プロセス プロセス Ready Ready Ready Network Architecture 2002f 入り口 データ1 2002/10/2 データ2 データ3 Network Architecture 2002f 9 双方向リスト • Elementの前後のポインタを保持 • 任意のelementを挿入・削除できる struct queue { メモリ管理 struct queue *next; struct queue * prev; }; next next element prev 2002/10/2 next element element prev prev Network Architecture 2002f 2002/10/2 Network Architecture 2002f メモリ管理機能 ページング • メモリ割り当て • メモリ保護 メモリを固定長の単位に切り分けたもの 物理メモリ空間 – メモリ空間のアクセス制限 ページ1 • 仮想記憶 ページ2 – 実際のメモリより広い仮想メモリ空間を提供 ページ3 ページ4 複数のプログラム が動作して いるときのメモリの様子は? また、メモリが足りなくなったら どうなるの? 2002/10/2 物理メモリ空間 Network Architecture 2002f ページ5 ページ6 ページ7 2002/10/2 Network Architecture 2002f メモリ割り当て 仮想メモリによって実現されること(1) • 要求に応じてプロセスにメモリを割り当てる • 割り当てたメモリの排他制御を行う • 不必要になったメモリを回収する • 実際のメモリより広い仮想メモリ空間を提供 • 必要に応じて、物理メモリを割り当てる メモリ要求 プロセス2 メモリ管理 メモリ解放 プロセス3 排他制御 物理メモリ プロセス1 OS プロセス4 論理アドレス 2002/10/2 Network Architecture 2002f 2002/10/2 OS アドレス変換機能 物理アドレス Network Architecture 2002f 10 仮想メモリによって実現されること(2) 仮想メモリによって実現されること(3) • 物理メモリが不足すると、割り当てを解除する • 取り上げた物理メモリの内容をスワップ領域へ書 き出す • プロセスごとに独立のユーザ空間 • カーネル空間はプロセス間で共通 プロセス1 プロセス2 プロセス3 スワップアウト ユーザ空間 ユーザ空間 ユーザ空間 スワップイン スワップ領域 物理メモリ カーネル空間 2002/10/2 Network Architecture 2002f 2002/10/2 Network Architecture 2002f プロセスの仮想メモリ空間 • TEXT 最低位 – プログラムのコード TEXT • DATA – 初期値をもったデータ • BSS – 初期値のないデータ データ管理 DATA BSS • STACK – テンポラリ領域 STACK stackの伸び る方向 最高位 2002/10/2 Network Architecture 2002f 2002/10/2 データの抽象化 抽象化の例 • 装置から見ると、 • バイト列 データ・プログラム – 単なるbit列 – 昔はパンチカード、紙テープ • ファイルとは? 紙カード 計算結果 コンピュータ プリンタ出力 – 単なるバイトデータの並び – データを長期的に保存しておくための領域 • 主記憶は 使 えない – 小さすぎる – 電源を切ると消えてしまう • 仮想記憶 も使 えない – 大きさが十分でない デバイスに対する情報の読み書き 抽象化 ファイルに対する情報の読み書き • データのアクセスを最適化するのがOSの仕事 2002/10/2 Network Architecture 2002f Network Architecture 2002f 1byte 1Record – 組織化されていないバイトの並び • レコード列 – 固定サイズのレコードの並び – 読み書きはこのレコード単位で行う • 木構造 バイト列 レコード列 – 各ノードはレコードとなっている – レコードのサイズは全て同じである必要はない – それぞれのレコードは決まった場所に、キーと呼ばれ る検索の際に利用できるフィールドを持っている 2002/10/2 Network Architecture 2002f 11 UNIXの抽象化 iノードファイルシステム( 1) :directory root etc :file user hoge don tuffy mp3 ayu.mp3 null card0 データ・ ディレクトリ・ デバイスをファイル に抽象化。 それらすべてを 同じように階層構造の ディレクトリの中で扱えるようにしたこと がUNIXのファイルシステムの特徴。 19.mp3 2002/10/2 dev Network Architecture 2002f • iノード – – – – – – – ブートブロック iノード番号で識別 固定長 ファイルサイズ ブロックリスト 所有者 保護情報 その他 スーパーブロック iノード域 ファイル格納域 スワップ 域 • ディスク中のファイルはiノード番号で識別される • iノード域に格納できるiノード数以上のファイルを作成で きない • iノードはファイル名を持たない 2002/10/2 Network Architecture 2002f iノードファイルシステム(2) • 空き領域の管理 – 空き領域を線形リストで管理 リストをたどるたびにディスクアクセスが必要 – リストの先頭部分はスーパーブロック中にキャッシュ されている 最初のスーパーブロックを読み込めば、当面はディス クアクセスは不要 2002/10/2 Network Architecture 2002f ユーザー管理 2002/10/2 Network Architecture 2002f 初期の計算機 ユーザという概念 • ユーザという概念が存在しない • ユーザとは – 前の人の処理が終わるまで自分が作業できない – バッチシステム 自分の番、なか なか来ないなぁ やっと自分の 番がきたよ CPU – コンピュータを使用する人 • なぜユーザが必要か CPU – 複数の人が同時に使用可能 – ユーザを識別可能 • セキュリティー 対策 • プライバシー保護 順番に 並ん で使う 2002/10/2 Network Architecture 2002f リモートログイン はいはい、 みんな順番ね 2002/10/2 Network Architecture 2002f 12 ファイルのアクセス権 役員 ファイルの抽象化 ファイルのアクセス権を管理するた めにファイル構造 ユーザ・グループによるファイルの アクセス権を管理 保護 アクセス可能な人とその方法 日付 更新日時 所有者 ファイルの所有者 ファイルの種類 営業 データファイル、ディレクトリ デバイスドライバ、名前 つきパイプ 営業 • ユーザ概念の必要性 → ファイルに関する様々 な 役員 開発 情報 (属 性 ) ファイル容量 ファイルのサイズ アーカイブフラグ バックアップ 済みか否か 隠しフラグ 表示の可否 2002/10/2 Network Architecture 2002f コンピュータ内 2002/10/2 ・・・ ・・・ 開発 Network Architecture 2002f いろいろなOS コンピュータで作業するまでの手順 • ユーザの概念のあるもの • ユーザの概念のあるもの – Linux – BSD – WindowsXP – MacOSX 電源投入 OS起動 OS起動 ユーザー名・パスワード入力 • ユーザの概念のないもの 電源さえ入れれば 誰でも使える 認証失敗 ユーザー認証 – MS-DOS – Batch system – ITRON 2002/10/2 • ユーザの概念のないもの 電源投入 認証成功 Network Architecture 2002f 2002/10/2 コンピュータでの作業 コンピュータでの作業 ログアウト 終了 Network Architecture 2002f ユーザインターフェイス • コマンドライン(CUI) • グラフィカルユーザインタフェイス(GUI) – マウス – ウィンドウシステム – アイコン – メニュー 2002/10/2 SoIについて Network Architecture 2002f 13 SoIってなに? 本講義におけるSoI • SoI(School Of Internet) • インターネット上の大学、インターネット学科 • Webとメールの環境が有れば誰でも参加すること ができます • 慶應義塾の学生でなくても参加できます • http://www.soi.wide.ad.jp • 授業はオンラインで何度でもみることができます • この授業はSoIで公開されています • SFCの学生以外のインターネット経由での受講者 もいます • 課題提出にはSoI学生登録が必須です • SoI登録の仕方は授業の最後に詳しく行います 2002/10/2 2002/10/2 Network Architecture 2002f School of Internet Network Architecture 2002f マレーシアへの授業の配信 • マレーシアのYPM College@バンギ http://www.soi.wide.ad.jp/ – 日本語で授業 – 約50名の学生 • 授業の進め方 – 毎週のアーカイブ – 月1回のリアルタイム授業 2002/10/2 Network Architecture 2002f 2002/10/2 Network Architecture 2002f ネットワークアーキテクチャのTop Page 課題の提出 • http://www.soi.wide.ad.jp/class/20020022/ • いずれかの方法で提出 お知らせ – テキストとして入力 – Web Page を作成してURLを登録 – SFCの学生はCNSのアカウントから提出しないと成績 がつきません!!!!!!!!!!!!!!!! • 履修者の回答は基本的に公開 課題提出 各回授業の事前資料と 授業アーカイブ 2002/10/2 Network Architecture 2002f – 友達の回答なども参考に – 〆切までは何度でも変更可 • 提出はいつも – http://www.soi.wide.ad.jp/report2000/rep_list.cgi?20020022 2002/10/2 Network Architecture 2002f 14 SOI入学手続き・履修申告が必要です! MySOI http://www.soi.wide.ad.jp/ 学生登録 自分のレポート 提出状確認 授業のお知らせなど 履修登録 電子証明書 2002/10/2 Network Architecture 2002f 2002/10/2 Network Architecture 2002f 授業スタッフ 連絡先 • 授業担当 • 講義内容に関する質問のメールは – 村井純 – [email protected] • 授業TA/SA • 履修者全員のメーリングリスト – 川喜田 佑介 (kwkt) – 小畠 元 (gen) – 成瀬 大亮 (don) – 廣瀬 峻 (tuffy) – 松谷 宏紀 (nn) – [email protected] • 履修者の情報交換:SOI-BBS – SOI Top Pageと授業Top Pageからリンクあり • サポートチーム – SOI技術スタッフ 2002/10/2 Network Architecture 2002f 2002/10/2 Network Architecture 2002f 評価 • 評価基準 – 課題(適宜) – 授業への積極的な参加 – 多学生のレポートへのコメント 2002/10/2 Network Architecture 2002f 15
© Copyright 2024 ExpyDoc