小矢部市立大谷小学校 大谷小だより 平成23年12月20日 12月号 写真詩集『希望の木』に思う あら い 11 月末発刊の写真詩集『希望の木』( 新 井 校 まん 満 長 仲 井 文 之 作)を読んだ。 わたしは、松の木です。/海辺に、一本だけ生えている松の木です。/でも、ついこのあいだまでは、たくさん の仲間たちと一緒でした。 冒頭の一節である。添えられた写真には、荒涼とした海岸にただ一本、松の高木が写る。岩 手県高田市。太平洋に面したこの海岸は「高田松原」と呼ばれ、かつては 緑の松林が弓なりに続いていた。その数七万本。しかし、3月 11 日の津 波により一本の松だけを残し全滅したのだった。 松は奇跡の木とも呼ばれたが、氏には苦しみ嘆く松の姿が見えた。 おーい!/だれかいませんか―!/父さ―ん!/母さ―ん!/わたしにはもう、 生きる力がありません。生きてゆく自信もないのです。だれか…。死にそこなった このわたしを、いっそひと思いに切りたおしてくれませんか。 一本松のことをテレビと新聞報道で知った氏には人事とは思えなかった。氏もまた高校生のと きに津波を体験し、それがトラウマとなっていた。「すごい松だ。どうして生き残ることができた のか。」この思いは、津波に立ち向かう七万本の松の物語となった。ラジオの深夜番組で「東北を 応援するメッセージを」と請われた氏は、一本松を主人公に即興で散文詩を作り朗読をした。 父さんはとても勇敢でした。父さんはわたしをかばうように、仁王立ちに立ちはだかりました。それから、も こ のすごい勢いで押し寄せてくる津波に向かって、叫びつづけたのです。/くるな―!/くるな―!/この娘のと こ ころだけには、くるな―! /母さんも必死でした。…助けてあげて!/この娘だけは、助けてあげて―!/兄た ち、姉たちも必死でした。…いいえ、家族だけではありませんでした。高田松原に生えていた七万本の松の木た ちは、ひとりのこらず身をよじり、両腕をいっぱいに広げてわたしを津波から守ろうとしてくれたのです。 やがて、託された全ての松の願いを思い出し、一本松は一人でも生きていこうと決意する。 わたしは、松の木です。/海辺に、一本だけ生えている松の木です。/けれど、もう、ひとりぼっちではあり ません。わたしのすぐ傍らには、風になった母さんが、いつもいてくれます。夜には、星になった父さんが、い つも見守っていてくれます。/だから、もう泣きません。 「奇跡の松」は、被災者の「希望の木」でもある。松林の復活はこの地の復活を意味する。 しかし、残念ながら数日前の報道では、土中に浸み込んだ海水の塩分のため、松は根腐れをお こし、懸命の手当も空しく枯れることが決定的となった。けれども、種から芽が出て、苗として 成長を見せているという。いつの日かこの地に再生されるであろう松の美林を夢見る。 わずか70ページ余りの写真詩集だが、見る者の心を激しく揺さぶる。新井 満氏は、写真詩 集『千の風になって』の作者としても名高い方である。東北を応援する気持ちと共に、命の大切 さを再認識させたこの本のご一読をお薦めする次第である。 学習参観・芸術鑑賞会 11月13日(日) ~保護者アンケート結果~ 11月13日(日)の学習参観・芸術鑑賞会に、たくさんの保 護者の皆さんにご来校いただきありがとうございました。 今年度の学習参観は、公開する学習内容(教科・道徳・特 別活動)が偏らないように配慮して学習を公開しています。 3・4限の学習の様子、昼食、清掃、芸術鑑賞会など、半日に渡 って子どもたちの様子を参観していただきました。また、保護者 アンケートの内容も、子どもたちが取り組んでいる「あじわい大作戦」の内容を1~3の項目に入 れ、保護者の皆さんの目からも見ていただいています。参観後のアンケートにも多数の保護者の皆さ んにご協力をいただきました。大変ありがとうございました。アンケートの結果をお知らせします。 数字:% 学年別AB・CD割合の集計 A:あてはまる B:どちらかといえばあてはまる C:どちらかといえばあてはまらない D:あてはまらない 内 1年 2年 3年 4年 5年 6年 AB CD AB CD AB CD AB CD 99 1 92 8 97 3 95 5 8 100 0 98 2 100 0 98 2 93 7 81 19 95 5 93 7 29 83 17 81 20 83 18 100 0 2 99 1 98 容 AB CD AB CD 1 子どもたちは、分かりやすく発表していた。 96 4 98 2 2 子どもたちは、友達や先生の話を最後まで聞いている。 97 3 92 3 子どもたちは、正しい姿勢で学習している。 鉛筆の正しい持ち方 87 13 97 3 足ぺった背筋ぴん 76 24 71 4 授業は、分かりやすくするために工夫されている。 99 1 98 2 100 0 98 2 この結果を見るとほとんどの項目でABの割合が90%を越えていました。しかし、3番の「子ど もたちは正しい姿勢で学習している。(特に足ぺったん、背すじぴん)」の項目について、保護者 の皆さまからも、まだまだ指導が必要であるというご指摘を受けました。特に低学年を中心により 徹底した指導が必要です。これは学校だけではなかなか身に付きません。ご家庭でも、食事や家庭 学習の姿勢などにも目を配っていただき、学校と家庭で協力して取り組んでいく必要があります。 また、感想の中に「子どもたちの発表する声が小さい」 「発表する子どもが限られている(高学年)」 などのご指摘も受けました。本校では、学習のあらゆる場面を通して、書く・話す・聞くの表現力 の育成を重点に取り組んでいます。また、保護者の参観中の話し声が大きく、子どもたちの発表す る声が聞き取りにくかったというご意見もありました。 芸術鑑賞会の感想では、構成も工夫されており、全員参加型の 大変楽しいコンサートであったなど、大変多くの感想をいただき ました。今後もこうした機会を活用し、子どもたちの情操面の育 成を図っていきたいと思います。 アンケートでいただいたご意見・ご感想を参考にしながら、子 どもたちのよさをさらに伸ばし、問題点を一つ一つ改善しながら 指導に取り組んでいきたいと思います。引き続きご協力をお願い します。 グラウンド改修工事が始まります 東日本大震災の影響により、遅れておりましたグラウンド改修工事ですが、12月下旬より 始まります。来年の3月下旬には完成し、来年の春から、子どもたちにとってよりよい環境で の活動が可能になります。完成が楽しみです。 ・グラウンドの水はけの改善(暗渠排水) ・グラウンド表土改修 ・走り幅跳び用砂場設置 ・プールトイレ、更衣室等改修 (※ グラウンド側より、プールトイレ等が使用可能になります。) あんしんあんぜん・生徒指導コーナー 定期教育相談 11月28日(月)から12月2日(金)までを教育相談週間として、担任が全員に面接 を行いました。「相談カード」による実態調査(子どもの悩みや不安など)を行い、相談内 容を事前に把握するようにしました。 面接を通して、一人一人の悩みや問題について話を聞き、適切な支援や援助が行えるよう に努めています。ご家庭でお子さんの様子に少しでも気にかかることがあれば、どんなこと でも構いませんので、ぜひ担任にお知らせください。 なお、保護者の方対象にスクールカウンセラー、子どもと親の相談員による教育相談も、 随時行っています。お子さんの学習や生活に関すること、友達関係や健康面など、悩みや不 安がありましたら、お気軽にご相談ください。 <相談担当者> ※ 藤田 幸子 カウンセラー 火曜日(午後・毎月1、2回) 古村 直美 子どもと親の相談員 水・金曜日(10:30~13:30) 相談を希望される方は、大谷小学校(TEL 67-1817)までご連絡下さい。 ご希望をお聞きし、日時等を調整致します。 家族のふれあいを大切にした冬休みに 冬休みは、年末・年始にかかわる家族との交流や団らんの場が多く あるかと思われます。あいさつを進んで行ったり、家の仕事を行った り、一緒にカルタや百人一首を行ったりするなど、家族とのふれあい を大切にしていただければと思います。また、子どもが事故や事件に 遭わないようにするために、地域の皆様には子どもへの見守りや声か けもよろしくお願いします。 受賞おめでとう <平成23年度小矢部市学校保健関係表彰> よい歯の児童 銅賞 最優秀賞 6年 原田 晃司 優秀賞 6年 赤池 香奈 <2011年とやまチビッ子とんかち大将コンクール> 努力賞 1年 沼田 碧生 <第55回富山県児童生徒思考大会> 最優秀賞 優秀賞 <平成23年度川の絵画コンクール> 6年 住田 義也 <小矢部市納税貯蓄組合連合会後援 第21回税についての作品募集> 習字の部 金賞 6年 林 実里 銀賞 6年 河﨑 優太 5年 瀬島 青空 銅賞 6年 中谷 好花 6年 箭原 大輔 銅賞 6年 島 健太 5年 山下 晴揮 標語の部 5年 瀬島 崇史 銀賞 6年 池田 千優 6年 棚田創一郎 銅賞 6年 中山 美佑 6年 大家 銅賞 6年 槻尾 祥希 陽生 <平成23年度「富山県統計グラフコンクール」> 第2部 富山県知事賞 4年 白井 壮汰 3学期の主な行事予定 1 月 2 月 10日(火) 始業式、校内書き初め大会、給食開始 30日(月) 5年スキー教室(タカンボースキー場) 2日(木) 8日(水) 避難訓練(地震を想定) 6年スキー教室(IOXアローザスキー場) 9日(木) 3 月 ※ 17日(金) 学習参観、学校関係者評価委員会 14日(水) 卒業式予行 16日(金) 卒業式 22日(木) 給食最終日 23日(金) 修了式 毎月10日は、貯金日・ベルマーク・アルミ缶回収日です。ご協力をお願いします。
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