連合 2012 春季生活闘争・闘争開始宣言 2.10 中央総決起集会報告 2 月 10 日(金)日比谷公会堂で闘争開始宣言集会が 2,000 名を上回る組合員の参加を得て開催さ れた。この集会に大星ビル管理労組から小林副中央執行委員長、山田東京支部執行委員が参加した。 主催者を代表して挨拶した古賀会長は、冒頭に東日本大震災 からまもなく 1 年が経過するなか、今なお懸命に立ち向かわれ ている方々にお見舞いを申し上げた後、2012 闘争のポイント として「1%の配分を勝ち取っていく運動の展開」 「『人財』を 軸とした持続的な安定成長の実現」「非正規労働者の総合的な 労働条件の向上」 「ワーク・ライフ・バランスの実現」 「労働条 件闘争の両輪としての政策制度の取り組み」の5つを大きな柱 として掲げ、厳しい交渉環境は覚悟の上、全力を尽くして闘っていこうと呼びかけた。 続いて全構成組織が、総力を結集して共にがんばる思いを 旗に込め登壇。そのもとで、5 つの共闘連絡会議を代表して 労働条件委員会委員長の西原自動車総連会長、中小共闘セン ター委員長の眞中 JAM 会長、パート・有期契約共闘座長の 八野サービス・流通連合会長がそれぞれ決意表明を行った。 その後、南雲事務局長が課題と今後の取り組みについて報 告し、「本日が本格的な春季生活闘争スタートとなる。5 つ の共闘連絡会議の態勢強化を通じて、連合は『働くことを軸 とする安心社会』の実現に向け、すべての働く者の生活が改善される取り組みを進める事を使命とし、 全力で立ち向かっていこう」と訴えた。 最後に須田総合労働局長が提起した「闘争開始宣言(案)」を満場の拍手で採択し、岡本会長代行 の音頭による、がんばろう三唱で中央総決起集会を締めくくった。 大星労組もこの闘争開始宣言を受けて、2/28 の春闘臨時大会後より約1カ月にわたる春闘交渉を本 格化する。みんなの力をあわせて頑張りましょう。 闘争開始宣言 東日本大震災という国難や、歴史的な水準にある円高、世界的な金融市場の動揺、といった激動の 一年が過ぎ、新しい年が始まった。早期に復興・再生をはかり、飛躍へのスタートとしなければなら ない。 世界経済の不確実性や不透明感、日本経済のデフレの進行、超円高など、取り巻く環境は厳しい。 しかしながら、われわれはそれに手をこまねいていては東日本大震災によって被災した地域の復興・ 再生を成し遂げることも、震災前からの課題であった構造的問題の解消をはかり、日本経済全体を早 期に持続的・安定的成長に回帰させることもできない。 勤労者は、雇用不安、賃金不安、将来不安により脅かされつづけており、それが消費の低迷へと連 鎖し、需要不足からさらに日本経済が低迷するという悪循環を繰り返している。 2012 春季生活闘争は、適正な配分により中間層を厚くし、消費の拡大、内需拡大へつなげ、持続可 能な成長とデフレからの脱却を実現する闘いである。 今、経営側に求められるのは、ミクロの企業論理や労働コスト削減に偏った経営姿勢を転換し、雇 用や賃金を安定させ、経営責任として働く者の不安を払拭することである。働く者の生活を守るため には、これ以上の賃金水準の低下は阻止しなければならない。 一般労働者の賃金水準は 1997 年の水準から 7.1%も低下した。非正規労働者の増加や若年層の雇用 不安も深刻化し、年収 200 万円以下の層は 1,100 万人を、生活保護受給者は 206 万人を超え、貧困・ 格差の問題が社会的に許容できる範囲を超えている。 すべての労働者を視野に入れ、低下した賃金の復元、格差是正、底上げ、底支えをはかると同時に、 産業・企業を支える人財力・現場力を高めることこそが、直面する幾多の困難を乗り越えるための唯 一の道と確信する。経営側が相変わらずの「総額人件費抑制」の姿勢を崩さず、加えて労使関係の基 本を根底からゆるがしかねない「定期昇給」の凍結や見直しを主張することは論外である。 今日から本格的な闘いのスタートである。 「働くことを軸とする安心社会」の実現に向け、「2012 春季生活闘争」と「2012 政策・制度実現 の取り組み」を運動の両輪としてすべての労働者の処遇改善に向けて、連合本部、構成組織、地方連 合会、それぞれが一体となり交渉力と組織力を更に強化し積極的に推進する。 「復興・再生に全力、 『働くことを軸とする安心社会』を実現しよう」をスローガンに、職場・地 域から闘いを巻き起こし、未組織、パート労働者を含むすべての働く仲間たちに闘いの輪を広げ、労 働者一人ひとりの怒りを要求へ、行動へと結集していこう。 連合はここに 2012 春季生活闘争の開始を宣言する。 2012 年 2 月 10 日 連合 2012 春季生活闘争 闘争開始宣言 2.10 中央総決起集会
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