連 載 ゼロからはじめる FPGA設計入門 第6回 VHDL 記述の基礎 (入出力信号と回路動作に分けて記述) 東京都立産業技術研究センター 坂巻 佳壽美* *さかまき かずみ:開発本部 開発第一部 情報技術グループ 上席研究員 〒 135-0064 東京都江東区青海 2-4-10 TEL(03)5530-2540 entity 部では,architecture 部で記述する回路 いよいよ VHDL の文法とディジタル回路につ いて解説することにしよう。文法などといっても, の入出力信号について定義する。IC の信号ピン ほんの少しずつなので,心配する必要はない。こ に名前を付けると思えばよい。そして,architecture の辺は,プログラム言語に共通するものがあるの 部では,それらを用いた FPGA 内部の回路動作を 記述する。このことこそが,FPGA 設計のキモで で,知っていて損はない。 ある。 では,やる気を出して,始めよう! このように,登場する信号を定義する部分と, それらの信号を用いて具体的な処理を行う部分と VHDL 記述の構成 に分けて記述することは,プログラミング言語な すでに紹介したかもしれないが,VHDL 記述は, どに共通している。たとえば C 言語では,関数の 図 1 に示すように,entity 部と architecture 部と 初めの部分で変数定義を行い,その後に実行文 いう 2 つのブロックによって構成されている。 (具体的な処理の記述) が続く。大変よく似ている。 VHDL記述 FPGA 出力信号ピン X 入力信号ピン A 内部回路 出力信号 Y x A y B 具体的なデバイスの ピンへの割り当て VHDLでは 規定されていない 入力信号 entity部(入出力信号の定義) HQWLW\6$03/(LV SRUW$%LQVWGBORJLF ;<RXWVWGORJLF HQG6$03/( B architecture部(内部回路の定義) DUFKLWHFWXUH57/RI6$03/(LV EHJLQ ࠈࠈ; $DQG% ࠈࠈ< $RU% HQG57/ (小文字部分はキーワード、大文字部分は自由) 図 1 VHDL 記述の構成と IC との対応 96 機 械 設 計
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