食 品食添品加 添 物ってなあに 加 物 古くから私たちは天然に存在する様々な物質を、食品を長持ちさせる、味を良くする、 色や香りを付ける等の目的で利用してきました。これが食品添加物の始まりです。 現代の食生活においても食品添加物が果たす役割は大きく、これらを上手に活用するこ とによって、私たちは食生活を豊かなものにすることができます。このリーフレットは食 品添加物を正しく理解していただくために作成したものです。 1 食品添加物とは 食品衛生法では「添加物とは、食品の製造の過程において又は食品の加工若しくは保 存の目的で、食品に添加、混和、浸潤その他の方法によって使用する物をいう。」と定義 されています。 2 食品添加物の用途 食品添加物は、用途により大きく分類すると次のようになります。 3 食品の保存性を良くし、食中毒を防止するもの 保存料、酸化防止剤、防カビ剤など 食品の風味や外観をよくするもの 着色料、香料、甘味料、調味料など 食品の製造や加工に不可欠なもの 酵素、ろ過助剤、消泡剤など 食品の栄養価を高めるもの 栄養強化剤(ビタミン、ミネラル)など 食品添加物に求められる条件 まず安全であること、そして使用することによって消費者にメリットを与えるもので あることです。 我が国では厚生労働大臣が認めたもの以外の食品添加物は使用することができません。 これはポジティブリスト制とよばれる制度で、同時に食品ごとに使用方法や使用量が 細かく決められています。 現在使用が認められている食品添加物は次のとおりです。 指定添加物 厚生労働大臣が指定した食品添加物 既存添加物 長年の使用実績により現在でも使用が認められている 365 品目 食品添加物(かつては天然添加物と呼ばれていた) 天然香料 植物や動物から得られる香料 約 600 品目 一般飲食物添加物 食品添加物としても使用されることがある食品 約100品目 443品目 (平成26年8月8日現在) 現在使用が認められている既存添加物についても随時見直しが行われており、安全性 に疑問が生じたり、使用実績のない食品添加物は、既存添加物名簿から消除されます。 食品添加物の使用の原則 「食品添加物はできる限り使用しない」 「使用する場合は必要最小限の量に」 4 食品添加物の安全性の決め方 動物や微生物や細胞などを使った様々な実験をもとに、発がん性などが認められない かどうかを確認するとともに、一生涯食べ続けても実験動物に有害な変化が見られない 量を調べます。これに実験動物と人との違い、個体のばらつきを考慮し、100 分の1か ら 500 分の 1 の安全率をかけ、一日許容摂取量(ADI)を決定します。実際の食品添加物 に認められる使用量はこの一日許容摂取量を上限に設定されています。 5 食品添加物の表示 次のルールに従って表示されています。 ① 食品添加物の物質名を表示する。例)プロピレングリコール、グルコン酸銅 等 ② 保存料、甘味料など、よく使われる 8 種類用途については、物質名とともに用途 名も表示する。 例) 保存料(ソルビン酸)、甘味料(サッカリン Na)、 着色料(赤2)、 糊料(アルギン酸 K) 、酸化防止剤(BHT) 、発色剤(亜硝酸 Na) 、 漂白剤(亜硫酸 Na) 、防かび剤(OPP)等 ③ 特定の14の用途については物質名による表示を省略し、使用の目的を表す一括 名で表示できる。 例) イーストフード、ガムベース、かんすい、苦味料、酵素、光沢剤、香料、酸 味料、軟化剤、調味料※、豆腐用凝固剤、乳化剤、pH 調整剤、膨張剤 等 ※調味料については、アミノ酸、核酸、有機酸、無機塩の 4 グループに分 類され、そのグループ名を( )内に表記する。 6 輸入食品の食品添加物 国により使用が認められている食品添加物は異なります。わが国は食料の約 6 割を輸 入に頼っているため、わが国で使用が認められていない食品添加物を使用した食品が持 ち込まれることがあります。これらは検疫所において検査を行い、わが国の基準に適合 しない場合は、廃棄等の措置がとられます。また自治体においても国内で流通する輸入 食品を計画的に抜き取り検査しています。 7 食品添加物の摂取量 私たちが実際に摂取している食品添加物の量を国が調査しています。平成 25年度 は、10種類の酸化防止剤、5種類の防かび剤、1種類の製造用剤及び2種類の結着剤 の一日摂取量の調査を実施しました。 その結果、いずれも一日許容摂取量(ADI)を下回っており、いずれの年齢層においても これらの食品添加物の摂取量は安全性上、特段の問題はありませんでした。 8 神戸市での食品添加物の検査状況(平成 25年度) 神戸市では、市内の製造所で作られた食品や市場、量販店などを流通する食品につい て、神戸市食品衛生監視指導計画に基づき、衛生監視事務所及び中央卸売市場の食品衛 生検査所が抜き取り検査を実施しています。 検査の内容は ・ 使用が認められた食品添加物が基準内の量で使われているか ・ 不適切な食品添加物が使用されていないか などですが、あわせて適正に表示が行われているかも確認します。 平成 25年度は食品添加物について、4,285項目の検査を実施しましたが、違反 が3件(使用基準違反2件、指定外添加物の検出1件)あり、食品の回収命令や販売 中止等の指導を行いました。 食品添加物の違反事例 違反内容 違反食品等 調査結果 添加物の使用基準違反 かぶら漬 漂白剤の基準値超過 添加物の使用基準違反 べったら漬 漂白剤の基準値超過 指定外添加物の検出 ビスケット 指定外添加物TBHQ(酸化防止剤)の検出 実施した検査項目数 平成25年度 酸 品 保 甘 着 漂 発 化 質 存 味 色 白 色 防 保 料 料 料 剤 剤 止 持 剤 剤 魚介類加工品 806 403 60 肉類及びその加工品 129 58 42 穀類及びその加工品 そ か の び 計 他 剤 1 2 0 0 0 1284 84 1 40 3 2 0 0 317 5 24 0 0 14 0 0 0 85 107 54 24 49 0 1 5 0 0 240 野菜果物類及びその加工品 190 94 108 16 0 15 2 菓子類 248 126 234 3 0 7 清涼飲料水 21 8 96 0 0 缶詰瓶詰めレトルト食品 39 19 88 1 535 267 85 2117 1034 803 乳及び乳製品 その他食品 計 主な検査項目 ・ 保存料 ソルビン酸 安息香酸 ・ 甘味料 サッカリンナトリウム ・ ・ ・ ・ ・ ・ など など 着色料 食用赤色 2 号 黄色4号 など 漂白剤 亜硫酸 Na 二酸化硫黄 など 発色剤 亜硝酸 Na など 酸化防止剤 BHA、BHT など 品質保持剤 プロピレングリコール など 防かび剤 イマザリル、TBZ など 12 防 125 0 550 3 0 1 622 0 0 0 0 125 0 7 4 0 0 158 12 0 5 0 0 0 904 94 41 54 16 125 1 4285 お問い合わせ先 神戸市保健所 東部衛生監視事務所(東灘、灘、中央) 中央区雲井通 5 丁目1-1 中央区役所 8 階 232-4651 西部衛生監視事務所(兵庫、長田、須磨) 長田区北町 3 丁目4-3 長田区役所 5 階 579-2660 北 北区鈴蘭台西町 1 丁目 25-1 北 区役所 3 階 593-3250 垂水衛生監視事務所 垂水区日向 1 丁目5-1 垂水区役所 2 階 708-6230 西 西区玉津町小山字川端 180-3 西 929-0550 衛生監視事務所 衛生監視事務所 食品衛生検査所 区役所 3 階 兵庫区中之島 1 丁目 1-1 保健福祉局健康部生活衛生課 中央区加納町 6 丁目 5-1 672-8061 市役所 6 階 322-5262
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